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2012年05月16日

発育の良い群落

 
 旅の初日から関東各地には竜巻注意報が続出で、山頂が雲に覆われた第一目標地をいきなりパスせざるを得ませんでした。空の具合を見ながら、高速道路を降りた予備目標地で、既に花を終えたヒナスミレがこんもりと茂っています。その傍らで、こぢんまりと花を咲かせているのは、少しオオタチツボスミレの血が混じったとしか思えない距が白くて大柄の!タチツボスミレですが、それにしても、この大きさの違いはどうしたことでしょうか。
 写真2枚目で葉の具体的な大きさが分かります。突端から基部までで7cm程度はあるようですね。隣の県で撮影した同じヒナスミレの葉と比べますと、長さで3倍、面積なら10倍はありそうです。雑種強勢かと訝る方もおられましょうが、既に葉の下にはヒナスミレ独特の茶色で斑点のある果実ができていました。交雑種の線は考えなくても良さそうです。改めて、花後に葉が大きくなる種であると認識することにしましたが・・・。
ヒナスミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2012年05月15日

混生する兄弟分

 
 雨に悩まされた旅から戻りました。まだ情報の整理ができていないこともあり、愛知県のシハイスミレの話を追加することにします。表示される2枚の撮影地は少しだけ離れています。1枚目はシハイスミレですが、さて、2枚目は・・・、かなり葉が長いですね。
 美濃加茂市が作成した「みのかものスミレ」によりますと、このエリアはシハイスミレとマキノスミレの混在地だそうです。花で見分けが付くような気がしません。葉の裏の色合いが参考になることになっていますが、花期に関する限り、大きな違いは感じられませんでした。こうした混在地でどちらかに決定しようとすれば、高い頻度で無理が生じます。見た目では2枚目をマキノスミレと呼びたいところですが、中間型と表現するのが無難かも知れませんね。
シハイスミレ

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2012年05月09日

翻弄される運命

 
 山の様子を見てルートを変更したため、予定外でしたが、富士山を半周してトウカイスミレの自生地にやって来ました。とても小さなすみれです。山歩きの最中に見つけられるのか、心配になってしまいますが、四国の山ではなんとか目に留まりました。
 トウカイスミレは裸名のまま。別の名前で呼びたい意見もあるようです。長くヒメミヤマスミレ(東海型)と呼ばれ、更に以前にはフモトスミレなどとの混同もあったとか。スミレ属は花柱の頭部形状とか、側弁の毛の有無とか、細かいポイントを観察する傾向が強いのに、その違いを超えて混同していたことになります。見た目もこれだけ違うのに何か納得のいかない不思議な現象ではありませんか。裸名でも学名はあるのですが、命名者にSugim.という略名が出てきます。「東海の自然」などを著した杉本順一氏でしょうね。すると、名前としては相当年季が入っていることになります。
トウカイスミレ

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2012年05月02日

紛らわしい葉

 
 葉だけを見ると『小さくて丸い葉には薄く白斑が見え、裏返すと濃い紅紫色でした』と観察説明をしたフモトスミレに似ていますが、こちらはシハイスミレです。もう少し葉が長ければ、それらしく見えるのでしょうが、この周辺はこんな葉ばかりでした。シハイスミレとフイリシハイスミレ、コンピラスミレ(それからタチツボスミレ)が混在していますね。名前を分ける必要がなさそうだと真剣に思う瞬間です。
 花も小さめで淡紅紫色ですから、初めて訪れた旅先では、花びらの一部が淡紅紫色をしたフモトスミレの一型かも知れないと迷うことになりかねません。それでも、距が長い円筒形で、側弁基部が無毛ですから、いくらなんでもフモトスミレの線は消えますよね。補足ですが、同日、もう少し分かりやすいシハイスミレとマキノスミレを少しだけ観察しました。
シハイスミレ

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2012年05月01日

涼風の通り道

 
 GPSで標高を確認して驚いたのですが、愛知県東部では標高が低いのに渓流があちこちで見られます(笑)。雰囲気も深い森林風ですが、当然ながら気温が沿岸部と大きく変わらないので、多くのすみれたちは花を終えようとしていました。それでも渓流沿いで杉木立の山道では少し涼しい風が通り抜けます。おかげで、まだフモトスミレなどが咲いていました。
 ありがたいことに、とても分かりやすい型のフモトスミレです。フモトスミレはまだ発展途上にあるのか、ご承知の通り、多種多様な型が存在しています。ヒメミヤマスミレとの混同はむしろ当然のこと。無茎種なのに有茎種であるニョイスミレとそっくりな型もあって、ついつい慎重になって細かいところまで観察します。側弁にはしっかり白い毛が生え、距は赤くて丸みがあります。卵型の小さい葉には薄く白斑が見え、裏返すと濃い紅紫色でした。
フモトスミレ

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2012年04月26日

もっと観察に出たい

 
 とても悩ましいすみれの一つですが、これは葉が大きいフモトスミレだろうと思っています。悩ましいとするのは、とても多彩は変異・変化があり、よく似ていると言われるヒメミヤマスミレなど、複数の種との区別が微妙な個体も少なくないからです。花で区別するより、葉などで区別する方が楽だろうと考えています。
 個人的に観察回数が多い型、葉が小さめで斑が入ったフイリフモトスミレなら迷わないというのも妙な話ですが、それが現実です。一方、ヒメミヤマスミレの葉は基部がもっと深く入り込み、鋸歯が特徴的な出っ張り方をしていますね。そうした抹消法的にフモトスミレだよね!って識別しているのは、どうにも情けないところですが、もう少しだけ観察回数を増やしていけば、自分なりにスッキリできると確信しています。
フモトスミレ

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2012年04月24日

高尾山詣で (6)

 
 どうした訳か、個人的に高尾山でマルバスミレに出逢う頻度が極めて少なかったのです。もちろん、自生していることは知っていて、初めて出逢う訳でもないのですが、この日のようにしっかり撮影できたのは、もしかすると初めてかも知れません(アバウトな記憶ですが)。
 マルバスミレは地元に多く自生していますので見慣れていますが、この日に出逢ったすみれたちは爽やかスマイル!とても良い被写体でした。白い花が「重さ」を感じさせる風情で写ってくれるのは、最終的に運が良いのだろうと思います。一応、白い花を映す技術というものもありますが、それでも陽光の具合や角度、背景の在り方までヒトが調整しきれる訳ではありません。あ、周辺の雑草がうっとおしいと感じられる方もいらっしゃるかなぁ。でも、最近は余程のことがないと避けたりしないことが多くなりました。ありのままの方が「味がある」ような気がしているのです。まぁ、錯覚かも知れないのですが。
マルバスミレ

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2012年04月23日

高尾山詣で (5)

 
 この林道に多いアカネスミレ(オカスミレ)です。一応、お約束なので、ルーペを持ち出してひと回りぐるっと観察してみますが、やはり毛は見当たりません。かなり大きなルーペで見ているので、見落としではないと思います。
 不思議なことですよね。アカネスミレと言えば、女性的な外観と名前で知られながら、一般には驚く程にに密生した毛で覆われています。それは葉の表裏、茎全体、萼に至るまで徹底しており、極めて毛が多いという特徴を持った種だと言えましょう。然るに、一転してツルツルで無毛な品種があるのですから、とてもおもしろい現象ではないでしょうか。他の自生地でも観察できたら、やはり大きなルーペで微々細々、眺め回してみたいと思います。チラッとでも毛があったら、逆に驚くのでしょうね。
アカネスミレ(オカスミレ)

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2012年04月21日

高尾山詣で (3)

 
 高尾山周辺で見られたコスミレの話、続編です。マウスオンで出てくる写真は、このサイトではシロバナツクシコスミレと紹介している型ですが、これだけ白い花でも敢えてコスミレと表現されることもあるようです。白変種ではない型に付けられた名前ですから、境界線が不明確になるのは仕方がありません。どちらと表現しても間違いではないでしょう。どうしても正確に扱いたい方は、品種の名前などは使わずに、基本種であるコスミレと呼ぶのが妥当です。
 ご覧の比較的青みが強い型のコスミレは、シロバナツクシコスミレを撮影した場所から数10m程度離れた上方の位置で撮影しました。少し花や葉が小さめです。ずっと標高が下がった登山道入口に近い畑でもコスミレが見られるのですが、慣れないと全て違うすみれに見えてしまうと友人が悩んでいるようです。頷ける話だなぁと思います。
コスミレ

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2012年04月20日

花盛りの棚 (1)

 
 すみれ棚の様子をお伝えできないままでしたので、ちょうど綺麗に咲いているコスミレ(コスミレサクラ)を持ち出しました。この不思議なネーミングから「交雑種かな?」というブログ記事などを見掛けますが、おそらくは選別種だろうと思います。抜群の繁殖力を持っていて、その気になれば、あっという間に増やすことができることでしょう。
 とても可愛らしいので、昨年は採取した種子をいっぱい蒔いてしまって、今春、狭い棚にとっては過剰な株数になってしまいました。でも、小さなプラ鉢で一斉に花を咲かていせる姿は、なんというか、健気なイメージです。どの鉢も花数が多く、葉も整った姿に拡がり、乱れることがありません。とても優秀な園芸品種だと思います。ただ、この後に採取するであろう種子は控えめに蒔くつもりです(笑)。
コスミレ(コスミレサクラ)

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2012年04月19日

疎林の面影 (3)

 
 自宅近辺で初めて見つけたコスミレです。もう長く住んでいるのですが、この場所はマークしていませんでした。大学のキャンパスと新しい幹線道路、それから住宅街の狭間にあって、緩衝地帯のように中途半端な状態で残ったグレーンベルトです。疎林だったのですが、枯葉が住宅街に降ってくるとクレームがあって、樹高の高い木は切られてしまいました。
 「すみれ、咲いてるよ!」と声をかけていただいた方の庭からグリーンベルトに降りることができます。タチツボスミレやアカネスミレが多いのですが、見た限り、コスミレはこの付近だけでした。結果として、明るい草原のような状態なのでコスミレにも適しているのでしょう。原則としてヒトが出入りしない新興住宅街の不思議空間ですが、おかげですみれたちが増えてくれるかも知れません。
コスミレ

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2012年04月18日

高尾山詣で (2)

 
 昨年、見事な大株が見られたシロバナツクシコスミレを見にやって来ました。マウスオンで昨年の写真が見られますが、友人によると、この後に持ち去られて穴が開いていたそうです。多くの開放花による種子を飛ばした可能性があり、とても残念で許しがたい行為ですね。実は、もう一つの目的があったのですが、余り情報を出さないでいた方が良さそうです。
 ご覧の通り、シロバナツクシコスミレは白変種ではありません。あくまで白が強い花を咲かせる品種という位置づけです。周辺には淡紫色のコスミレも見られるのですが、花の大きさなどが微妙に異なっていて、別系統なのかと不思議に感じているところです。このエリアのコスミレたちは整った姿をしていて、花だけでなく葉も綺麗に放射状に拡がってくれます。
シロバナツクシコスミレ

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2012年04月17日

領分を守って生きる

 
 このコーナーも毎日発信になってドタバタです(笑)。でも、春一番で観察に出かける公園のヒメスミレをなんとかご紹介したいと持って来ました。
 小さいすみれとして知られるヒメスミレですが、自生地によってはノジスミレぐらいの大きさだったりしますね。この公園の個体は正当に小さくて、近くに落ちている桜の花びらに負けそうになっています。石畳の隙間に住み着いていますが、周囲でも玉砂利の中とか、岩のくぼみのような不安定な土壌から花を咲かせる性質があります。おもしろいことに、他の場所でもヒメスミレがないかと気合を入れて探しても、広い公園なのにまるでみつかりません。自己の領分(テリトリー)をしっかり守るタイプのようですね。
ヒメスミレ

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2012年04月16日

疎林の面影 (2)

 
 一面の新興住宅地の一部である緑地公園に姿を変えた疎林。一度消えてしまったすみれたちは、その根性と頑強な生命力で残った土壌から数年掛かりで復活、少しずつ個体数を増やしています。
 その代表格であるアカネスミレを広い範囲で目にするようになりました。まぁ、広いと言っても、法律で決められている緑地面積程度に過ぎませんので、一つ一つの公園の大きさは知れています。ただ、ブランコなどが設置してある訳ではなく、愛犬の散歩にちょうど良さそうな細長いグレーンベルトになっていますので、足で踏みつけられて土壌がカチコチに固まってしまうことはありません。それでも、ふかふかの枯葉が積み重なった腐葉土だった場所に、どこからか客土されていますので、当時のような元気な姿ではないような気がします。贅沢を言っても仕方がありませんね。
アカネスミレ

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2012年04月15日

高尾山詣で (1)

 
 やっと時間と晴れ間を見つけて高尾山に詣でてきました。神奈川や東京のすみれ好きさんなら、「もう高尾山には2回行って来ましたよ」と言われそうですね。千葉方面からですと、2輪で高速に乗って片道100Km、2時間弱ですから、食事の時間を考えると往復4時間では足りません。近くて遠い、それでも出かけたいすみれの山です。
 順不同になりますが、先ず、高尾山のすみれの代名詞的存在であるタカオスミレを持ち出してきました。撮れたてホヤホヤです。タカオスミレは最終的には広範囲で見られるのですが、咲き出しの時期ですと、葉っぱだけなら広範囲でみられても、花はあちこちにチョコチョコと咲いています。標高が低い方が先に咲き出すとは限りません。日影にヒカゲスミレの黒葉型があるのですから、撮影は極めて面倒くさいことになります。
タカオスミレ

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2012年04月10日

白い逃亡者

 
 暖かいイメージがあるかも知れない千葉県でも、内陸部はすみれの開花が遅れていました。でも、桜の方は満開で、道端でこんな光景が目につくようになると、もう皆さんの季節ですね。その千葉県では気温が20度を超える日もあり、そろそろ遅れを取り戻してくれることでしょう。
 花がキチンと開いていませんが、狭っくるしい隙間に咲いているのはアリアケスミレか、その交配種だと思われます。これまで寒かったためか、花が小さいのですが、整った姿をしています。この付近の野や山でアリアケスミレを目にしたことはありませんから、栽培株の種子を蟻が運んで側溝のコンクリートの隙間に根付いたものでしょう。もう少し大きめの花がしっかりと咲いたら、分かりやすくなると思います。
アリアケスミレ

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2012年03月20日

展示会リヴュー (29)

 
 展示者の説明書きによれば、これはケナシマルバスミレ(Viola keiskei var. glabra)だそうです。ケマルバスミレとマルバスミレに分けて表現していた時代があったそうですが、植物体全体の毛が多いか少ないかという感覚的な判断だったとか。ケマルバスミレという名前が幅をきかせていたのですが、実は毛がある型が絶対多数、つまり「普通の型」なので、頭の「ケ(毛)」を取り払ってマルバスミレと呼ばれるようになったという話でした。
 では、このケナシマルバスミレって、いったい何者でしょう。少数派の毛が無い型に対して「毛なし」と命名したということでしょうね。確かにオカスミレの場合のように、その方が素直ですが、いづれにしても、余り拘らなくても良いような気がします。因みに、花びらの側弁に毛がある型をヒゲケマルバスミレと呼ぶこともあったようです。
マルバスミレ

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2012年03月11日

展示会リヴュー (24)

 
 これは、とても美しくて神々しさを感じるような(ちょっと、大げさか)白いすみれですね。元々、白い花を咲かせるすみれの白変種というややこしいヒゴスミレ(白変種)です。(´ー`)
 一般に花の色合いは個体差がありますが、良く見かけるヒゴスミレは花びらがきれいな白さで、距は薄い紅色であるものが多く、唇弁に赤紫系の条が入ります。南九州では薄紅色の花を多く見かけます。この栽培品は、当然ながら、葉や茎にクロロフィルがもたらす緑色がありますが、雌蕊(しずい)に橙色も見えています。白変種は完全に色素形成が行われなず、特にクロロフィル形成ができないアルビノ体とは属性の異なる正常体です。ヒトの目には魅惑的に見えますが、花粉を媒介するポリネーターにとっては、どう見えるのでしょうか。
ヒゴスミレ(白変種)

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2012年02月05日

展示会リヴュー (12)

 
 大きめの鉢で多くの株を密に育てているようですが、これだけ咲いたら嬉しくなってしまうでしょうね。棚に余裕があれば、このような栽培方法が望ましいのかも知れません。この展示会の場合、プロが栽培を担当していますから、飛び抜けて見応えのある展示品ばかりです。
 ふと、説明札を拝見すると『モモバナノジスミレ』と記載されていました。いわゆる「俗称」で、表現としては微妙かも知れません。ご存知の通り、園芸店やネット販売でこうした表現を多く見掛けます。まぁ、商品を説明する上では分かりやすくて良いと思いますが、ニホンスミレなどという摩訶不思議な言葉を流布している理由と同根と言えるでしょう。一長一短、功罪相半ばする・・・で良いのかなぁ(笑)。
ノジスミレ

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2012年01月05日

展示会リヴュー (3)

 
 これは巷で2色咲きとか、パンダ咲きとか呼ばれているアツバスミレでしょうか。たまたま、昨年の早春に店頭で見かけて買ってしまったアツバスミレと少し似ています。ただ、葉の様子や色の配色が少し異なり、2色咲きのアツバスミレと言っても、いろいろな型があるのだなぁと感心させられてしまいました。
 葉表面の光沢が明確ですね。海に近い場所で潮風に鍛えられたからか、クチクラ層と呼ばれる保護機能を持つ表層が厚くなって、光沢を帯びるということなのだそうです。このクチクラ層ですが、実はシャンプーのCMに登場するキューティクルのことです。そのように言葉を置き換えると、すんなり理解しやすいかも知れませんね。
アツバスミレ

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2011年12月26日

展示会リヴュー (1)

 
 毎年恒例になりましたが、花がなくなる冬場に、各地で行われたすみれの展示会から印象に残ったスミレたちを選んでリヴューしています。これって、楽しくて、意外に勉強になるのです。
 最初に登場するのはアカバナスミレ。殊更にじっくり拝見させていただきました。う~ん、何気なく山で出逢ったら少し色が濃いめのエイザンスミレと認識することでしょうね。幾つかの資料では葉がヒゴスミレ風にほぼ五全裂していると言われ、四国で観察できた葉も分かれていました。ところが、この植栽株ですが、エイザンスミレ風に三裂してから更に分かれています。色合いという要素は主観的になりがちですので、この辺の形態的特徴が明確でないと困ってしまいますね(笑)。
アカバナスミレ

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2011年12月15日

双子の果実 (3)

 
 さて、これは11月末に庭で発見したスミレの枝分かれです。別の角度から見た同一個体の画像を上下に合成しています。双子の果実(1)、(2)と同様に閉鎖花からの果実ですが、これは下の方で分岐していますね。基本的には、果実の付け根か、花茎の途中か、どこで分岐したかの違いなのでしょうか。
 これも枝分かれしやすい系統の遺伝子を持っている個体の子孫です。ヒマワリやチューリップなどは一本の花茎から一つの花が咲く(一茎一花)という印象がありますが、実際には、そうでもありません。枝分かれする系統が多く流通しています。曖昧ですが、スミレについても、こうした遺伝子が内在しているとする資料を読んだ記憶があります。よく考えてみると、一茎一花であるメリットは特にあるでしょうか。ちょっと考えつきません。
スミレ

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2011年12月12日

双子の果実 (2)

 
 とても古い写真を持ち出してきました。2代目デジカメ(リコー)で撮影したものです。不思議な果実ができたので、炸裂する前に室内撮影を試みたのですが、若干、後ピンながら、全体としてはまぁ良く写っていますね。単に記録として撮影していたのですが、まぁ、おもしろそうなので、改めてお披露目することにした訳です。
 花茎の頂点で二つに分かれており、前回の「幾夜の夢」と同一パターンのようです。フィールドでも、このようなパターンは時々見掛けます。つまり、とても珍しいという程ではなさそうです。この時はおもしろいなぁと思ったのでしょうね。背景をいろいろ工夫して何枚も撮影しています。この種子を蒔いても、必ず、このような子孫ができる訳ではありません。それでも、出現頻度は高くなるようです。
スミレ

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2011年11月29日

春の棚より (9)

 
 きちんとメモを取っていなかったのですが、この独特の花はリュウキュウシロスミレで間違いないだろうと思います。とても丈夫ですので、育てる上では手間がかからず、実生からの発芽も良好という栽培向けの種だと思います。ただ、何度か沖縄を訪ねていますが、フィールドで自生株を観察できたのは、たった2回だけなのです。
 リュウキュウシロスミレ自体、基本種であるアリアケスミレ、それから交雑種たちは、花びらの地色が乳白色という特徴を持っていますね。白い色のすみれは多いのですが、この白粉を塗ったような乳白色は独特ではないかと感じます。似た雰囲気を醸し出す花びらを持っていると感じつのは、コワシミズスミレというサクラスミレとシロスミレの交雑種でしょう。シロスミレの白い色は白粉(おしろい)的ではありません。つまり、サクラスミレを白くした結果、リュウキュシロスミレに似たのだろうと思うのです。
リュウキュウシロスミレ

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2011年09月09日

賑わいの棚 (52)

 
 少し妙な写真です。先ず、複数の種がごちゃごちゃに混じっていることが原因の一つですね。元来はすっきりした青い花を咲かせるスミレの鉢でしたが、シロコスミレや「幾夜の夢」辺りまでが飛び込んでいるようです。そして、もう一つの妙な理由が矢印の部分でしょう。
 花茎(花柄とも言う)が枝分かれして、右の方は双子みたいですね。花茎の分枝性はスミレ科植物の遺伝子にも内蔵されている要素のようで、何らかの必要性があれば発現するのでしょうが、必要がないのにひょっこり顔を出してしまったというところでしょうか。双子の方は有茎種っぽい印象です。スミレは無茎種に分類されていますが、そもそも茎が短いだけであって、大きな違いではないのでしょうね。
スミレ(枝咲き、青系)

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2011年08月24日

賑わいの棚 (48)

 
 暑さが戻ってきました。猛暑に耐え、なんとか生をつないでいる状態の棚を「賑わいの棚」と表現するのは少し無理がありそうです。家々の間が狭い市街地は風が通らず、異常な暑さと湿気で根腐れを起こしてしまうものが出るのは仕方がないでしょうね。ツマグロヒョウモンが短期間で一気に襲い掛ってきたのには驚きました。ただ、総数は例年より少ないと思われます。
 写真は、初夏に撮影したゲンジスミレですが、葉がとても大きいですね。こんな姿は想像していませんでした。育てることが難しいという情報でしたので、これまで棚に置くことはなかったのですが、ちょっと試してみました。育てること自体は特に難しいような気がしません。冬越しが難しいのでしょうか(?)。閉鎖花から種子が得られましたので、来年も試してみようかと思っています。
ゲンジスミレ

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2011年07月11日

観察する楽しみ (7)

 
 初夏に自生地を歩きますと、春に比べて格段に大きくなったアオイスミレの葉などを見かけます。ところが、コミヤマスミレやヒュウガスミレでは、葉の大きさも形もほとんど変わらず、株元から新しい葉がたくさん出てくるようです。太陽の光を受ける面積などを考えると、葉を大きくするより、賢い選択かもしれませんね。
 さて、「花の写真館」にしては花が余り登場しないのに読んでいただき、ありがとうございました。いろいろ観察できて楽しかったトピックスでしたが、この辺で一度終わりにして、次の話題の準備にかかります。今、遮光した棚の脇で、太陽を楽しむように花を咲かせているのはヒバントゥス・コミュニスやヴィオラ・バンクシイ、それから、ぎりぎりでヴィオラ・アルベンシスやパンジーの仲間が頑張っています。でも、真夏を迎えると一時的に花がなくなってしまうのでしょうね。
ヒュウガスミレとフイリコミヤマスミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2011年07月09日

観察する楽しみ (6)

 
 南谷忠志先生が、改めて乾燥標本を作るために採取され、根洗いを済ませたヒュウガスミレの充実株を撮影させていただきました。写真の根をよく観察しますと、地下茎または根から不定芽を出して増えていることが分かります。先生は高等学校教諭を長く務める傍ら、南九州を中心に植物研究を続け、宮崎県総合博物館学芸課長、副館長を歴任、宮崎植物研究会会長等を務められた植物研究家です。植物地理・分類学会賞(2000)や日本植物分類学会賞(2005)など、数々の受賞歴を持たれており、私は植物分類学者でいらっしゃると認識しています。やはり、植物に対するアプローチがいろいろ異なるのですが、先生の許可をいただいて、花粉稔性を簡易検査された際の顕微鏡画像をヒュウガスミレのページからリンクしています。 ヒュウガスミレ

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2011年07月08日

観察する楽しみ (5)

 
 こうして直接比べてみると、上のフイリコミヤマスミレと下のヒュウガスミレでは、葉などに生えている白い毛の様子がかなり違うのが分かりますね。ヒュウガスミレにも短い毛が疎らにあるのですが、毛深いすみれという印象には至りません。明るい緑色の葉表面が露に濡れていると光沢が目立つようになります。関東で見られるコミヤマスミレは、両者の中間的な存在のようです。
 毛が多いとか少ないとか、色が濃いとか薄いとか、このような性質は往々にして「段階的な変化」と呼ばれ、少し離れた場所でも違いがあったりするものです。ただ、毛深いという特徴を持つコミヤマスミレに対して、これだけ毛が少なくてつるっとしていると驚きますよね。毛深いアカネスミレに、毛がほとんど見られないオカスミレという変化がありますが、あそこまで極端ではありません。
ヒュウガスミレとフイリコミヤマスミレ

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2011年07月07日

観察する楽しみ (4)

 
 ヒュウガスミレが開花している株元には、ご覧の通り、一面に実生苗が芽を出していました。まだまだ果実は見られず、昨年の種子が越冬して花期に発芽したのだろうと理解しています。つまり、花を咲かせているのは昨年までに発芽して、開花できる大きさまでに充実した株ということになるのでしょうか。
 地面を覆う程に実生苗が多く見られ、これを栽培して継続観察をしています。栽培は上手くないのですが、情報の少なさをカバーするためにちょっとだけ努力をしている訳です(笑)。苗は株中心部から多数の葉が放射状に展開するという不思議な姿に育ち、ついに閉鎖花から果実ができました。黒褐色の小さな果実にも葉と同じ白い毛が見られ、小さな淡茶褐色の種子が詰まっています。一般的な認識では交雑種を想定しない状況ですが、なぜ、浜栄助氏が敢えて想定したのか、謎は残ります。
ヒュウガスミレ

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2011年07月06日

観察する楽しみ (3)

 
 花期が遅いコミヤマスミレの場合、花を単独で見に出掛けた後はオフシーズン!というところでしょう。その後に展開する果実も種子も見たことがありませんでした。蒸し暑い日曜日、なんとか雨は降らないとの天気予報を確認して出掛けてみました。
 周囲の草が大きくなって見つけ難いのかな、と思っていたのですが、それ程でもありません。全体の姿も花期と大きく変わらないのですが、全体に葉の色が薄いようです。じっくり観察すると、表裏ともに濃い葉が少しだけ見られます。初春に充実していた葉には赤みが残り、花と同時期の葉は色があせ、花後に株中心部から延び始めている若い葉は黄緑色というところでしょうか。何よりも驚いたのは、株数がとても多かったことです。コミヤマスミレの姿を追いかけてどんどん登り、その姿が見られなくなったのは頂上付近のことでした。
コミヤマスミレ

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2011年07月05日

観察する楽しみ (2)

 
 ヒュウガスミレの自生地を見て、「やはり、そうか!」と思ったことがあります。左のヒュウガスミレも、右のフイリコミヤマスミレでも同じですが、生育環境として、地面は湿っていても決して薄暗い場所ではないことがお分かりいただけるでしょうか。ともに東南向きの斜面(法面)で少なくても半日は太陽が当たります。
 最初に観察した場所や、最初に調べた書籍情報のイメージは強く記憶に残るものなのでしょうね。四国の坂道で面白い模様のフイリコミヤマスミレに遭遇した時は、葉の変化よりも環境に驚いてしまって、方位磁石を持ち出したり、最近伐採された痕跡はないかと探してしまいました。しかしながら、太陽の位置はほぼ真上で、水が滲み出していなければカラカラに乾いてしまうような場所なのです。ヒュウガスミレも視界が開けた坂道の法面で咲いていました。正しく理解するためには、実際に幅広く観察することが大事なのだなぁと改めて感じています。
ヒュウガスミレとフイリコミヤマスミレ

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2011年07月04日

観察する楽しみ (1)

 
 今年、是非観察したかったヒュウガスミレについて、発見者である南谷忠志先生のガイダンスを得ることができ、ゆっくり観察できました。写真の左側は関東で見られるコミヤマスミレで、右側がヒュウガスミレです。花の様子は、ヒュウガスミレの上弁が少し下がり気味という点を除いて、ほぼ違いは見あたりませんでした。
 やはり、葉表面の色は違いますね。また写真では分かりませんが、葉裏面の色も違います。花期のコミヤマスミレは、関東でも四国でも赤みを帯びて臙脂色と表現すべき色合いでしたが、ヒュウガスミレは葉脈付近に少し赤みがあるだけで全体が緑色です。昨日、果実期のコミヤマスミレを観察してきたのですが、ほとんどの葉は裏面が緑色に退色していて、ヒュウガスミレに似た風情でした。引き続き、もう少し多面的に見ていきましょう。
コミヤマスミレとヒュウガスミレ

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2011年06月24日

賑わいの棚 (37)

 
 少し徒長してしまった感じですが、やっと咲かせることができたスミレ(紅花)です。自宅から車で1時間程の距離にある公園に何度も通って種子を採集してきました。春と秋に赤みの強い花を大量に咲かせることが得意技なので、年に2回赴いて種子を採集したこともあります。実は、どうした訳か、発芽率が低くて失敗が続き、花を咲かせるのに数年間も掛ってしまったのです。
 生育環境が変わるので少し心配したのですが、親の形質を引き継いで、見事に濃い紅色の花を咲かせました。アジサイのように土壌の性質に依存する訳ではないのに、つい心配をしてしまいました(笑)。広い公園ですが、ある一角にしか自生していません。二輪で公園の周囲を走り回ってみたこともあるのですが、結局、こんな色合いのスミレは見つかりませんでした。
スミレ(紅花)

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2011年06月22日

賑わいの棚 (36)

 
 スミレ(青紫白覆輪)という説明に惹かれて、昨年蒔いた種子が発芽して育ち、今年の春に開花しました。一年以上掛って、やっと見ることができた花は丸くて大きめ、説明の通り、特徴的な濃い青紫の地色に白い覆輪が見えています。良く育って大きめの株になり、最終的にたくさん花を咲かせてくれました。
 このスミレという種は日本では個体数が多くて変化も多いという特徴があります。栽培に熱い方々の中に、専ら多彩なスミレを育てているスミレ派もいらっしゃるのですが、その気持ちが分かるような気がしますね。一方、地域や環境による「植物の変化そのもの」にも興味をそそられます。花ですから、きれい、かわいいは大きなポイントですが、花はヒトの目のために存在する訳ではありません。変化は生き残るための術(すべ)なのです。
スミレ(覆輪)

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2011年06月12日

賑わいの棚 (31)

 
 ヒメスミレ(桃色)と表現されていた苗を入手しました。以前、「たづ姫」と呼ばれていたものとは違うのでしょうか。見た目だけで語るのは微妙な問題がありますから、まぁ、良く似ていますと表現しておきましょう。ほんわりとした柔らかい花色が心を和ませてくれます。
 ところで、ヒメスミレの「姫」という言葉ですが、植物で使われる時には「小さい」という意味であることが多く、実際、この種には極端に小さい系統があります。ただ、ヒメスミレは必ず小さいというような誤解は禁物ですね。現に写真の個体は特に小さい訳ではありません。一方、プリンセスまたは可愛いという意味があり、この淡いピンク色の系統には似つかわしいのではないでしょうか。この系統を見かけるようになった時には、とても可愛らしくて嬉しくなってしまッたことを覚えています。
ヒメスミレ(桃色)

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2011年06月02日

北上川流域の春(13)

 
アカネスミレ  日曜日のETC割引で一気に帰るつもりで出発しました。朝からとても良い天候で「もう少しゆっくりしていきなさいよ!」と山が誘っておりました(笑)。ナガハシスミレを探した山の反対側に回り込んで、うろうろと車を走らせます。どうも運転が危なっかしいと連れの機嫌が悪くなった昼前、地図にもなさそうな峠にアカネスミレが咲いていました。
 少しでも日陰になる場所では見当たらなかったのですが、太陽が目いっぱいに差し込む峠にはスミレやアカネスミレが現れました。探していたキバナイカリソウも撮影できましたので、まぁ、この辺で限界ですね。高速道路で自宅まで約500Km、高速料金は1,500円(通常料金なら桁が一つ上がる距離です)。ただ、割引は廃止へ、税金や公共料金は上がる一方ですから、いつまでもこんな旅はできそうにありませんね。

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2011年05月29日

北上川流域の春 (9)

 
 ナガハシスミレが見つからないまま、少し山道を歩いていたのですが、我が母親は一面のフキやゼンマイ等の山菜が気になって、ついに袋を取り出して山菜取りモードに入ってしまいました。まぁ、戦前のお嬢さん方には一般に見られる現象です(笑)。
 その袋が膨らんだ頃、カーブを曲がって山の環境が少し変わったと感じたところで、雰囲気の異なるすみれが咲いているのを見つけました。わー、アケボノスミレですね。その辺一帯に相当数の個体が見られました。記憶では、岩手で、正確には東北で初めての出逢いではないかと思います。関東甲信越で見掛ける個体群より花が小さめで、花茎も短い印象です。ここでは花期の時点で葉の方もそれなりに展開を始めていますね。花が終わる頃に葉がやっと展開するという既成のイメージとは異なる姿に見えました。
アケボノスミレ

