ヤエヤマヤクシマスミレ [流通名] (八重山屋久島菫)
ヤエヤマヤクシマスミレ
千葉県 2013年11月30日 植栽
ヤエヤマヤクシマスミレ ヤエヤマヤクシマスミレ
ヤエヤマヤクシマスミレ ヤエヤマヤクシマスミレ
ヤエヤマヤクシマスミレ ヤエヤマヤクシマスミレ
千葉県 2013年12月1日 植栽
作出 不明 :ヤエヤマヤクシマスミレ(八重山屋久島菫)は流通名(園芸品種/栽培品種名)として扱っている。
交雑親
ヤエヤマスミレ
ヤエヤマスミレ ( 2n=24 )
Viola tashiroi Makino
ヤクシマスミレ
ヤクシマスミレ ( 2n=24 )
Viola iwagawae Makino
Viola x 'Yaeyama-yakushima' (Viola x sp.)
Viola tashiroi x V. iwagawae
花の特徴 形状 小輪。形状は両母種の中間。
全体は白く、極めて小さい唇弁に濃い赤紫色の条が入る。側弁や上弁の裏面にも赤紫色の条が滲むように入っている。
白い距HELP!はぷっくりと膨らんでいる。
花期 極めて長い。
花柱
芳香 ない。
補足 側弁基部に白い微毛がある。花茎などには毛は見られない。
葉の特徴 形状 小さい三角状披針形、先端は鈍頭、基部は切形。鋸歯は少なくて目立たない。葉の数は極めて多い。
補足 葉脈が白っぽく浮き出している。表面に毛はほとんど見られない(葉脈に沿って稀に見られる程度)。
参考情報
その他 葉はヤエヤマスミレによく似ていて、全体に立ち気味に出る。根で増える。
 時々、ホームセンターやインターネットで販売されています。今回目にしたのは「山本花園」さんが流通させている系統で、『開花期:四季咲き』と記載して、四季咲き性が強いことを強調していました。また、『耐寒性:凍らない位』と説明しています。
 先島諸島(八重山諸島と説明した方が妥当か)の植物なのに耐寒性があるという部分が釈然としません。ヤエヤマスミレは自生地で観察しています。確かに気化熱が奪われるために周辺よりは気温が低いのですが、南国には違いなく、決して寒い訳ではありません。
 四季咲き性について、実際のところは良く分かりませんのでヘタをおして栽培してみることにしました。以前、栽培した記憶がありますが、その時は長く維持できませんでした(笑)。
 毛はほとんど目立ちませんが、時々、少しだけ毛深い葉があるようです。ヤクシマスミレの性質なのだと思いますが、花弁の裏側に赤紫色が滲む点がとても綺麗で、交配親として魅力があるのだろうなと思っています。
22013/12/01

ヤエヤマヤクシマスミレ
千葉県 2014年4月9日 植栽
 11月に続き、3月中旬から咲き出しました。ポツポツと咲き出してから、徐々に数が増えています。まだ蕾がありますので、花期は至って長くなりそうですね。秋にも咲き出すのか、楽しみになってきました。
2014/04/14

 その後の状況です。写真は省略しますが、5月中旬の段階では少し茎が伸びた程度で、4月上旬とほぼ同じ姿、つまり、同じ程度の数の花を咲かせています。そして、まだ咲き続けそうな気配がしています。
2014/05/12

ヤエヤマヤクシマスミレ ヤエヤマヤクシマスミレ
千葉県 2014年7月9日 植栽
 7月になっても花茎が上がる勢いは変わらないように感じていました。ところが、少し様子が異なるようです。数は同等なのですが、質が変わったようですね。新たに上がっているのは閉鎖花HELP!がほとんどでした。交雑種なので正常な果実は得られないだけに、何かかわいそうな気がします。
 余りに葉が混んできたので、ほんの少しだけですが、直径の大きい鉢に植え替えました。良い結果が出るとありがたいところです。
2014/07/09

 7月に、植えていた鉢から2度、つまり2段階大きな鉢に植え替えました。どうなるものかと見ていましたが、暑さで花が咲かなくなった8月は別として、どんどん葉や茎が増えてこんもりとしています。体積で表現すると約3倍程度になったものと思われます。
 暑さが落ち着いた10月ぐらいから、ポツポツと花を咲かせ始めて、今は常に花が咲いています。ただ、陽光が少ない季節ですので、どっと花が増えるということではないようです。それにしても、さすが『四季咲き』だけあって、よく咲きますね。
2014/12/14

園芸品種(栽培品種)名の表現
 園芸品種とは園芸的に優れた形質を持つ系統の保護を目的に作られ、種の分類項目の一つとみなされますが、独立した概念です。
 表記としては"cultivar(cultivated variety)"を付す方法が用いられていました(一般に"cv."と略す)。
 尚、複数形である"cvs."が使用される例は稀有であり、一語で複数の園芸品種を指し示す必要がある場合に限られます。
 従前は右のように表記されていました。 Viola odorata cv. 'Sulphurea' → Viola odorata 'Sulphurea'
 1995年の国際栽培植物命名規約(ICNCP)では、学名欄の通り"cv."を記載しないことになり、旧表記法は廃止されました。
 (2021年現在、国際栽培植物命名規約の最新版は第9版の2016年版 [ISBN 978-94-6261-116-0] です)
 園芸品種(栽培品種)を単に「品種」と呼ぶ例が散見されますが、分類項目の品種("f.")とは異質な概念なので、意識的に区別すべきでしょう。尚、栽培品種名は、正確を期すれば「学名」ではないのですが、便宜上、同様に扱われる例が多く、当サイトも同様です。

(つぶやきの棚)徒然草

 (2013/12/01) Latest Update 2023/08/29 [420KB]

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