膨らんだ浮き輪が布袋様 美しいホテイアオイ(布袋葵)
輝く紫色の花、水面に拡がる緑の丸い葉! 「これは何かな?」 金魚を飼ったことがある方ならば、ご存じでしょうね。 漢字で「布袋葵」と書くホテイアオイです。 英名のウォーター・ヒアシンス( "water hyacinth" )とも呼ばれます。 熱帯アメリカ原産の水草です。 葉柄の一部が膨らんで浮嚢(ふのう)という浮き袋になっています。 池や水路等、水の流れが少ない場所に繁殖します。 これまでに群生している様子を二度見たことがあります。 最初は四国の水路でしたが、自然に繁殖しているように見えました。 二度目は関東の田圃の真ん中で、栽培している雰囲気でした。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : Eichhornia crassipes ● 原産 : 熱帯アメリカ ● 分類 : ミズアオイ科ホテイアオイ属 水面が見えない程に繁茂した下側には「ヒゲ根」が拡がっています。 魚にとっては、このヒゲ根が卵を産み付けるのには絶好の場になるのです。 河川や湖沼の浄化に貢献するという話を良く耳にします。 ただ、冬に枯れた葉そのものがゴミに見えますね。 ある面、役に立つのかも知れませんが、他の水草には影響が出るでしょう。 結果的には、船の運航を妨げる雑草と化してしまったのかもしれません。 当初、日本では越冬できずに一年草として生活すると思われたそうです。 実際は広範な地域で野生化して、湖水を埋め尽くすように繁茂しています。 摂氏3度あれば越冬できるらしいのですね。 休耕田対策に使用されているという例が現実路線のようです。 つまり、観光目的で栽培する方向です。 それはそれで、とてもよろしいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。