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2011年05月28日

北上川流域の春 (8)

 
 オオバキスミレを見て喜んでもらったので、ここはナガハシスミレも!と欲張ったのですが、結果的には見当たりませんでした。青森や秋田では探すまでもなく見つかり、岩手県内でも、奥羽山脈方面では多く見かけます。今回は北上山系ですが、以前に見た場所なので見つかると思っていました。距の長さが中途半端なタチツボスミレ系の花があったのですが、そのお話は後日。
 山道の路肩に唐突な感じで花を咲かせていたのはスミレです。葉身が細めですね。付近では田んぼの畦など、あちこちにスミレが咲いているのですが、皆、比較的標準的な葉を持っていたのに、これは独特ですね。そう言えば、花の色も浅い感じです。ふと、高校のグラウンドの隅に咲いていたキッと濃い紫色の丸い花を思い出しました。その葉はアイスキャンデーと呼んだ冷菓の「くし」を連想するような鉾の形でしたね。この日と同じで、春とは言え、汗ばむような太陽が射す午後の記憶です。
スミレ

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2011年05月25日

北上川流域の春 (5)

 
 鮮やかに濃い緑色の葉に白い斑がしっかり見えているのは、これまでに何度が登場したことがある北限のフモトスミレ(フイリフモトスミレ)です。今度は南北の話になりましたね。面積の大きい岩手を南北に輪切りにして、南から四分の一ぐらい北上した辺りが北限だそうです。つまり、ここから北へ行くとフモトスミレに出逢うことはできなくなります。
 おもしろいことに、昔の藩で言えば、この辺が伊達藩と南部藩の境界になります。各地を歩くと感じることがあるのですが、出羽とか吉備という古い国の領地は、気候や風土の境界と不思議に一致していると思うことがあります。更に、その内側にある村(邑)などの区域も言葉等の文化圏であったり。ただ、平成の大合併で訳が分からなくなったのが実態でしょう。因みに、県南部には奥州市という東京23区の1.5倍に匹敵する巨大な行政区分ができてしまいました。まるで風土や言葉の境界にはなりません。
フモトスミレ

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2011年05月24日

北上川流域の春 (4)

 
 やはり、雪国のすみれの代表格の一つであるスミレサイシンです。ご存知の通り、スミレサイシン類の仲間はナガバノスミレサイシンが太平洋側に、スミレサイシンが日本海側に、そしてアケボノスミレが中間部に分布すると言われます。当然ですが、これは大雑把な説明であって、アケボノスミレなどは比較的広く分布していますね。
 岩手は太平洋側なのですがナガバノスミレサイシンは自生しておらず、スミレサイシンとアケボノスミレが見られます。(例によって岩手県南部での話ですが)スミレサイシンが奥羽山脈付近に、アケボノスミレが北上山系に住み分けているようです。また、すみれ一般に、太平洋側に多く分布する種と日本海側に多く分布する種が、北上川を境界線として東西に住み分けているように見えます。
スミレサイシン

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2011年05月21日

北上川流域の春 (1)

 
 震災から2か月。奥州街道をゆっくり北上して、丸一日をかけて北上川の流域までやってきました。北上盆地で出逢ったすみれたちを順不同で紹介しようと思います。
 写真は既に果実ができているマキノスミレです。周辺を捜しましたら、花も一つ二つと見られましたが、多くは花期を終えていました。へぇ、こんなマルバスミレ風な果実だったのですね。この自生地は子供の頃に遊んだ低山です。少し前、実家から「このすみれは何?」というメールが来て、「え、マキノスミレじゃないか!」と驚いたのですが、実際に目にして、如何に観察が足りなかったのかを思い知らされました。「故郷(ふるさと)再発見」のつもりで少し探索してみようという気持ちがあったのですが、このすみれが背中を押してくれた感じです。
マキノスミレ

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2011年05月20日

富士周辺を歩く(19)

 
 今春、2度出かけたこともあり、長く続けてきた富士山近辺のすみれたちのお話でしたが、一応、今回で締めとすることにしました。最後に何を持って来ようかなぁと思い巡らしていたのですが、結局、この涼しげな表情のナガバノスミレサイシンを選びました。この自生地は、実際に涼しい場所で、狭い空間に集中して自生しています。
 この個体ですが、葉が長いだけでなく、花茎もずいぶん長いのが特徴です。花の色は独特な青紫色ですね。ここには、もう何度も来ているのですが、例外なく、このような姿なのです。以前、ここには分かり易いナガバノアケボノスミレがあったのですが、現在の個体群が残って一帯を支配しました。実は、これもナガバノアケボノスミレではないかと疑っているのですが、分かり難い姿ですね。明らかに地下茎で増えています。ナガバノスミレサイシンと戻し交雑したのではないかと推測しているのですが、現状、証明する術がありません。
ナガバノスミレサイシン

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2011年05月19日

富士周辺を歩く(18)

 
 二度目の登場になるゲンジスミレです。前回は、やっと夕方に見つけたという話でしたが、今回は、既に咲いていることが分かっている晴天の自生地に、翌日の昼になって撮影目的で再度やってきた話です。
 葉が暗い色なので、昼の方が撮影しやすく、おとなしい花の色もしっかり出ると期待した訳ですね。この花びらの色ですが、ピンク色というより、極めて淡い小豆色と表現した方が妥当ではないかと思っています。右下に見える開花前の花びらをご覧いただければ分かりやすいかも知れません。しっかり開花した花の表面はかなり白っぽくなります。
 葉にうっすらと白い斑が見えていますが、これをもってフイリゲンジスミレと表現してはいけない事情があります。中国や朝鮮半島に分布する母種には和名があって、これがフイリゲンジスミレなのです。普通の命名感覚ではありませんが、仕方がないのでしょうね。
ゲンジスミレ

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2011年05月18日

富士周辺を歩く(17)

 
 なんだか寒そうに首をキュッと縮こめているのはフモトスミレです。葉の表面側に薄い白斑が見えていますから、フイリフモトスミレと呼んで良いのかも知れません。まぁ、境界線付近の個体は撮影者の感覚で呼ぶことにしましょうね。
 この個体は分かりやすい姿ですが、神奈川から静岡辺りではヒメミヤマスミレ風、まだ延び切っていない頃のニョイスミレ風の個体が混在していて、悩んでしまうことが少なくありません。実際、ヒメミタヤスミレをフモトスミレとして紹介しているサイトは少なくないようです。当サイトにしても怪しい部分を含んでいるかも知れません。微妙な変化もありますから、花で見極めることは難しいところでしょう。
 未確認ですが、この個体は東日本型などと呼ばれる型ではないかと思います。西日本型はもう少しスッキリした印象ではないでしょうか。大きく東とか西とか言われるだけであって、地理的な境界線が明確なのかについては認識が不十分です。
フモトスミレ

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2011年05月16日

富士周辺を歩く(15)

 
 今年はマルバスミレとの出逢いが多いようです。それから比較的に端正な花が多くて撮り甲斐がありました。
 友人に「あまり葉が丸くないことも多い」という話をしましたら、納得できないような顔をしていました。山の麓では余り見られないフモトスミレ、特に小さくないコスミレなんて代物もあります。トウカイスミレやフモトスミレの方がずっと小さいですから(笑)。
 少し情報も語りますと学名のV. keisukei は日本初の理学博士、伊藤圭介氏に献名されました。なんと彼のシーボルトの弟子ですね。日本にリンネの植物分類法を知らしめ、「雄しべ」等の言葉も生み出した人物で、マルバスミレの他にも、イワチドリやスズランなどの学名にも名前を残しています。
 初めて意識した白い花を咲かせるすみれでした。パンジー以外で白いすみれがあるなんて、まだ知らなかった頃の話です。黄色いすみれに憬れるのは、更に後の話になります。
マルバスミレ

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2011年05月11日

富士周辺を歩く(14)

 
 空中湿度が高く、周囲より気温が低く保たれている木陰で、ほぼ真っ白なエイザンスミレが美しい姿でたたずんでいました。花の中央部はヒカゲスミレ風に黄緑色をしており、距もほぼ白色です。
 エイザンスミレにも白変種はありますが、これは葉柄に赤みが見られ、花びらには紫条もあって、白変種とは違いますね。でも、普通なら花のどこかに紅色が見られるものですが、その気配がまるでありません。
 夢中になって撮影していました。でも、実はとても狭い崖のような場所に咲いていて、もう一歩下がるとか、位置を変えるいう自由が制限されていて、四苦八苦しながら撮影しています(笑)。
 とても清楚なイメージのエイザンスミレですよね。過去のストックを探してみたのですが、このイメージの花は初めてだと思います。上の方にも咲いていたという情報がでしたが、結局、探し出せませんでした。でも、ここでは楚々としたヒナスミレも撮影していて、嬉しくなる自生地です。
エイザンスミレ

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2011年05月10日

富士周辺を歩く(13)

 
トウカイスミレ  さて、また夕日と追いかけっこでトウカイスミレの自生地にたどり着きました。先週の様子では、まだ花は咲いていないだろうという予測の一方で、それでも一輪なら咲いているかも知れないという期待があったのです。
 今日は3人連れになって、地面を這うようにして探してみました。カラカラに乾いた昨年の落葉の下から小さな葉が顔を出しているのですが、花は見当たりません。やっと1mm程度になったばかりの蕾を見つけたところで、諦めムードが漂います。その時、連れが「あれー!」みたいな声を出すので、その方向を確かめてみると、おや、白い花が一輪咲いているではありませんか。
 友人は2年越し3度目で、やっとトウカイスミレの花を目にすることができたのです。とても小さいのですが、写真では大きさが今一つピンと来ないことでしょう。花の後ろの丸い葉が直径約11mm、手前の葉になると直径約7.5mmというところです。

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2011年05月09日

富士周辺を歩く(12)

 
 前日の夕方に辿り着いたゲンジスミレが咲く丘にはアカネスミレも咲いていました。太陽に向かって緩やかな斜面ですから、陽だまり好きなすみれたちが多く咲くのですが、意外にも目立たちません。すみれたちにとっては得難い自生地なのでしょう。
 連れが、この山の地主さんと話したようで、下の斜面の方がすみれが多いと説明したとか。昔、そこも探索したので、ちょっと疑問が湧きあがります。もしかすると、さらに下方の話をつい口にしてしまったのかも知れません。そこには日陰が好きなすみれたちの自生地があるのです。
 この明るい方の自生地にはタチツボスミレやヒゴスミレ、アケボノスミレも見られます。もう少し時間が経つとエゾノタチツボスミレも出てくるので一粒で何度もおいしい丘ですね(笑)。更に、近隣にはエゾアオイスミレ、ナガバノスミレサイシン、ヒナスミレ、イブキスミレ、エイザンスミレと次々に咲き出す嬉しい場所で、頻繁に訪ねてみようという気持ちになる訳です。
アカネスミレ

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2011年05月08日

富士周辺を歩く(11)

 
 目的のある人しか通らなくなった古い道には楽しいことがいっぱいあります。まだすみれたちなどが咲き出していないかのように見える静かな林にも、よく目を凝らせば幾つかのすみれが見られます。きれいなイブキスミレの近くには、かわいいヒナスミレも咲いていました。
 やはり、可憐と言えばヒナスミレが筆頭に挙がりますね。ただ、葉が傷んでいます。良く見ると、花びらも欠けているような・・・。しばらく観察していましたので、実は犯人を目撃しています。小さくて黒いケムケムさんでした。写真も撮影していますが、嫌いな方もいらっしゃるでしょうから、今回は持ち出さないことにしました(笑)。
 先週来、ヒナスミレの特徴的な葉を多く見かけましたので、近隣の自生数はボチボチ多いようです。でも、タイミングの問題なのでしょうが、花はやっとここで見かけました。とても嬉しくなりますね。
ヒナスミレ

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2011年05月06日

富士周辺を歩く (9)

 
ゲンジスミレ  最初に到着したポイントでも幾つかの種が咲いていたのですが、重複もあり、全てを紹介していると先に進めません(笑)。この日は太陽の位置を気にしながら、慌てて次のポイントへ移動します。
 少し迷って、ぎりぎり順光が期待できそうな場所へ急ぎます。夕方の赤みを帯びた光線が斜めに差し込む頃、やっと見つけたのはゲンジスミレでした。嬉しいことに株数が増えているような気がします。源氏物語からの命名にしてはおとなしい姿だと思います。明るく乾燥した斜面に咲いていることが多く、枯れた草や落葉に埋没するように静かに咲く花も葉も決して目立ちません。おそらく、そこの咲いていると知らなければ、見過ごすこともあるでしょう。でも、ここは少しの運に恵まれて、偶然に見つけた自生地です。
 周辺には他にもいろいろなすみれたちが同居しているのですが、ここには翌日に改めて訪れることになりますので、幾つかは後日登場します。

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2011年05月05日

富士周辺を歩く (8)

 
 箱根に出かけた翌週はゴールデンウィークです。その初日、不覚にも出発で出遅れ、ナビには事故と故障車マークがゾロゾロ。中央道はまるで進みません。食事もままならず、目的地に到着した頃は、山を降りてくる方ばかりでした。歩き始めて周囲を見ると全体にまだ早春の様子です。残り時間から、少し登った段階で早々に見切りをつけました。
 どうやら、登山道下の方が花を観察できそうです。程なくアケボノスミレを見掛けて、気分が少しだけ軽くなる思いでした。濃厚というのか、深みのあるピンク色です。花茎手前でくるっと巻いている緑色の葉はアケボノスミレのものですが、その更に前で既に展開しているのは・・・。記憶があいまいでしたので、別角度の写真を探してみたところ、どうやらタチツボスミレの葉のようです。
 特にアケボノスミレは花期が早いという訳ではありませんが。気温が上がると、突然、花茎を地表に出して花を咲かせます。速攻型ですね。
アケボノスミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2011年05月04日

富士周辺を歩く (7)

 
ヒゴスミレ  箱根最後のすみれは、街中の石垣であでやかに白い花を咲かせていたヒゴスミレです。まぁ、これは園芸種として市販されているもので間違いないと思います。
 丈夫で育てやすく、整った形の白い花をいっぱい咲かせてくれる優良なDNAを持ち合わせていて、山の中で見ても分かることでしょう。野山の自生品とは一線を画していて、ある意味では別の種なのかも知れません。そう言えば、自生品と交配を試みたという話は聞いたことがありませんが、不完全稔性を示したりしたものなら、笑ってしまいますね。
 たまたま友人は、都内で驚くほどに密集して群生するヒゴスミレを目にしていますから、ヒゴスミレは多花性だと記憶してしまうかも知れません。現実には、多くの場合、ぽつりぽつりと離れて生えており、花の数も決して多くはありません。
 さて、太陽が高い位置にある内に箱根を離れて、富士山を半周して、一番に登場したキスミレに出逢うことになります。次回は1週間後のお話です。

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2011年05月03日

富士周辺を歩く (6)

 
 紛らわしい写真で恐縮ですが、花の手前にある葉は別の植物のものです。花茎が出ている茎元に小さく見えているのが、このすみれの葉だと分かれば、分かりやすいですね。薄紅色の花を咲かせるエイザンスミレです
 実のところ、花は比較的変化に富んでいて、写真の花のようにふっくらと丸くて、フリルのようなヒラヒラになっているものばかりではありません。もっと淡白で目立たない花も多く、色合いにしても紅色の濃淡のみならず、ほぼ白い花も珍しくありません。
 関東に自生するエイザンスミレとヒゴスミレについては判別に迷うような個体は少ない方なので、この日は特に説明を要しませんでした。ただ、九州など、地域によっては甚だ悩ましい個体群が見られるようですから、細部にこだわった説明が必要だったことでしょう。後日、白花と出逢うのですが、その話はもう少し先ですることにしましょう。
エイザンスミレ

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2011年04月29日

富士周辺を歩く (3)

 
ナガバノスミレサイシン  昨夜まで降った雨は、植物たちにとっては嬉しかったのではないでしょうか。ナガバノスミレサイシンが元気に咲いていました。葉の方には少しドロ跳ねがありますが、花は今朝開いたという様子です。実は、この花の青紫色に少し赤みを帯びる微妙な色合いは、デジタルカメラでは素直に写ってくれない難物です。まして日陰でしたので、RAW撮影して調整しました。なんとか雰囲気が出たようです。
 時折、トリミングも画質調整もしていません!という話を見聞きしますが、カメラの画角に制約されることもないので、トリミングは当たり前だと思っています。また、必要ならばの話ですが、現像ソフトも特にこだわりなく使います。カメラの機能で写った通りではなく、現実に見た通り、または自分のイメージ通りに合わせること、それが重要ではないかと思うのです。

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2011年04月28日

富士周辺を歩く (2)

 
マルバスミレ  学生の頃、卒業をまじかに控えて、数人の友人たちと箱根に出掛けたことを覚えています。最近は箱根の仙石原辺りに定宿ができて、家族・夫婦の身近な旅行先です。
 ところが、意外にすみれ目的だけで来たのは初めてかも知れません。コースマップを入手して、さて出発と歩き出した途端、タチツボスミレとマルバスミレの群落が同居していました。品の良いマルバスミレですが、友人はじっくり見るのは初めてとのこと。二人で這いつくばって撮影するのですが、あーでもない、こーでもないと時間が掛かり、後にして思えば、これで後半が忙しくなるのです(笑)。
 この地のマルバスミレの花びらはしっとりしていて、優しい乳白色でした。萼片や花茎がえび茶色を呈して、葉が濃い緑色。全体にうっすらと微毛を纏っていて、目を楽しませてくれます。雨の後では汚れてしまうことが多いのですが、この時は運が良かったようです。

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2011年04月16日

撮影はお静かに

 
 雨の予報だと聞かされていたのですが、朝からしっかり晴れています。もったいないので、二輪で飛び出して、あちこちとすみれを探してみたのですが、まぁ、簡単に見つかる訳はありません。でも、なんとか明るいうちにヒメスミレが咲く公園の一角にたどり着きました。
 ヒメスミレと言っても、必ずしも草丈が小さいという訳ではありませんが、ここのヒメスミレは玉砂利の間から葉を顔をのぞかせていても、花が咲いていなければ誰も気が付かないような大きさです。余りに小ぶりなので、小型の三脚でもうまく撮影ができません。こんな時、リュックに入れている小さな小道具をカメラに敷いて安定させて撮影に挑みます。ただ、当然ながら、腹這いか、へっぴり腰で構えなければなりません。できるだけ人目に付かないようにコソコソと撮影して、ソソクサと帰ることにしました。
ヒメスミレ

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2011年04月11日

南九州の旅 (2)

 
 懸賞で宿泊券が当たったホテルは、日向灘に面した町にあって、感じの良いホテルマンばかりでした。ここから、縦に長い宮崎県を鹿児島県近くまで南下していくことになります。
 さすが南国は温かいなぁと思いながら、気まぐれに横道に入りこむと、路傍にスミレが並んで咲いていました。華やかですね。見事な大株を中央に配して記念撮影をしていると「何をしてるの?」と声が掛かります。反対側で畑仕事をしていた野良着のおかぁさんです。「すみれを撮影してるんですよ」と答えると、へぇ~!と興味ありげなご様子。聞けば、昨今は20℃を超える陽気で嬉しい半面、元来であれば菜種梅雨が降って田植えをする頃。宮崎は昨年来の雨不足なのだとか。
 確かに気温が高いのに、すみれの種類も個体数も少ないと感じていました。明るくて乾燥した土壌が好きな種たちばかりが目につきます。やはり、山も畑も乾いているのですね。
スミレ

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2011年04月08日

南九州の旅 (1)

 
 多くの方のご厚意と、ホテルの宿泊券が懸賞に当たるという偶発的な好運に導かれて、またも南九州に来てしまいました。今回は熊本から宮崎ルートを辿ってみたのですが、関東と同様に春が遅くて、植物たちはまだ寝ぼけ顔です。このアソヒカゲスミレにもなんとか蕾が見えていますが、開花にはまだ時間が必要という姿でした。
 特徴のある葉ですが、まだらに焦げ茶の色が着いていて、瓢箪型というより軍配型です。全体としては、まだ色が緑だったり、形が卵型だったりする個体がほとんどでした。変色と変形というステップを経て、あの特徴的な葉になるのですね。考えてみれば、花は馴染みのヒカゲスミレと同様ですから、この時期の葉を観察できたことを幸運とみなすこともできそうです。ご案内いただき、説明まで聞かせていただきました。ありがとうございます。
アソヒカゲスミレ

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2011年04月01日

高尾の遅い春 (3)

 
 この写真をご覧になった段階で「ははん!」と納得された方は裏高尾の「すみれ通」らしいですよ(笑)。半分冗談、もう半分本気で、高尾の「石垣んとこにあるヒメスミレ」と表現したら、多くの方がピンと来るのではないでしょうか。
 最近の書籍でも紹介されていて、山田隆彦氏の「スミレハンドブック」に登場しています。もう有名かつ人気者ですねぇ。「高尾山3.19」と補足されているのですが、これは日付でしょう。おそらく、2006年の撮影ではないかなと思っています。なぜなら、その年の3月18日、つまり前日に、ほぼ同じと思われる株をほぼ同じ位置から撮影していました。今年については、まだまだ花数も少なかったのですが、この年はとても豊富で可愛らしく咲いていたのを記憶しています。同じ状況でも、その年の自然環境などによって大きく左右されるのですから、やはり一期一会を意識する気持ちが大事ですよね。
ヒメスミレ

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2011年03月29日

高尾の遅い春 (1)

 
 高尾山に行って来ました。1週間前に出かけた友人から、限られたすみれしか見られないと連絡があったのですが、この日も余り進展しておらず、山道はアオイスミレばかりです。一方、下のバス通りにはノジスミレやコスミレ、ヒメスミレが咲いていました。この道の石垣などの方が陽光を確保しやすいという事情があるのです。
 高尾「通」諸氏の話によると例年に比べ2週間の遅れだとか。早々に判断して上の方まで登ってみることにしました。なぜ、上なのか。実は頂上付近に麓よりも早く花を咲かせる一角があるのです。太陽が差し込む角度が重要なのでしょうね。そこにはシロバナツクシコスミレがまるでブーケのように白い花を咲かせていました。すぐ横に多数の葉に囲まれて薄紫色の花が咲いていましたが、可能であれば後日再度調べてみようと思います。手前にはエイザンスミレが蕾を膨らませていて、まさに三つ巴状態でした。
シロバナツクシコスミレ

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2011年03月23日

展示会の花 (60)

 
ヤエヤマスミレ  1枚目はヤエヤマスミレの葉です。マウスを画像上に移動しますと、(一般のブラウザでは)イリオモテスミレと並んだ写真に切り替わります。多くの場合、葉の基部はえぐれているのですが、逆に張り出して菱形風なのですから、すみれとしては変わりものの類いでしょうか。ケイリュウタチツボスミレでも、ここまで張り出している個体は少ないと思います。
 一方、イリオモテスミレは基部が真っすぐな切形か、少しえぐれた弓なりです。観察した限り、多くの方がおっしゃる通り、他の相違点は見当たりません。この程度の差異で区別すべきかと議論になる意味がわかりますね。まぁ、品種ですからね!考え方として、若干の色相の違いや毛の量の多寡に比べれば菱形の葉は珍しい訳で、区別のポイントと見なしても不自然ではない、ぐらいに押さえては如何でしょうか。

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2011年03月07日

展示会の花 (55)

 
 きれいな色合いのミヤマスミレですが、花びらがとても細長いですね。これまでに見たことがない型だと思ったのですが、北海道のスミレ好きさんのサイトを拝見する限り、特にもの珍しいとは説明されていないようです。でも、昨年、北海道を走り回り、3ケ所でミヤマスミレを観察できたのですが、いつもの丸い花びらに近い印象の個体ばかりでした。
 ミヤマスミレは標準的には花びらが細いと説明しているサイトもあります。花付きが良いとも解説されていました。掲載されている自生地は群馬県の高山などですが、どうしたことか、その辺りでは丸めの花びらばかりを観察してきましたよ。あらら~!せっかく出掛けているのに、まるで嫌われてしまったかのように出逢いがなかったということになりますね。う~ん、どうやら修行が足りません。
フイリミヤマスミレ

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2011年02月27日

ポット苗の誘惑 (2)

 
 つい買ってしまった東京ダルマ「達磨園芸」というブランドのポット苗がもう一つあります。これはコモロスミレ(白花)とか、シロバナコモロスミレとか呼ばれている型ですね。白花と言っても、ご覧の通り、紫の条と呼ばれる筋と淡いぼかしが入っているものですが、一般に「白花」という呼称は白っぽい花と理解した方が正しい結果を得られるのかも知れません。
 三木順一氏の「スミレ事典」によりますと、白花の系統は赤井百合氏が実生を続けている中から選別されたものだそうです。やはり、かなりの大輪ですが、更に優秀な選別系統なのか、育て方が良いのか、どちらでしょうか。八重咲きの開放花の時期が終わり、閉鎖花から種子が得たを育てれば判明するのでしょうが、観察に出かけてばかりで栽培が手薄になるので期待できません(笑)。
コモロスミレ(白花)

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2011年01月20日

展示会の花 (42)

 
ベニバナヒゴスミレ(俗称)  これは何でしょう?葉が裂けていて、花茎や萼片が濃い紅色、花びら全体がほんのり薄紅色、距の色は濃いめです。ヒゴスミレの一型で、ベニバナヒゴスミレという俗称が記されていました。個人的に使用している名前ですから、こんなふうに呼ぶ方もいるんだなぁ、ぐらいに捉えた方が良いのでしょうね。
 赤みが強い型ですが、市販のウスベニヒゴスミレ(俗称または流通名)なる型とは違うのだろうかと種苗業者のカタログやサイトを覗いてみました。たくさん見つかりますが、その変化の幅に両者とも収まってしまいそうです。熊本では紅色掛った花が少なくありません。一昨年、ペンションのご主人に教えていただいた散歩道のヒゴスミレは、この写真よりも花びらに赤みが強く、距は白かったなぁと振り返ってみました。肥後の国では薄紅色のヒゴスミレが普通に見られるようでしたので、特段変わり者には感じられないのかも知れません。

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2011年01月17日

展示会の花 (41)

 
ノジスミレ  なにか、靄が出ているような雰囲気ですが、決してピントがズレている訳ではありません(笑)。淡紫色系のノジスミレを室内で撮影すると、確かにこんな感じになるのかも知れませんね。太陽の下では少し赤みが出るのですが、それが暗い表情に見えてしまうことがあります。
 分布が広い割に出逢いが少ないと感じる種ではないかと(ひそかに)思っています。遠目に見ると「あっ、すみれ!」程度で扱いが軽くなる面もありそうです。また、スミレやコスミレ、ヒメスミレなどの似た環境に咲く仲間たちと姿形も似ているため、判別が難しい場合が少なくありません。葉で見分けるには訓練が必要で、花は地域によって雰囲気が違います。原則として側弁は無毛なので、怪しい時には覗き込むのが正統派の行動ですが、稀に毛があります。困って、ついには根が白い特徴を利用できると思い当たるのですが、むやみに掘ってみる訳にもいきませんよね。

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2011年01月08日

展示会の花 (38)

 
ヒゴスミレ(白変種)  前回の展示会でも拝見できたヒゴスミレの白変種です。基本的に白い花を咲かせるヒゴスミレであっても距や花茎には赤みがあるものですが、これは、所謂、青軸品です。そこはかとなく、「品」がありますね。
 昨年は、どうした訳か、ヒゴスミレに出逢う機会が多くて嬉しくなりました。広く分布していますが、個体数は決して多くない種です。ところが、群生と呼んで良さそうな斜面、そっちにもこっちにもブーケ状に咲いていた斜面を歩くことができて、夢中でシャッターを押していました。全国を歩いてみると、ヒゴスミレにも意外な程に変異が多いことに気が付きます。肥後の国で出逢うヒゴスミレには大きくて紅色が強い型があり、この写真の個体と見比べると、まるで別の種に見えるかも知れません。

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2011年01月05日

展示会の花 (37)

 
ヒカゲスミレ  昨年一年で出逢ったすみれたちの中でも筆頭格のお気に入りをお届けしたいと思います。全体がほんわかと黄色味を帯びた花を咲かせているのは、なんとヒカゲスミレだそうです。花の中心部が黄色掛っている個体は普通に見かけますが、全体がきれいな薄黄色で中心部が一段濃いところが抜群ですね。
 しばらく見入っていました。この感覚、自然の中では時折ありますが、鉢ものでは余り遭遇しないものです。イメージは、家柄も育った環境も優れた深窓の令嬢・・・ではなさそうですね。しっかりした考えを持った若者たちという雰囲気でしょうか。パンジーという名前は「物思いに耽る姿に見えた」ことからの擬人的な連想だそうですが、確かに、植物が何かを考えているかのような印象を持ってしまうことがあります。人間とは異質な世界で、実は何かを感じているのかも知れませんね。

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2010年12月24日

メリー・クリスマス!

