2012年02月05日

展示会リヴュー (12)

 
 大きめの鉢で多くの株を密に育てているようですが、これだけ咲いたら嬉しくなってしまうでしょうね。棚に余裕があれば、このような栽培方法が望ましいのかも知れません。この展示会の場合、プロが栽培を担当していますから、飛び抜けて見応えのある展示品ばかりです。
 ふと、説明札を拝見すると『モモバナノジスミレ』と記載されていました。いわゆる「俗称」で、表現としては微妙かも知れません。ご存知の通り、園芸店やネット販売でこうした表現を多く見掛けます。まぁ、商品を説明する上では分かりやすくて良いと思いますが、ニホンスミレなどという摩訶不思議な言葉を流布している理由と同根と言えるでしょう。一長一短、功罪相半ばする・・・で良いのかなぁ(笑)。
ノジスミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2012年02月02日

展示会リヴュー (11)

 
 少し変わった交雑種を拝見しました。記録が間違っていなければ、これはフイリゲンジスミレと(フイリ)シハイスミレのハイブリッドだそうです。花の様子を見る限り、おそらく間違っていないでしょう。
 フイリゲンジスミレは中国や朝鮮半島を中心に分布するすみれです。一方、シハイスミレは西日本に多く分布しているのはご存知の通りですが、朝鮮半島にも分布するとされています。すると、自然交雑の可能性があるのかも知れませんね。でも、想像ですが、どなたかが、この渋みのある花色や葉を想像して交配したものではないかと思っています。
 余談ですが、上の花に距が二つあるように見えますね。
名前のない交雑種

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2012年01月27日

展示会リヴュー (9)

 
 葉に光沢があって、植物体全体は無毛。シチトウスミレと言われれば、なるほどなぁと思います。タチツボスミレより、少し大きめと説明されますが、植栽品では鉢の大きさや育て方に左右されますから、判然とはしませんね。なにしろ、自生地で見ても決定的に区別できるかについては微妙な場合があります。
 観察できた自生地では、内陸のタチツボスミレに芽が出たばかりの時期に、既に元気いっぱいで地面を這っていました。それだけなら、温暖な気候の影響とも考えられるところですが、確かに葉の表面がワックスを塗ったようにぼんやりと輝いています。展示会では照明を反射していますが、このような輝きではなくて、もっと何気ない、ぼんやりとした輝きなのです。一般に観察報告は関東の太平洋側が中心ですが、高知県でも聞かれるとか。もっと広い範囲で聞かれてもおかしくないところですね。
シチトウスミレ

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2012年01月24日

展示会リヴュー (8)

 
 こぢんまりした姿で小さな黄色い花を咲かせているのはなんでしょう。説明札によるとシソバキスミレだそうです。ふ~む、シソバキスミレというと、もう少し焦げた茶褐色とも濃緑色ともつかない鈍色をしているのですが、まるで一般の土壌に馴化して先祖返りをしてしまったような姿ですね。残念ながら自生地では未見で、比べている相手も以前に育てていた植栽品ですから、ピントのずれた話かも知れません。
 ライティングの影響もあったので、これでも頭の記憶を頼りに若干濃いめに調整してみたのです。記憶で色合いを再現できるのかどうかは微妙ですが、なんとか実際に見た色合いに近くなったと思います。こんなことをしていると実感するのですが、やはり、自生地で観察して自然の中で育った自生品の姿を記憶の棚に収めたいものですね。
シソバキスミレ

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2012年01月21日

展示会リヴュー (7)

 
 どうやら、ムラカミタチツボスミレということでした。なにしろ、これって分かり難くって(苦笑)。オオタチツボスミレ風で距が白くなかったら、一応、ムラカミタチツボスミレでは?と疑ってみることにしています。写真では見辛いのですが、困ったことに距は白っぽかったような・・・。花は、確かにオオタチツボスミレというより、マルバタチツボスミレを大きくした感じですが、これら同属間の交雑種は複雑に混血している可能性がありますので、自生地で周辺の親たちの顔を見ながら判断するのが筋なのでしょうね。加えて、タチツボスミレの姿は千差万別ですから、両親の特徴が極端に出ていない限り、植栽品で判断できるような自信が湧いてきません。 ムラカミタチツボスミレ

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2012年01月18日

展示会リヴュー (6)

 
 今回は少し厄介な位置づけのムサシノスミレです。タチツボスミレから距がなくなったらムサシノスミレ(笑)なのかどうか、よく分かりません。品種でもなく、俗称と理解するべきものらしいです。この花を見ていて感じるのですが、下向きで無距というだけで「すみれらしさ」が大きく欠落するものなのですね。
 この株の花は全て同じ状態です。遺伝的に固定しているのだろうと推測していますが、情報らしい情報はほとんどありません。花びらの色合いが濃い薄いという違いだけで正式に品種名があったりする世界ですが、これだけ形状的な違いがあっても、ただの「変化」扱いというところが不思議になります。それなりの個体数が必要なのでしょうか。数年前、小さいコブのような距を持つムサシノスミレを拝見しました。距が延びる唇弁がないのかと思っていたのですが、退化とか矮化に近い現象なのかも知れませんね。
ムサシノスミレ

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2012年01月16日

展示会リヴュー (5)

 
 当日のメモが欠落しているのですが、これはオオバタチツボスミレで良さそうです。でも、おとなしい印象ですね。小さめの鉢で育ったためなのでしょうか。種子から育てたことがあって、その時は深さのある大きめの鉢を選びました。しっかり、太い茎が立ち上がってくれた記憶があります。
 もう一昨年のことになりますが、北海道の道東でも観察できました。その時まで、オオバタチツボスミレは高層湿原で澄まして咲いているイメージだったのですが、それが大きく崩れることになります。何しろ、津波が来たら埋まってしまうような砂州に、クロユリやタンポポと混在して大量に花を咲かせていたのです。生育に必要なのは「標高」ではない、これは明らかですよね。思い込み、イメージで理解してはいけないと反省しました。
オオバタチツボスミレ

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