大小の岩や砂礫ばかりで草もまばらな場所にピンクの花が咲いています。 「これは何かな?」 過酷な環境に咲く「高山植物の女王」、コマクサ(駒草)ですね。 同じ駒でも、キバナノコマノツメと違って、こちらは花が馬面なのですね(笑)。 馬面ながら、必至で可憐な花を咲かせているのです。 こんな所では水分を確保することも困難なので、根を深く下ろしています。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Dicentra peregrina" ● 原産 : 日本 ● 分類 : ケシ科コマクサ属 花を咲かせるのは、通常7月、高山の頂上付近です。 ガス(山霧)が出て、強い風が吹くと、あっという間に気温が下がります。 晴れれば、遮る草もなく、直射日光に晒され、焦げるような温度になります。 実生から開花まで、平均7〜8年に歳月を要すると聞きました。 その間に、黙々と根を地中深く伸ばしているのでしょうね。 雨風に耐えるように背をかがめながら、力強く生きているのですね。