 
 今年も残り少なくなりました。楽しい一年でしたか!すみれたちにいっぱい出逢うことができましたか?楽しかった方にも、今一つだった方にもお届けしたいメッセージ。Merry Christmas ♪ アケボノスミレ

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2010年12月17日

展示会の花 (34)

 
 ゲンジスミレを鉢で育てると、こんな風になるものかと不思議に感じました。では、具体的にどこが違っているのかと思案してみたのですが、それはそれで判然としません。
 ええと、花茎が徒長した感じに見えますが、栽培品にはよくあることでしょう。花の数が多すぎるのかも知れませんね。野山では明るくて乾燥した斜面などに他の雑草と一緒に育ちます。はっきり言って、周囲に紛れてしまって目立たないすみれです。足元で花を咲かせていても、気付くまでに時間がかかったことがあります(笑)。紅花なので平氏なら分かるが源氏ではおかしいなと悩む方もいらっしゃるでしょうが、実は源氏物語が命名の由来だという説明を読みました。つまり、光源氏の名をもらったすみれという訳ですが、それが先入観になって、出逢う前まではもう少し華々しい姿を想像していたものです。
ゲンジスミレ

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2010年12月13日

展示会の花 (33)

 
 余りお目にかかる機会がないアツバスミレの葉黒型を拝見しました。クロアツバスミレという札が付いていましたが、俗称と理解しています。時折、シハイスミレなどで話題になる葉の変異ですが、赤黒い銅色というべきでしょうか。シハイスミレの場合はハグロシハイスミレと呼ばれていますが、アツバスミレの場合、ハグロアツバスミレにはなりません(笑)。まぁ、深く考えない方が良さそうですね。
 葉の厚みと光沢はアツバスミレの所以ですが、同時に細め、且つ、小さめです。加えて花も葉も暗めの色合いです。一般的な展示会の会場環境では全く目立たないことでしょうね。この会場は外光がよく入り、それをレフ板でうまく集められたのですが、想定外な程に金属質に写ってしまいました。暗く写っている写真よりは現実に近かったと思って選んだのですが、葉質が南部鉄器風ですね。
アツバスミレ(葉黒型)

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2010年12月09日

展示会の花 (32)

 
 少し長い名前ですが、シロバナリュウキュウコスミレの栽培品です。リュウキュウコスミレ自体が南西諸島に多いノジスミレの変種ですが、その更に品種(白変種)という位置づけです。実際に、沖縄本島で白変種の自生品を観察してきたのですが、写真の個体は栽培品のためか、花茎が短いままで花を付けており、葉についてもノジスミレの特徴は余り出ていないという困った代物です。
 どうしたことか、リュウキュウコスミレにはノジスミレ独特のほんわかした雰囲気がなく、余り似ていないと感じていました。でも、それなりに観察を重ねて目が慣れたところに、この栽培品です。自生品とは雰囲気が違っているものですから、はっきり言って閉口していまいました。写真を単体で見せられたとしたら、きっと何者か分からないでしょうね。
シロバナリュウキュウコスミレ

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2010年12月05日

展示会の花 (31)

 
 マクロレンズの特性もあるのですが、全体にうすぼんやりと写っているのは、その名もウスアカネスミレと呼ばれる型です。実は、この種は個体によって色合いの変化が大きく、同一個体でも咲き始めと終わりの色に変化が見られたりします。ですから、「色が薄い」という主旨で区別されたであろう品種の存在には少なからず疑問があるのです。
 でも、これは選別されて生き残ったと推察される優良品なのでしょう。ほのかな温かみを醸し出す花にはとても癒されますね。このような印象を与える個体に、フィールドでは意外に出逢わないようです。好きな種の一つですが、ひょろっとして貧相な個体も少なくありません。これはヒトの視点で見た感想ですが、花にしがみつく昆虫たちから見ても、花が大きくて目立ち、安定感がある方が好ましいかも知れません。
ウスアカネスミレ

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2010年12月01日

展示会の花 (30)

 
 さて、今年も春に行われたすみれの展示会で観察できた多彩なすみれたちを紹介させていただこうと思います。これは自分にとって復習になるので、オフシーズンにゆっくり整理している訳です。撮影直後にアイヌタチツボスミレを番外編として選んで取り上げたのですが、それは今春に北海道で観察するぞ!という思いの表れでした。
 このアマミスミレは未だに栽培品を眺める対象です。自生地では細く流れる沢沿いに咲くのでしょうか。崖から滴り落ちる水が濃緑色の小さな葉を濡らすのかも知れません。3年前、ドキドキしながらジャングルを抜けて辿り着いた西表の滝壺に咲くヤエヤマスミレの姿を思い出します。少し愛らしい姿のアマミスミレはどのように咲くのでしょうか。近い将来、ぜひ会いに出掛けたいと思っています。
アマミスミレ

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2010年11月17日

散歩道のすみれ (11)

 
 東京都内ではスミレを良く見かけます。えっ?自分は見ていないと言う方もいらっしゃるでしょうが、やはり地下鉄の階段には生えていません(笑)。ここは麻布です。青山や池袋近辺でも、ちょっと裏通りに入るとスミレやヒメスミレ、時にはコスミレやノジスミレが咲いています。
 ここは路傍ですが、例えば由緒のある寺院の境内などは人通りが限られていて、見通しが良い、つまり、陽光が適度に届くので、明るい場所が好きなスミレやノジスミレが元気に花を咲かせている姿が見られます。歩道のアスファルトの隙間でヒメスミレが頑張っているのを何度も見ました。ビルに囲まれた小さな公園の木陰にコスミレが静かに生えていたこともあります。時間があればの話ですが、春になったら、少し歩いてみてはいかがでしょうか。
スミレ

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2010年10月20日

賑わいの棚 (24)

 
スミレ  少し青みが強いスミレの蕾が膨らみ始めた頃の写真です。花びらが開いていませんが、色合いは想像できそうですね。スミレは幅広い環境に適応できたために個体数が多く、その結果、変化も多い種として知られます。それらの一部は園芸品種として流通しており、ほぼ同時期に開花するので、幾つかの型を並べて眺める楽しみがあります。まぁ、ほんわかとした風景でしょう。
 実際、野山をあちらこちらと歩き廻っていますと、魅力的な色合いや配色、多彩な形状の型に出逢うことがあります。交配に取り組んでおられる愛好家さんで、スミレ同士の交配を試している方がいました。花びらが大きいとか、覆輪があるなどの特徴を持つ優良株を親に選ぶと、その特徴が優性であれば魅力が増幅される可能性あり!ですよね。その上、子孫には稔性も期待して良いのでしょう。

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2010年10月17日

種子裂開

 
スミレ  この写真は少し青味が強い花を咲かせるスミレの種子が裂開したばかりの姿です。3心皮性だなぁと明白にわかる形態ですね。早速、種子の数を数えてみました。何度か数え直した結果、縦になっている部分に18個、向かって左斜めが25個、右斜めが20個、計63個に見えます。存外多いと感じませんか。
 このまま放っておくと飛び散ってしまいますので、茶封筒などの紙袋に入れておくのですが、パチン、ピチっと小さめながら鋭い音を楽しむことができます。スミレやホウセンカのような朔果には、細胞の膨圧と乾燥による収縮の力で種子を遠方に弾き飛ばす機構が備わっています。「膨圧」と言う言葉は耳慣れないと思いますが、植物細胞が形状を維持して植物体全体を支えるには欠かせない力です。あの細い茎で風に負けず立ち上がるパワーの源ですね。気圧で表現すると数気圧から数十気圧(!)に及ぶこともあるそうです。

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2010年09月20日

散歩道のすみれ (3)

 
 定点観測地のアカネスミレ、今年二度目の登場でしょうか。ここは新興住宅地の緑地帯として地方自治体が管理する土地になりました。車道に沿ったベルト状になっており、当然ながら自動車も自転車も通りません。ご近所の方々も散歩には敷設されている遊歩道を歩きますから、滅多に足を踏み入れる人もいないでしょう。
 宅地造成で一度姿を消したのですが、個体数も増えて、これから大きな危機が訪れる可能性は低いことでしょう。どんどん増えたら、持ち去られるという可能性もあるかも知れませんが、なにしろ、小さなすみれのことです。この地に隣接する家のご主人と話したことがあるのですが、窓から見える位置にあるアカネスミレの存在を知りませんでした。
アカネスミレ

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2010年07月15日

賑わいの棚 (9)

 
ヒメスミレ  今年、購入した「ヒメスミレ(桃色)」のお話です。商品タグに記載された言葉通りの淡いピンク色のヒメスミレです。多くの花を付けて、通常花から果実が実って種子を採取できました。早速、蒔いてみましたら、発芽状況も良好です。同じ印象の花を咲かせてくれるのかと楽しみになりました。
 この株、2~3株が寄せ植え状態になっているとは言え、見事なものです・・・が、咲き過ぎですね。店頭でポット株を購入した時は、花後に植え替えが必須だと思います。少し遅れてしまって根腐れを起こすところでした。肥沃な栽培土で植え付けてありますので、根が良く回ってしっかり育っています。ただ、そのまま夏に突入すると、すみれたちにとっては根元が厳しい環境になってしまうのでしょう。

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2010年06月30日

信州とんぼ帰り (4)

 
 日帰りはやはり大変!曇天で暗くなるのが早いので尚更でした。最後にシロスミレやサクラスミレの多い自生地に移るか、ウスバスミレの自生地に行こうかと迷って、帰路に近い後者にしました。到着と同時に小雨が降り出して、少し風もあって、通常撮影は難しいようでしたので、自作の簡易ディフーザーを使ったストロボ撮影を試みました。
 周囲が暗くて影を消すところまではいきませんでしたが、ウスバスミレらしさが失われない程度には写ったようです。偶然の産物ですが、周囲に胞子嚢とおぼしき姿がおもしろい感じに浮かび上がりました。標高2,000mを超える針葉樹林は霧が多く発生するとみえて、岩も朽木も濃緑色の苔に覆われているのです。きのこや苔の姿を専門に撮影している方の気持ちが少し分かりました。
ウスバスミレ

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2010年06月25日

信州とんぼ帰り (2)

 
 北海道で最後の最後に出逢ったシロスミレに信州で再会しました。こちらは標高1,600mを越す高原が自生地です。やはり、どちらかと言うと風が吹き抜ける緑の草原が似合っているかも知れません。
 梅雨の合間で曇っていましたが、この時間帯はまぁまぁ太陽が出ていて、白い花が緑に映えているように見えました。幾つかの自生地を知っているのですが、ここは遊歩道が設置された観光地で、どっと集まる観光客が徒に足を踏み入れないように管理されています。人影が少ない自生地では、草原をサクサクと楽しく歩くことができるのですが、観光地では仕方がないところでしょう。スミレやサクラスミレも散見され、キリガミネスミレやコワシミズスミレが見られないかと期待したのですが、遊歩道から見える範囲では姿を現してくれませんでした。
シロスミレ

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2010年06月23日

信州とんぼ帰り (1)

 
 突然、ドッと雨が降ったと思ったら、関東から東北が一挙に「梅雨入り宣言」となった今年ですが、降ったり、降らなかったりで「梅雨らしさ」が足りません。それでも、いつ降られるかとドキドキしながら出掛けた信州で、久しぶりにサクラスミレと出逢いました。今年の開花は遅れ気味だっただろうと思いますが、かなり遅い訪問でしたので、余り多くの花を見ることはできませんでした。
 最初に立ち寄ったのは一昔前にすみれ仲間と見つけたサクラスミレの群生地ですが、どうした訳か、葉っぱ一枚見つけることができません。徐々に姿がなくなっていたのですが、ついに三度目の今回は全く見られなくなりました。環境が変わってしまったのでしょうか。土壌の水分は十分だと思いますが、林の樹木が生長して、地面に届く陽光が少なくなったのかも知れませんね。
サクラスミレ

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2010年06月21日

北の大地より (20)

 
 もう一度お届けしたい臨海エリアのスミレをもって、前後半の二部構成になった北海道産すみれのお話は終わりにします。前に登場したスミレとは別の場所ですが、やはり、海岸の砂浜まで十歩程度の草地に咲いていました。元来であればアナマスミレ、場合によってはイソスミレ等が優位性を発揮する環境ですね。
 さて、そのイソスミレも観察できる可能性があったのですが、最終日、時間の制約があって、道東では珍しいと言われる自生地を詰めきることができませんでした。チシマウスバスミレは葉だけ観察できました。前半、低温で諦めたフギレオオバキスミレ、後半、距離的に計画段階で諦めたアポイ岳のすみれたち・・・。すみれの旅では出向いていない道央を含めて、まだまだ通いたい北海道です。
スミレ

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2010年06月20日

北の大地より (19)

 
シロスミレ  アカネスミレの後方に白いすみれが咲いていました。なんということでしょうか!シロスミレですね。情報として、北海道にシロスミレが自生していることは承知していましたが、今回の旅で遭遇するという想定がなかったものですから、少し慌ててしまいました。
 ここは標高20m弱の低地です。でも、眼前にあるのは、紛れもなく過去に初夏の高原で見ていたシロスミレに違いありません。これならば、同じ時期の高原で咲くスミレやサクラスミレとの間に生まれるキリガミネスミレやコワシミズスミレだけでなく、もっと多彩な自然交雑種が見られても不思議ではないことになります。アカネスミレとシロスミレの組み合わせなんて、色合いを想像しただけでも楽しそうです。

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2010年06月19日

北の大地より (18)

 
アカネスミレ  北の大地を700Km程度走り回った旅も終盤。すみれ探索を想定したエリアを抜けても、時間に余裕があったので遺跡で社会科見学をしました(笑)。頭が良くなったところで、いざ、空港へ!と走り出した直後、この花たちが目に付いたのです。花色に濃淡があるグラデーション咲きのアカネスミレですね。
 北海道では青味の強い花が多かったのですが、赤紫系というのは初めてでした。数年前、大分県から熊本県に移動する際に山波ハイウェイで見かけたブーケに似ています。シーズン真っ盛りのアジサイは用土のpH(水素イオン濃度指数)により、アルカリ土壌では赤く、酸性土壌では青く咲くことが知られています。アカネスミレの色合いは何かの影響を受けているのでしょうか。

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2010年06月16日

北の大地より (16)

 
ミヤマスミレ  移動した各地でポツポツとミヤマスミレが咲いていました。関東甲信越なら1,500から2,000m級の山々の斜面等で見られるところですが、この個体は40m程度の臨海丘陵で撮影したものです。残念ながら、少し花の色に彩度が足りていませんね。旅の四日目に少し降られてしまいました。
 葉の数に比して花の数が少ない傾向があります。花後に匍匐枝から増殖すると言われますが、そうして増えた後の姿ばかりを目にしているのでしょうか。そんなことはないと思いますが、山勘ではお話しになりません。自生地がもう少し近ければ継続観察をしたいところですが・・・。そう言えば、何度か訪ねた1,700m級の自生地は今が花の季節でしょう。あ、また出掛けたくなりました(笑)。

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2010年06月07日

北の大地より (9)

 
 ついに(やっと)憧れていた道東の地に足を踏み入れました。今回は長距離をざっと走り回って、情報収集をするのが主な目的で、また例年より気温が低かったようですが、それなりにすみれたちを観察することができました。
 海岸沿いを中心に移動していたのですが、最初に出逢ったのはスミレです。自生地は「海岸草原」と呼ばれる広い砂洲上の草原ですが、アナマスミレのような海岸性の種ではなく、元気そうな極く普通のスミレでした。更に歩きまわるとアリアケスミレの姿が・・・。いえ、どうやら白が強いスミレのようですね。その周辺で多く見つかり、大勢を占める濃い紫色のスミレも中で棲み分けているかのようでした。
スミレ

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2010年05月29日

旅ごころ (14)

 
 参加させていただいたイベントを応援するように空は綺麗に晴れ上がって、つい、この空をバックにすみれを撮影したいという衝動が湧いてきました。まぁ、被写体と環境が整わないとうまくいかないのですが、なんと、あつらえたように絶好のポイントにヒゴスミレが咲いていました。そうそう、白い花が良いですよね。
 でも、実は日差しが強すぎてなかなか難しい・・・。これだけ背景が明るいとかなり絞り込まなければいけません。安全を考えて何段階か絞りを変えて撮ってみました。撮影は一期一会です。微妙なケースの場合、現在のデジタルカメラ環境なら、同じ被写体を何枚でも撮っておく方が無難と割り切って良いのではないでしょうか。
ヒゴスミレ

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2010年05月28日

旅ごころ (13)

 
 朝の冷え込みが嘘のように、太陽が真上に来ると汗ばむ陽気に変わりました。見た目も美味しい弁当を手にしながら、目前で何種類ものすみれたちが花を咲かせているのが気になります。緩やかな斜面は乾燥した明るい土壌を好むすみれたちで溢れていたのです。
 時間を惜しんで明るい丘を物色すると、今朝、霜柱の横で見かけたアカネスミレが、ここではブーケになって咲いていました。こんなに多くの蕾が地中に眠っていたのかと思うと、なんだか可愛く、また可笑しくなってしまいます。これまで寒かったのでギュウギュウ詰めの方が暖かかったのかも知れません。気温が上がり、花茎を伸ばす時間も惜しんで爆発するように開花したのでしょうか。
アカネスミレ

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2010年05月27日

旅ごころ (12)

 
スミレサイシン  この日は、思いの外、長い距離を移動でした。そして意外にも坂道にバスが止まったのです。降りて後方の鋭角な斜面にスミレサイシンが咲いていました。ご覧の通り、近縁種とは言え、アケボノスミレを彷彿とさせる姿ですね。花の色や形も似ていますが、花期に葉が展開していないという不思議さが、そのように感じさせるのでしょうか。
 例の世話人さんに尋ねてみますと「え、こんなのしか見たことがないんですが・・・」とのことでした。ふ~む、ますます興味深い地域ですね。この地域は積雪量が多くて、その影響?などと下手な考えをしてみたのですが、この後、やはり多雪地帯で観察できたスミレサイシンでは、相変わらず、花の横で大きな葉が展開していました。

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2010年05月26日

旅ごころ (11)

 
マルバスミレ  前夜から「霜」の写真を撮るのもおもしろいという話があったそうで、「朝夕の冷え込みもなんのその」とばかり、早朝5時辺りからゴソゴソと動きがありました。しばらく頑張ったのですが、どうやら寝ている方が少ない気配。ぼちぼちと起き出して外に出ると、皆さん、既に臨戦体制でした(笑)。
 日中は、いわゆるピーカンになりがちな天候で、マルバスミレのような真っ白い花に光線が当たると白飛びを起こしがちです。ところが、あまり意識していなかったのに、まぁまぁ見られる程度になりました。朝は光線が柔らかいのですね。東向きの斜面だったことも幸いしたのでしょう。今更ながら、撮影を開始する時間帯も大事なのかと再認識することになりました。さて、二日目の始まりです。

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2010年05月24日

旅ごころ (9)

 
ヒカゲスミレ  いがりまさしさんのワークショップは、通常は10人定員で濃密に行うそうですが、今回は有志の協力を得られることもあって定員を増やしたのでしょうか。それでも先生は撮影テクニックの説明から、すみれの解説まで大忙し!加えて、すみれと聞くと歓声を上げて飛び散っていく独特の属性を発揮する参加者も少なからず(笑)で、冷汗ものだったのでは。
 一面に焦げ茶色が強い葉を持つすみれが見られました。後方から付いていくと先頭集団での説明が分からないこともあり、尋ねられるケースもありました。『これはタカオスミレですか?』、『どちらかというとヒカゲスミレかなぁ』という話で納得する方、『えっ、タカオでヒカゲって?』と悩みこむ方ありで、集まった方々の属性は意外に「一本調子ではなかった」のかも知れません。

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2010年05月23日

旅ごころ (8)

 
エイザンスミレ  群馬県の中之条町は長野県や新潟県と隣接する自然豊かなところです。すみれの濃い3県の接点に位置する町ということでしょうか。何度が足を運んだ野反湖がある六合(くに)村と合併したことで更に大きくなりました。
 さて、次の登場はエイザンスミレです。下の方と後ろに控えめに葉がありますが、花がここまで展開しているのに、葉はむしろ遅れ気味に見えました。葉がどっと主張していたヒナスミレとは好対照です。でも、並んだ花の方もかすれた紅色が花弁の縁に入って、萼や花茎の臙脂(えんじ)色に呼応するように独特の調和を醸し出しています。全体に「和風」というところでしょうか。そう言えば、良く似た桜の花を見たことがあったように思います。

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2010年05月22日

旅ごころ (7)

 
ヒナスミレ  4月後半に「植物写真家いがりまさし氏と散策する山里撮影ワークショップ」に参加させていただきました。誘われたこともキッカケの一つですが、開催場所である中之条町はすみれの自生地として魅力的で、是非一度訪ねたいと思っていたのです。参加者はざっと30人。開花が遅れがちとの事前情報にも関わらず、あちらでもこちらでも歓喜の声が上がっていました。
 先ず、いきなり登場しましたのは個性的なヒナスミレです。こんな大きな葉に囲まれるようにして咲くものでしょうか。実は、この後に函館で似た雰囲気のヒナスミレに出逢い、自分が出逢わなかっただけなのかと考え込んでしまいました。いやいや、かなり個性的ですよね。世話人さんの言では「この辺では普通!」というケースが多いらしいのです。

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2010年05月21日

北の大地より (8)

 
 ついに朝から雨になりました。計画では、この日にメインの自生地を巡るはずでしたが、周囲の様子を見ると春まだ浅い印象すらあります。仕方がありませんので、観光もできる予備ルートに切り替えました。まぁ、その観光地の周囲にも自生地があるのは言うまでもありません(笑)。
 傘をさしてゆっくり歩いた路傍にフイリミヤマスミレが咲いていました。緑の葉に白斑が綺麗で、淡い瑠璃色の花もなかなかのものです。単純に葉に白斑が入っただけの変化のはずなのに、フイリミヤマスミレの方がなぜか美しく見えるのが不思議。今回は、雨に濡れて各部の色合いが強調されているという事情があるのかも知れません。とりあえず、道南で観察したすみれのお話はここまでに致します。
フイリミヤマスミレ

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2010年05月18日

北の大地より (5)

 
 情報によると、この山にはミヤマスミレが自生しているはず(便利になったものです)。ところが、未だに出逢っていないことに、かなり歩いた後で気づきました。やはり深山というだけあって、もっと上にあるのだろうか!でも、そんなに高い山でもないし・・・などと考えながら、つづら折りの細い山道を登っていたのです。
 標高はやっと200m、疎らに灌木が見られ、岩が剥き出しの斜面になってきました。湿気も多いのか、岩の表面には苔が敷き詰められたように貼り付いています。ははぁ、その苔の上に陣取っているのが、どうやらミヤマスミレのようです。急にあちこちで見られるようになりました。東南向きの明るい斜面で、それなりに湿気が必要だったのですね。
ミヤマスミレ

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2010年05月17日

北の大地より (4)

 
 ヒカゲスミレの場合もそうでしたが、こちらも「もしかすると、これはヒナスミレ・・・」という印象の大柄な株でした。葉も大きいので写真では分かりにくいのですが、良く見かけるサイズの株に比べて、花で一回り大きく、葉の面積に至っては倍はあろうかという代物でした。それでも可愛らしさは変わらず、ほんのり桜色を帯びた花です。
 葉の中央部が盛り上がってぽってりしていることも、ヒナスミレらしくないのポイントの一つかも知れません。おもしろいことに、少しだけ登って行くと、良く見かけるサイズで、葉の中央部が押されるように受け状になった株が現れました。花がなかったら、ミヤマスミレと見紛うような姿をしていました。決して大きくもなく高くもないけれども魅力的な山です。
ヒナスミレ

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2010年05月16日

北の大地より (3)

 
 野山を歩いていますと、あれっ!と声が出そうになることがあります。「これって、ヒカゲスミレだよね・・・」、そんな感じでした。ソフトな乳白色の花をほんわかと咲かせています。確かにヒカゲスミレと分かるのですが、この時まで脳裏に蓄積された印象の塊と、少し違う存在でした。正確には、長野の疎らな林下で似たような個体を見たことがあるだけです。
 でも、良く考えてみますと、ここ函館は基準標本が採取された場所です。最も個体数の多い型が基準という訳ではないのですから、形式的には、このイメージが種全体の基準ということになります。いやぁ、おもしろいですね。改めて、基準標本の産地には出向いてみた方が良いなぁと思いました。
ヒカゲスミレ

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2010年05月15日

北の大地より (2)

 
 緯度が高くなるということは、低い山でも素敵なすみれたちに出逢うことができるということであります(納得)。起伏の少ない平坦な道を歩いて、さて、今から登るぞ!という角口に咲いていたのはスミレサイシンでした。花がしっかり咲いている時期にも葉がふにゃふにゃで、見ているとアイロンをかけたくなります。
 花の方も少し変わっているようです。何だろうと目を凝らしてみると、紅色の萼片が花びらに透けていて、遠目には花の中心部が紅色なのかと思いました。こんな色と構造の組み合わせもあるのですね。なかなか魅力的な姿をしているのではないでしょうか。思いもよらない美しさに出逢うことができる、こんな旅が止められません。
スミレサイシン

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2010年05月08日

少し遠くへ(10)

 
 それぞれ良く似ていますが、こうして並べてみたら、特徴が際立って分かりやすそうですね。向かって左からフジスミレ、ヒナスミレ、そしてフモトスミレ、上から、白斑が入っているものと入っていないものの表面、そして裏面です。
 大きさの関係は絶対ではありませんが、まぁ、概してこんな感じでした。つまり、大きめのフモトスミレも時には見られるものの、平均すると、このような関係になると思います。鋸歯はどれも似た雰囲気ですが、葉の先端の様子はそれぞれ違っていて、ヒナスミレが一番尖っている感じでしょうか。白斑の有無で品種に分けられている場合がありますが、そのような分類の関係で捉えるより、ほくろやソバカスのように「あったりなかったりするものだ」と軽く考えた方が正解だと再認識しました。
フジスミレ、ヒナスミレ、フモトスミレ

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2010年05月07日

少し遠くへ (9)

 
 フジスミレが咲く自生地には、良く似た葉を持つフモトスミレも自生しています。実は、フモトスミレの葉を先に見つけています。フジスミレを観察したのは一昔前のことでもあり、つい「フモトスミレの勘違いだったかなぁ」と悩んでしまいました。両者の葉はとても似ていますが、フモトスミレはかなり小さいことと、葉の先が鈍角であることで区別できそうです。
 花は明らかに違いますので、両者の花がそばで咲いていれば区別は更に簡単。でも、フモトスミレの方が少し花期が早く、フジスミレの周囲では葉だけになっていました。写真の花はちょっと高い場所で撮影したものです。ところが、そちらにはフジスミレの変種にあたるヒナスミレが咲いていました。少々「馴れ」が必要な自生地のようですね。
フモトスミレ

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2010年05月06日

少し遠くへ (8)

 
 なかなか良いタイミングで訪問することができないすみれがあるのです。それはフジスミレといいます。今回、連休最終日に標高の高い位置にある方の自生地を訪問してみました。天候も良く、例年であれば綺麗な花を見ることができる・・・はずでした。え、全く芽も出ていないって、どういうことですか。
 地元の責任者(実は、たまたま出逢った居住者さんですが)に伺ってみました。「今年は10日間ぐらい遅れているなぁ」だそうです。急遽、標高の低い方の自生地に回り込んでみたのです。ぎりぎりセーフということで勘弁していただけますでしょうか。太陽の光もぎりぎりで感度を上げて撮影しています。花の正面には回り込めませんでした。川っ淵ぎりぎりで、木の枝につかまって撮影しているのです(笑)。
フジスミレ

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2010年05月05日

少し遠くへ (7)

 
 へぇ、ナガバノスミレサイシンって、こんな風にも咲くものですか。陽光を一杯に受けて伸び伸びと気持ち良さそうです。全体に大きなすみれですから、何か狭苦しそうに咲く姿をよく見かけますが、このような広々とした場所に咲く方が似合っていませんか。でも、一般的にはもっと湿気の多い日陰に咲くような気がします。
 あれ、おかしいですね。アケボノスミレとヒゴスミレは似た環境が好きですから、混在するのは分かりますが、ナガバノスミレサイシンが近い場所に咲いているのは少し変な感じ。きっと人間には同じように見えるだけなのか、確かに距離は3m程度しか離れていないのですが、前の2種は南斜面、ナガバノスミレサイシンは平坦な尾根に咲いていたのです。
ナガバノスミレサイシン

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2010年05月04日

少し遠くへ (6)

 
 背の高い杉の林道を歩いていますと、陽光が差し込む場所と日陰が、まるで白い波のように交互に打ち寄せてきます。その根元に咲くヒゴスミレの白い花は、日差しを受けて柔らかく輝いていました。
 これまで見た限りの話ですが、関東のヒゴスミレは自生数が少なくて稀にポツンと見かける類のすみれでした。嬉しいことに、この一画の南斜面ではまとまって咲いている姿が見られます。個々の花付きも良くて、時の過ぎ去るのも忘れて見入っていました。
ヒゴスミレ

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2010年05月03日

少し遠くへ (5)

 
 連休は絶好のお出掛け日和が続くと聞き、急遽、日帰り圏プランを物色していました。詳細は控えますが、ある情報をきっかけに、穴場的な山に出掛けてみました。なんと親戚宅の裏山です(笑)。
 快適なハイキングコースのわき道にアケボノスミレは咲いていました。もちろん、所々にポツポツと咲いていたのですが、これだけの花がまとまって咲こうとしているのを見ることは滅多にありません。孤高の貴婦人というイメージが一瞬で変わり、幼稚園児たちが楽しそうにお遊戯をしている姿のように見えました。そこでは木漏れ日がスポットライトとなって一人一人の顔を照らしていました。
アケボノスミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2010年04月30日

旅ごころ (4)

 
スミレサイシン  順番を守らずに旅の記録を持ち出しています。この良く晴れた日、いつか訪ねたいと思っていた下越の山塊を歩き回ってみたところ、花が終わりかけに近いカタクリの横でスミレサイシンが大きな葉を展開していました。
 スミレサイシンは花も大きいので、写真で見ますと葉の大きさが際立ちませんね。稀に、大人が手でグーを出した程度の大きさになる葉も見られるのです。大きな花は整った形をしていて、独特の青紫色が特徴ですが、ここでは淡い青紫から白っぽい色まで観察することができました。咲いていた場所の雰囲気を伝えたくて広い範囲が写っている写真を選びましたが、花が小さくなってスミレサイシンの品の良さが伝わりません。まぁ、1枚では伝えきれない魅力を持っているお気に入りです。

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2010年04月29日

旅ごころ (3)

 
シハイスミレ  旅に出る前、誰しも「どんなすみれたちに出逢うことができるかなぁ」と想像するのではないでしょうか。今回、悩む必要なく、簡単に識別できるマキノスミレを観察したいと思っていましたが、さて、これはなんでしょう(笑)。
 実際に観察したすみれ好きの立場で言えば、これはシハイスミレの方です。分布情報があるのかと改めて調べてみましたら、レッドデータ情報に「地域個体群(LP)」という扱いで記載されていました。写真の個体は葉が立ち気味ですが、半径1m程で数えてみたところ、地面から75°以上の角度を維持しているのは約40%、十分に開いた葉身で長さ対幅の縦横比は平均で約1.56という状態です。福井、岩手、それから過去に新潟で観察したマキノスミレとは別物でした。果たして、旅の運は良いのか悪いのか。

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2010年04月23日

旅ごころ (1)

 
 少し懐かしい写真を持ってきました。ここは熊本県。たまたま通り掛かった山間の町で撮影したものです。濃い色できりっとしたスミレの後方で八重桜としだれ桜が咲いているという構図ですが、ご想像の通り、地べたに這いつくばってアングルファインダーを覗き込んでいます(笑)。この場所にはアリアケスミレも混生していて、フィールドでハリマスミレを観察できた場所でもあります。
 毎年、あちこち旅に出ていながら、観光地を余り知らなくて笑われそうですが、ここは石垣が多いなぁ!とか、ほとんど瓦屋根だね、とか、蜜柑の花の香を楽しむために窓を開けて走ったりと、もっとベタに土地の雰囲気を味わっているような気がします。また、今日からしばらく旅に出ます。
スミレ

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2010年04月21日

賑わいの棚 (4)

 
 実生から何年か経って、やっと、まぁまぁの花が咲いてくれたリュウキュウシロスミレです。なかなか上手く育ってくれなかったのです。それでも、閉鎖花を上げて、多くの種子を飛ばしていました。
 発芽状況は決して悪くありません。花を見ないままで代を重ねることになり、途中で別のすみれと入れ替わっていないかとビクビクものでした。やっと咲いた花は大人しいイメージですが、どうやら、リュウキュシロスミレで間違いなさそうです。ところが、お向かいさんの玄関口で、コンクリートの隙間から白い花が咲いていると声を掛けられました。なんと、とても立派に育ったリュウキュウシロスミレです。鉢植で棚に置かれるのはお気に召さないのかもしれません。
リュウキュウシロスミレ

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2010年04月14日

定点観察 (7)

 
マルバスミレ  春と秋に観察に行く自然公園を歩いてみました。基本的には紅色系のスミレを観察に来たのですが、おとなしい花がほんの数個しか見られませんでした。ここは秋の返り咲きの方が数も多く、花も鮮やかという不思議な場所です。
 そのスミレの他に、小さい株ばかりのタチツボスミレ、なぜか花が終わっているコスミレ、ニオイタチツボスミレもどき、数株のアカネスミレが見られましたが、何か寂しい感じで盛り上がりません。不安定な空模様を眺めながらの帰路で最後の定点観測です。そこでは秋に大量の種子が見られたマルバスミレがとても華やかに咲き誇っていました。終わり良ければ全て良しですね。

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2010年04月06日

少し遠くへ (2)

 
 ケイリュウタチツボスミレへの移行型風なタチツボスミレや、白が強い花色のタチツボスミレを観察して、次はどこかなぁと友人に問うと、「この辺だと、ここだけだね」ということを言うのです。千葉から東京を抜けて神奈川の端、ほぼ静岡まで来ているのですよ。やはり、意外性の人物には違いありません。(´ー`)
 それならと、静岡を超えて山梨まで足をのばしました。今年は気温が低いので、ある程度は想像していたのですが、富士山周辺のトウカイスミレは葉が展開したばかりです。まぁ、もう少し大きくなると花を咲かせる極く小型のすみれです。友人に余りなじみのない種を見せることができて良かったということにしておきましょう。
トウカイスミレ

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2010年03月30日

定点観察 (5)

 
 ご近所の散歩コースにも当然のように定点観察地があります。芽出しの時から観察を続けてきたアカネスミレが花を咲かせようとしていました。やたらと元気で、随分と多くの花芽を付けていますね。
 こうやってアップで撮影すると、とても毛の多いすみれだということが分かります。ただ、変化の多い種ですので、どこでも同じような表情をしていると思ってはいけません。身近に咲きますが、一筋縄ではいかないすみれです。毛が多いとか少ないとかだけでなく、花の色や形状、葉の形状や厚み、翼の有無まで変化があります。それでも、全体としてアカネスミレだと分かるのはなぜなのでしょうか。
アカネスミレ

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2010年03月29日

定点観察 (4)

 
 アオイスミレやヒメスミレが咲いていた公園に5日後に再訪してみましたら、「さくらまつり」が行われていました。ただ、余り気温が上がらず、桜の枝に花はほとんど咲いていません。やたらと屋台が目立って、文字通りの「花より団子」状態でしたが、3月松でもあり、それなりに変化があるかなぁと歩き出したのです。
 へぇ、なんとアオイスミレは花が終わっていました。たくさん咲いていたのですが、一つも見当たりません。更に公園を歩き回ると、あ、マルバスミレが一輪だけ咲いていました。雨が少し降ったようで、白い顔に泥が跳ねていました。冷たい雨だったのでしょうね。
マルバスミレ

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2010年03月28日

定点観察 (3)

 
 やはり、同じ公園の秘密の場所にヒメスミレが咲く一角があります。ヒメスミレは意外に多様なのですが、ここの個体は植物体全体がとても小さい型です。遠目には見えないほどなのに、もう花芽が揃って今にも咲き出しそうでした。
 この玉砂利が敷き詰めてある一角が出し好きなのか、周囲の土手や草地を探しても全く見つからないのに、ここには集中的に芽を出しています。石畳の隙間、花壇の縁に埋めてある重ねた瓦の隙間、とにかく狭いところが大好きです。春先は良いのでしょうが、真夏になったら灼け付くように熱いのではないでしょうか。なぜ、この環境を好むのかなぁ。このすみれを眺めていると、『蓼食う虫も好き好き』という言葉を思い出してしまいます。
ヒメスミレ

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2010年03月10日

出窓すみれ (3)

 
 3月に入って、すみれを扱う店が少しだけ増えたようです。以前より、流通価格が高くなった気がしませんか。まぁ、それほど儲かる類の商品ではなく、売れ残るとひどい目に遭うことでしょうから、仕方がありません。
 またまた買ってしまったのは、展示会でよく見かけるようになった淡い紅色のヒメスミレです。ウスイロヒメスミレなのか、シロバナケヒメスミレなのか、正確なところは分かりません。栄花園さんは『ヒメスミレ(桃色)』というタグで流通させています。よもや交配種ではないと思いますので、増やすことができるのではないか、比較的丈夫なのではないかと期待して、ついつい手が伸びてしまいました。(´ー`)
ヒメスミレ

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2010年02月13日

展示会の花 (24)

 
ナルカミスミレ  エイザンスミレを見る時は特徴的な葉に目を取られがちですが、ヒトツバエゾスミレという姿で単葉化すると、品の良い花の方がクローズアップされる気がします。更にナルカミスミレという色合いになるとスッキリ感が出て別種のようですね。昨年、そのナルカミスミレで知られる鳴神山に出向いてみました。ヒトツバエゾスミレが普通に見られるのですが、葉の形状が多種多様でおもしろいですよ。この写真のように全て整った披針形をしている方が逆に不思議な感じがします。

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2010年02月05日

展示会の花 (22)

