アカバナスミレ [俗称] (赤花菫) [別名:ベニバナエイザンスミレ (紅花叡山菫) ]
アカバナスミレ(俗称)
アカバナスミレ(俗称) アカバナスミレ(俗称)
アカバナスミレ(俗称) アカバナスミレ(俗称)
東京都 2011年4月9日 植栽

アカバナスミレ(俗称) アカバナスミレ(俗称)
東京都 2014年3月31日 植栽 * 植え込んでいる器もしゃれていますね ^^
分類 ミヤマスミレ類と想定
学名 基本種 アカバナスミレ(俗称)  Viola sp.
変種
品種
異名
由来
外語一般名
茎の形態 無茎種
生育環境 落葉樹林下の湿った所(ヒゴスミレの生育環境に近い)との情報がある。
分布 国内 現状、九州および四国の限定的な報告が主だが、中国地方での報告もある。
海外
補足
花の特徴 形状 中輪。側弁の基部は有毛。花弁の縁は余り波打たないとされる。
紅紫から淡紅紫色。唇弁に赤紫条が入る。
ぽってりとした筒状。生育地によっては白っぽいことがある。
花期 普通。
花柱 カマキリの頭形(虫頭形)。
芳香
補足 萼片の付属体に切れ込みが入る。
葉の特徴 形状 エイザンスミレのように、先ず3裂して、更に横2片が2裂する。異論があり、ヒゴスミレのようにほぼ五全裂しているとの説明もある。全体の印象はナンザンスミレに近い。
葉は肉厚で、裂片の幅はヒゴスミレより多少広く、エイザンスミレより狭い印象があるという。
両面とも濃い緑色。表裏で差が少ない。
補足 花後、水平に葉を伸ばすとする観察記録がある(変異が多いものと想定される)。
種の特徴 形状
補足
根の特徴
絶滅危惧情報
基準標本
染色体数 *未確認ながら、エイザンスミレと同様と想定される
参考情報
種内,種間,群集における植物多様性研究(遠山弘法:国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター)
植物地理・分類研究 68(1): 19-30 (2020)、第18回 日本植物分類学会奨励賞 受賞記念論文
その他 「写真集 日本のすみれ(1987、読文堂新光社)*(出典:S002) 」に(仮称)アカバナスミレとして発表された。
対馬で見られるナンザンスミレに似ているとされる。九州北部ではエイザンスミレと混生していることがあるという。
アカバナスミレ(俗称)
徳島県 2009年5月6日 alt.=1,020m
 展示会で拝見することができました。個人が提供する情報をできるだけ集めていましたが、実際に見ることは重要なことです。基本的な観察をしたつもりでいましたが、芳香の確認を忘れてしまいました(笑)。ただ、やはり自生地で環境なども含めて確認したいものです。一度、自生地まで出掛けたことがありましたが、地元の方の話では、その年の気温が低くて植物全般に発育が遅れていたそうで、花を探し出すことができませんでした。ただ、同じ年の4月に花を見つけている方がいます。遅かった?ということもあるのでしょうか。
2011/04/09

 言葉足らずでしたが、まだ花が咲いていない状態の株は見つけ出しました。葉などの様子と、多くの情報を総合すると、これが四国のアカバナスミレで間違いないと思っています。本来は花を確認しなければいけないのでしょう。アカバナスミレの開花時期に合わせて出かけたのですが、旅のプランニング段階では、直近の気温までを検討するのは難しいですね。余裕があれば、キャンピングカーで予定に縛られずに、みつからなくても時間をかけてじっくり探すという方針で全国を動いてみたいものです。
2011/12/20


アカバナスミレ(俗称) アカバナスミレ(俗称)
 葉の裂開について異論がありますので、クローズアップしてみました。左の植栽株は三裂してから更に分かれているようです。一方、右の自生株はほぼ五全裂しているという表現に合致しそうですね。花の色合いで区別するには明確な違いが必要だと思いますので、このポイントは明確であって欲しいものです。
2011/12/20

 九州の個体群と四国の個体群で葉の裂開が少しだけ異なることは、確信的な事実のようです。徳島県植物誌では「エイザンスミレの紅花」と表現されているとの情報があるのですが、実は、この資料には目を通していながら、見ておらず、ここは未確認としておきます。「シコクアカバナスミレ」という仮称を使う方もおられるようですが、現状、名称を増やさないでおきましょうか。
2018/10/11

アカバナスミレ(俗称)
長崎県 2023年4月19日 alt.=850m
 複数の観察情報から、なんとか、自生地に辿り着いたのですが、徳島県の逆で、今年は開花が早すぎ、概ね、葉っぱばかりの状態でした。それも、開花した痕跡が見当たらない株ばかりなのです。
 それでも、二日目に開花株を見つけ出したのですが、終わりかけの花に渋い赤みがあるものの、しっかり開花している株だと、むしろ、青みが感じられる始末です。タイミングが合えば、もっと多くの開花株を観察できたところでしょう。
 さて、問題の「葉の形状」ですが、完全に三裂しており、多くの情報の通りです。やはり、徳島県の個体群とは様子が異なることは分かりました。
2023/04/27


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 (2009/11/02) Latest Update 2023/04/27 [685KB]

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