特徴的な葉が地面すれすれにたくさん展開していますね。 「これは何かな?」 ウマノスズクサ科のカンアオイ(寒葵)という、とても地味ーな山野草です。 「寒」は寒い時期に花が咲くからとか、常緑だからとか、諸説があります。 あっ、ところで花を見たことがある方、いらっしゃいますでしょうか。 実は、すみれが咲く頃に、この葉の下で目立たない花を咲かせるのです。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Asarum nipponicum" ● 原産 : 日本(固有種) ● 分類 : ウマノスズクサ科フタバアオイ属 地域変異が多くて、分類が難しい植物という側面があるようです。 実は「属」についても、Asarum と Heterotropa の2パターンがあります。 前者に対応する和名は「フタバアオイ属」、後者は「カンアオイ属」だとか。 さて、ご存じの通り、徳川(松平)家の家紋のモチーフとなった植物です。 葉は基本2枚なのに、どうしたことか、「三つ葉葵」でデザインされました。 この時代の方は、品があって美しい植物だと認識していたのでしょうね。