 
タカオスミレ  タカオスミレは俗に葉が「黒い」と表現されますが、実際には赤系の色素が強いのでしょう。ヒカゲスミレも同じですが、唇弁や側弁の条(筋)がきれいな赤紫です。ご覧の通り、葉の裏面は緑色であるところが、全体のバランスからは妙に見えますね。このような表と裏が異なるものを古い名前でハグロスミレと呼び、裏まで褐色系のものをタカオスミレとする表現があるとか。実は、説明が異なる書籍もあるのです。前者は原記載に沿った表現ですが、後者は何でしょうか。いづれにしても品種レベルの話で、もっと花茎が赤い個体、葉が表裏ともレンガに似た赤茶色の個体、白斑がある個体など、多彩な変化があると理解した方が良いと思います。

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2010年01月11日

展示会の花 (17)

 
 花色の変化が多い(大きい)というのがアリアケスミレという名前の由縁と言われます。同時に雑種起源であろうと推測されていることも良く知られていますね。染色体数が72という独特の値を示していて、雑種が4倍体となって稔性を回復したことから種分化の道をたどったと考えやすいところです。仮に事実とすれば、両親を推定してみるのも楽しいところ。日本の固有種ではないのですが、例えばシロスミレとコスミレって組み合わせはいかがでしょう。染色体数がそれぞれ24と48ですから、減数分裂して2倍体化すると、うまく72になります(笑)。 アリアケスミレ

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2010年01月06日

展示会の花 (16)

 
 今年のベースカラーは少し強めのピンクですが、それに負けない鮮やかな花を咲かせているヒトツバエゾスミレを展示会で初めて観察できました。エイザンスミレの変種ですから、このような花があっても不思議ではないかも知れません。でも、なんとなく思うのですが、これはエイザンスミレとヒトツバエゾスミレを人為的に交配して選別したものではないでしょうか。2色咲き風にも見えます。この辺が展示会の楽しみですね。 ヒトツバエゾスミレ

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2009年12月15日

展示会の花 (12)

 
 こちらもコスミレですが、柔らかくて淡い赤紫色をしています。個人的な話ながら「どこかで見たような・・・」と思い巡らし、どうやら対馬の南側に当たる厳原町の山中で見かけた花に雰囲気が似ていること、そして、対馬はコスミレの多い島だったことを思い出しました。
 この植栽品も花の数が多いのですが、自生品も比較的多くの花を付ける傾向があります。アケボノスミレのように一つ二つと花を咲かせる種に比べると賑やかで、かつ華やかですね。蛇足ながら、展示の説明では「あおじくこすみれ」と記載されていたのですが、このような花茎を「青軸」とは呼ばないような気がしました。
コスミレ

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2009年12月10日

展示会の花 (11)

 
 すっきりと綺麗なすみれです。真っ白な花、明るい緑色の葉、それを繋ぐ萌黄色の花茎がとても良いバランスではないでしょうか。きちんとメモを取って来なかったのですが、見紛うことなく、これはコスミレですね。
 この型は「シロバナコスミレ」という名前で流通しています。栽培されている方の話では「繁殖力旺盛」だとか。すばらしいですね。ただ、適切な学名も標準和名も見当たらないようで、誤解を避けるにはコスミレ(白変種)とでも表記したら適当でしょうか。ふと思ったのですが、この型を写真を用いずに説明するには、「素心花」や「青軸」といった春蘭のカタログに登場するような言葉を使うと適切かも知れません。
コスミレ(白変種)

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2009年12月04日

白い花一輪

 
マルバスミレ  今年は返り咲き探しに出かけないまま終わるのかと思ったら、突然、「まだ行けるかも」という気持ちに急き立てられて二輪で出掛けてみました(単純です)。高速まで使って出掛けた「返り咲きの丘」には、終わりかけのスミレが一輪・・・。まぁ、良く咲く年もそうでない年もあります。
 軽く公園を一回りして帰路に就いたのですが、信号待ちをしている足元に黒い種子がたくさん見えました。マルバスミレです。こういう感覚は「二輪ならでは」でしょう。小さな三脚を立てて黒光りする種子を撮影していた時、ふと、傍らに白い花が一輪咲いているのに気が付きました。これは嬉しい。しっかり咲いていますが、花弁が波打っていますね。この種は花の変化が意外に多いようです。

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2009年11月29日

枯葉とシハイスミレ

 
シハイスミレ  もう師走にかかろうという時期、すみれ観察に出掛けてみました。返り咲き期待ではなく、この春に紹介させていただいた「東京のシハイスミレ」の初冬の姿を観察するのが目的です。お陰様でちょっと紅葉も見ることができました。枯葉に囲まれて黙々と撮影していますと「それ何ですか?」と声がかります。この山の特徴でしょうか。
 枯葉と比べて明らかに小さい葉ですが、ポイントは白っぽい緑色を呈する葉の裏面です。これではマキノスミレのようで「紫背」という名前が泣きますね。自生地情報によると、夏場までは紫色なのに秋には色褪せるかのように緑色に変わるとされ、その色を確認できた訳です。さて、被写体は新しい葉のようですが、春頃から活動していたと目される虫食いの多い葉も同じ状態だったことを補足しておきます。

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2009年10月30日

展示会の花 (6)

 
ヒゴスミレ(白変種)  興味深く観察していたのはヒゴスミレの白変種です。元々、普通は白い花を咲かせるすみれですが、所謂「青軸」の個体は初見でした。展示の説明書きには「わずかに色がのる」と記載されていたのですが、どう眺めまわしても分かりません。花の中心部に緑色が見えていましたが、それって白変種でも普通に見られるのではないでしょうか。
 展示室の窓位置の関係なのか、全体がヒョロっとした花茎が同じ方角を向いており、極めて不自然な構図です。自生地では花があちこち好きな方角を向いていることが多いので、撮影しようとする時には「ほらっ、みんな撮るよ!」と声を掛けたくなります。一方、この鉢たちの場合は、一日に一度でも鉢の向きを変えてあげたくなりますね。

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2009年10月25日

展示会の花 (5)

 
コスミレ(コスミレサクラ)  大人しい感じながら美しい花を咲かせているのは、長く流通している園芸品種「コスミレサクラ」です。この呼び名、サクラタチツボスミレ風に「サクラコスミレ」と呼ばないところが独特ですね。でも、これならサクラスミレとの交雑種と勘違いされてしまうことを回避できるでしょう。花の色合い以外はコスミレそのもので、詳しい由縁が分かりませんが、コスミレの得難い花変わりだろうと思います。
 ところで、この園芸品種は不思議な仲間といっしょに流通しています。「雅スミレ」や「天城」等という名前を冠して、以前は日本スミレ(最近は日本のスミレ)というカテゴリーで紹介されていました。でも、これらはどう見ても外国種です。外国人力士の四股名みたいですね。

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2009年09月25日

追憶フィルム(15)

 
 思い出深い写真が出てきました。少し気温の低い春を迎えた年に、すみれ好きたちと我が家のワゴン車で出掛けた伊香保から榛名周辺で出逢ったエイザンスミレです。はにかんだ頬のような紅色、丸めの花びら、気温のためか低い草丈。総じて「かわいらしいイメージ」でした。
 東北から九州や四国まで広く分布していますが、各地でそれぞれに特徴を見せる種です。今年は四国でアカバナスミレ風な個体に出逢い、山梨で凛とした大きめのブーケに見とれ、高尾山でもお馴染みのかわいいタイプとツンとしたタイプの両方を目にしました。あちこちに出掛ければ、もっと楽しい思いができるかなぁと、また新たな旅の構想を練るのです。
エイザンスミレ

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2009年09月20日

追憶フィルム(14)

 
 この写真を見ただけで、撮影地が分かる方もいらっしゃるような気がしますが、関東で見られるシロバナツクシコスミレの一型です。
 時々、思い出したように説明するのですが、この名前は白変種に付けられた名前ではなさそうです。それから、展示会で白変種を観察できたのですが、まるで別モノですね。調べたところ、ナルカミスミレの場合と同様に白変種だけを指し示す和名はないので、逆に混乱の原因になっているのでしょう。仕方がないので、白変種も含めてシロバナツクシコスミレと呼ぶしか方法がないのかも知れません。
シロバナツクシコスミレ

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2009年09月15日

追憶フィルム(13)

 
ヒメスミレ  ちょっこっと出掛けたツーリングで気がついたら、神奈川県に抜けていました。さて、暗くなる前に帰ろうかと下っていた坂道に砂利が敷き詰められたスペースがあって、そこに太陽をいっぱい浴びてヒメスミレがたくさん咲いていました。
 ヒメスミレは石畳の隙間とか、狭いけれども、うっかりすると乾燥してしまうような環境が本当に好きですね。ここでも太陽熱で石が熱くなってしまわないのかと心配になってしまいます。ここでは多くの個体が見られたのですが、それぞれの個体はバラバラに離れて密度低く生えています。一方、街角のアスファルトの隙間では、争うように超過密状態で生えています。実は、ゆったりとした環境の方が似合っているような気がしますね。

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2009年09月10日

追憶フィルム(12)

 
アケボノスミレ  もう何度も通った山梨エリアで撮影したアケボノスミレです。大輪でピンク色でソフトな花びらで、花の出始めには葉が目立たなくて、そんな一致したイメージがあるのですが、実は自生地によって意外に変化があるすみれだと思っています。
 写真の個体は花がきりっとしていますね。まだ乱れや汚れがない開花直後に、葉が花より高めの位置にあります。花茎が短めで湾曲しているためかも知れません。太陽光が遠慮なく当たる露地では、このようなパターンが多いようです。一般に林下でふかふかの腐葉土から生えていると、花茎がゆったり大きく伸びて、まるで深窓の御姫様のような優雅なイメージです(あ、御姫様に御目もじの機会を得たことはございません)。さしづめ、この写真はお転婆姉妹というところでしょうか。

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2009年09月06日

追憶フィルム(11)

 
スミレサイシン  やはり新潟で出逢ったスミレサイシンで、大柄なのに繊細な花を咲かせます。関東などで普通に見られるナガバノスミレサイシンとはかなり違うイメージですね。
 「ところで、サイシンって何?」というのが普通の感覚だろうと思います。実はウマノスズクサ科カンアオイ属のウスバサイシン等を指す一般名で、漢字では「細辛」と書きます。生薬名でもあり、生薬に詳しい方なら「味は辛、性は温」と表現すれば分かるのでしょうか。薬理作用は解熱・抗菌・鎮静作用等です。また、江戸時代には、同属のカンアオイとともに観葉植物としてもてはやされたことが知られている古典園芸植物という一面も持っているのですね。スミレサイシンと自生環境が似ているのか、隣り合って咲いている姿を見掛けることがありますよ。

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2009年08月25日

追憶フィルム (9)

 
マキノスミレ  これは初めて目にしたマキノスミレです。フィルムからデジタイズしましたら、デジカメ映像と比べて段違いに良い写り具合でした。当時のデジカメはそ れだけ画質が悪かったのですね。分かりやすい指数で表現すれば、そのカメラの有効画素数は35万画素だったのです。
 さて、この美しいすみれですが、この後、ことごとく抜き取られる運命にあります。集団の最後尾を一つ一つ撮影しながら歩いていたのですが、目にした のは掘り起こした穴の数々でした。言葉を飾らずに申し上げれば、不心得な指導者が引率する観察会と知らずに参加していたのです。抗議しましたが、彼によればマキノス ミレは持ち帰っても良い部類なのだそうで、私が見つけた交雑種についても撮影が終わるのを待って、当たり前のように彼が持ち帰りました。事の善し悪しは自分で考えま しょう。少なくてもナビゲーターが常に正しいとは限らないのです。

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2009年08月20日

追憶フィルム (8)

 
ナガバノスミレサイシン  ナガバノスミレサイシンはとても魅力的なすみれだと思います。とても花色が白くて濃緑色の葉とすっきりしたコントラストを出す個体も、今年の春に四国で観察できた美しい斑が入る個体も素晴らしいなと思いました。そして、この写真は山梨で出逢った薄紅色の不思議なイメージの花です。うっとりさせられて、それから何度か訪れているのですが、残念ながら、この日の感激が再現されることはありませんでした。
 このような体験から、じっくり撮影することも含めて、時間が許す限り良く観察して記憶に納めることが大事だと思っています。なにより、まだ見ぬ各地の変異に思いを馳せて、できるだけ足を運ぶことが重要かも知れませんね。夏はオフシーズンですが、自生地情報を入手しては「次はここへ行きたい」と思いを巡らせてながら、短い春を待ちわびてプランを練る日々なのです。

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2009年08月15日

追憶フィルム (7)

 
 多くの方が「妙な名前だなぁ」と感じるだろうと想像できるアナマスミレです。初めてこの名前を聞いた時、「対応する漢字が浮かんでこない」と焦ったものです。なんとアイヌの言葉だったのですね。でも、ノサップ(納沙布)、ルモイ(留萌)のように、無理やり漢字を当てはめていないのはナゼでしょうか。
 アナマスミレはぼってりとした肉厚で細い葉が内側(表側)にくるっと巻いています。同じスミレの海岸性変種であるアツバスミレは葉がゆったり曲がる程度です。一般に花で見分けることはできないと思いますが、葉の違いで見分けがつくかも知れません。ところで、この自生地の花は白い筋が特に上弁に強く出る特徴があります。残念ながら、日差しが強い場所ではボンヤリしたイメージを与えているかも知れません。
アナマスミレ

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2009年08月05日

追憶フィルム (5)

 
 東京都から高尾山の裏手に抜けると、山梨県ではなくて神奈川県との県境になります。この辺りは自然豊かなエリアで、すみれも多いのですが、その内から今回はマルバスミレの登場です。
 マルバスミレは意外に地域変化が目立つ種だと思っています。九州で見られる丸くて薄紅色の花びらを持つマルバスミレは必見の価値ありと思うのですが、如何でしょうか。東京・神奈川辺りでは花が細めで、萼や花茎が臙脂色、葉も濃いめの色、つまり赤い色素が強く出ていますが、山梨・長野・群馬辺りに出向くと花がゆったりしていて、全体に赤味は目立たなくなってきます。旅に出ると、こうした変化を楽しむことができて楽しいですね。交配(?)してみても嬉しい結果が得られるかも知れません。
マルバスミレ

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2009年07月30日

追憶フィルム (4)

 
アカネスミレ  近所で大規模な新興住宅地群が、雨後の筍というよりマッシュルームのように立ち上がっています。その土地が未だキンランの咲く林だった頃の写真が出てきました。たくさん咲いていたアカネスミレです。
 林の中に一本の道があって、細めの木ばかりだったので、すみれが咲く時期には地表に十分な陽光が当たります。土壌はご覧の通りですから、確かにアカネスミレには住みやすそうな環境だったことでしょう。現在、この自生地辺りには一般住宅が建っているのですが、その周辺に残された緑地帯に、この艶やかな花が復活していました。意識して観察していたのですが、タチツボスミレ以外の種に気が付いたのは、重機が派手に整地してから7年目のことです。

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2009年07月26日

追憶フィルム (3)

 
ウスバスミレ  初めてウスバスミレを観察できた時の写真が出てきました。当時、標高2,000m級ですみれが花を咲かせているという感覚を持ち合わせていなくて驚き、そして自生地の独特な雰囲気にも驚いたものです。高山に咲くすみれと言えば、今なら、タカネスミレやミヤマスミレ等を頭に描きますが、ウスバスミレは一風変わった風貌をしていると感じました。
 ユニークな存在ですよね。つまり、チシマウスバスミレを除けば他に似たすみれが見当たりません。花の色は陰りのある薄紫色、鋸歯が醸し出す雰囲気も独特なものがあります。なによりも、もののけが棲んでいそうな苔生した高山の森に自生していることです。ただし、これは中部地方を念頭に表現しています。東北・北海道でも出逢ってみたいですね。全く違う雰囲気の山々に咲いているのではないかと想像を膨らませています。

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2009年07月21日

追憶フィルム (2)

 
 デジタルカメラとフィルムカメラ両方を持ち歩いていた頃、両方のカメラで撮影した上、ビデオカメラも回していましたので、ごいっしょいただいた方々には、移動が遅くて、ご迷惑を掛けてしまったと思います。急いでフィルムカメラをセットして撮影していましたので、意外に手ブレ、前ピンとか、初歩的なミスもありました。
 少し明る過ぎるようですが、まぁまぁ、撮れていたのは高原のサクラスミレです。一面に花が咲き乱れている絶好のタイミングで出逢ったと思っています。余裕で表情の良い個体を探して撮影しました。被写体が少ない状態での撮影とは気分的に違いますね。その後、同じ場所を観察しても個体数はいつも疎らでした。千載一遇、一期一会、その時々の出逢いがとても大事なのですね。
サクラスミレ

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2009年07月16日

追憶フィルム (1)

 
 すみれの季節を終えて、過去のデータ整理を始めました。今年は余り出掛けることもできなかったので、時間はたっぷりあります。フィルムカメラを併用していた頃のフィルムをデジタイズする地味な作業を開始しました。でも、その頃の感覚が蘇ってきて、なかなか楽しいかも知れません。
 これは群馬県でたまたま出逢った魅力的なスミレです。上弁2枚に絵筆で軽く引いたような白い筋が入っています。確認した範囲では、このエリアの個体群にはこのような白い筋が例外なく入っていました。相当広い範囲で見られたので、形質が安定しているのかも知れないと、この日以降、この場所に数回来てみたのです。花が終わっていた1回を除き、この形質が引き継がれているのを確認しました。何年経っても消えないということは、遺伝的に優勢なのかも知れませんね。
スミレ

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2009年07月02日

黒っぽい種子

 
 すみれ観察になかなか出掛けられない日々が続いているのですが、庭のすみれたちは、急に世話がマメになったと驚いているかも知れません(笑)。
 この春、実生から育てたマルバスミレの純白型、つまり白変種が閉鎖花を上がるところまで育ちました。まだ開放花を見ていませんが、葉や茎の様子を見ると確かに白変種らしい雰囲気があり、来春に期待したいと思っています。さて、種子は黒っぽい、正確には濃い焦げ茶色で艶があります。先日、種子専門の図鑑を見掛けたのですが、記載によると、統計的には一個の果実に30個前後の種子ができるようです。この果実は炸裂によって飛散してしまった分を考慮しても少なめでしょうか。いずれにしても、このような図鑑を編纂される方には頭が下がります。
マルバスミレ

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2009年06月03日

日帰りの鳴神山

 
 もう一月前になる5月初旬のことですが、意を決して、日帰りで鳴神山(群馬県)へ行って来ました。出掛けた経験のある方はご存じと思いますが、妙に回り込み難い位置に存在する山です。機動性を考慮して二輪で出掛けたのですが、相当に時間が掛ってしまい、到着して登り始めた頃は既に下りてくる方が増える時間帯でした。
 幸い比較的低い位置でも多くの個体が観察できましたが、もう葉ばかりです。懸命に標高を上げようにも、まぁ、たかが知れていますが、息が荒くなった頃、白い花を幾つか見掛けました。さて、写真はその一つで花は終わりかけですが、植物体全体が群を抜いて大きいのです。葉はヒトツバエゾスミレ風ながら左右対称の整った形をしていました。自然交雑種かも知れません。
ナルカミスミレもどき

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2009年06月01日

中仙道戻り旅 (3)

 
 長くなってしまった旅話の殿(しんがり)で登場しましたのは、明るい畑の横で機嫌良く咲いていたスミレです。この春、日帰りも含めて、あちこちへ出掛けてみましたが、ゆっくりスミレを見ていなかった気がしていましたので、なにやら、ほっと安堵しました。
 今年の春の天候はどうにも想定外で、通常であれば寒暖の差を標高を上げたり上げたりして調整できるところですが、全く吸収しきれませんでした。特に四国では早々に標高1,000m未満の自生地を予定から概ね排除して、高い山々と涼しいエリアに絞ったようなものです。でも、低い場所で見かけたすみれたちの葉が早春の姿を想像させました。いつか再来したいなぁと、また旅ごころを掻き立ててくれるのです。
スミレ

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2009年05月22日

すみれ遍路道 (9)

 
 芳香の強いシハイスミレが咲く岩場から少し移動した隣の山でも、ほぼ同じ標高で群落を見つけました。こんな高山でも、ビロードツリアブがポリネーターの役割を果たしているようですね。花の位置が低くて、ホバリングしなくても、後脚で踏ん張って中脚で側弁にしがみつくようなスタイルで吸蜜できています。
 ただ、ここでは強い芳香を感じることはありませんでした。もう受粉は終わってしまったとか・・・。では、このポリネーターに与えている蜜はエネルギーの無駄遣いか・・・。雑多なことを考えながら、一方で、実は葉の形状が異なるので別のすみれかも知れないと、あっちからこっちから眺めまわしていたのです。
シハイスミレ

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2009年05月21日

すみれ遍路道 (8)

 
 高知県と愛媛県の県境に位置する高い山々は植物の宝庫と言えそうです。ただ標高が1,600m近辺になると森林限界を超え、むき出しの岩が目立つようになります。そんな岩の隙間にシハイスミレが咲いていました。主な生育環境である「山地の乾燥した明るい場所」には違いありませんが、快適かどうかは分かりかねます(笑)。
 明るいピンクの花に誘われるように近付くと、一面にフローラルな芳香が漂っていたのが記憶に鮮明です。確かに開花株は多かったのですが、それにしても解放的に開けた高山エリアですから、香水をまき散らしたような強い芳香が感じられたことには驚きを感じました。発想を変えれば、こんな環境だからこそ、強い芳香でポリネーターを誘うのかも知れませんね。
シハイスミレ

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2009年05月20日

すみれ遍路道 (7)

 
 すみれ遍路道で最も感激したヒットは、このコミヤマスミレかなぁと思います。白い斑が見られたり、葉の変化が著しいコミヤマスミレが九州に自生していることは、書籍やwebサイト情報で知っていました。うっかりしていました。四国にも自生していたのでした。
 そろそろ疲れが出てきた山道で、突然、白い花が見えました。下で観察したシコクスミレではない、花は似ているけれど、ニョイスミレではない。出掛ける前に東京で蕾だけを見て、開花株を見損なったコミヤマスミレでした。小躍りしながら、ああでもない、こうでもないと眺めまわすので、そこを通り掛る皆さんが「何ですか?」と声を掛けていきます。興味の問題ですが、見方を変えると、ただの目立たないすみれには違いありません。
コミヤマスミレ

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2009年05月19日

すみれ遍路道 (6)

 
エイザンスミレ  ヒゴスミレだけでなくエイザンスミレも咲いていました。長く、すみれの追っかけをやっていますと(笑)、良く似ている両種も第一印象でエイザンスミレだなぁと分かるところがあるのです。
 実際のところ、葉が三裂しているか、五裂しているかというパーツレベルの確認をしても判明しない場合があります。なにしろ、程度の問題で実は両種とも三裂なのです。顕著な違いとしてエイザンスミレは夏葉が見違える程に大きくなるので、その時期なら分かりやすいかも知れません。パーツレベルと言えば、この個体は側弁に毛が見られないようでした。多いか少ないかは別として、一般には毛があるものです。その意味でも、先ず全体印象がとても大事なのではないでしょうか。

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2009年05月18日

すみれ遍路道 (5)

 
ヒゴスミレ  フェリーで徳島に上陸した日の翌日だけ軽めの雨が降って、標高が高い場所は寒くてウィンドブレーカーを着込んでいました。ただ、雨のおかげか対向車も少なく、車をゆっくり走らせながら山の様子を見るできたのです。
 ニョイスミレが目についた山頂付近で、アケボノスミレ、ニオイタチツボスミレ、アオイスミレ(葉)、スミレ、フモトスミレ、タチツボスミレ、そして熊本以来のヒゴスミレが観察できました。すみれの種が濃い山です。じっくり探すことができたら良かったのですが、観察もそこそこに、カメラが濡れないようにかばいながら、なんとか撮影できたという状況です。一回りして、帰路に立ち寄れるかも知れないと思ったのですが、やはり調整できず、一度きりの出逢いとなりました。

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2009年05月17日

すみれ遍路道 (4)

 
フイリナガバノスミレサイシン  サイト名が「花の写真館」ですから、花の写真を使いたいところですが、1,100mの標高にも関わらず、花はもう終わっていたフイリナガバノスミレサイシンです。ここまで登る途中でヒナスミレやシコクスミレを見てきましたので、一瞬、白斑が入った変化かなぁと思ったのですが、大きさ、長さが違っていました。
 そうそう、四国にはナガバノスミレサイシンが自生していたんだ、と、資料を確認すると白い花を咲かせるそうです。すると、フルネームはシロバナフイリナガバノスミレサイシンなんてことになりますが、徒に長いだけでなので止めておきましょう。地色が濃くて、濃緑から写真のような青味が強いものまで見られました。なかなか魅力的なすみれかも知れません。

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2009年05月16日

すみれ遍路道 (3)

 
フモトスミレ  白い花の話が続いていますが、やはり1,000m級の高原にフモトスミレが咲いていた話です。フモトスミレの内でも比較的分かりやすいもので良かったなぁと思います(笑)。ただ、赤い花茎が長くて目立つ変わり者です。薄い黄緑色の苔のクッションに濃い緑色の葉と赤い花茎、なかなか良い配色ですよね。
 ところで、これは葉の中央を走る主脈が白いタイプ、すみれの世界では「コンピラ」と呼ばれる白斑の入り方です。付近には側脈にも白斑が入るタイプや、それが更に鮮明に出て地色も濃いタイプなどの変化が見られました。もっとも、これらは小さな変異です。フモトスミレは変化が大きくて曲者の範疇に入る種ではないでしょうか。

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2009年05月15日

すみれ遍路道 (2)

 
 四国を旅したのですから、シコクスミレと出逢うのは当然と語って良い話なのでしょう。でも、目の前に現れてから「あらら、シコクスミレがあるんだ」と実感する始末でした。
 とても暑くて、標高1,000m程度では葉ばかりでしたが、数は斜面を覆うほどで、かつ広範囲に見えるようです。気を良くして、どんどん登るに連れて葉も次々に登場します。更に標高を100m程度上げると花が登場するようになりました。飽き足らずにどんどん登ると、そこにもここにも花が咲いていて、また歩けば多くの株が・・・。さすがに興奮が覚めて、なんだか、姿を見るだけで飽きてしまう感覚に陥ってしまいました。贅沢な話です(笑)。
シコクスミレ

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2009年05月14日

すみれ遍路道 (1)

 
 すみれを探す四国の旅から戻りました。丸一日掛けて情報を整理した後、個別には何から手を付けようかと困ってしまいましたが、この旅では想定外だったトウカイスミレから始めることにします。
 とても暑くて、原則として標高1,000m未満を捨てて走り回ったようなものですが、太陽がさんさんと降り注ぐ高原にたくさんのトウカイスミレが咲いていました。暑さは全然平気な様子です。とても小さくて、一円玉に乗るようなサイズが標準かも知れません。戻ってから調べたところ、花びらが白くて細めとのこと。確かに、その特徴が見られるようです。富士山近隣の自生地で見る個体と大きな違いはないのですが、とにかく個体数が多いことにあきれてしまいました。
トウカイスミレ

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2009年05月13日

火の国への旅 (9)

 
 母親と姉にとっては初めての九州旅行に、すみれの季節を選んだのは正解でした。最近になって分かったのですが、何の因果か、親子で植物が好きだったのです(笑)。すみれを中心に植物を見ながら移動する旅にしてみました。
 あちこちで車を止め、知ったかぶりでガイドをしていますと、母親が「綺麗なピンク色のスミレが咲いている」と言っています。背の低いツツジの下にエイザンスミレが咲いていました。気が付きませんでした。すみれ探しに慣れていないはずの母親ですが、なかなか優れた目を持っているものです。やはり、この世代、野山で山菜を摘んで鍛えただけあります。
エイザンスミレ

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富士を仰いで (9)

 
 この坂の最後に出逢ったのはエイザンスミレのブーケでした。角度を変えるともう少し多くの株が写るのですが、ファインダーで覗いたイメージを優先してみました。感じ方の問題なのですが、紅色のエイザンスミレよりも、花びらの裏面や距にうっすらと浮かび上がる薄紅色がきれいだなぁと思います。
 野山を歩いてみると、すみれという言葉のイメージに反して白い色の花が多いですよね。エイザンスミレは紅色の個体の方が比較的多いような気がしますが、少なからず、白色の個体も見られます。最近、薄紅色のヒゴスミレ、薄紫色のイブキスミレなどが続きましたが、他にも乳白色のシロスミレなどもあり、それぞれの「白」が微妙に異なって個性を発揮しています。
エイザンスミレ

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2009年05月03日

富士を仰いで (7)

 
 同じ種でも、育っている環境で違いが出るものです。これもマルバスミレですが、遮る樹木や背の高い草がなくて、比較的乾燥した明るい丘で咲いていました。
 いかにもガッシリとした風情ですが、葉の色が濃いからかも知れません。ゆったりと育つことができなくて、強い日差しを受けて、急いで花を咲かせたという感じです。放浪癖があるのか、近所でたくさん見られたのに、現在は探しても全く見つかりません。今回の写真のような荒れた崩壊地で見られ、前回の写真のような状況になると消えていくようです。落ち着いた環境が身に付かないアウトローなのかも知れません。
マルバスミレ

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2009年05月02日

火の国への旅 (8)

 
 阿蘇エリアには薄紅色のヒゴスミレだけでなく、薄紅色のマルバスミレも見られます。今回も高森をうろうろしてみました。初めて熊本を訪ねた時から、なぜか気に入ってしまって、毎回うろつくようになったのです。前回出逢った側弁に毛のある丸顔のマルバスミレではありませんでしたが、やはり、ほんのりと紅が滲ませる花と出逢いました。
 花弁の裏面と距が赤紫色ですね。側弁にはゆるやかなフリルがはいって、なかなか魅力的な花ではないでしょうか。ただ、ちらっと見ただけで通り過ぎれば分からない部分なので、見逃すまいと下ばかり向いて歩く妙な旅行者が生まれる訳です。 (^▽^)
マルバスミレ

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2009年05月01日

火の国への旅 (7)

 
 母親と姉にとっては初めての九州なので、宿泊も旅館、ホテル、ペンションと変化を出してみました。阿蘇エリアではペンション村も良いものだと思っています。今回、料理上手で植物好きの奥様がいらっしゃるペンションに泊まりました。で、話し込んでしまったのは、何事にも興味がありそうなご主人の方です。
 地元情報はとても有り難くて大事にしています。なぜか熊本ではいろいろな方と話し込んでしまうのですが、宿泊した夜、ご主人が犬と散歩されるコースにヒゴスミレが咲いていると聞き、翌日のルートに加えました。そこには、薄紅色の花を咲かせる雅なヒゴスミレが待っていてくれました。花びらの裏面も花茎も赤味がある九州独特の個体です。肥後国でとびっきりのヒゴスミレに出逢うことができました。
ヒゴスミレ

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2009年04月30日

コミヤマスミレの道

 
 友人の説明が適切だったので、奥多摩で歩きまわる所要時間が予め計算できました。それで、一通り見ることができたら、高尾山(東京都)へ移動することを想定していたのです。気温がとても高いので、コミヤマスミレが咲き始めているかもしれません。
 ただ、コミヤマスミレは暗い場所に咲くすみれですので、日が傾いてしまうと見つけ出すのも撮影するのも難しくなります。でも、予想より到着が遅れて、左右の山が高い沢沿いの道は明るいという訳にはいきません。それでも、早い段階で葉が展開しているのを見つけましたが、花が見当たりません。最終的にはもう2~3日で開こうとする白くなり始めた蕾を幾つかみつけましたが、開花株を探し出すことはできませんでした。おそらく、今日は花を咲かせていることでしょう。連休でもあり、もう一度出掛けようかと思うのですが、都内を抜ける片道100Kmはなかなかたいへんなのです。
コミヤマスミレ

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奥多摩散策 (2)

 
 渓谷と呼んで良さそうな沢沿いの山道にはシコクスミレの他にも多くのすみれたちが自生していたようです。ニョイスミレ、ヒナスミレ(フイリヒナスミレ)、エイザンスミレ、エゾアオイスミレ(葉)、毛深いタチツボスミレ、そしてマルバスミレが目に入りました。シコクスミレとタチツボスミレしか気が付かなかったという友人は目を丸くして、ありゃりゃ~と感想を述べていました。(^^*)
 さて、このマルバスミレですが、一見、花びらが多いのかなと訝ったのですが、どうやら、フリルのように大きく波打っているようです。これはこれでチャーミングですね。周辺に多くの個体があり、それぞれに波打ち方は異なるようです。可愛い個体を見ると、ちょっと得した気分になりますね。
マルバスミレ

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奥多摩散策 (1)

 
 昨年、旧知の友人が写メで「すみれを撮った」と送ってきたのが、なんとシコクスミレでした。ほぼ同じ頃、やっとシコクスミレを見つけたばかりだったので、驚いてしまったことを覚えています。その友人と待ち合わせて、奥多摩(東京都)を歩いてみました。
 運転が苦手な方は出掛けない方が良さそうな山道の一角に駐車スペースがあります。そこから谷へ下り、転げ落ちそうな沢沿いの狭い道を上り、ちょっと汗ばんだかなというタイミングでシコクスミレの登場です。正確には特徴的な葉が目に入って、周囲を見渡すと白い花が咲いていたという感じでしたが、たくさん咲いていて嬉しくなりました。ただ、花の様子が昨年と違います。
シコクスミレ

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2009年04月29日

富士を仰いで (6)

