冬を代表する象牙色の花がかたまって咲いています。 数日ぶりですが、「これは何かな?」 夏にオレンジ色の実を写真でお届けしたビワ(枇杷)の冬の姿です。 茶色でふわふわした毛のコートを着ているような蕾から咲き出します。 寒いので寄り添って、「おしくらまんじゅう」でもしているような咲き方ですね。 常緑の大きな葉だけは、いつも元気そうにツヤツヤしています。 駐車場の横に二輪を止めて、この花を撮影していました。 「何をしているのかね」と、管理人のおばあさんが訝しげにやって来ました。 あちこちで咲いているのですが、とにかく目立ちません。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Eriobotrya japonica" ● 原産 : 中国南西部 ● 分類 : バラ科ビワ属 長崎県、千葉県、鹿児島県という温暖な地域で栽培されています。 花後、小さな実が形成されるのですが、収穫されるのは夏です。 余り大きな実ではありませんが、半年も掛けて熟していく訳ですね。 前に住んでいた家の庭に枇杷の木があったので、よく食べました。 加工されたシロップ缶詰とは全く違う味だと知ってしまいました。 今では、とても缶詰入りの枇杷を食べる気にならず、損をした気分です。 実は、とても日持ちの悪い果実で、収穫後、どんどん味が落ちていきます。 それを枝からもぎ取って、サッと水洗いしただけで食べていたのです。 新鮮この上ない状態だったという幸福を、当時は知らなかった訳ですね。