青空に向かって伸びている背の高い樹木の群落です。 「これは何かな?」 樹高が25m、樹齢が200年を越す天然記念物ヤエヤマヤシの群落です。 石垣島の観光コースになっていますので、訪れた方も多いことでしょう。 付近では、「いかにも」というジャングルと美しい海が見られます。 珍しくガイドさんの居るバスに乗り込んだので、面白い話を聞きました。 椰子というと、ヤシガニが落とす大きな実を連想してしまいますね。 でも、この椰子の実は大きくても小豆大、平均は林檎の種ぐらいでした。 世界を探しても近縁種がみつからない珍しい品種なのだそうです。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Satakentia liukiuensis ● 原産 : 日本の南西諸島 ● 分類 : ヤシ科ヤエヤマヤシ属 これだけの樹高を支えるために、根元が下の写真のような状態になります。 木が幼い頃には、ツルンとした普通の樹木の根元と同じ状態です。 それでも強い台風が通過すると、あちこちで倒木が起こるのです。 さて、200年を超すという樹齢の話ですが、この木には年輪がありません。 では、どうやって樹齢を推定しているのでしょうか? なんと、木の肌に横縞が1年に2本入ることから計算できるのだそうです。 個体数の限られる1属1種の珍しい植物なので、大事にしたいところですね。 ここは観光地として解放され、他の自生地は自然のままです。 でも、どうやら観光地化した方が群落を守ることができそうな・・・。