 
 小さなニオイタチツボスミレのすぐそばで撮影したフモトスミレです。同じ50円玉を置いてみましたが、更に小さいのに花を二つも付けています。まぁ、ここのフモトスミレは元々大きい方ではありませんが、可愛らしいサイズながら、しっかりと花を咲かせていました。
 ちょっと昔話になりますが、一番最初に見たフモトスミレは、やはり、とても小さいものでした。当時の記憶ですが、もう一回り小さくて一円玉で隠れるようなサイズだったと覚えています。「これはいったい何だろう?」と訝ったものです。それから長い期間が経過しましたが、今でもフモトスミレは多くの変化がある難物に違いありません。むしろ、このような姿なら悩まずに済むと思うようになりました(笑)。
フモトスミレ

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2009年04月26日

火の国への旅 (5)

 
 やまなみハイウェイに入ったばかりなのに、少しわき道にそれてみました。以前に自然交雑種であるフモトシハイスミレが見つかった場所です。残念ながら、そのハイブリッドは姿を消していましたが、両親はたくさん咲いていました。
 苔が多い斜面に白くて小さい花を咲かせているのはフモトスミレです。で、その株の前を斜めにお邪魔をしているのがシハイスミレです。このような自生状況ですから、交雑種が生まれてもおかしくないでしょう。当時、交雑種は複数見られました。数年の寿命が期待できますので、もう一度、その姿を見てみたかったのですが、どの株も姿を消していました。なにやら、湿気などの生育環境も微妙に違っていたと感じています。ちょっと残念な結果ですが、自然のことですから仕方がありません。
フモトスミレ

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2009年04月25日

富士を仰いで (4)

 
ヒナスミレ  一生懸命、情報の整理をしているのですが、一方で自生地巡りもしていますので、日に日に撮影した写真の新鮮さが失われていきます。これは4月12日に撮影したヒナスミレです。
 この自生地を訪れた主な目的は、花期のイブキスミレをしっかり観察することでしたが、残念ながら、この日はまだ芽吹いたばかりでした。正確には反対側斜面の少し標高の低い場所では咲いていたのですが、ここではイブキスミレの代わりに、たくさんのヒナスミレが絶好調で花を咲かせていたのです。このすみれ、葉の方に斑入り、暗褐色、ねじれなどの変化が多いような気がします。花にも少し変化がありますが、どれもほんわかとして可愛い姿で迎えてくれます。

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2009年04月23日

火の国への旅 (4)

 
 濃紫色のスミレの横に、こんなスミレも咲いていました。雨が降って色が褪せたのではなくて、もともとグラデーション仕様の花びらなのです。不思議なものですね。
 しっかり観察すると、花びらの色合いだけでなく、大きさや形状も違っています。濃紫色の方は上弁が丸くて大きい割に、唇弁が極端に小さく、横長イメージの面持ちをしています。一方、グラデーションの方は上弁も側弁も細め、後方に反り返り気味の上弁と唇弁は同じぐらいの大きさで、全体に縦長イメージの面持ちをしています。葉の様子も異なるようで、濃紫色の方はスミレにしては幅広系です。一方、グラデーションの方はかなり細長い形状でした。一歩程度の距離で隣り合いながら多くの株が花を付けていて、これだけ違いがあるのは理不尽ではないかと思います。(^^*)
スミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2009年04月22日

火の国への旅 (3)

 
 元気そうな濃い紫色のスミレが咲いていました。ここは湯布の町(大分県)を過ぎて山道に向かい、絶好調で走った「やまなみハイウェイ」の路傍です。車の中から路傍のすみれたちを見つけるのは、すみれフリークならではの必殺技。もちろん、運転は安全第一です。
 同行していた母親に言わせますと、生きていた頃の親父は、山や植物の様子でキノコが生えている場所の目星を付けていたそうです。どうやら、放蕩息子も似たようなことを口走ったらしくて、笑われてしまいました。蛇足ながら、その親父は「定年退職したら旅行に連れていく」という空手形ばかりを何度も振り出していたらしく、この旅行は息子が代理履行するようなもの。すみれを追いかけてばかりはいられないのでした。
スミレ

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2009年04月21日

富士を仰いで (2)

 
シロバナナガバノスミレサイシン  オクタマスミレから数10m程度だけ離れた場所にシロバナナガバノスミレサイシンが咲いていました。舌を噛みそうな長い名前です。それから、例によって「白花」という名前に関する物議を醸しそうな側面を持っています。
 シロバナという接頭語を付け、品種として学名を持つすみれは多く存在します。母種との境界線が不明確なので、紫条も入らないような「純白花」と呼ばれるものだけを指し示すべしと説明する方もいます。とても理に適っていると感じていますが、それは植物学的には「白変種」と呼ばれ、ある意味では別格になっています。現段階では、どのような基準標本に依って発表されたかが言葉通りに基準なので、所謂「準白花」も含むと理解しなければならないようです。それはそれとして、写真の個体は花弁がすっきり白く、距に淡い赤紫色を残す魅力的な花ですね。

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2009年04月09日

夕方のノジスミレ

 
 前回、観察した時にも増してたくさんの花を咲かせているノジスミレです。同じような株が複数並んでいるのが分かりますでしょうか。残念なことに、日が落ちてきて青色が強くなり、コントラストが弱くなっています。ピントの合う範囲を確保しようとすると、シャッタースピードを極端に遅く設定する必要があって、少しでも風が吹くと失敗写真になってしまいそうです。太陽は重要な要素ですね。
 分かっていても、太陽が空にある内に家路につくのは後ろ髪を引かれる思いがあり、ぎりぎりまで歩き廻ってしまう傾向がありますねぇ。ただ、高尾山の地図は頭に入っているとおっしゃる方でも事故が起こるかも知れません。場所によっては携帯電話が繋がらないこともありますので無理は禁物です。因みに、撮影地はバス道路ですので、まぁ安心な場所でしょう。
ノジスミレ

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2009年04月07日

アカネスミレ復活!

 
 数値で総開発面積約65.4hと言われてもピンと来ませんが、大きな山林が丸ごと一つの街に変わって何年か経ちます。そこにはキンランが群生していたのですが、今は面影もありません。でも、嬉しいことに、明るい林に楚々として花を咲かせていたアカネスミレが復活していました。あれだけ重機が破壊の限りを尽くしたのに何ともたくましいものですね。
 例年、4月の第一週あたりは所用で身動きが取れない傾向があり、やはり今年もダメだったのですが、この週末はすみれ展の集中日でしたね。なんと9団体の展示会が同時に開催されました。できれば桜前線のように少しずつ北上して来て欲しいものです。ふと気になるのですが、これでは相互に学ぶことも協力することもできないのではないでしょうか。
アカネスミレ

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2009年04月06日

夕方のヒメスミレ

 
 滅多に具体的な自生地名を書き込まないのですが、「すみれの山」と呼ばれる高尾は例外扱いです。ここはすみれに関する知名度が高すぎる面もありますが、国定公園であり、かつ神聖な修行の山であり、長年にわたる管理・指導の積み重ねもあって、山歩きのマナーが定着していると言えましょう。それに加えて、地元の方がすみれという野草を大事にしていると感じます。
 夕方一歩手前に到着して、先ず、もう一度覗いてみたのが石垣のヒメスミレでした。この場所は道路に面していますが、れっきとした個人宅の石垣です(笑)。オイタをせず、静かに鑑賞しなければなりません。こんな時間帯ですが、なにしろ日当たり抜群な一角ですので、ピーカンになりがちな日中よりも撮りやすかったのかも知れません。
ヒメスミレ

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2009年04月03日

夕方のタカオスミレ

 
 シハイスミレを観察に出掛けた日、早めに出発したので微妙な時間が残りました。ここは「高尾山ふたたび」と二輪を飛ばして、4時過ぎに到着です。陽光の限界はおおむね1時間でしたが、すみれの姿に出逢うと、ついパチリ・・・。しっかり咲いたタカオスミレとヒカゲスミレが並ぶ群落に出逢った時、このすみれたちが好きな場所は暗くなり始めていたのでした。
 ここはストロボを使うところではありません。なにしろ、葉の表面が不自然にテカるのは目に見えています。こうなれば破れかぶれで(笑)、スローシャッターで撮ってみましょう。ISO感度は200程度ならノイズフィルターが頑張ってくれるかな。後方のヒカゲスミレも写し込みたいので、絞りはF13(ひゃあ~)。1/8秒で慎重にレリーズを押したら、まぁ、少し暗いけれども写ってしまいました。夕方なのですから、この程度の絵になるのが自然というものかも知れません。デジカメは重宝です。
タカオスミレ

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2009年04月01日

東京のシハイスミレ

 
 関東では気温が上がらず、咲き出した桜が凍えるような週末、寒いのに都合で二輪で出掛けたのは初めての自生地でした。登り口まで少し迷ったのですが、ピクニックが楽しめそうな山の中で、とても小さなシハイスミレが待っていてくれました。
 花の形状は、九州や中国地方で見掛けるような丸くてほんわかした姿ではなく、もう少しキリッとした風貌です。でも、葉の形状はシハイスミレらしい披針形で、裏面も花茎も明るい赤褐色と呼ぶことができそうな赤紫色でした。特徴的な点として、比較するものがないアップ写真では大きさが分かり難いところですが、かなり小さいと思って下さい。空がひらけた渇き気味の土に、疎らに株が見えます。地元の方にいろいろ教えてもらったのですが、それほど広範囲に自生している訳ではないそうです。
シハイスミレ

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2009年03月26日

高尾のナガバノスミレサイシン

 
 空が茜色を帯びてきて、太陽の光が心細くなってきました。ヒナスミレも見ることができたので、早々に下ろうと頑張っていたのですが、下りは、ふくらはぎに負担が掛るものです。ふと、白っぽい花が目に入りました。あっ、登り始めた頃に目にしたナガバノスミレサイシンですね。
 やはり、葉の長さが足りない感じがしますが、花はしっかりとした大きさがあります。よし!これを最後にがんばって撮影しようと思ったのですが、周囲が暗くて微妙な状況です。ただ、撮影に入ると若干明るくなったような空模様と、デジカメ得意の感度調整に助けられて、気合いのスローシャッター撮影です。ちょっと横風が吹けばブレてしまう訳ですが、なんとか明るい雰囲気に撮ることができました。時に撮影は「気合がモノを言う」のかも知れません。(=^_^=)
ナガバノスミレサイシン

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高尾のヒナスミレ

 
 嬉しいことに、アオイスミレの全盛期に出逢うことができるとは思っていなかったヒナスミレが花を咲かせていました。期待していなかったのかというと、ついついヒナスミレが多いコースを選んだのですからウソになりそうですが、日当たりの良い頂上部で蕾が見られればラッキーという腹づもりだったのです。
 嬉しい想定外が起きて、暗くなる前に花が咲いているたくさんの株を目にすることができました。ただ、花びらが心もち細身であるような感じがします。やはり、咲き始めの頃はこんな風なのでしょうか。ここでは葉が灰褐色で白斑がぼんやりと入るフイリヒナスミレも咲くのですが、今回は出逢うことができませんでした。いやいや、これで十分満足です。
ヒナスミレ

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2009年03月25日

高尾のシロバナツクシコスミレ

 
シロバナツクシコスミレ  低山という分類でピクニックコースと言われる高尾山でも、頂上付近まで登ると一休みしたいところです。日影沢コースは坂がきつくなる辺りですみれが少なくなるので、「これでは、もう上の方にすみれはないでしょうね」という話が出て来るのですが、実は、もう少し登るとシロバナツクシコスミレが端正な顔で咲いているのです。
 シロバナという命名ですが、シロバナナガバノスミレサイシン同様に白変種に付けられた名前ではありません。実際には少し白っぽいコスミレというところですが、裏高尾で見られる淡紫色の個体と比べると、やはり違うイメージです。写真の個体は紫条が少し強めですが、花弁の地色は白く、薄緑色の綺麗な葉に映える色合いではないでしょうか。因みに、筑紫地方の特産品という訳ではありません。(^^*) 

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2009年03月24日

高尾のエイザンスミレ

 
 エイザンスミレも、まだ目覚めたばかりで眠たそうな表情をしていました(笑)。このすみれは、ふくよかな花を咲かせている方が似合うのではないでしょうか。
 花の色には白に近い淡紅色から濃紅色まで幅があります。また、花びらの縁が可愛らしく波打つ個体が比較的普通に見られますが、この写真の個体はフラットですね。一方、葉の方にも各地の個体間変化が見られますが、むしろ、同じ個体の時系列変化というのでしょうか、時間とともに形状が大きく変わっていく姿が面白いと思います。初春の可憐でかぼそいイメージを脳裏に置いたまま、夏場の豪快な葉を目にすると、初めてなら面喰ってしまうことでしょう。変化を楽しむことができるすみれです。
エイザンスミレ

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高尾のタカオスミレ

 
タカオスミレ  高尾の名前を冠するタカオスミレがあちこちで見えてきたのですが、先に見つけていたヒカゲスミレも含めて、しっかりした花を見つけることはできませんでした。今頃、この株も満開でしょうね。
 このすみれは、母種に位置するヒカゲスミレの近くで普通に見られ、時には混在していることもあります。根本的に大きな違いではないのでしょうね。高尾山に自生する個体は、花も葉も若干細めだと思います。各地の個体を見ていると、もう少し花は丸めで葉も幅が広いものが多いような気がします。また、葉表面の様子にも各地の特徴があって、もう少し光沢が強いものを良く見掛けます。高尾山に自生するおとなしいイメージの個体が基準標本になっているのでしょうが、クセがない方が相対的に好ましいところかも知れません。

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高尾のナガバノスミレサイシン

 
ナガバノスミレサイシン  日影沢の流れは小さいので、岩をつたってひょいと越えることができます。ここはニリンソウが沢に沿って上の方まで小さな群落が続くような湿った環境です。
 タカオスミレが見られるかと少し歩いてみたのですが、目に入ったのはナガバノスミレサイシンでした。葉がまだ伸びておらず、花も咲いたばかりのようでした。もらった名前に相応しい姿になるには、もう少し時間が必要ですね。この界隈には、更に白っぽい花を咲かせるシロバナナガバノスミレサイシンも見られます。唇弁に紫条を残す型も含むのですが、稀に白変種である純白の花も見られます。二つの型は異なるものと言われながら、同じ名前で呼ばれていますね。ただ、近年、同一DNAでも表現型が異なる場合が多く報告されていますから、簡単に考えない方が良いかも知れません。

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2009年03月23日

高尾のノジスミレ

 
ノジスミレ  高尾山(東京都八王子市)の北側、日影川に沿った細い道筋は「裏高尾」という名前に反して、太陽が良く届いてぽかぽかと暖かい場所です。ここには日差しを好むすみれたちが早い時期から咲き出すのです。
 ヒメスミレに引き続き、畑の縁でノジスミレを観察することができました。少し昔の話ですが、背の低い雑草の中に埋もれるように花を咲かせていた記憶があります。今は、この畑のオーナーさんがノジスミレを大事に守っているのかも知れません。乾燥気味の粗い土からたくさんの花芽を上げて、とても元気な様子ですね。
 一日写真一枚のペースではタイミングが合わなくなりそうです。ちょっとだけペースアップしましょう。

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2009年03月22日

高尾のヒメスミレ

 
ヒメスミレ  早咲きの自生地情報が聞こえて、我慢するまでもないと高尾山(東京都八王子市)に出掛けてみました。実は、前日に大船植物園(神奈川県鎌倉市)のすみれ展に出掛けて、そのまま前泊で時間稼ぎをしたのです。雨の中を出掛けたのですが、すみれ展と高尾山は晴天になりました。すみれ展の話題は後日として、気になる高尾山のすみれたちをお届けです。
 いつもの裏高尾方面に回り込むと、すみれ目的で高尾山に出向く方にはちょっと有名な石垣のヒメスミレがもう咲き出していました。真正面から太陽の光がたっぷり当たる環境で、アオイスミレといっしょに咲き出す早咲きです。撮りやすい高さに咲いていましたが、蟻がこぼれタネを運び上げるのだろうと思います。

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2009年03月16日

すみれ展見聞録 (79)

 
 ご覧の通り、チシオコスミレ(俗称)という札があります。全体に赤系の色素が強くて、興味を引くすみれですね。葉脈に沿って赤斑(血潮斑)が入ったサクラスミレの一形態をチシオスミレと呼ぶことがありますが、チシオスミレとコスミレの交雑種かと勘違いをしそうになりました。そうではなくて、コスミレのチシオ型ということらしくて、「和名」というものは何とも厄介だなぁと感じます。
 良く知られている標準和名ではないにも関わらず、このすみれにはViola japonica f. variegata という学名もどきが存在するようです。いわゆる裸名(nomen nudum=nud.)なのでしょうが、この表現の方が、少なくても文字を目にする者に誤解なく伝達する能力というか、特性を持っているのかも知れません。ちょっとだけ、皮肉な話ですね。
チシオコスミレ(俗称)

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2009年01月26日

すみれ展見聞録 (63)

 
 今回は花がありません(笑)。ご覧の通り、特徴的な葉を持つヒカゲスミレの変種アソヒカゲスミレです。見た目ならタカオスミレの風情ですね。この色合いが一般的ですが、葉が緑色の株も見たことがあります。それは常緑なのか、多くのタカオスミレのように花後に変わったものなのか、観察してみたいところです。
 10年前に阿蘇で偶然入手した佐藤武之氏の「阿蘇の野の花」に拠りますと、この和名の命名者はアソキクバスミレの命名者と同じ和尚さんだそうです。ご当地コーナーに陳列される書籍に注目するキッカケになりました。現在では複数の自生地が知られますが、それでも極めて地域限定性の高い種です。書中、佐藤さんはこの種を記載できて「私まで鼻が高い」と愛着をこめて語っていました。
アソヒカゲスミレ

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2009年01月22日

すみれ展見聞録 (62)

 
 ミヤマスミレは淡い紅紫色が一般的だと思いますが、写真は濃紫色ですね。少なくても自生地では余り見たことがない色合いです。丸めの形状も含めて、花だけを見るとミヤマスミレらしくありませんね。一方、葉の方はフイリミヤマスミレの典型品だと思われ、花がなくても判別できるかも知れません。この辺がすみれの難しくて、かつ、おもしろいところです。
 交雑種ではないとすれば、分類学的指向の方はちょっと変わった個体変化だと少しだけ興味を持つことでしょう。園芸的指向の方は見栄えがしないと軽んじるのでしょうか。両方向を向いていますと、いつでも嬉しく感じることができます。(^^*)
フイリミヤマスミレ

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2009年01月19日

すみれ展見聞録 (61)

 
ヒメスミレ  ここの展示会でも拝見できたピンク色のヒメスミレ、いやぁ、とっても可愛いですね。最近、各地の展示会で見かけるようになりました。市販されているのかも知れませんので、意識して探してみようかと思います。
 ヒメスミレは意外に変化が多い方だと思います。「姫」という接頭語は小さいものを意味する場合が多いのですが、本当に小さくて草丈が数cmという型がある一方で、どこが姫なの?と訝るような大きくなる型もあります。視点を葉に転じますと、写真の葉はとても素直に展開していますが、関東の路傍などで見かける濃緑色の葉を持つタイプの多くは、葉全体がよじれています。鉢で鑑賞するには不向きなのかも知れないとは思いつつ、ひょうきんな雰囲気があって嫌いではありません。

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2009年01月16日

すみれ展見聞録 (60)

 
アカネスミレ  野山で出逢うと、実際には多彩な顔を見せるアカネスミレです。花の色では、白変種であるコボトケスミレは別として、ぼんやりと薄い桃色から、きりっとして艶のある紅色まで見られます。それから、花弁の形状も印象を大きく変える要素ですが、ふくよかな写真の個体のような可愛らしいものから、細身で先が尖った鋭い印象のものまで幅があります。
 上手な方が育てたのでしょう。花数が多くて、可愛くて、見事な咲きっぷりですね。ここまで高密度な花数を野山で見掛けることは少ないのですが、阿蘇くじゅう国立公園を走るやまなみハイウェイの端で咲き誇っていた大きな群落を思い出してしまいました。

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2009年01月09日

すみれ展見聞録 (58)

 
マキノスミレ  昨年、拝見させていただいたすみれの展示会から、引き続き丹精を込めた作品たちの登場です。(57)までは「菫展見聞録」と題していましたが、「すみれ展見聞録」の方が親しみがあり、読み易いと考えて変更しました。
 さて、ここは都会型の憩いのオアシス、桜で賑わう鶴舞(つるま)公園内の名古屋市緑化センターです。再開一番目は艶やかなマキノスミレにしました。幾つかの株を植え込んで育てたものでしょうが、花立ちが良くて一斉に開花している姿が見事です。日本海側や東北の野山で出逢ったものはポツリポツリと花を咲かせるタイプばかりでした。兄弟分であるシハイスミレでは花立ちの良い株ばかりで構成された群落を見たことがあります。生活の様子も少し違うのでしょうか。

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2008年12月19日

奥多摩ハイク (8)

 
シコクスミレ  奥多摩に足を運んだのは、このすみれに出逢いたいからに他なりませんでした。なかなか出逢うことがなかったシコクスミレです。シコクスミレも自生しているとされる場所に何度も足を運んで、地図がなくても走り回ることができる程になっても、現実にはご縁がなかったのです。
 かなり気合いと時間を掛けて調べまくり、なんとかピンポイント情報をゲットして勇んで出掛けたのですが、なかなか目的地に辿り着きません。手描きイラスト地図が実際のイメージと違っていたのです。山歩きは苦手でも頑張れば良いのですが、辿り着いても暗かったら見つけられないかも知れません。問題は太陽で、暗い山道を帰るのも厳しいですよね。ヒヤヒヤしましたが、ぎりぎりセーフ(笑)。ウキウキしながら帰路についたのを覚えています。

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2008年12月15日

奥多摩ハイク (6)

 
アカネスミレ  山を取り囲むように切り開かれた山道をのんびり歩くことができると、東西南北、いろいろな方向に面している訳ですから、明るい斜面が好きなすみれ、薄暗い湿った沢沿いが好きなすみれと多くのすみれたちに出逢うことができます。ここでは明るい場所が好きなアカネスミレを見掛けました。
 アカネスミレの典型品はもう少し淡い赤紫色の花で、更に白い毛が目立つので葉や花弁が厚いようなイメージがあります。写真の個体は比較的濃いめの赤紫色で、毛は極端に短めで少ないように見えますね。高尾山のオカスミレ(アカネスミレの品種)を彷彿とさせる姿でした。

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2008年12月11日

奥多摩ハイク (4)

 
 時折、思い出したようにエイザンスミレが咲いていました。元々、少し暗くて湿った場所を好むすみれですが、明るくて大らかなイメージの花をよく見掛けます。ただ、残念ながら、ここで見られる個体は少し元気が足りません(笑)。まぁ、花の様子も変化の一つとして、おもしろいなぁと観察しています。写真の個体はシンプルな丸い花弁ですが、もう少しとがったイメージのもの、縁が波打つもの、表面に凹凸が目立つもの、中心部の黄色が強いものと、なかなか多彩です。
 このすみれの場合、葉の変化もおもしろいと思います。花が咲く時期の話ですが、一瞬、ヒゴスミレかな?と思わせる細めの葉を持つ個体もありますが、関東では写真のような葉が多いですね。
エイザンスミレ

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2008年12月09日

奥多摩ハイク (3)

 
マルバスミレ  以前、近所で良く見掛けたのですが、近年は少なくなってしまいました。パイオニア植物的要素が強いようで、たくさん見かけるなぁと思っていると、数年後には激減することがある「放浪癖のあるすみれ(笑)」でしょうか。ここは既に標高1,000mに近いのですが、近所はせいぜい30m程度ですから、垂直分布が広いですね。
 植物体全体に毛の多いのですが、昔、なぜかケマルバスミレと呼ばれていました。毛が多いものが多数派ならば、敢えて頭にケを付けなくても良さそうなものです。それも順番があって、マルバケスミレと呼んでしまうとエゾアオイスミレの別名になってしまい、また、ヒゲケマルバスミレは側弁に毛がある品種の標準和名です。命名に品位とかセンスが感じられませんね。

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2008年12月07日

奥多摩ハイク (2)

 
ナガバノスミレサイシン  岩が転げ落ちてきそうな狭い迂回路を歩くのは大変でしたが、整備された道を歩くよりも多くのすみれたちに逢えたので、災い転じて福というところでしょうか。次に登場したのは、白っぽい花弁が巻き上がったような独特な姿のナガバノスミレサイシンです。
 花弁の様子も変わっていますが、葉の方も花期としてはなかなかの大きさと長さでした。これでは命名の由縁である「薄葉細辛」とは余り似ていませんね。崖と樹木に挟まれて撮影に十分な光を確保できませんでしたが、まぁ、なんとか白い花の雰囲気が伝わる程度には写って良かったなぁと思います。

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2008年12月05日

奥多摩ハイク (1)

 
 4月末、奥多摩に出掛けました。関東に住みながら、東京都だというのに余り足を踏み入れたことがなかったのです。情報を収集して泊まり込みで出掛けてみたのですが、さすが「奥」という形容詞が付く土地だけあるようでした。
 ぎりぎりまで車で登ってから歩き始めたのですが、途中で迂回するよう指示の札がありました。仕方なく、斜面を這うようにして崖道を歩いたのですが、その山道にヒナスミレとフイリヒナスミレが隣り合って咲いていました。少し大人しいイメージの花ですね。ところで、かなり危険な道が迂回路になっていたのですが、どうやら正規の広い道に2m程の崩れそうな場所があったのです。ただ、どちらが危険か、甚だ疑問でした。(-_-)ゞ゛
ヒナスミレ

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2008年12月03日

人里を歩く

 
コスミレ  滅多に具体的な地名を記載しないのですが、いちき串木野市でちょっと車を降りて人里を歩き回ってみた話です。ノジスミレやヒメスミレ、そしてコスミレという明るい路地に咲くすみれたちに出逢うことができました。まぁ、登場するすみれたちが、ほぼ全国的に普通に分布している種だという安心感ですね。
 ここはのんびりイメージで、すみれに限らず自然豊富で住みやすそうな里です。ただ、さすが南国だけあって、あちらでもこちらでもツマグロヒョウモンの幼虫がおいしそうにすみれを食べていました(笑)。これだと、すみれの栽培はたいへんだろうなぁ・・・。何しろ、関東でも泣きが入りそうな程に被害が増えているのです。

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2008年12月01日

柄長のヒメスミレ

 
ヒメスミレ  もう12月ですね。やはり、ここで今年の取りこぼしを拾っておきたいと思います。(^^*)
 春、鹿児島の薩摩半島をほぼ一周して、更に熊本県境に近いところまで回り込んだ時に見掛けたヒメスミレです。妙に花茎が長いように感じませんか。そう言えば、この地のノジスミレも花茎が長かったのですが、兄弟分のリュウキュウコスミレの自生地に近いしぃ・・・、と勝手な理解をしていました。これは気候が関係しているのでしょうか(当てずっぽうです)。最終日は霧島から大隅半島経由で桜島へ渡り、フェリーで鹿児島市内に戻りましたので、結果的には県内の広範囲を観察できたのだと思います。

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2008年11月26日

花茎の枝分かれ

 
スミレ(枝咲き)  何度か登場したブランチングと呼ばれる分枝性を示すスミレのアップです。ご覧の通り、花茎の小苞(包)葉の腋から小さな枝の花茎が出ているのが分かります。もはや、枝が出た時点で「花茎」と呼んではいけないのかも知れません(笑)。小苞葉って何のためにあるのかな?と疑問だったのですが、つまり、こういうことだったのですね。
 ところで、この株は春にも花咲かせていますが、ブランチングは見せなかったと記憶しています。それは気温が下がって返り咲きが起こり、開花した花が朔果を膨らませた頃から急に始まりました。複数の花が咲きましたが、現在は全て同じ状態です。いったい何が起爆剤になるのでしょうか。

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2008年11月22日

菫展見聞録 (57)

 
 この展示会最後の見聞録に登場するのはフイリミヤマスミレです。今年、拝見できた展示会がもう一つありますので、その見聞録は年末年始辺りから開始できれば良いなと思っています。
 余り上手に撮影できなかったのが残念ですが、フイリミヤマスミレは品がありますね。展示札にはアポイミヤマスミレと記載されていたと記憶していますが、アポイ岳産という意味以上の特徴があるのでしょうか。未確認情報ですが、塩基性岩地帯に自生するので植物体全体が紫色掛っているとか。登山口近辺から比較的多く見られるようですので、写真を拝見する機会はあるのですが、特筆すべき変異があるのか分かりませんでした。
フイリミヤマスミレ

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2008年11月09日

三角竜すみれ

 
コスミレ  ちょっと妙な花が咲いていました。このトリケラトプス風な角があるのはコマキノ型、即ち、多距のコスミレです。因みに、右に大きく見える葉はスミレのもので、左手前に半分写っている葉がコスミレのものです。たくさんのスミレの中にコスミレがポツリポツリと咲いている環境ですね。
 少し曇っていて被写界深度を確保できていませんが、奥に見える花も同じ株元から延び、やはり距が三本ありました。では同じ株の花は全て多距かというと、このフレーム外に普通の花も一本だけ混じっていましたので微妙な話です。この株の場合、枝変わり的な変化の域を出ないのかも知れません。蛇足ながら、トリケラトプスは「三本の角がある顔」が語源だそうですから、ぴったりですね。

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2008年11月08日

どんぐりとすみれ (2)

 
スミレ  勝手に名付けた「返り咲きの丘」では、今年の秋もたくさんの花を咲かせています。その年の気象条件に影響を受けるようですが、満開はこれからで、結果的には昨年と余り変わらない様子でした。
 返り咲きの花は、春に咲く花に比べて小さめだったり、形が歪だったり、貧弱な場合が多いのですが、ここで見られるスミレは花も葉もしっかりしていて、春に比べて特に遜色はありません。驚いたことに、丘を埋め尽くす株の数においても見劣りしないレベルです。おそらく、夏に伸びた草がきちんと刈り取りられる環境が寄与しているのではないかと思いますが、これはもう「二期作」ですね。

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2008年11月07日

どんぐりとすみれ (1)

 
スミレ  すっかり秋の気配が漂い、肌寒いとさえ感じるようになりました。少し早くはないかと心配しつつも、いそいそと「返り咲きの丘」に出掛けてみました。わぁ、咲き始めています。嬉しいですねぇ。
 自分が見るだけではもったいなくもあり、春と変わらない姿のスミレをモチーフにして、どのように伝えようかなぁと、いつも考え込んでしまいます。ここはどんぐりさんの登場でしょうね。丸いどんぐりが生っている枝の下で咲く紅色のスミレという構図はいかがでしょうか。バランス上、それぞれの要素が小さくなってしまうのが難点ですが、まぁ、ご容赦下さい。

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2008年11月03日

菫展見聞録 (50)

 
 今回は、ご覧の通り、組み上げられたレンガの壁をバック紙の代わりにしてみました。渋い赤と白い花の組み合わせはなかなか良いですね。やはり、白っぽい花には何らかの配慮が必要かなぁと思います。
 この展示会では、いつもマメな工夫が見られるのですが、展示品を説明する札がきれいに印刷されていて、ヒトツバエゾスミレと読めますね。おそらく印刷物に詳しい方や器用な方が多くいらっしゃるのでしょう。ポスターなどを含む会場への誘導、展示物の説明、すみれに関するガイダンスなど、写真も有効に使って全体として分かりやすい展示になっています。一般の方に見てもらう訳ですから、このような分かりやすさが重要であることは言うまでもないことですね。
ヒトツバエゾスミレ

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2008年10月30日

花茎の長いすみれ

 
リュウキュウコスミレ  リュウキュウコスミレも咲き出しました。リュウキュウシロスミレと同様、元来はもう少し柄が長くなるところなのですが、極く普通か、少し長い程度に見えますね。横に見える濃緑の小さな葉はちゃっかり住み着いた「小町リンドウ」です。これはご愛敬ですが、すみれ並みに他の鉢に種が飛び込む性質なのです。
 ところで、最近は「花茎」という言葉を使うようにしていて、一応、「花柄(花梗)」や「花軸」との微妙な違いを使い分けているつもりなのですよ(=^_^=) 。「花柄」は柄の部分だけを指し示す言葉で花を含みません。一方、「花軸」は花を含むのですが途中の葉も含みます。すみれのように一つの頭頂花をパッと付けるタイプの植物には「花茎」がぴったりする表現だそうです。すみれの場合、小包葉が見られる訳ですが、まぁ、極く小さいので気にしなくて良いのでしょう。

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2008年10月26日

青花系のスミレ

 
青花系のスミレ  お気に入りになった青花系のスミレが元気に返り咲きをしてくれました。後方でひょろっと伸びている花茎が最初に咲いた花です。一つで終わりかと思ったのですが、意外な速さで次々に花茎が伸び上がって春と同じような姿になりました。
 スミレは花色が豊かで、自生品でも青・青紫・赤紫・紅、それから純白が見られます。ただ、写真の系統が持つ青さは稀有なもので、山野では見たことがない色合いと言えましょう。実は、栄養状態と環境が良ければ「枝咲き」になる系統でもあります。幸い、開放花も閉鎖花も良く結実しますので、比較的容易に代を重ねている優れものなのです。

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2008年10月18日

菫展見聞録 (46)

 
 青味の強いヒメスミレに続き、今回は薄紅色の花です。広く分布してるすみれですが、この色合いの自生品を見掛けたことはありません。でも、この花の方が「姫」と呼ぶのに相応しいような気がしますね。
 牧野標本館に竹内亮氏が採取したウスイロヒメスミレのホロタイプが収蔵されていますが、当然、標本では淡い色合いというだけで、具体色は判別しかねます。名前はよく見掛けますが、一般書籍等では詳しい情報が見当たりません。「写真集 日本のすみれ」にシロバナケヒメスミレなる写真が掲載されていますが、少し似ているようですね。現状、単なるヤマ勘ですが、「たづ姫」で良さそうな気がしています。
ヒメスミレ

