早春に咲き出すスプリング・エフェメラルの代表格です。 「これは何かな?」 一茎に一花を咲かせるアズマイチゲ(東一華)の美しい白い花です。 良く似たキクザキイチゲ(菊咲き一華)との分かり易い違いは葉の形状です。 暗くて恐縮なのですが、葉の形状がシンプルだということは分かりますね。 キクザキイチゲには紫もありますが、アズマイチゲは白だけだと思います。 さて、以前から「東」は何を意味するのか、気になっていました。 植物名なので、「東日本に自生する」という意味かなぁ?と考えていました。 どうやら、「東男と京女」のアズマ、つまり「関東」を意味するとのことです。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Anemone raddeana" ● 原産 : 日本、朝鮮半島 ● 分類 : キンポウゲ科イチリンソウ属 山地などの、少し湿った、微妙に明るい場所が好きです。 湿気があり、樹木がなくて開けた所である「沢沿い」等で良く見掛けます。 稀に群生する姿も見掛けますが、普通はボツボツと離れて咲いています。 キンポウゲ科のお約束で、花弁に見えるのは萼片です。 資料には、萼片は一つの花で8枚から13枚だと記載されていました。 均等なのかと思っていましたが、バラつきのあるものなのですね。 自生環境が似ているのか、多彩なスプリング・エフェメラルと共存します。 カタクリやフクジュソウ、エゾエンゴサク、フキノトウ等ですね。 これらの花々が織りなす不思議色の世界は「絵にも描けない」美しさですよ。