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無花果 つまり、花の無い奇妙な果物 イチジクの秘密

無花果 つまり、花の無い奇妙な果物 イチジクの秘密

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大きな緑色の葉の付け根に大小たくさんの実が見えています。
「これは何かな?」
桑に似た大きな葉を持つ夏から初秋の果物、 イチジク(無花果)ですね。

花が無い果物と読むことができますが、実際には小さな花があります。
でも、見たことがありませんね。
どうやら、小さな緑色の実の内側に多くの花が隠れているらしいのです。

雌雄異株で、ご覧になっているのは雌株です。
またまた、似たような話ですが、日本ではほとんどが雌株だそうです。
従って、多くの場合、種子ができることはないことになりますね。

(ちょろっと、蘊蓄)
 ● 学名 : "Ficus carica"
 ● 原産 : 西アジア〜アラビア半島南部
 ● 分類 : クワ科イチジク属

どうもピンときませんので、もう少し具体的に説明してみましょう。
この果物を割ると、赤いプチプチした粒がたくさん詰まっています。
なんということでしょうか、実は、あれが花なのです。

とっても不思議な感じがしますが、なるほど、と思い当たる面もあります。
実の枝から遠い方に「おへそ」風に凹んだ部分があるのが分かりますよね。
あの隙間からイチジクコバチという小さな蜂が出入りするのです。

数少ない雄株から花粉を付けたイチジクコバチが出てきたとしましょう。
このイチジクコバチが雌株の花に潜り込めば受粉できるという訳です。
ただし、日本では、このイチジクコバチも越冬できないのだそうです。

無花果 つまり、花の無い奇妙な果物 イチジクの秘密


 イチジクコバチではないのだろうと思いますが、小さな羽虫がイチジクに出入りしようとしているのを見たことがあります。どうしてもイチジクコバチでなければいけないのでしょうか?少し調べてみますと、イチジクとイチジクコバチは相互依存の関係にあって、切っても切れないパートナーであることが分かります。日本では、このパートナーシップは無視された状態で、挿し木で殖えて、種子を作ることなく果実だけを供給している不思議な状態にあるのです。


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