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2008年10月16日

菫展見聞録 (45)

 
ヒメスミレ  さて、今回から東京都の世田谷で長い期間行われた展示会です。一般に4~5日間という開催パターンが多いのですが、こちらは約半月間という長丁場でした。ここ3年間、毎年会場が変わり、今回は地図を片手にやって来たのですが、こぢんまりとした展示スペースに多くの鉢がところ狭しと置かれていました。鉢や説明員の確保が大変だったろうなぁと思います。
 とても青味の強いヒメスミレです。これだけ花付きが良いと嬉しくなりますね。この青味ですが、実際の色に近いけれども蛍光灯の影響もありそうです。展示室は全体に暗く、室内奥は蛍光灯がボチボチ、一方で開放されたガラス越しの強い陽光が入るという撮影には少し面倒な環境でした(笑)。

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2008年10月10日

菫展見聞録 (42)

 
イリオモテスミレ  沖縄のすみれでは既にアマミスミレが登場していますが、今回はイリオモテスミレです。ヤエヤマスミレの品種で、葉の形状が心形である点以外は母種と明確な相違はないと言われます。自生状態を見ていないので難しいところですが、植栽の個体をじっくり観察させていただいた限り、確かに葉の形状は少し違うようです。
 イリオモテスミレはヤエヤマスミレと混在しているのだそうです。連続した変化として敢えて分ける必要がないという声が上がりそうですね。ヤエヤマスミレの方は自生地で見ているのですが、全体の印象と葉の模様に関する限り、さほどの違いはありません。ただ、花の方では唇弁の様子が微妙に違うと感じますが、なにしろ、鉢植えですからね。やはり自生状態で観察しないと判然としないところです。

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2008年10月04日

菫展見聞録 (39)

 
ヒトツバエゾスミレ  展示札の情報を記録して来なかったのですが、これは明らかにヒトツバエゾスミレですね。とても可愛らしい逸品だと思います。
 古い資料では、北関東の一部にだけ自生するエイザンスミレの変種と説明されていたと思いますが、現在では長野県北部や四国(愛媛県、徳島県)でも自生が確認されています。自生品は一昔前に、その北関東で目にすることができたのですが、雨降りの団体行動であったことから、しっかり観察する余裕がありませんでした。葉は単純な単葉だけでなく、多彩な変化があるそうですので、もう一度出逢って、ゆっくり観察したいものだと思っています。

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2008年09月24日

菫展見聞録 (34)

 
 この淑やかな薄紅色のすみれは何者でしょうか。展示札に依りますと、(例によって俗称ですが)ウスベニヒゴスミレとあります。「え~、これがヒゴスミレなのかぁ!」と感嘆の声を上げてしまいそうになりました。確かにヒゴスミレには、花弁に滲むような紅色が入るものがあり、実際に肥後(熊本)で自生品を観察したことがあります。でも、これはなかなかの逸品ですね。以前、ここで展示されていた紅色系のヒゴスミレとも少し違う印象です。その時の個体は真綿のような地色の上に、もっと華やかな紅色が乗っていました。その花にもハッとさせられましたが、この花は優れて佳色だと感じます。
ヒゴスミレ

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2008年09月22日

菫展見聞録 (33)

 
 神奈川で開催された展示会の話が33回目に至っていますが、もう一度じっくり観察して情報を整理するだけでも勉強になりますね。新たに知得する情報は勿論、思い違いを発見したり、複合的に再確認が進む感じが気持ち良くて、もう一歩すみれたちが身近な存在になったような気がします。
 さて、今回のアリアケスミレは頬が紅色に染まっています。とても可愛いこともあり、ベニバナアリアケスミレという俗名が記載されていましたが、庭のプランターで育てていた中からソックリの花が出た経験もあり、特別なタイプではないと思っています。
アリアケスミレ

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2008年09月19日

菫展見聞録 (32)

 
 スミレの多彩な変化を見ることができました。その変化が誰の目にも明確で、古い時代から栽培されているものには和名が付いていることがほとんどです。葉に黄色と淡赤色、部分的に白色の斑が入るニシキスミレは典型例でしょう。ある資料には江戸時代から栽培されていると記載されていますが、信頼できる情報なのか分かりません。いづれにしても、この形質は遺伝的に安定していて、交配しても発現するようですから劣性形質ではないようですね。近くで見ると美しい斑なのですが、花とセットするとキリッとしないイメージを醸し出してしまいます。なかなかうまくはいかないものです。
ニシキスミレ

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2008年09月17日

菫展見聞録 (31)

 
 白花系のスミレの話が続きましたね。せっかくですので、この流れで紅花系のスミレも紹介しておきましょう。やはり、展示札にはベニバナスミレという俗称が記載されていましたが、この表現も誤解が生じますのでお奨めすべきではないのでしょうね。花弁がふっくらした優良株です。小豆色と呼ばれる色合いに近いかも知れません。もう少し鮮やかな赤味を持つ花を野山でも比較的多く見掛けますので、色としては「普通」の範疇でしょうか。
 シロバナスミレという表現を使う方がアカバナスミレと使ってしまうこともあるようですが、九州北部に自生するエイザンスミレに似た印象を持つ赤味の強いすみれを指す時と同じになってしまいます。ここはスミレ(赤花系)とでも記載しておきましょう。
スミレ(紅花系)

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2008年09月15日

菫展見聞録 (30)

 
スミレ(白変種)  黄緑色の花茎に真っ白な花が咲いています。とても魅力的な花ですね。これはスミレの白変種ですからシロカネスミレと違って純白で、野山でも時々見られます。
 展示札にはシロバナスミレと記載されていました。そのような俗称で呼ばれることも確かにありますが、高原に咲くシロスミレや白っぽいアリアケスミレも全く同じ俗称で呼ばれることがありますので、お奨めできる表現ではないように思いますね。白変種という言葉は植物学用語で堅苦しいので、スミレ(純白)などと表現するのは如何でしょう。これなら、紫条が見られるシロスミレやアリアケスミレと混同されることは少ないかも知れません。

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2008年09月13日

菫展見聞録 (29)

 
 大人しいイメージで淡い白系の花を咲かせているのはシロカネスミレ(スミレの品種)です。以前にも、この展示会で見せていただいたのですが、相変わらず花弁がとても細いですね。園芸店や他の展示会では普通のスミレ並みの花も見ているのですが・・・。
 幾つかの資料を再読すると確かに花弁は細めと書いてありますが、多くの写真を見る限り、ここの個体はやはり細過ぎるようです(笑)。もしかしたら、細いというよりも長いのかも知れませんね。それから、白花というより、(ご覧の通り)細かい紫条がシッカリ入った白っぽい花と表現した方が相応しそうです。
シロカネスミレ

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2008年09月11日

菫展見聞録 (28)

 
 こんなふうに鉢で咲かせることができるものなのでしょうか。驚いてしまうのですが、今回登場しているのは、なんとゲンジスミレです。
 母種のフイリゲンジスミレは栽培しようとすると気難しさを発揮しますが、ゲンジスミレも似たようなものではないかと思います。育てたことはありません。自生品はポツリポツリと離れて咲くことが多いのですが、一方で繁殖力は強い方なのだそうです。鉢を放置すると思いもよらず場所から芽が出て来るという話も聞いたことがあります。いづれにしても、写真のように大量のこんもりとした花を一気に咲かせる技術は「素晴らしい」の一語に尽きますね。
 今日は2008.09.11、「9.11」という響きには心がとても沈んでしまいます。TV放映された悲劇だったから?確かに、もっと悲惨な出来事は少なくありませんが、余りにリアルだったからでしょうか。つくづく思い知るのは平和こそが何よりも大事だということです。
ゲンジスミレ

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2008年09月09日

菫展見聞録 (27)

 
 唇弁に入る赤味の強い紫条が自慢げに見えるアマミスミレがたくさんの花茎を上げていました。とても小さい花を持つグループのすみれですが、花の訴求力というか、印象が鮮明で魅惑的ですね。
 鹿児島県の奄美大島だけに自生するという情報が発信されることもありますが、沖縄本島の北側、つまり、やんばるの森にもひっそりと自生しているようです。どちらも個体数が減少しており、絶滅が懸念される種になってしまいましたが、適した環境では苔のように一面に株を拡げる性質のすみれですね。できるだけ早い時期に逢いに行きたいところなのですが・・・。
アマミスミレ

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2008年09月07日

菫展見聞録 (26)

 
 今回登場したのは、植物全体としてもユニークな存在であるコモロスミレです。ご覧の通りの重弁咲き、いわゆる八重咲きになるスミレの品種ですね。通常、花は紫色ですが、園芸品種として白花系(濃い紫条が入る)や赤花系(全体に赤味が強い)も流通しているようです。
 ユニークというのは、スミレ属のような左右相称花で重弁となる例は余り多くないという点で、加えて、それでも種子繁殖できるという特徴が2点目になります。一般に重弁咲きは雄しべや雌しべが花弁化して起きる現象ですから、同時に生殖機能を失ってしまうのが普通です。ここで、スミレは閉鎖花で純系の種子を作る性質があることを思い出して下さい。閉鎖花による自家繁殖においては花弁化云々は無意味なのですね。
コモロスミレ(白花系)

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2008年09月05日

菫展見聞録 (25)

 
 かなり中途半端な写真で申し訳ないのですが、太い距を持って黄緑色を帯びた白い花、柔らかい微毛を帯びた茶褐色の葉となるとタカオスミレ言いたいところです。実は、じっくり見ないと分かり難いのですが、葉の形が瓢箪か鉾(矛)に似ているアソヒカゲスミレです。
 阿蘇近辺の限られた地域で限定的に見られる変種というのが一般認識ですが、「原色日本のスミレ」の浜栄助氏は1976年に「アソヒカゲスミレ広島県に産す」というリポートを発表しています。そして、その場所ですが、どうやら昨年の春にタカオスミレに出逢ったエリアのようです。知っていれば、もう少し丹念に探すところでした。事前調査はとても大事だということですね。
アソヒカゲスミレ

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2008年09月01日

菫展見聞録 (23)

 
 爽やかな花をたくさん咲かせているのは、展示札の表現で紹介すると「コスミレ(春紫)」です。春紫という表現が花の色を示すのだとすれば、ネーミングとしては「なかなかに言い得て妙」というところでしょうか。
 ところで、いつも思うのですが、どうしてこのすみれに小菫という名前が付いたのでしょうか。植物体や花を見る限り、小さいグループに分類される特徴は持ち合わせていません。それから、学名の japonica は「日本の~」という意味ですが、決して日本固有種という訳でもありません。「言い得て妙」とまではいかなくても、「なるほどね」という程度の感触は欲しいところではないでしょうか。
コスミレ(春紫)

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2008年08月30日

菫展見聞録 (22)

 
 ちょっと下向き加減で静かに咲いているのはマルバスミレです。なるほど!と思いながら、少し違和感を感じている方がいらっしゃるかも知れません。実に鋭いですね。実は二度目の登場なのですが、これは白変種、すなわち真に純白のマルバスミレなのです。
 一般にマルバスミレは純白~と形容されがちですが、多くは唇弁や側弁に紫条が入り、距にも薄く紫色が滲んでいます。稀に花弁に淡い紅色が入るものまでありますが、それは別として、少なくても花茎には少し赤味が浮かぶのが普通でしょう。一方、この個体は文字通りの「青軸」で、花弁がふっくらと丸い端正な姿をしています。こんな綺麗な株を見てしまうと、よく見掛けるマルバスミレを純白と呼んではいけないと感じてしまいますね。
マルバスミレ(白変種)

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2008年08月26日

菫展見聞録 (20)

 
 ハイブリッドの話が続きましたので、お口直しになるか分かりませんが、変種の品種を持ってきました。ややこしさは五十歩百歩かも知れませんが、端正なマスクに免じて、ご容赦下さい。これはエイザンスミレの変種であるヒトツバエゾスミレの品種で、ナルカミスミと呼ばれています。残念ながら、撮影角度の関係で葉の様子が良く分かりませんが、母種が持つ独特の葉が単葉化して普通のシェイプに戻ってしまったような姿です。ただ、実際には不規則な切れ込みが入ったり、大きく3裂したり、アソヒカゲスミレ風な形状になったりと甚だ多彩です。
 さて、問題は花の色ですが、写真の個体は白変種で、いわゆる「純白」ですが、シロカネスミレというスミレの品種と同様に「準白」でもナルカミスミレと呼ぶものと理解しています。ただ、強い反論があるようですよ。
 [注] 写真の個体自体はヒトツバエゾスミレとシロバナエゾスミレを交配(系統間交配)して選別した個体の子孫だろうと思われます。
ナルカミスミレ

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2008年08月12日

菫展見聞録 (13)

 
ヒメスミレ  特徴的な距が目立ち、濃紫色の小柄な花を咲かせるヒメスミレです。アスファルトの隙間などから可憐な花を持ち上げる身近なすみれです。ただ、この鉢には「東日本タイプ」という注釈がありました。はて、東日本ですか・・・?
 一部に東日本で見られる個体の方が小さめだという情報があることはありますが、この個体はそれ程小さくありません。逆に九州の個体が関東と比べて大きいでしょうか。見た限りですが、特にそんなふうにも感じられません。どの部分が「東日本タイプ」なのでしょうね。
 因みに、更に西の台湾まで含めて比較してみますと、少し大きめのヒメスミレが自生しており、「小菫菜」と呼ばれているようです。

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2008年08月10日

菫展見聞録 (12)

 
 ほぼ日本中で見ることができるすみれの一つ、アリアケスミレです。ところが、自生域は広いにも拘わらず、どこでもお馴染みという訳にはいかなくて、見掛ける頻度は低いすみれではないでしょうか。広く薄く分布しているのかも知れません。
 海外の分布域にオーストラリアが含まれています。オーストラリアに自生するすみれは4種のみだそうですが、その一つがアリアケスミレという訳ですから貴重な存在ですね。花色の変化がおもしろくて、多くは写真のように全体的に白い花ですが、濃いめの紅紫色が浸み出すように見える花もあって、なかなかに素敵なのです。
アリアケスミレ

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2008年07月13日

高原巡見記 (17)

 
シロスミレ  最後に辿り着いた自生地で待っていてくれたのは、高貴な雰囲気を醸し出すシロスミレでした。ポツンポツンと咲くものかと思っていたのですが、とても嬉しいことに、まとまって花を咲かせていました。頭の中で固まりつつあるイメージを変える出逢い、それは繰り返し通うことになっても大事なことだと思うのです。
 さて、高原を巡った旅のお話も、ここで最後になります。正確には、来年以降のためにもう一つの自生地に立ち寄ったのですが、すっかり薄暗くなってしまって、場所を見回しただけで終わってしまいました。まぁ、これはこれで是とするしかないでしょう。

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2008年07月11日

高原巡見記 (16)

 
 更に移動して、高原を巡る旅の最後の自生地にやってきました。太陽が低くなってしまう前にすみれたちに出逢うことができるのか、ちょっとハラハラしながら、狭い山道を駆け上がって行きます。そして頂上付近で、なんとか咲き残っているサクラスミレに出逢いました。
 周囲に林があって、ちょっと太陽の光が不足気味ですが、幸いにもサクラスミレらしい色に撮れていました。環境が合えば大量に自生しているすみれですが、花期の尻尾にしがみついたようなもので、さすがに花は少なかったのです。ここは花のアップで、側弁の毛も忘れずに入れて撮っておきました(笑)。
サクラスミレ

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2008年07月07日

気軽にお出かけ (6)

 
シハイスミレ or マキノスミレ  雨が降らずに済んだ週末パート2、やはり気になっていた自生地に足を運んでみました。四輪で海に行く途中に立ち寄ったのは困ったすみれの自生地です。
 上方から葉を見ると典型的なシハイスミレの形状で、ヒナスミレ風にさえ見えますね。でも、横から見ますとかなり立ち上がっているのです。さて、今回の観察ポイントは「花期に淡紫色掛かっていた葉の裏面がどうなっているか!」の1点でした。ご覧の通り、紫系色素は抜けて淡緑色に変化しています。ただ、葉柄は赤みを帯びていますね。これらは共にマキノスミレの特徴です。ここまで調べた結果として、マキノスミレに近い中間型だと自分なりの結論を出しました。

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2008年07月05日

高原巡見記 (14)

 
 なんとかた花期の尻尾を捕まえることができたようです。ここは標高で言えば尾瀬と同程度ですが、なにしろ日向ですから、早々に店仕舞いという可能性もありました。
 不思議なことに、いつも、このポイントだけにびっしりと群生しているのです。ここの個体ですが、花に関する限り、典型品とは言えないようですね。典型品はもっと唇弁が大きくて、全体に伸びやかなイメージの花が多いのではないでしょうか。いずれにしても、場所や環境によって様々な雰囲気の花を咲かせることは事実です。それでも、葉の形状が「ミヤマスミレだよ」って自己紹介してくれているような気がします。
ミヤマスミレ

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2008年06月29日

高原巡見記 (10)

 
 標高2300m級の景色を堪能して少し下りてきました。池が多いのですが、時間の経過とともに湿原になった場所もあります。ワタスゲが揺れる高層湿原を見つけたのですが、それでも尾瀬より少し高い1600m級です。一日で通り過ぎるにはもったいないエリアでした。
 湿原でゆっくりして、日が暮れそうでしたので、そろそろに退却しようかと車に向かって上る坂道に、下りる時には気づかなかったフモトスミレがひっそりと咲いていました。葉もなかなか良かったのですが、暗くて絞りを相当開けましたので被写界深度は確保できず、葉の様子はぼんやりとしか写っていませんね。まぁ、こんなこともあります。( ; _ ; )ヾ(^^ )
フモトスミレ

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2008年06月24日

花茎の枝分かれ

 
スミレ(枝咲き)  まだ、高原のお話を終えていませんが、少し骨休めをしましょう。
 このスミレは青紫色の端正な花を咲かせ、育てやすくて良く増える性質でお気に入りなのですよ。ご覧の通り、花茎から小さな枝の花茎が出ています。枝咲きと呼ぶこともありますが、ブランチングと呼ばれる現象です。記憶で恐縮ですが、「スミレ科の植物が遺伝子の奥に基本的に持っている性質が発現したもの」だという話を聞いたことがあります。キク科やラン科の植物では花茎の分枝性は重要な要素ですね。スミレ科の場合も枝分かれすれば効率的なイメージはありますが、植物体が小さくて微妙なところかも知れません。分枝性は閉鎖花由来の種子で遺伝的に継承されています。

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2008年06月19日

高原巡見記 (4)

 
 しばらく歩いて足腰がくたびれた辺りでミヤマスミレにも再会しました。観光地ですので人通りが多い道ですが、めげずに常に同じ辺りで咲いています。和名が示す通り、主に高山に自生するすみれですので、結果的に遅い時 期に目にすることが多い部類のすみれでしょう。
 花よりも特徴的な葉の方が覚えやすいと思います。顕著に丸いですね。白い花を咲かせるマルバスミレより葉の丸いのではないでしょうか。群生する性質で、タイミングが合えばたくさんの花をまとめて見ることができます。一斉に 咲き出してパッと散るタイプなのかも知れません。
ミヤマスミレ

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2008年06月17日

高原巡見記 (2)

 
 尾瀬にやってきました。ここは高原と言うより、高層湿原ですね。群馬、福島、新潟の県境にあり、実は栃木県にも近いポイントに位置しています。
 登場するのは日本海側に多いすみれたちと、高層湿原ならではのすみれたちです。前者のスミレサイシンですが、なかなか綺麗ですよね。こんな感じで咲いている時間は存外短く、風に吹かれれば簡単に花弁が落ち、雨に降られれば色落ちするような儚さを持っています。撮影地ではウマノスズクサ科のウスバサイシンと隣り合わせていて、同行者に命名の由来を説明するには好都合でした。(^^*)
スミレサイシン

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2008年06月01日

富士すみれ散策 (6)

 
 ゲンジスミレは個体数が少ないだけでなく、とても目立たないすみれです。いつも気にしながら野山を歩くのですが、残念ながら、なかなか見つかりません。ここは知っている数少ない自生地ですが、個体数が増えているのではな いかと感じました。
 最初に見つけた時、この一帯は樹木が切り倒されて、新たに植樹が行われたばかりでした。当然ですが、光の入り方は大きく変わったのだろうと思います。ここではスミレ、アカネスミレなどの明るい場所を好むすみれたちが元気 に増えていますが、徐々に植えた樹木が大きくなっていますから、いづれは復元して、また環境が変わるのでしょうね。
ゲンジスミレ

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2008年05月31日

富士すみれ散策 (5)

 
アカネスミレ  この色を見ると、自宅の裏山にいっぱい咲いていたアカネスミレの群落を思い出してしまいます。現在、その裏山は一面の住宅地で、法律で残された幾つかの区画を探してみたのですが、復活する気配は全くないようでした。本当は崖崩れ程度ではめげない、なかなか根性があるすみれなのです。
 写真の個体は赤紫系の花色で花弁の幅が狭いものですが、全国を歩き回ってみますと多彩な表情があることが分かります。個人的には赤紫系で丸みのある花弁が好きかも知れません。咲き方にも個性があって、九州で見掛けたものは大量の花がブーケ咲きになっていて、花色の濃淡がグラデーションを構成して見応えがありました。各地の個体を見比べていると、それだけで楽しくなります。

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2008年05月30日

富士すみれ散策 (4)

 
 毎年、ナガバノアケボノスミレという自然交雑種が見られる自生地なのですが、今年は両親のナガバノスミレサイシンとアケボノスミレしか見当たりませんでした。長く棲み着いていたのですが、さすがに限界だったのかも知れません。
 よく高尾山に出掛けるすみれ好きさんなら、ナガバノアケボノスミレやオクタマスミレが咲く場所を知っているかも知れません。あの自然交雑種たちも長く株の寿命を保っていますね。地下茎で殖えるタイプなのですが、茎先から出芽した株は、根伏せで更新した場合と同様の効果があるということなのか・・・。そんなことを考えてみました。
ナガバノスミレサイシン

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2008年05月29日

富士すみれ散策 (3)

 
 ほんの少しだけ環境が変わると、すみれのような植物の様子がガラっと変わることがあるようです。多彩なすみれたちが咲くので何度も訪ねた自生地から少しだけ登った山腹には、別グループの多彩なすみれたちが元気に咲い ていました。このエイザンスミレもその一つです。
 この個体はサッパリした面持ちをしていますが、すぐ近くには大きめでフリルのような花弁を持つ個体もありました。よく見ますと、花の中心部が黄緑色を呈していて、側に咲いていたマルバスミレに良く似ていたのです。個性的で おもしろいですね。
エイザンスミレ

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2008年05月28日

富士すみれ散策 (2)

 
 ほぼ毎年のように富士山麓の自生地に通っていますので、探索と言うより散策気分です。今年は少し上の方に散策範囲を拡げようと汗をかいてみました。
 登り始めのポイントに、今年は見逃してしまったと思っていたヒナスミレが綺麗に咲いていました。この斜面には明るい木洩れ日が差し込んで、更に磨きが掛かった色合いですね。一方、薄い斑入り葉には、その可憐な花に似 合わない白い棘のような毛が目立っています。実は、すぐ近くで、斑も毛も目立ない葉を持つ個体も見られました。遺伝子的には大きな違いではないのでしょう。
フイリヒナスミレ

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2008年05月20日

下北すみれ紀行 (9)

 
マルバスミレ  あちこちでポツリポツリと目にしたのは白い花を咲かせるマルバスミレでした。このすみれも、自生地によって花の様子が少しずつ違っているのですが、ここで出逢った個体は縦に長く、上弁がウサギの耳のようにしゅるっと上に伸びています。
 マルバスミレは白い花なのに、花の位置が低いため、雨が降った後はドロンコ遊びをした悪ガキのような顔になってしまいます。こんな綺麗な花は今年になって初めて目にしました。でも葉の方は基本的に毛むくじゃらで、花茎もかなりゴツい印象ですね。

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2008年05月14日

下北すみれ紀行 (3)

 
ヒカゲスミレ  無理矢理に車で入り込んだ山道の少し暗い林下で、花後のアオイスミレやスミレサイシンに匹敵する大きさの葉を見掛けました。よく見ると、やはり大きめで白っぽい花も咲いていました。あれっ、花の中心部が強めの黄緑色です。
 しばらく、悩み込んでしまいました。葉が立ち上がって、花の上に拡がっているからいけないのですね。どうやら、これはヒカゲスミレのようです。ははぁ、でもこれは異形でしょう。今回の旅では想定していなかったこともあって少し驚いてしまいましたが、以前にも中心部が黄緑色の個体群をみてホ~っと見入ったことがありました。

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2008年05月06日

富士すみれ散策 (1)

 
 今年も富士山麓のトウカイスミレに挨拶しておこうと、残り少なくなった太陽の光を頼りにやって来ました。そこでは、いつもの小さな姿で白い花を見ることができました。
 毎年、気温や日照等の違いがあってか、花期は微妙に異なりますが、自生地に数回も通うと掴むことができるようです。ここには少しずつ違う時期にやって来て観察してきましたので、今回でおおよそのタイミングを把握できたと 思います。ただ、自生地によって、花や葉の形が違うことも多いので、できるだけ多くの自生地で観察したいところ。すみれ散策(正確には探索)の旅はとても大事だなぁと思います。
トウカイスミレ

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2008年05月02日

山奥の白いすみれ

 
シコクスミレ  柔らかそうな緑色の葉を持つ白いすみれが林の端で咲いていました。なぜか、なかなか出逢うことがなかったシコクスミレです。
 標高は概ね1,000mですから、亜高山というところでしょうか。しっかり春だった山麓の雰囲気が少し変わった辺りですね。この日はワンポイントでシコクスミレを目指したようなものです。歩いて歩いて諦め掛けた時、小さめの群落 が見つかりました。シンプルに嬉しかったですね。

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2008年04月26日

気軽にお出かけ (2)

 
 関東はどんよりした空が続いています。今週の晴れた日に出掛けたすみれ散策、もう一日のお話です。
 すみれ目的なのに、なぜか秋にばかり出掛けていた公園ですが、珍しく春にやってきました。ここは勝手に「返り咲きの丘」と名づけた紅の強いスミレが咲く小さな盛り上がりの斜面です。春にはこんな姿をしていたのですね。花の 色は秋にも増して絶品!もしかしたら、秋に咲くから赤味が強いのかしらんと、今思えば意味不明なことを漠然と考えていました。紅葉じゃあないんでしたね。(^^*)
スミレ

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2008年04月17日

続・房総半島の悩み

 
 房総半島としては珍しいすみれの話、続編です。観察が大事という思いから、週間予報で雨は降らないとされた数少ない一日を利用して、もう一度自生地を訪ねてみました。前回は咲き始めたばかりだったので、別の時期にもう一度観察しないといけないと思っていたのです。
 シハイスミレとマキノスミレは兄弟分ですが、幾つか見た目の相違点がありますね。何しろ、見た目でしか判断できませんが、勝手に、最重要ポイントを葉の立ち上がり方だと思っています。そして、今回の観察対象は「ほぼ垂直に立ち上がってから斜めに下がる独特なスタイル」が大勢を占めていたのです。
マキノスミレかな?

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続・房総半島の悩み

 
 房総半島としては珍しいすみれの話、続編です。観察が大事という思いから、週間予報で雨は降らないとされた数少ない一日を利用して、もう一度自生地を訪ねてみました。前回は咲き始めたばかりだったので、別の時期にもう一度観察しないといけないと思っていたのです。
 シハイスミレとマキノスミレは兄弟分ですが、幾つか見た目の相違点がありますね。何しろ、見た目でしか判断できませんが、勝手に、最重要ポイントを葉の立ち上がり方だと思っています。そして、今回の観察対象は「ほぼ垂直に立ち上がってから斜めに下がる独特なスタイル」が大勢を占めていたのです。
マキノスミレかな?

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2008年04月11日

房総半島の悩み

 
シハイスミレかな?  これは何に見えますか?ちょっと迷いながらシハイスミレの可能性が高いかも?と思っています。大分のシハイスミレは葉の表面がツヤツヤしていて、広島のものは葉先が少し尖り気味、つまり、かなり変異がある種なのですね。ところが問題は、ここが房総半島だということです。最近まで記録されていませんでした。
 実はマキノスミレが自生しているという情報から辿り着きました。その写真を見る限りではマキノスミレかと思ったのですが、自生地で多くの個体を見た感想としてはシハイスミレの線が濃いかなぁと思っています。ただ、きちんとした確認が行われ、千葉県の「最重要保護植物」とされているそうですので、もう少し観察を重ねるべきでしょうね。

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2008年04月10日

越前のすみれ (3)

 
マキノスミレ  ナガハシスミレの群落の側でマキノスミレが背伸びをしていました(笑)。このすみれとの出逢いはいつも唐突です。今回も想定外の嬉しい驚きでした。
 この個体は、最初に出逢った場所より少し奥まった山裾で撮影したものです。マキノスミレは一般に大きな群落を作らず、「あっ、ここにも、あそこにも」とぽつりぽつり咲いていることが多いように思います。そういう意味で、ここは比較的多くの個体が密に自生している方なのかも知れませんね。光沢のある濃緑色の葉が細長くて、多くは垂直に立ち上がり、裏面はシハイスミレより薄めの紫色です。典型品で良かったなぁと、つくづく思います。o(^▽^)o

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2008年04月01日

碧い海のすみれ

 
アツバスミレ  薩摩半島を回り込んで西海岸に出ると、まろやかな風を生み出す碧い海が見えてきます。この海は東シナ海ですね。ここまで来て、やっとアツバスミレに出逢うことができました。葉が厚く光沢のある海岸性のスミレで、園芸種や、鉢から逃げ出したらしい個体の末裔は見ていましたが、自生地の様子は初めて目にします。風で葉が動いてしまいましたが、この写真がとても「らしくて」選びました。
 同様に海岸性のスミレで日本海側に多いアナマスミレには何度となく出逢っていましたが、アツバスミレはまるで異なる風貌でした。やはり、このような自生地での感覚を味わってみたいのですね。写真でも文章でも、ましてや乾燥した標本や鉢植えでは掴み切れません。でも、それを写真と文章で伝えなければならないのは、何とももどかしいものです。

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2008年03月30日

桜前線に乗って

 
スミレ  薩摩半島の南端までやってきて、花色の濃い、スミレらしいスミレに出逢いました。おもしろいもので、この辺の方が春の訪れが遅いような気がします。そう言えば、桜前線を見る限りでは鹿児島より大分の方が早いようでした。「南だから暖かい」という先入観で見てはいけないということでしょうね。
 スミレとコスミレ、ヒメスミレ、ノジスミレは混生しているとかなり厄介です。でも、前3者については何とか見分けができ、ノジスミレもどうにかなると思っていたのですが、旅先では典型品でないと悩んでしまうこともしばしば!周辺に同種の個体数が多めに見つかれば、ポイントとなる特徴というか、全体像を掴みやすいところなのですが、そうそう都合良くはいきません。

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2008年03月28日

麗しい立ち姿

 
 引き続き、ここは南国鹿児島です。国道10号線沿いの路傍に、アスファルトの隙間から芽を出した明るいすみれが咲いていました。これはスミレでしょうか?いえ、直前でスミレを見たばかりでもあり、ちょっと違うことが分かります。屈んで覗き込み、花は?葉は?距は?と総点検して出た答えは、どうやらノジスミレのようでした。
 見慣れている関東のノジスミレより花茎が長めだとは感じていたのですが、このノジスミレは細身の葉が立ち上がりぎみでもありました。脳内の情報では、地面を力無く這うように葉を拡げる傾向があると思っていたのですが、少し記憶の調整をした方が良さそうです。
ノジスミレ

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2008年03月26日

普通のすみれ

 
ノジスミレ  鹿児島はあちらもこちらも「篤姫」でした(笑)。旅の計画を始めた頃は、まだ「風林火山」が佳境に入ったところで、翌年の大河ドラマに関する情報は知らなかったのです。
 県内をあちこち大きく走り回って、はたと気付いたのですが、立ち寄った地域に関する限りではタチツボスミレを余り見掛けませんでした。一方、このノジスミレがとても多いのです。こちらで普通のすみれと言えばノジスミレなのでしょうか。それから、どうも少し花茎が長いような気がします。こんなシーンをどこかで見たような・・・、あっ、まるで沖縄本島のリュウキュウコスミレ(ノジスミレの南方系変種)のようですね。

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2008年01月23日

花の寿命(いのち)は

 
 東京はこの冬2度目の雪だったようですが、近所で積雪は見られませんでした。この葉に雪が載る姿は1週間程前の初雪の朝に撮影したコスミレです。蕾が十分な大きさに達しているのに、遅々として花弁を開こうとしません。蕾を見つけて、もうすぐ花が開きそうだと思ったのは、なんと元旦のことでした。そして、今日に至ってもほぼ同じ姿をしていますので、最低でも通算3週間以上の時間が経過しています。
 昨年末に花弁を開いたオオタチツボスミレは4週間以上も咲き続けていました。気温が低いと花は長持ちするということでしょうが、咲き出すまでに時間が掛かり過ぎです。やっと開いたら力尽きてしまったのでは笑えませんね。
コスミレ

