オクタマスミレ (奥多摩菫) [別名:キクバヒナスミレ、キザミバスミレ、キクバスミレ]
交雑親 |
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学名 |
基本種 |
オクタマスミレ Viola x savatieri Makino Publishued in: B. M. T. 16: 125 (1902), pro sp.; 26: 157 (1912) |
変種 |
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品種 |
フイリオクタマスミレ Viola x savatieri nothof. variegata E.Hama ex T.Shimizu Publishued in: Wild Violets Jap. Col.: 267, t. 114; 12 & 13 (1975) |
異名 |
Viola x polysecta Nakai |
由来 |
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外語一般名 |
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茎の形態 |
無茎種間(ミヤマスミレ類)の交雑種 |
生育環境 |
山地のやや湿り気がある日陰、林下、林縁に見られる。 |
分布 |
国内 |
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海外 |
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補足 |
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花の特徴 |
形状 |
中輪、やや大きめ。 色や形状は中間的と表現して良さそうだが、花弁のフリル状の特徴等、比較的ヒナスミレに近い。側弁は有毛。 |
色 |
淡紅紫色~紫紅色。 |
距 |
大きめでぷっくりとしている。 |
花期 |
普通。 |
花柱 |
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芳香 |
芳香があるものとないものが報告されている。 |
補足 |
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葉の特徴 |
形状 |
全体の形状として、基部は心臓形で葉先は細く尖る長三角状披針形。不規則の切れ込みが入る。 |
色 |
バリエーションがあるとのこと。 |
補足 |
エイザンスミレやヒゴスミレの交雑種は「菊葉状」になるが、典型的な菊葉というイメージではない。 |
種の特徴 |
形状 |
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色 |
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補足 |
稀に結実する。 ただし、武田眞一氏による岩手県滝沢村の調査(2019)では「花粉には稔性がなく、 開放花、 閉鎖花とも種子の生産は全く確認されなかった」という報告がある。 |
根の特徴 |
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絶滅危惧情報 |
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基準標本 |
秩父三峰山(埼玉県)。明治期に牧野富太郎博士などによって採取された。 |
染色体数 |
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参考情報 |
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その他 |
書籍によると、基本的には不稔ながら、時折、少数の種子ができることがあると記載されている。 フイリオクタマスミレの方が花付きが悪いと言われる。 |
群馬県渋川市 2022年4月27日
群馬県高崎市 2013年4月26日
東京都八王子市 2001年4月15日 高尾山
写真は自然交雑種です。基本種でも地域等によってかなり変異がありますが、交雑種では更にバラつきがあるのでしょうね。書籍に「主な特徴」が記載されていますが、「典型的な例」程度に捉えた方が良いと思っています。
2002/01/12
同じ株を長く継続的に観察しているという話をよく聞きます。株の寿命が長いということでしょうか。今年は花が付かなかったという話もよく聞きます。花付きにバラつきがあるのでしょうか。興味が尽きませんね。
2008/02/06
静岡県富士宮市 2015年4月17日
この小群落は約20株程度で構成されており、写真には半分程度が写っています。葉っぱの下に小さな株があったりしますので、もう少し多いかも知れません。なぜ、これだけの株が密集しているのか、不思議になります。
寿命が極めて長いのか、稔性があるのか、地下茎などでオクタマスミレとして増えているのか。はたまた、極めて自然交雑が起こりやすい性質なのか!?最後の自然交雑が起こりやすいのは事実だろうと思いますが、他については情報不足です。しかしながら、一面にオクタマスミレが見られたという情報は奥多摩などで見られます。
2015/04/21
「オクタマスミレは、最初に奥多摩で発見された」という表現が多く見られます。地名であれば、奥多摩は東京都の外れに当たりますが、基準標本は秩父三峰山(埼玉県)とされていますね。
当初は余り気にしていなかったのですが、すみれの話題によく登場する「奥多摩」は少し幅のあるエリアを指し示しているのですね。調べて見ると、定義にはバラバラ感が満載でして、なんとなく納得できる表現として『東京都・埼玉県・山梨県・長野県にまたがる秩父多摩甲斐国立公園のうち、東部を形成する地域』が出てきましたので、ほぼ「四方山話」の部類ですが、これが良いかなぁと感じています。
異論もあるかも知れませんが、例えば『青梅線・五日市線沿線』に限定しない方が良いのかも知れません。このエリアですが、まだまだ歩き足りていません。なにしろ、日帰り圏と高を括っていると、千葉県辺りから出掛けるとエラい目に遭います(経験者は語る)。
2023/02/03