生垣を華やかに彩る ベニカナメモチ "レッドロビン"
この季節、枝先が見事な紅(緋)色に染まっている生垣を見掛けます。 「これは何かな?」 驚いたことにバラ科の植物で、カナメモチ(要黐)と呼ばれています。 乾燥耐性があり、剪定や刈り込みに強いことから生垣に利用されます。 多く流通しているのは、美しい緋色の葉を持つレッドロビンという品種です。 カナメモチとオオカナメモチの交配品種だそうですね。 境界に利用する生垣と言えども、やはり、美しい方が受けますよね。 カナメモチは伊豆半島、福井県以西、四国および九州に分布します。 一方、オオカナメモチは沖縄県西表島に自生する近縁種です 交配種がベニカナメモチ(レッドロビン)と呼ばれて普及しました。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Photinia × fraseri (P. glabra × P. serratifolia )" ● 原産 : 日本 ● 分類 : バラ科カナメモチ属 下の写真を見ますと、「なるほど、バラ科にも見える」と言いたくなります。 葉の全体の形状や鋸歯の様子はそっくりですね。 でも、生垣にする訳でもあり、トゲはありませんでした。 花ですが、実際に見たことがありますか? 花弁は5枚で、小さめの白い花(複散房花序)を多数付けるそうです。 身近な植物なのですが、花を意識していませんでした(失敗ですね)。 資料の写真を見る限り、梅や桜の花に似ています(ともにバラ科)。 果実(偽果)の様子は、野バラの果実であるローズヒップに似ていますね。 刈り込むと赤い新葉が出るため、果実を目にする機会は少ない訳です。