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2008年01月08日

変化もおもしろい

 
アカネスミレ  なかなかキリッと端正な顔をしたアカネスミレですが、個体数では、もう少しソフトな印象の花の方が多いと思います。このすみれの特徴と言えば、命名の由来でもある花色と、植物体全体に生える短毛ですよね。ただ、多くの種の中でも最も変化が著しい類ではないでしょうか。
 確かに茜色の個体も見られますが、この写真のように一般的な赤紫色の花が多いようです。それから、花弁、距、茎や葉、どこにでも白っぽい短毛が生えているのが普通ですが、逆に、側弁以外には毛が全く見当たらないオカスミレという極端な品種も見掛けます。この毛の有無についてはルーペでジックリ見てもハッキリしていて、中途半端がない不連続な変化だという点がおもしろいですね。

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2008年01月01日

すみれを迎えに行く

 
ナンザンスミレ  新年あけましておめでとうございます。早々にご訪問をいただきましてありがとうございます。いかがお過ごしですか?
 私は晩秋からニコニコ顔で「すみれ探求の旅」に出る準備をしております。さて、今年はどの辺りに出没する予定か(^.^)と申しますと、先ず、「薩摩」、つまり鹿児島県を第一ターゲットに決めています。資料を取り寄せ、地図とにらめっこをしていますが、まだまだ情報不足で、もっと集めなければなりません。訪問の時期は最も重要ではないでしょうか。どうしても種によって花期が異なる訳ですから、絞る必要があるにも関わらず、あれもこれもと思いがつのり、ついに「2回に分けて行きたいなぁ」と、どんどん「うつけ者的な方向」に向かいそう、そんなお正月を迎えております。
 と、そういう訳で(どういう訳だ!)本年もよろしくお願い致します。

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2007年12月27日

オシャレな紫条

 
 年内滑り込み組パート2です。

 明るい紫色の花が元気に咲いていますね。大きな花にクッキリした紫条がチャームポイントのサクラスミレです。大きくてクッキリの紫条と言えば、オオバタチツボスミレが最も特徴的な様相を呈していますが、サクラスミレもなかなかですよね。
 このすみれを一言で形容するとしたら、なんと表現したら良いかなぁ、ふと、そんなことを考えました。時々、こんなことを考えるのです(笑)。やはり、すみれの女王と呼ばれるだけあって、品があるとか、品が良いというのはどうでしょうか。気品漂う姿にもうクラクラ~というふうに使います。。(^^♪。
サクラスミレ

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2007年12月24日

オシャレな花茎

 
フモトスミレ  掲載準備をしたまま、つい年末に至ってしまいました。滑り込ませてあげましょう。(^.^)

 かなり標高が高くて開けた向陽地で撮影したフモトスミレです。時に葉ばかりで花が見当たらないこともあるのですが、こんな風にたくさんの赤い花茎が立ち上がる群落に出逢うこともあり、両極端な面を持っていますね。
 花が淡い紅色に見えますが、現実には白い花弁の表裏に赤紫色の条が強く入っているのです。花茎も強めの赤色でなかなかオシャレではないでしょうか。でも、多くの場合、葉は微毛に覆われた暗緑色でぼやけたイメージが否めません。うまくいかないものですね。

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2007年12月03日

初冬のすみれたち (1)

 
 紅色、雪色の次は黄色かな。実は、その予定で準備していたのですが、都合により、黄色いすみれのお話は来年にまわすことにしました。年内は晩秋から初冬のすみれたちの姿と、使い損ねていた数点の写真に登場してもらおうと思っています。
 お天気に恵まれた昨日、今年最後のつもりで返り咲きを探しに出掛けたところ、運良く、まだスミレ (Viola mandshurica) が咲いていました。周囲にも多くの株が見えますが、それよりも一面の枯葉が目立ちますね。10月半ばから昨日まで咲き続けていることになります。春の花期より長いのではないでしょうか。(^.^)
スミレ (Viola mandshurica)

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2007年11月27日

雪色すみれ (16)

 
 少し変わった面持ちの花ですが、これでもエイザンスミレです。花の中心部が黄色を帯び、花弁の丸みがあり、「ヒゴスミレかもよ~、ははは」と言われたら、一瞬、騙されてしまいそうです。それから、あるブログで「エイザンスミレとマルバスミレが似ている」と記載されていて、少し不思議に感じていたのですが、このような花を見ると「そうかも知れない」と感じますね。
 花色は白から濃い紅色まで幅があり、花弁は丸めも細めも、そしてフリル風に波打った横幅の広いものまでかなり多彩です。更に、やはり葉の形状もヒゴスミレ風からヒトツバエゾスミレまで多彩です。このすみれは発展途上、つまり活発に進化しつつあるのかも知れません。(^^*)
エイザンスミレ

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2007年11月24日

雪色すみれ (15)

 
スミレ(白変種)  比較的スッキリした面持ちの白いすみれですが、これって何者だったかなぁ、と考えていました。札の文字が読めないのです。
 へら型の葉からスミレ(白変種)が想定されますが、育てていないし、翼が目立ちませんね。花茎が長くて、2年程育てているシロバナリュウキュウコスミレという線も考えられますが、葉がもう少し三角(披針)形かな。アリアケスミレ(白変種)もあったはずですが、ちょっと花弁の雰囲気が違います。シロスミレでもない・・・。
 ああでもない、こうでもないと悩む探偵ドラマのようですが、どうやら、2シーズン前に播種して、やっと咲いたばかりのスミレだったようです。実は育てていたんですね。

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2007年11月21日

雪色すみれ (14)

 
コボトケスミレ  雪国で生まれ育ちましたが、未だに冬も雪も苦手です。わざわざスキーに出掛けたりせず、すみれたちが咲き出す春までジッと待つ方が好きですね。(^^*)
 でも、ふわっとした大きな雪の塊がゆっくりゆっくり舞い下りてくるような日は余り寒くないのですよ。このコボトケスミレはぼた雪を思い出させる雰囲気を持っているようです。それから、よく見ますと、花の中央部にうっすらと淡い紫色や黄色っぽいボカシが見えていますね。以前、もう少しスッキリした白花を咲かせるコボトケスミレを見せていただいたことがあります。どうやら花のイメージには幅があるようです。

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2007年11月12日

雪色すみれ (11)

 
 少しピントが甘めでしょうか。しっかり写っている葉との位置関係から、ピントといより白い花のコントラストが緩いのかも知れませんね。斯くも白い花の撮影はうまくいきません。
 写っているのは、葉に特徴があるヒゴスミレです。多花性で育てやすい園芸品が流通していますが、自然の中ではなかなか見つからない種の一つです。これまで群馬県の数ケ所で散見していました。時には、葉だけというケースも・・・。写真は熊本(つまり、肥後の国)で旅の最後に出逢った「本場もの」です(笑)。
ヒゴスミレ

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2007年11月09日

雪色すみれ (10)

 
 このすみれを雪色と言ってしまって良いのか、ちょっと微妙なところです。アリアケスミレの花色には幅があり、紫が浸み入るように色づいた花弁も少なくないのです。
 写真の個体はほぼ白い花ですが、各花弁には細くて濃いめの紫条が入っていますね。まぁ、花弁が醸し出すイメージがふんわりとしていて、淡雪のような雰囲気があるのではないでしょうか。
 育てやすくて分布も広めですが、どうした訳か、身近なフィールドで見つけることができません。一方、生育地では田の畦やアスファルトの隙間など、目に付きやすい場所で多くの株が連なるように咲いているのです。
アリアケスミレ

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2007年10月25日

雪色すみれ (5)

 
 高尾山に咲いている白いすみれと言えば、タカオスミレの他に、遅い時期に咲き出すコミヤマスミレが挙げられますよね。タカオスミレはヒカゲスミレの品種だけあって、湿り気のある西側斜面や暗めの林下等に多いのですが、コミヤマスミレは更に湿度が高くて暗い場所がお気に入りです。
 高尾山の場合、自生地に研究路が通っているのですが、ここにすみれが咲いていることを事前に知らなければ、往々にして気が付かないままで通り過ぎてしまいます。目立たないだけでなく、既に周辺の草たちが大きくなって、その姿が隠されてしまうという理由もあるのでしょうね。
コミヤマスミレ

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2007年10月22日

雪色すみれ (4)

 
 白い花を咲かせるヒカゲスミレ、関東では身近なすみれですが、西日本では少ないようです。写真は焦げ茶色の葉が特徴のタカオスミレという品種で、命名の由来である高尾山で撮影しました。もう少しアップの写真なら分かりやすいのですが、花の中心部が黄色掛かって柔らかいイメージの個体です。
 葉に現れた変化は他のすみれでも稀に見られますが、タカオスミレの場合、他の例に比べて個体数が多く、あちこちで比較的良く見掛けます。余談ですが、昔、葉の裏面の微妙な差異とかでハグロスミレ ( f. sordida ) という別品種に細分されてたのですが、現在では区別しない方が一般的な認識になったそうですよ。
タカオスミレ

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2007年10月19日

雪色すみれ (3)

 
フモトスミレ  白い花を咲かせるすみれには、花弁が細めの種が比較的多いようです。その一つであるフモトスミレは葉がしっかりした緑色、花茎は色が濃くて赤に見えるような個体もあります。
 写真の個体は少し端正な印象を与えていますが、もう少しほんわかとしたイメージの個体もあるんですね。ただでさえ、似たイメージを醸し出す種があって峻別が難しいのですが、同じ種の内でもイメージの幅があるフモトスミレには困ったものです。
 植物体の大きさにも幅があり、極端な例ですが、一円玉サイズの鉢に植えられそうなフモトスミレが花を咲かせているのを見たことがあります。

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2007年10月16日

雪色すみれ (2)

 
マルバスミレ  言葉で説明しようとすると少しややこしいのですが、白い花であるマルバスミレの純白種(白変種)です。一般に、唇弁に紫条、距に淡紫色が残る個体が多いものですが、花茎や萼片も明るい緑色をしていて紫系の色素が欠如していることが分かります。
 今日のタイトルを借りて形容するのであれば、新雪または淡雪という感じでしょうか。自然の中でタチツボスミレやオオタチツボスミレの白変種と出逢うことはありますが、マルバスミレでは栽培品しか見たことがありません。まぁ、群落の中に1株程度の白変種が混じっていても分からないかも知れませんね。

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2007年10月13日

雪色すみれ (1)

 
 すみれという植物を知るにつけ、「すみれ色」が「紫色」だというイメージが弱くなってきました。例えば白い花を持つ種のなんと多いことか!
 白い花という場合、マルバスミレのように、唇弁に紫色の筋(紫条)が入ることを除けば基本的に白い花弁を持っているものや、普通は紫や黄色の花の純白種(白変種)があります。 (例外で、別の植物ですが、色素体が欠如した結果として白っぽく見えるギンリョウソウのような例もあります。)
 今回のマルバスミレは白い花を咲かせる無茎種の代表選手でしょう。その中でも端正なマスクをした個体を撮影できたなぁと思います。数年後に同じ場所へ行っても全く見当たらないことがある神出鬼没のすみれです。
マルバスミレ

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2007年10月09日

紅色すみれ (9)

 
スミレ  フラワーセンター大船植物園で毎年実施されている「すみれ展」で撮影させていただきました。それにしても、「べにばなすみれ」って何モノでしょうね。以前、少し調べてみたのですが、結局良くわかりませんでした。
 ホコバスミレに似た葉を持っているようですので、スミレの選別種かも知れません。まぁ、昔から「えび茶スミレ」と呼ばれている系統に限りなく近いような気もします。
 前回のパンジー同様、小豆色に近い紅色ですね。このようなネーミングは、ある意味で難解です。それから、特に名前を付ける必然性があるのかな~?なぁんて考えながら見ていました。

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2007年09月28日

紅色すみれ (5)

 
 春の草たちと混じって綺麗な色で咲いているのはスミレ (Viola mandshurica) という名のすみれです。
 実は、花の色や形、大きさだけでスミレだと認識するのはなかなか大変です。良く似た花を咲かせるすみれの仲間が多いからですね。普通は少しフニャっとしているのに稀にはキリっとしているノジスミレとか、普通は小さめなのに稀に大きめでフンワリした花を咲かせているヒメスミレ、ちょっと赤味が強く出てしまったコスミレとかを、花茎部だけ集めて並べたら悩んでしまうでしょうね。
スミレ

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2007年09月25日

紅色すみれ (4)

 
 サッと初見で分かる方もいらっしゃるのでしょうが、果たして、このすみれは何でしょうか。おそらく、ヒメスミレだろうと思っています。そう言われると、特に葉の特徴が際立って見えてきませんか。(^.^)
 花の色は強すぎますね。これは撮影が夕方なので、光の波長が少し長くなったためではないかと思います。葉に比べて花が大き過ぎるようですが、時折、こんな個体も見られます。問題は花の形で、一般にはもう少し面長なものが多いでしょう。葉がねじ曲がっていて、初見の折は「酔ってグレたスミレ」という言葉が頭に浮かんだものです(笑)。
ヒメスミレ

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2007年09月21日

紅色すみれ (3)

 
 赤紫色のすみれが2列に並んで群生していますね。おもしろい現象ですが、先ず謎解きをしておきましょう。列と列の隙間を成している部分には、真っ直ぐにコンクリ-ト製で蓋のあるU字溝らしきものが埋まっていて、植物は芽を出せず、それに沿って生えているという訳です。
 ここは日本海の海岸線から1km程度内陸に入った場所ですが、葉の特徴から咲いているのはスミレの変種であるアナマスミレのようです。スミレも同様ですが、一所にまとまって咲く傾向がありますね。一斉に咲き出しますので、残念ながらピークは短期間で過ぎてしまいます。この日はとても運が良かったのでしょう。
アナマスミレ

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2007年09月18日

紅色すみれ (2)

 
アカネスミレ  鮮やかな赤紫色のすみれと言えばアカネスミレが代表選手でしょう。勿論、淡青色や薄桃色の花も見られますが、あちこち歩き回った印象程度ながら、赤紫色の花が一番多いのではないかと思っています。
 こんな風に斜め後ろから撮影するケースは稀でしょうか。そんな方向からでも可愛らしく撮ることができるというあたりは、このすみれの特性かも知れません。花茎が大量に立ち上がる傾向があるのですね。時折ですが、大きなブーケ状になって咲いていますので探してみて下さい。

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2007年08月31日

これも旅の楽しみ

 
エイザンスミレ  自生地によって個性的な変異があり、地元色みたいなものが出るすみれと言えば(我思うに)エイザンスミレですね。花の色は濃いめのピンクからほぼ白いものまで、花弁の形状は丸くて隣と重なっているものから細長いものまで、葉に至っては裂開するものからヒトツバまで、とても多彩です。
 写真は、今年、訪問できなかった北東北で撮影したもので、横の丸い葉はスミレサイシンだったように記憶しています。花の色は淡いピンク系、花弁の形状は細長く拡がるタイプ、葉はゆったりめに裂開しています。地域変異の大きい種を目にすると、もうそれだけで旅の楽しみになります。

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2007年08月23日

路肩が大好き

 
 この素朴で艶やかな花はヘルメット越しにもすぐ目について、そろそろ帰ろうと走り出したばかりでしたが、あわてて二輪を道路脇に留めました。余り大きくない株ですが、たくさんの花が咲いているようです。スミレはこんな場所が好きですよね。花のすぐ後ろは側溝で、手前はアスファルトの路面です。
 この花の色や形は典型的なスミレのものですね。でも、近所では見掛けません。代表的な里の花なのですが、「あるところにはある」式の分布スタイルで、決して「どこでも見られる」という訳ではないようです。
スミレ

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2007年08月17日

雨も叉楽し

 すみれたちを撮影する時がいつも晴れとは限りません。でも、軽い雨程度でしたら、がんばって撮影してしまいますね。マルバスミレのような白い花の場合ですと、逆にコントラストがしっかりして、うまく撮ることができるような気がします。それから、背景に当たる枯葉や側にあった松ぼっくりも色が濃いめに出て、白い花の引き立て役を務めてくれています。
 でも、花の位置にレンズを合わせるには膝立をするのが最善なのですが、そのままでは濡れてしまいます。こんなニーズに対応するため、ニーパッドとか、意外な小物をたくさん持ち歩いているんですよ。
マルバスミレ

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2007年07月26日

秘境を選んだすみれ

ヤエヤマスミレ  今年も方々歩きまわりましたが、やはり、ジャングルへカヌーで分け入ったのはドキドキものでした。到着した場所で目にしたのは、多くの小さな葉を持つヤエヤマスミレの白い花でした。
 落差のある滝が空中に霧状の水分を提供して、一面が常に湿っている生育場所です。写真は比較的に素直な場所を選んだ株で、垂直な岩肌にへばり付いている株が多いことには驚きました。それから、岩の上面の養分も水分も限定的な苔に根を下ろしているもの等ばかりです。
 こんなジャングルの奥地なら、確かに直接の競争相手は少ないかも知れませんが、温帯の植物が敢えて選ばなくても良さそうな場所ですね。

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2007年07月22日

さざ波とすみれ

アナマスミレ  藍に近い深い碧色に白いさざ波、これは日本海の水の色です。長い砂浜があるのですが、細い灌木の奥に濃紫色のすみれが写っていますね。こんな場所に大量に咲くのはイソスミレか、このアナマスミレだけでしょう。
 潮風が吹き、太陽を遮る木陰もなく、時には海水が押し寄せる過酷な環境に適応して勝ち残った海岸性のすみれたちですね。でも、海岸を見る度に思うのですが、砂浜が明らかに(あからさまに)減っています。せっかく勝ち残ったのに、その環境が急速に消失しつつあるというのは皮肉なことです。

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2007年07月20日

果実いろいろ (2)

トウカイスミレ  すみれの朔果には丸い鞠状のもの、小豆色のもの、茶色で微毛がたくさん生えているもの、緑色をした長細いドングリ状のもの等、けっこう多彩です。この朔果も、形状は一般的ですが、表面に茶色の斑紋が目立っています。
 鋭い方はマルバスミレに似ていると思うでしょう。いじわるクイズではありませんので、答をすぐに出しますが、これは萼の付属体がしっかりしたトウカイスミレです。このすみれ自体を見たことがないという方も多いと思いますが、花が終わった朔果の時期でも、草丈は余り高くなりません。葉に比べて朔果が大きく見えるのですが、実際には葉が小さいのであって、朔果自体は比較的小さい方に分類されるでしょうね。

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2007年07月19日

果実いろいろ (1)

 すみれタイプの果実を朔果というのですが、なかなか変化に富んでいます。これはヒナスミレの朔果ですが、茎元に丸まったまま膨らんでいますね。実は、この後、一応、立ち上がって裂開するのです。なにかメリットがあるのでしょうか?
 どこかで見たことがあるなぁと思っていたのですが、どうやら北米原産のソロリアの仲間が同じような展開を見せてくれます。一方、欧州のオドラータの場合は典型的な蟻散布植物らしくて、この時期までは少し似ているのですが、最終的に炸裂して種子を飛ばすという行為を完全に放棄しています。
 島倉さんか、小泉さん風に表現すれば、人生いろいろ、すみれの果実もいろいろでしょうか。
ヒナスミレ

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2007年06月17日

高原のすみれたち (9)

アケボノスミレ  実質、「高原に行った時に出逢ったすみれたち」の(2)です。

 高原のすみれの花期は、どうしても遅くなりますね。出掛ける時は、他のすみれたちの花後の姿を見ることができるという特典付きです(笑)。花が優雅な一方で、花期に葉が展開しきらないアケボノスミレですが、葉が完全に展開したら、何者か分からなかったりしませんか。実はわからなかたんです。(ToT)
 朔果は細長いながら標準サイズですが、比較上、葉はかなり大きいことが分かりますね。仲間のナガバノスミレサイシンも同様ですが、面影はあるようです。

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2007年06月09日

高原のすみれたち (4)

 説明が前後しますが、「高原のすみれたち」と題しているのは、6月に長野県を訪ねた際のすみれたちです。で、こちらがオリジナルのサクラスミレですね。花の色が濃い方がサクラスミレらしさが伝わってくるような気がしませんか。
 この個体は上弁が少し巻いている点を除けば、概ね、よく見られるタイプです。5枚の花弁が平面的に配置されていて、顎がしゃくれているかのような傾きで咲きます。それから、側弁にびっしりと白い微毛が見られるのも特徴です。ところで、命名の由来でもある花弁の先端が少し凹む方の特徴ですが、そうではない花弁も見受けられますから、絶対的な特徴とは思わないで下さいね。
サクラスミレ

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2007年06月07日

高原のすみれたち (3)

 高原のすみれではサクラスミレも代表格として挙げられますね。でも、それにしては花弁が白いような・・・。これは1、600m級の高原で見掛けた距に紅紫色が残るオトメ型のサクラスミレです。シロスミレかと思って見逃すところでした(笑)。
 白っぽいサクラスミレは、なぜか十把一絡げでシロバナサクラスミレと呼ばれているのですね。シロ~とか、ウスジロ~と区別されない訳ですから、シンプルだとか、大雑把だとか、感じ方はいろいろでしょう。でも、白っぽいのと白いのとでは随分違うのではないかなぁ?
シロバナサクラスミレ

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2007年06月05日

高原のすみれたち (2)

シロスミレ  この季節、標高の高い場所で見られるすみれの2番手はシロスミレです。誤解されやすいそうですが、これは独立した白い花を咲かせる種であって、決して白いスミレ(Viola mandshurica)ではありません。でも、外見的にはよく似ていて、葉には翼まであります。
 日溜まりが好きなのでしょうね。日照が真上から当たるような高地の草原等を住処にしています。白い花、軽い緑色の葉という明るい性格ですね。資料によりますと、北海道の原野にも自生しているそうですが、中部地方では、最低でも標高1、000m以上に生育する高原に咲くすみれの代表格です。

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2007年06月04日

高原のすみれたち (1)

ミヤマスミレ  そろそろ平地のすみれは限界ですが、標高の高い場所では、まだまだ花の季節。ここは標高約1、700mの深山で、たくさん咲いているのは、その名もミヤマスミレというオチです。
 時折、花付きが悪くて葉ばかりといういケースもあるのですが、ここにはたくさん咲いていました。濃い緑色の薄い葉に、明るい紅紫色の花が映えますね。もう少し標高の高い高層湿原等でも見られます。まだまだ、今から咲くすみれの一つです。

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2007年05月23日

暑さ好きのすみれ

シロバナリュウキュウコスミレ  昼過ぎの気温が27℃、完全な夏日が続き、地域によっては真夏日の声も聞こえるようになりました。庭のすみれたちは花期の遅いニョイスミレも終わりかけています。ところが、独り気を吐いているのがシロバナリュウキュウコスミレです。開花適温の違いなのでしょうね。
 今年の2月に自生地を見てきたのですが、このすみれたちは、どうやら、その自生地の子孫たちです。数株が同じように次々と花茎を上げています。沖縄本島の2月後半と千葉北西部の5月後半は似たような気候なのでしょうか。

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2007年05月15日

暗がりのすみれ

コミヤマスミレ  日本に自生するすみれの中で、最も暗い場所を好むのはコミヤマスミレではないでしょうか。その自生地に曇天の日や夕方に到着したのでは、写真撮影はままなりません。分かっているのに、曇天の日の夕方に到着するという愚かなことを二度繰り返しました。(=^_^=)
 よし、晴天の日の昼間に到着して撮影してみようと、自生地まで一直線で出掛けたところ、タイミングは悪くなかったようで、たくさんの花に出逢いました。明るいと良く観察ができるんですね。葉の表裏に微毛があるのは知っていましたが、それが存外長くて多いことを再認識しました。他の自生地も見てみたいものです。

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2007年05月14日

困ったすみれたち

フモトスミレ?  富士山周辺には多彩なすみれたちが自生しています。その中には、簡単には見極めができないものもあるんですね。
 フモトスミレだと思って撮影していました。でも、ちょっと見えていますが、葉の裏面が素直な緑色です。2枚目の写真も同様、フイリフモトスミレだと思って撮影した訳ですが、葉の裏面は意外にも緑色でした。だからと言って、ヒメミヤマスミレにしては葉の様子が「らしくない」ような・・・。この境界線に棲んでいる主たちには閉口です。分かりやすい部分はトウカイスミレとして独立しちゃって、手に負えない部分が残ったような感覚です。(´`;)
写真の上にカーソルを移動すると、もう1枚の写真が表示されます。

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2007年05月10日

淡青紫色のすみれ

サンインスミレサイシン  いよいよ、九番バッターです。見つけた時、わおっと声を上げてしまったサンインスミレサイシンのブーケを選びました。スミレサイシンの品種扱いで、花は若干小さく、葉は細長いようです。でも、葉ならナガバノスミレサイシンの方が長そうですから、中間的な存在ですね。
 出逢った個体総数が20株未満という程度ですので、傾向を語るのはちょっと辛いのですが、花の形状はスミレサイシンとほぼ同じイメージながら、微妙に花の青が強いように思います。どこかで見たこの色は、芥子の花の青紫に近いような気がします(あっ、勿論、園芸種の芥子しか知りません)。山野草好きの方になら、エゾエンゴサクに似た淡い群青色と言えば分かるでしょうか。不思議色のすみれでした。

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2007年05月09日

丸葉と呼ぶすみれ

 一泊ですみれ探しに行っていました。その話は後日としまして、さて八番バッターは、地域によっては余り見掛けないと聞くマルバスミレです。名前の通り、葉が丸いと言えば丸いかも知れませんが、取り立てて和名になる程の強いイメージはありませんよね。
 花弁が白くて、多くの場合は丸いようです。でも、地域差があって全体イメージで覚えるしかないかも知れません。微妙な変異もあって、例えば、この花は花弁の裏側が紅色を帯びていますね。花弁がフリル風に波打つ例も多く見掛けます。困ったことに、花弁が少しだけ細くなるとイメージがかなり変わってしまいますので、余りパーツ単位で覚えない方が良いかも知れません。
マルバスミレ

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2007年05月06日

変異の多いすみれ

 今回、是非逢いたかったシハイスミレを六番バッターにしましょう。花も葉もとても多様です。お気に入りですから、遭遇頻度は少ない割には少し変異があっても何とか分かりますが、見慣れてはいませんね。
 ここで出逢ったシハイスミレは、ご覧の通り、葉の光沢が強く、花の色が濃いめでした。花が終わりかけているとは言え、やはり魅力的ですね。乾燥気味の林道の一角にまとまって咲いていましたが、その上でも下でも見つかりません。旅立つ前の想定では、もう少したくさん、つまり、頻繁に数多く見られるのではないかと思っていたのです。少し物足りない気持ちもありますが、たくさんの他のすみれたちに出逢えたのですから、贅沢は申しません。
シハイスミレ

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2007年05月04日

焦げた葉のすみれ

タカオスミレ  四番バッターはホームラン狙いではなく、意外性でタカオスミレにしました。こんなところで出逢うとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。
 でも、この葉の色ですが、とても渋い焦げ茶色ですね。高尾山のタカオスミレにも色の幅がありますが、もう少し明るめの茶色です。群馬県とか栃木県でも見ていますが、この鉄器の表面ような渋さは格別な気がします。この一角には多彩なすみれが自生していまして、例えば、手前の黄緑色の葉はマルバスミレですよ。この辺では余り多くないと思っていましたので、これもまた意外でした。

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2007年04月22日

嬉しい誤算

 幾つか遠距離の旅を企画して動いていたものですから、うまく時間調整ができず、天候不順も手伝って、なかなか近中距離に出掛けることができなくなっていました。何とか雨は降らないという予報の土曜日、意を決して出掛けてみました。
 千葉から東京を通り抜けなくて済む茨城を選んで正解でした。時間を大幅に短縮できたのです。そこは、以前、コスミレを見た場所に近く、書籍ではナガバノスミレサイシンやフモトスミレが見られると記載されていた場所です。
 とても嬉しい誤算があり、上記2種の他、タチツボスミレ、エイザンスミレ、アカネスミレ、スミレ、マルバスミレ、ニオイタチツボスミレ、それから、とても可憐なオトメスミレに出逢うことができましたよ。(´ー`)
フモトスミレ

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2007年04月15日

自分の足で

イシガキスミレ  引き続き、ヤエヤマスミレの変種であるイシガキスミレという沖縄のすみれの自生地のお話です。やはり、一面が濡れているのがお判りでしょうか。このすみれも常に水しぶきが掛かる環境に辿り着いて、命を繋いでいるようです。
 確かに、ヤエヤマスミレより全体に少し小さめで葉に丸みがあります。生育条件が整っている場所は限られていて、狭い特等席はたくさんの株で混み合っていましたが、写真の株はゆったりと独占していました。
 この日、自生地を見つけるのに存外苦労して、時間に追われる始末でした。でも、日頃の行いが良いのか(笑)、なんとか探し出すことができました。花が咲いていない時間帯だったようですが、まぁ、幸運だったと思います。

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2007年04月14日

自分の目で

 細長い白い花が咲き、濃い緑色の葉がたくさん見えます。これはヤエヤマスミレという沖縄のすみれです。一面が濡れています。雨も降りましたが、常に水しぶきが掛かっている環境にやっと生きる場所を見つけて、細々と自生していると考えた方が正しいようですね。
 沖縄島から更に台湾に近い亜熱帯は、草本としてのすみれには優しい環境ではないのでしょう。ただ、空中湿度が高く、常に気化熱が奪われることによって、ひんやりと気温が低い環境が生まれる訳です。
 四苦八苦しながら、やっと辿り着いた地の様子に少し圧倒されてしまいました。やはり植栽だけでは分からないことばかり。もう少し自生地の訪問を続けよう、そういう思いに押し倒されてしまうような旅でした。
ヤエヤマスミレ

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2007年04月08日

パープル

スミレ  東京都心部のすみれは、そろそろ終焉かと思っていましたが、いやいや、まだ絶好調かも知れません。なにしろ、あんな色やこんな色のスミレがたくさん咲いていたのですから。
 日本で菫と言えば、異論もありましょうが、スミレ( "V. mandshurica")をイメージされる方が多いのではないでしょうか。一方、欧州では、やはりニオイスミレ( "V. odorata" )がイメージされる環境があると思います。
 興味があって、日本の色彩に関する本を読みます。その色彩においても、日本の紫色は "purple"、つまり赤紫ですが、欧州の場合は "violet"、青紫なのです。言葉では意思疎通ができても、実は本質が伝わっていないということがあるかも知れませんね。
 明日から、ちょっと留守にします。申し訳ないのですが、掲示板の投稿などに対応できないだろうと思いますので、予め、ご容赦下さい。

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2007年04月02日

言いまツがい?

 明るい会場では白いすみれが映えて見えますね。これは高尾山の少し奥に位置する小仏峠で見い出されたことから命名された、アカネスミレの白花であるコボトケスミレです。先日のシロバナヒナスミレも高尾山が最初の発見地とされていますが、これは正式な発表が伴わないと発見とみなされないという事情もあって、先住民が居るのに新大陸が発見されたようなものですね。
 同様、高尾山が初めての発見地とされたすみれについて、インターネット上にはアカコミヤマスミレ、タカオスミレ、ナガバノアケボノスミレが列挙されており、その複数の情報には「ヒナゲシオカスミレ?」というすみれも登場します。聞いたことがありますか?

