なにか、物憂げな表情のスプリング・エフェメラルの代表格です。 「これは何かな?」 節分の頃に咲くという森の妖精「セツブンソウ(節分草)」ですね。 キンポウゲ科のパターンですが、花弁に見えるのは萼片です。 紫色の蕊立ちの周囲にある黄色いものが退化した花弁なのだとか! 3月下旬には果実を作り、初夏には種子を播いて地上部が消えていきます。 その種子から発芽して、花が咲き出すまでには数年を要するのだそうです。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Shibateranthis pinnatifida" ● 原産 : ヨーロッパ〜アジア、日本では関東以西に分布 ● 分類 : キンポウゲ科セツブンソウ属 自生しているのはブナ等の広葉樹の落葉がふかふかしている場所です。 ただ、土壌としては石灰岩地を好む傾向がはっきりしています。 そう言えば、この写真を撮影したのはセメントで有名な秩父です。 大きめの群落があるのは中国山地ですから、やはりセメントで有名ですね。 萼編は5枚というのが普通ですが、ここには6〜7枚の花もありました。 それから、下の写真には、少し黄色掛かった花が写っていますね。 時々、見つかるよ、と満面笑みを浮かべたおじいさんが話してくれました。