少し季節はずれな感じがしますが、ここは標高2,000mちょっとです。 「これは何かな?」 元来は春に見かけるおとなしいユリ科の植物、ナルコユリ(鳴子百合)です。 珍しく撮影地を記載しますが、ここは美ヶ原高原の最も高いエリアでしょう。 平地から山地、高山帯まで分布が広いということですね。 互生する葉の腋から花茎が出して二つから数個程度の白い花を付けます。 かなり目が慣れてもアマドコロやホウチャクソウと混同してしまいます。 遠目で見分けるのは達人技でしょうね。 ホウチャクソウは茎立ちが違って、辛うじて見分けられるかもしれません。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Polygonatum falcatum" ● 原産 : 日本を含む東アジア ● 分類 : ユリ科ナルコユリ属 一応の見分け方ですが、茎の断面の形状で説明されることが多いようです。 ナルコユリは茎の断面が丸く、アマドコロは多角形なのですね。 他には目立った違いがなくて、前述の通り、遠目には見分けられません。 ユリ科のなかでも、ナルコユリの仲間は合弁花が多いとか。 ホウチャクソウは花弁が離れているそうですが、そうだったかなぁ・・・。 中国産のキバナホウチャクソウを育てていましたが、認識がありません。 根茎を乾燥させた民間薬は黄精(オウセイ)と呼ばれているそうです。 山菜としても、強壮作用のある薬草としても古来重宝されてきたのですね。 確かにドリンク剤に「黄精流エキス配合!」という売り文句があったかも。