コワシミズスミレ (強清水菫)
コワシミズスミレ コワシミズスミレ
長野県岡谷市 2003年6月7日
コワシミズスミレ
交雑種は特徴が安定せず、同じ組み合わせでも変化が大きいことがあります
今回出逢った個体は、紅紫の綺麗な条が入る、ほんわりと美しい個体でした
コワシミズスミレ コワシミズスミレ
長野県岡谷市 2003年6月7日
交雑親
サクラスミレ
サクラスミレ ( 2n=24 )
Viola hirtipes S. Moore
シロスミレ
シロスミレ ( 2n=24 )
Viola patrinii DC. ex Ging.
学名
Viola x sp.
Viola hirtipes S. Moore x V. patrinii DC.
茎の形態 無茎種間の交雑種
生育環境 両親ともに、高原の明るい山地に自生するすみれで、同じ環境で見つかる。
分布 国内
海外
補足
花の特徴 形状 サクラスミレ状に幅広の大輪。側弁に白毛が密生することが多い。
ほとんど白色から、青紫のぼかし、紫条がきれいに入る個体まで変化がある。上弁の裏が強い紅紫色を示すのは共通の特徴。
距は紅紫色を帯び、ぷっくりとした袋状。
花期 5月下旬~6月中旬。
花柱
芳香
補足
葉の特徴 形状 両親の中間的な特徴を示し、長い三角形状になる。ただし、交雑親の特徴によって変化が大きい。
裏面は緑色。
補足
根の特徴
絶滅危惧情報
基準標本 (不詳)鈴木才将氏が八子ヶ峰(長野県霧ヶ峰付近、1978年)で見出したとされる。
参考情報
その他 コワシミズスミレという少し変わった名前は、鈴木進氏WHO!による最初の発見地名である強清水(長野県霧ヶ峰付近、1975年)に由来するが、 実は、その個体がキリガミネスミレ(スミレ x シロスミレ)であったことが、後になって判明したというエピソードが知られている。不稔。

コワシミズスミレ コワシミズスミレ
同定については少し悩んでいます
花の形は別として、2003年に見つけた株たちの方が典型品!
サクラスミレは開花後に退色しますが、その中で、これは白色系と思われました
コワシミズスミレ
うまく開花できなかった株ですね
長野県岡谷市 2007年6月1日
 開花の時期や生育環境が近いので、この組み合わせは想定できる訳ですが、現実に自然交雑種に出逢う確率はとても低そうです。『原色日本のスミレ』でも、増補版で追加記載されました。その記載によりますと「交配しにくい雑種のようであり、キリガミネスミレよりはるかに生育地が少ない」と説明されています。
2003/06/13


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 (2003/06/13) Latest Update 2023/08/06 [240KB]

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