 実は「髭なし」+「オカスミレ」だったら、なかなかシャレてますね。
コボトケスミレ

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2007年04月01日

純白種と準白種

 すみれ展の話に戻して、また白いコスミレの話題です。これはコスミレの純白種(白変種)で、シロバナコスミレという札が付いていました。これが、また難物で・・・。
 シロバナコスミレという名前が登場する書籍に、学名は "Viola japonica f. albida" と記載されていました。内容を示す正しい表現だと思いますが、一方で、この名前が登場しない書籍では、例のシロバナツクシコスミレに対して、この学名が使用されています。
 両者は、色素の一部が欠落した個体と、花の色が極端に薄いという個体ですから、同じものではありません。「白花」も "albi -" も青軸の純白種だけに使用すべし!という論があり、とても正しいとは思いますが、名前の問題ではなくて、「タイプ標本がどちらであるのか」に依存するのだろうと思います。どちらなんでしょうねぇ?
シロバナコスミレ

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2007年03月31日

しぶとく復活

 高尾山で、ちょっと嬉しいことがありました。ご覧いただいているのは、比較的高いところで咲くコスミレですが、かなり白っぽい花です。先日、九州で出逢ったシロバナツクシコスミレの説明からすれば、筑紫地方近隣でなくても使う名前とのことなので、これもシロバナツクシコスミレということになります。
 実は、この自生地は乾燥のためか崩落が起こり、土砂がすみれたちの生えている一角を埋めてしまったのです。その現象は何年か続いて、少しずつ個体数が減っていました。でも、しぶとく生き残り、今年は逆に増えた上、こんな大きな株が見られました。
シロバナツクシコスミレ

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2007年03月30日

白いプリンス

 天候と相談して、やっと高尾山に出掛けました。往復で190Km余あり、悪名高き首都高を斜めに突っ切る必要があります。
 予想より人出が多いので、いつものルートを少し変えて半日陰の営林地を歩いていたのですが、「いろいろで難しいわねぇ」という声が聞こえました。そのグループの視線の先に目をやりますと、白いすみれが咲いています。

 「これは?」

 あらら、なんでしょうね。葉は明らかにヒナスミレですが、白くて概ね整った花が「らしく」ありません。すぐ隣でシロバナナガバノスミレサイシンがよく似た雰囲気の花を咲かせていますが、自然交雑種?あはは、そんな組み合わせは初耳です。どうやら高尾で最初に見つかったというシロバナヒナスミレらしいですね。
シロバナヒナスミレ
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2007年03月19日

今年も九州 (8)

シロバナツクシコスミレ  九州北部の旅に関する報告は、「とっておき」の可愛らしいコスミレでまとめたいと思います。いかがでしょうか!なにやら、とてもオトメチックでぽっちゃりしていますよね。紅花系のシロバナツクシコスミレだと思います。写真を撮られるのが恥ずかしくて、頬を染めているというような風情です。o(^▽^)o
 花弁や距が丸くて短いのかも知れません。すぐそばに、もう少しキリッとしたコスミレが花を付けていたのが不思議でした。思いがけなく、このような変化を楽しむことができるのは嬉しいことです。
 さて、2年続けて九州を旅してみました。できるものなら、来年もまた訪ねてみたいものです。

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2007年03月17日

今年も九州 (6)

 対馬に出掛けたのはナンザンスミレの自生地を見たかったからでした。でも「長崎に」という話だけでターゲットが分かってしまった強者さんもおり、皆さん、感がよろしいのですね。
 それなりに情報収集して出掛けたかったのですが、意外に情報が少なくて困りました。まず、結論ですが、時期が少し早かったようです(^.^) 。2月下旬に咲き出すという情報と、この冬の気温を勘案して決めたのですが、この春にして咲き始めたばかりでした。
 また、それなりの個体数があって島全体で見られるのかと思っていましたが、ポイントを踏まえないと出逢うことは難しいようですね。なんとか紅紫系のナンザンスミレに出逢うことができました。島で出逢った暖かい方々に感謝です。
ナンザンスミレ
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2007年03月14日

今年も九州 (3)

 もう少しの間、対馬で出逢ったコスミレたちの話題におつき合い下さい。紅紫が強く、ご覧の通り、花数が極めて多く、すごいなぁ!と口に出しながらシャッターを押していました。
 所狭しと花弁が拡がり、トレードマークの葉が見えなくなっています。皇后美智子様が受け取られたという南フランスのすみれブーケを彷彿とさせますね。あっ、勿論、ブーケは写真と夢で見たことがあるだけです(笑)。
 2枚目の団体様のすぐ横にはシロバナツクシコスミレが咲いていました。ここは変化を楽しむことができる場所ですね。
コスミレ
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2007年03月13日

今年も九州 (2)

 コスミレって、こんなに距が目立つものだったでしょうか?花が皆、同じ方法を向いていることもあって、少しおもしろい写真を撮ることができました。o(^▽^)o
 ここは長崎県の対馬という島ですが、この辺では薄紫色のコスミレが多数派ではないようですね。それから、葉の数に比較して花の数が多いなぁと感じました。関東圏で見られるコスミレの場合ですと、葉が目に留まって「あっ、コスミレだ!」と思います。つまり、第一印象に残るのは葉の形状と並び方なんですね。対馬の場合、大きめの距が先に目に留まるように感じてしまいました。
コスミレ

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2007年03月12日

今年も九州 (1)

 昨年の興奮醒めやらぬまま、今年も九州を訪ねてみました。昨年は大分から熊本でしたが、今年は長崎、佐賀、福岡です。同じ九州北部ですが重なっていませんね。どうやら、少し時期が早かったようですが、それでも、多彩なすみれたちとの嬉しい出逢いがありました。
 最初に何を報告しようかなぁと迷って、「筑紫」の名を持つシロバナツクシコスミレを選びました。あちこちでコスミレが咲いていたのですが、最も多かったのが、この花弁が白色に近くて花数の多いタイプだったようです。
シロバナツクシコスミレ

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2007年03月02日

明るく淡泊な花

 沖縄のすみれ編、パートⅣです。
 リュウキュウコスミレのお話に区切りを入れて、白い花、リュウキュウシロスミレの話に移ろうと思います。
 花茎が長くて、独特の花色がある姿を図鑑等で確認していましたので、出逢ったら、すぐ分かるだろうと思っていました。でも、個体が多いリュウキュウコスミレも想像以上に花茎が長く、白っぽい花も多いため、区別できるかについては序々に心細くなる始末。もう側弁の微毛だけが頼りです。聞くと見るとは大違い、鉢で育てれば種の性質は分かりますが、フィールドでのイメージとは違うものです。
 実はコワシミズスミレに近い雰囲気ではないかと想像していたのですが、実際は、もう少し淡泊な花でした。
リュウキュウシロスミレ
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2007年03月01日

変種の品種?

 沖縄のすみれ編、パートⅢです。
 くどいのですが、今回もリュウキュウコスミレのお話です。でも、純白種(白変種)であるシロバナリュウキュウコスミレですが、ノジスミレの変種の品種ということで良いのでしょうか。
 ここで、お気づきでしょうか!少しずつ花が白くなっているんです(笑)。
 さて、白っぽいけれど、淡く紫色が滲んでいたり、細い紫条が入っていたら、原則として白花ではないものと判断した方が良さそうです。基準がないと「程度の問題」になってしまって、個人の判断に委ねられる罠に陥る訳からです。
シロバナリュウキュウコスミレ
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2007年02月28日

変化の多いすみれ

 沖縄のすみれ編、パートⅡです。

 引き続き、沖縄を代表するリュウキュウコスミレのお話ですが、前回に比べて花色が淡く、紫というより桃や白に近い花たちです。白っぽい花と出逢った時にはリュウキュウシロスミレかなぁと思ったのですが、葉の形状と側弁の様子からリュキュウコスミレですね。
 やっと名前だけ知っている程度の知識しかなかった頃、コスミレの沖縄地方変種だろうと思いこんでいて、ノジスミレの変種と聞いて驚かされました。実際、ノジスミレのような少しラフな印象ではなくて凛としています。個体数がとても多く、故に変化も多くて楽しませてくれるすみれです。
リュウキュウコスミレ
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2007年02月27日

ケッケレーグヮー

 すみれたちの季節に合わせて沖縄に行って来ました。

 沖縄の代表格と言えば、やはり、リュウキュウコスミレですよね。海岸でも、山の上まで出掛けても日向には咲いています。写真はやんばる(山原)まで足を延ばした時に出逢った明るくて濃い紫色の花を咲かせる群落です。
 RBC(琉球放送)を聞きながらドライブするのですが、固有名詞しか聞き取れない言葉で延々放送が続いて・・・(笑)。すみれのことを首里近隣の方言ではスミリと言うらしいのですが、美里近隣ではケッケレーグヮーだとか?発音が想像できません。
リュウキュウコスミレ
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2007年02月19日

夢の続き (12)

 この植栽のすみれを見た時、人工交配種かなと思ったのです。札にはシロバナエゾスミレと記載されていたのですが、「エゾスミレって聞いたことがあるなぁ」という程度の反応で、全く惚けていました。あっ、エイザンスミレの純白品種じゃないですか。
 エイザンスミレの命名は素直ではありません。葉が三裂せずに一体化した変種をヒトツバエゾスミレと呼び、その白花品種はナルカミスミレになってしまいます。第一、エゾスミレと呼びながら、実は北海道や東北には余り分布していません。
シロバナエゾスミレ
 昨日、関東以西では「春一番」が吹きました。暖かい南風が主流の強風でした。

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2007年02月03日

夢の続き (8)

ヒナスミレ  昨年、徒然草に掲載できなくて、クレジットに2006と貼ったままの写真を使ってみることにしました(笑)。お気に入りなのですが「らしくない」のが悩みです。これ、ヒナスミレなんですよ。昨年、もう少し低い位置から撮影した写真の方は掲載しています。上からばかり見ていますが、横や下から見ると印象が違ってしまうようです。

 HCのグリーンコーナーにすみれの苗が出まわるようになりました。ついつい買ってしまうのですが、「天城」という園芸品種名の苗が流通していました。どんな花なのでしょうか。もうすぐ咲き出します。

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2007年01月31日

夢の続き (7)

 すみれとの出逢いは旅と一体化しています。旅に出ると、いつも新しい出逢いが待っていて、決して飽くことがない、そんな時間が大好きです。
 「すみれの季節いっぱい、旅をしている訳にはいかないかなぁ・・・」
 いつも、そんなことを考えています。やりかねないと思われているかも知れません(笑)。
 写真を撮影するのは、記憶に浮かぶ情景をいつまでも鮮明に留めたいからでしょうか。夢の続きを見ながら、ふと、花や葉、吹く風の感触、土の匂い、遠い風景までもが甦ってくるのです。
 今年は花の咲く時期、つまり、旅の日程を見計らうことが難しくて不安になっています。
アナマスミレ

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2007年01月27日

夢の続き (6)

 昨年の印象的な出逢いと言えば、やっとトウカイスミレを認識できたことでした。頭の中の印象と、少しずつ集まる情報とが一致しなかったのです。「百聞は一見に如かず」と、とにかく自分の目で確認することに奔走しました。
 それは見たこともないすみれさんでした。ヒメミヤマスミレとは全く違うイメージです。小さな淡い紅色のすみれで、やはり小さくて丸くて綺麗な緑色の葉が特徴的です。どうして混同されていたのでしょうか。当時は当時で、何らかの事情があったのでしょうね
 さて、このすみれは正式に認知されたのでしょうか。まぁ、昔から名前は存在していたので、改めて「栗を拾う」ようなことはしないのかも知れません。
トウカイスミレ

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2007年01月18日

夢の続き (3)

 今年もすみれの展示会に関する開催情報を見掛ける時期になりました。最初に目にしたのは、昨年、見せていただいた神奈川県立大船植物園のイベントです。
 すみれ(スミレ)展は、すみれ愛好者のグループが主催者となって開催されるものが多いのですが、ここの場合は植物園が会場というだけではなく、園自体のイベントとして開催されているようです。
 県立ながら、一応、入園は有料の植物園ですから、植物を育成して展示するプロの展示会ということになります。大きい鉢に大きな株を植えて、たくさんの美しい花を咲かせているという展示が多くて魅力的です。
コスミレ

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2007年01月14日

夢の続き (2)

ヒゴスミレ  毎年のように感動させられる嬉しい日があります。ほ~っと見とれてしまったり、目がテンになってしまったり(笑)、美しさに言葉を無くしてしまったり、そんな感動を与えてくれる個体に巡り会った日は、眠りにつくまで脳内映像がリフレイン、心がポカポカしています。
 昨年の場合なら、このヒゴスミレがその一つでしょうね。
 肥後(熊本)で出逢ったヒゴスミレは株数が多く、その中には噂の「紅が強い個体」もありました。写真の花たちも、裏面や側弁のほっぺたがほんのりピンク色ですね。関東圏でも時々ヒゴスミレに出逢うことはあるのですが、株数はとても少なくて、少し厳しい表情をしているような気がします。

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2006年11月26日

ブーケの痕跡

ムラサキコマノツメ  雨天の隙間を見つけて、今回は都内を探索してみました。先日、スミレの返り咲きが見られたので、ここならというポイントに出掛けてみた訳です。到着して1時間、花は全く見つかりません。徒歩で別にポイントに移動してみましたら、なんと、たくさん咲いていました。
 こういうところが不思議ですよね。実は、ご覧の通り、たくさん咲いていた痕跡があって、やって来るのが遅かった様子です。ここはスミレ、ノジスミレ、コスミレ、ヒメスミレ、それからタチツボスミレ等が見られるポイントですが、前から4種はどうにも良く似ています。この日は前から3種が咲いていました。来年は、もう少し早いタイミングで一度チェックしたいと思います。
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2006年11月19日

花も見ゆ

ムラサキコマノツメ  週間天気予報の精度が騰がって上がっているのでしょうね。予報通り、今日は北の一部を除いてほぼ全国的に朝から冷たい雨です。この予報を見て、昨日の内にすみれ探索に出掛けて、紅の強いスミレを見ることができました。
 3年前に返り咲きが見られる丘を発見してから、ほぼ毎年秋にやって来るのですが、2年前には少しだけ咲いていて、昨年はついに見つけることができませんでした。桜の返り咲きは葉の状況に起因する休眠メカニズムの狂いとされているようですが、すみれの場合はどうなのでしょうか。

 げに小春日ののどけしや 返り咲きの花も見ゆ~♪
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2006年08月28日

試行錯誤

ナンザンスミレ  この春、いろいろ工夫して、室内撮影に挑戦してみました。どうすれば、頭にあるイメージを具現化できるのかなぁ、と考えて、手作りの機材で試してみたのです。ポイントは、後にも先にもライティングなのでしょうね。ポートレートにはほとんどご縁がなく、ストロボを使う機会は限定的でした。
 でも、注目すべきことに、デジタル・カメラという代物にはWB(ホワイト・バランス)という要素があって、光源が蛍光灯だろうが、フィラメントだろうが、設定変更だけで良く融通が利く訳です。簡単で安価な手作り機材で、まぁまぁの撮影はできそうですが、もう少し光が全体に回り込むようにできないか、来年も試行錯誤してみようと思います。

 機材を買ってしまえば済むことなのですが。。。(´`;)
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2006年07月17日

残雪に咲く (8)

 残念ながら、余り良い写真ではありません。最後に見たミヤマスミレですが、下山の途中で天候が少し悪くなりました。最終バスの出発時刻が迫っていたので、坂の途中に咲いていたミヤマスミレをうまく撮影できないまま、雪渓を降りて行かなければならなかった訳です。
 他の場所では、たくさんの葉を見掛けることはあっても、花は全く見掛けていません。これは3年前も同じでした。直接、陽光が当たらず、雪渓が残り、沢が流れるような場所でだけ、赤紫色の花を咲かせていました。かわいいなぁと思いながら、しっかり見ている余裕がなくて、ちょっと残念でした。
ミヤマスミレ
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2006年07月05日

風通しの良い場所

アナマスミレ  時々、密集状態だとか、狭っ苦しい場所に咲いていたりで、窮屈そうにしているすみれを見ることがあります。このアナマスミレは広い場所に数株がで~んと咲いていて、ゆったりしているなぁという印象が深く記憶に残りました。
 庭で栽培していて分かることなのですが、すみれたちの生育に必要な要素として、陽光や水分、チッ素等のいわゆる肥料分が重要だというのは当然なのですが、もう一つ、風通しが大事だと感じることがあります。鉢の場合、その置き場所が壁際であったりすると、揺らす程度の風も期待できず、なにか卑屈に育ってしまいます。不要な水分の蒸散という事情もあると思いますが、風通しが良くてゆらゆら揺れることは、エクササイズのようなものという説はどうでしょうか o(^o^)o

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2006年06月15日

奥上州にて (2)

スミレサイシン  思い掛けず、スミレサイシンが咲いていました。少し葉が長めにも見えましたが、ナガバノスミレサイシンではないようです。人間が決めた区分に過ぎませんが、撮影地は「関東」の北端なのですが・・・。
 今回、大きく3拠点を回りました。その内、2拠点でスミレサイシンが咲いていたのですが、他方は、もう夏葉に近い状態の群落を形成しつつありながら、辛うじて花も見られたという状況でした。たまたま標高は同じ程度だったので、地域でも標高でもない、例えば、風の吹き方とか木の茂り方とかいう要素なのかなぁと困惑しながら、撮影していました。
 北海道にも行ってみたいのですが、例えば、夕張の山岳地帯で黄色いすみれたちを見ようとすれば、当然、それなりに山歩きをすることになります。調べてみましたら、たいへんなコースに見えます。体力がついていくものかが心配でした。結論はNGですね。少し鍛え直してからトライしてみようと思います。

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2006年06月14日

奥上州にて (1)

 地方によっては普通に見られるすみれの類とされているとか。でも、なかなか出逢うことができないすみれの一つと感じていたミヤマスミレに、狙いを定めて探しに出掛けたのは初めてのことでした。とは言え、出逢いは唐突でしたが、一度目にすると、チェーンのように次々と見つかるのも不思議です。
 これまではポツポツと見つかるのが常でしたが、今回は群生している草原で、撮影するのに踏まずに構えるのは難しいという経験をしました。なるほど、思い込みはいけませんね。
ミヤマスミレ
 上州北部を中心に走り回ってきました。やはり、関東甲信越では高山・亜高山域に行かなければ、すみれに出逢えなくなりましたね。あちらこちらと800Km近く走ることになりました。路傍で「奥上州」という言葉を見掛け、へぇ!と思ったのですが、今回の旅を表現するには都合が良さそうです。

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2006年06月09日

谷間の白い花

 最も遅く咲き出すグループのすみれですが、実際の撮影は5月でした。タイミングがうまく合わなくて、このページに持ってくるのが遅れてしまいました。これからは、遅れちゃったすみれたちの話が増えてくると思います (゜゜;)。
 常々、「白い花は撮影が難しいなぁ」と思っています。いろいろ工夫しても、なかなか雰囲気を撮り込むことができません。このコミヤマスミレにしても、もう少しソフトなイメージなんです。また、花色だけではなく、とても暗くて湿気のある山地の谷間(たにあい)とかが好きですので、やはり撮影には不向きだなぁと思います (´`;) 。太陽が高い時間帯に訪ねるべきですね。なぜか、いつも夕方に到着してしまうので(笑)、スケジューリングについては深く反省したいと思っています。
コミヤマスミレ
 関東甲信越地方で梅雨入りだそうです。ほぼ平年並みだとニュースでは言っていましたが、雨が多かったのに宣言をしなかっただけではないか、そんな気がするんですが、私だけ!?

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2006年06月07日

湖畔の白い花

 世に「名は体を現す」と言いますが、逆に「名は体を現さない」とも言いますね。フモトスミレは後者でしょう。余り、麓(ふもと)では見掛けません(笑)。この写真も標高1,500m程度の湖畔に咲いていたものです。株自体は多くないのですが、1株当たりの花数が多く、もう少し多いものも幾つか見掛けました。環境が良いのでしょうか。
 いろいろなタイプが見られ、変化が多い方ではないかと思っています。一例ですが、葉の形、特に先端の尖り具合には、写真のようにはっきりしているものと、尖りがなくて丸いものがあります。花や花茎に特徴がありますから救われますが、葉でも区別がついた方が楽ですね。
フモトスミレ

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2006年05月29日

短い名前

スミレ  昨日の話題から、「九州」と「長~い名前」という言葉つながりで、最も短い名前につなげました。バトンみたいですが、実は単なる偶然で、たった今、「あっ、そうか!一番短いすみれの名前はスミレだぁ」と気付いたのです。写真を選んでいた時には全く考えていませんでした。
 青い空と白い雲、遠く阿蘇の外輪山の一画が見えています。野焼きによって、通常は木が育たない坊主頭の山々には、黄金色の粉を散りばめたように無数のキスミレが咲くのですが、それだけではありません。スミレ等の明るい場所を好む植物たちも、我が世の春を謳歌していたのです。

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2006年05月25日

バラ蒔き戦術

ヒゴスミレ  マルバスミレの白い花が一面に咲いていました。このような光景を良く目にしますよね。半分冗談で「こいつぁ、とんでもなく多くの種子を作るんだろうなぁ」と考えていたのです。後日分かったのですが、本当に数え切れない程の閉鎖花を挙げるんですね。
 花後、1ケ月程経ってから自生地を訪れてみたことがあったのです。自生地と言っても、自宅から2km程度の場所だったので、ちょっと足を延ばせば良かった訳ですが・・・(笑)。象牙色の莢に独特の小豆色の斑点が入る朔果を、花期に劣らず、大量に立ち上げていました。

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2006年05月24日

雨に濡れても

ヒゴスミレ  野山でヒゴスミレと出逢った頻度が少ないためでしょう。なかなかヒゴスミレは花に出逢うことができないという印象があります。これには、株を見つけても花が咲いていないことが多いという意味合いも含んでいます。一方、園芸種である花弁の丸いヒゴスミレは多花性で、たくさんのかわいらしい花を咲かせます。
 この日、実は多くの株を見つけたのですが、花はこれだけでした。まぁ、花期の問題かも知れませんね。それから印象と言えば、明るい乾いた林下等に咲くすみれなのに、これまでヒゴスミレとの出逢いは雨の日が多かったのです。でも、雨に濡れても、空を見上げるように花を咲かせる姿が健気でした。
関東は今日も雨です。先程から、雷まで炸裂しています。元来であれば、五月晴れの日の心地よいの風を受けて、すみれたいが盛んにタネを飛ばす時期なのですが、この天候はどうしたものでしょうか。

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2006年05月21日

百聞一見に如かず

トウカイスミレ  再ピックアップ版で紹介するのもナンなのですが、これがトウカイスミレだそうです(笑)。ヒメミヤマスミレとは随分違いますよね。実は、南関東と東海地方で見られるものは、これがまた、雰囲気が違うらしいのです。困ったすみれです。
 自分なりに時間を割いて探していたのですが、なかなか出逢うことができませんでした。やっと出逢って、びっくりしたのはそのサイズです。とても小さい!まるい葉が写っていますが、直径12mmというところでしょうか。やはり、書籍情報だけでは感じ取れないものだなぁと、つくづく実感した瞬間でした。
青猫号(HONDA GF-GH2)の3月16日から5月15日までの走行記録を検分してみましたら、なんと4,500Km、一日当たり75Kmに迫る勢いだったことが分かりました。ガソリンも安くないのに随分走ったものです。それで、今日は二輪の白猫号(YAMAHA YP250S)で出掛けることにしました。久しぶりのお出かけ日和で、ついつい200Kmになってしまった日帰りツーリングです。タチスミレが咲いていました。そのお話は、また後日!

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2006年05月19日

上州菫詣で (5)

 すみれ仲間と伊香保温泉に泊まって、榛名湖周辺ですみれ散策をしたことがありました。その時のピカ一と言えば、それはエイザンスミレで、花全体がまぁるくて、花弁がふっくらしていました。
 ところが、ほんの少し標高の低い場所のエイザンスミレは、何かしゃきっとしていてつまらない感じがします(笑)。その上、葉がヒゴスミレのように細いのです。長く気温の低い時期が続きながら、太陽の位置は春なので、慌てて花を咲かせてしまった・・・!そんな余裕不足な表情なのかも知れません (。・・。) 。
エイザンスミレ

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2006年05月18日

上州菫詣で (4)

ヒナスミレ  周囲の山々や空がふわっとして薄暮に染まってきた頃、森の妖精ヒナスミレに出逢いました。ここのエイザンスミレとヒナスミレは、とてもかわいいんですよねぇ (^^*) 。
 今年は春が少し遅めだったのか、期待した場所ではヒナスミレが見当たらなくて、どうしたんだろうかと残念に思っていたのですが、綺麗に開花した株に出逢って嬉しくなりました。更に運が良かったのでしょうね。撮影地の近辺になんとか日照が残っていて、ファインダー越しの見えた花弁が陽光を受けて白く輝いていました。

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2006年05月17日

上州菫詣で (3)

 伊香保エリアの大きなすみれと言えば、チシオスミレも忘れてはいけませんね。一方、ここではチシオスミレの兄弟であるサクラスミレの方は少なくて、余り多く見掛けていません。
 長野での話ですが、そのサクラスミレはギュっと足の踏み場もなく密集しているのを見掛けたことがあるのですが、チシオスミレの方はと言うと、大きく見ればまとまっているとは言え、ポツンポツンと点在していると表現した方が良さそうな様子でした。
チシオスミレ

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2006年05月16日

上州菫詣で (2)

 少し記憶が曖昧ですが、アケボノスミレと初めて出逢ったのは伊香保エリアだったと思います。大きなすみれだなぁという印象と、葉がまばらにしか出ないという記憶が残りました。実際には、花後に葉が展開するのですが、それは後に知ったことでした。
 今、アケボノスミレの花色と同属間の交雑に興味があります。この花のピンク色は独特の色合いで、「曙(あけぼの)」という「空の色」由来の名称を冠として与えた古(いにしえ)の人々の想いが感じられますね。もう少し強い色合いの花を持つ個体を、クロバナアケボノスミレとかベニバナアケボノスミレと呼ぶことがあります。変化に個別の名称を与えることには余り同調できませんが、やはり気持ちは分かるような気がします。
アケボノスミレ

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2006年05月15日

上州菫詣で (1)

 東北を回る前に伊香保・赤城近隣に足を留めてみました。もうどれくらい足を運んだことでしょう。お陰様でカーナビは要りません(笑)。山の様子を見てルートを変えたりすることもできるようになりました。
 それでも、あれっと思う出逢いがまだまだあります。少し雨交じりの赤城エリアで、ピンクが強めのマルバスミレがたくさん咲いていました。それでも、いつもより株が少ない方だと感じました。そして、例年より春が遅い様子です。
 大沼まで登って驚きました。5月初めというのに、たくさんの雪が残っていたのです。地元の方によると、今年は2月前後までは春が早いと思っていたのに、4月近くになってから寒い日が続いたのだそうです。
マルバスミレ

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2006年05月13日

雪国のすみれ (7)

フイリフモトスミレ  フモトスミレは決して「雪国のすみれ」ではないですよね。そう、これは撮影した場所に関するこだわりで、ここは、ある書籍でフモトスミレの北限とされているポイントなのです。
 映像を見ておわかりでしょうか。ここはアカマツの林です。初めて訪れた時には、こんなところにフモトスミレがあるものだろうかと思いました。比較的明るくて、ゆったりした丘に、たくさんのフモトスミレが咲いていました。それも、とても素直に白い斑が入ったフイリフモトスミレでした。
 ふっくらとした渋い緑色の葉、まぁるくてピンク色の距、それを繋ぐ濃い赤紫の花茎、そして真っ白な花弁が眩しいようでした。

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2006年05月10日

雪国のすみれ (4)

 雪国を代表するすみれと言えば、スミレサイシンは筆頭にあがるのではないかと思います。日本海側のすみれとも言われます。実際、新潟で撮影していますが、この翌々日には岩手でもたくさん撮影しており、宮城等にも分布しています。個体数では、今回が最も多くのスミレサイシンに出逢いました。
 植物体全体が大きく堂々としていて、花や茎の色にメリハリがあり、山野で出逢った時のインパクトが大きいですよね (^.^) 。
スミレサイシン

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2006年05月07日

雪国のすみれ (1)

 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
 期せずして、まさに「雪国(川端康成著)」の冒頭を連想した越後湯沢を皮切りに、すみれの季節にもかかわらず、たくさんの雪に出逢った旅から戻りました。結果的に1,800Km超を走りましたが、とても楽しかった旅について1週間程度で報告したいと思います。
 報告は順不同になりますが、ここは越中の小さな駅です。駅舎のホーム端に咲くアナマスミレが、明るい太陽を浴びて元気いっぱいでした。地面にはいつくばるようにして撮影している横を、ゴトゴトと少し重そうな音を立てて貨物列車が通過していきました。
アナマスミレ

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2006年05月01日

鮮やかな踊り子たち

 大分2日目に出逢ったシハイスミレ、これが最も印象的なすみれの一つです。自然交雑種(フモトシハイスミレ)を見つけたというトピックスもありましたが、その周囲に咲いていたシハイスミレ自身のかわいらしさが記憶に残りました。
 葉の表面がツヤツヤしているタイプとコンピラ風がありましたが、多かったのはツヤツヤしているタイプ。その深緑色の葉に赤い花茎が立ち上がり、その上に端正なピンク色の花が鮮やかに咲いている姿は絶品ですよね(写真では伝えきれない(ToT))。加えて、花数の多さが目を引きますが、一面、このような状態です。これだけ花立ちの良いすみれも珍しいのではないでしょうか。
シハイスミレ

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2006年04月30日

さりげない午後

アケボノスミレ  今回の九州中央部を巡る旅で、最も多く見ることができたすみれはキスミレで間違いありませんが、その次はスミレかなぁと思います。初日こそ、「おっ、スミレだ」とか言っていたのですが、いたる所で見掛けるうちに、余り気にならなくなってしまいました(笑)。
 でも、こういう時は要注意なんですね。写真は最終日の午後、空港へ戻る前の最後の目的地で見掛けました。紫も白も両方スミレだと思います。栽培ならば時折見掛ける状況ですが、自然の中ではやはり珍しい方かも知れません。

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2006年04月29日

おっとりイメージ

 九州へ出掛けたすみれ散策の旅の中で出逢ったすみれたちを紹介していますが、実は、この旅行でアケボノスミレに出逢うことを余り想定していませんでした。たくさんあるんですね。端正な表情のアケボノスミレに何度も出逢いました。
 少し曇ったため、WB(ホワイトバランス)をこまめに操作せざるを得なかったのですが、少し調整すべき色合いの写真も撮れてしまいました。調整そのものは簡単ですが、なぜか、不思議な魅力がある色合いなので、このまま掲載することにします。アケボノスミレには、このようなおっとりしたイメージが似合うような気がしますね。
アケボノスミレ

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2006年04月28日

艶やか菫色

アカネスミレ  思わず車の速度を落としていました。これは・・・!艶やかな山桜のようなグラデーションが路傍に点在していたのです。少し先まで行って歩いて戻ってみますと、それは多彩な発色を呈するアカネスミレの群落でした。いや、アカネスミレだと思います。分かりやすいすみれだと語ったばかりなのに、実に情けないです(ToT)。
 開花から時間が経過すると、色褪せするすみれは良く見掛けます。でも、ご覧の通り、そういうことではなさそうです。ここを中心に50m程の範囲で、このような小群落が多く見られました。本当に、とても、とても綺麗です♪ ρ(^o^)b_。他に表現する言葉が見あたらなくて、そこを去りがたくて、まどろむように佇む夕暮れでした。

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2006年04月27日

噂の紅紫色

ヒゴスミレ  阿蘇くじゅう国立公園を巡る旅はレンタカーで約400kmという行程でした。この旅の最後の最後に出逢ったヒゴスミレは淡い紅紫色に染まっていました・・・、って、順不同で掲載しておりまして、まだまだ終わりではありません(念のため)。
 このような花について噂としては知っていたのですが、とてもかわいらしくて、「白いあっさりした花」という印象が吹っ飛んでしまいました。もちろん、近くには通常の白い花も咲いています。ヒゴスミレのページに写真を追加しておきましたので、比べてみて下さい。
 空港への道のりをわざわざ迂回して、走る車上から白い花を見つけたのですから、ちょっと頑張ったかなぁと思います。「肥後には確かにヒゴスミレが咲いていました」と日記には書いておこう (^◇^)。

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2006年04月25日

明るい花

アカネスミレ  ちょっと長めの距を持ったアカネスミレがきれいに咲いていました。全体に細長いイメージの花で、時々見掛けるタイプですが、決して典型品ではないでしょう。でも、このすみれに共通しているのは、その名の通り、明るい茜色の花だと思います。
 このすみれは、花も葉も変化がとても多いんですね。比べみたらおもしろいのではないかと思うほどです。それでも、特徴的な花の色と葉、それから植物体の全体を覆う微毛の様子から、すぐにアカネスミレだと分かってしまいます。あっ、こんなことを書いてしまって、間違っていたらどうしましょう (・ ・;))。

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2006年04月24日

頬紅すみれ

マルバスミレ  自然交雑種が続きましたので、「九州おそるべし」というコンセプトはそのままに、基本種を紹介したいと思います。さてさて、この可愛いらしいすみれは何でしょうか?花のアップだけでは分かりませんよね。ちょっと、意地の悪いことをしましたが、実はマルバスミレです。マルバスミレのページにも写真を追加しておきましたので、ご覧下さい。
 マルバスミレの花はほぼ白いというのは事実ですが、うっすらピンク色が滲んでいる花は時折見られます。ただ、このように、ほほを染めたフランス人形のような花は初めて見ました。とても嬉しくなって、はしゃぎ回ったのは言うまでもありません o(^o^o)o(^o^)o(o^o^)o

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2006年04月17日

魅惑色すみれ (2)

ヒメスミレ  神代植物公園のすみれ展に展示されたヒメスミレです。ヒメスミレらしからぬ、とてもかわいらしい色合いです。札に「ヒメスミレ たづ姫」と書き込まれていました。「田鶴姫」と標記するのではないかと思います。
 実は、他のすみれ展にも展示されていましたが、ここまでの印象で受け留めていませんでした。すみれの花の美しさは一瞬のものです。1年間、丹誠を込めて育て上げ、すみれ展のような場で、多くの方の目に留まったのであれば、それはすばらしいことなのかも知れません。

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2006年04月16日

魅惑色すみれ (1)

ナンザンスミレ  東京駅近くで開催されたすみれ展で展示されていたナンザンスミレです。まろやかな美しいピンク色!いったい何という交配種だろうかと思ってしまいました。展示会の時期にぴったり合わせて、一斉に咲かせたということでしょうか。高い栽培技術ですね。
 ナンザンスミレを自然界で見たことがないものですから、どうしても敷居が高いというか、少し理解が足りないという気持ちになってしまいます。栽培することによって、距や萼の付属体の様子等が分かり始めましたが、やはり、限定的ながら日本にも自生しているのですから、いつか観察に出掛けたいと思います。

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2006年04月06日

お寺のすみれ (4)

 都内で、あちらにもこちらにも、という感じですみれが咲いている場所と言えば、大きなお寺さんでしょう。数時間歩き回って、いろいろなすみれたちに出逢うことができました。
 そろそろ日が暮れ始めた頃、たくさんのすみれが目に入りました。遠目に1種類だと思って近づいたのですが、同じような色のコスミレとタチツボスミレの混在群落です。この時期、タチツボスミレも茎が短いので、形態的には有茎種も無形種も同じような雰囲気です。
コスミレとタチツボスミレ

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2006年04月05日

お寺のすみれ (3)

 これも「都内のいつもの場所」の端にあるノジスミレの群落です。これだけのノジスミレがまとまって咲いているのは珍しい方ではないでしょうか。陽が落ちつつあり、少しマゼンダが強く出てしまっているようですが、概ね、このような色合いでした。
 最近になって知ったトリビア(四方山話)ですが、ノジスミレやコスミレを用いた「紫花地丁(しかじちょう)」と呼ばれる生薬があるということです。すみれを食べる話は知っていたのですが、漢方薬ですかぁ!さて、気になる主な効用ですが、「解毒して腫れものを消す」のだそうです。へぇ~ (・_・) 
ノジスミレ

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2006年04月04日

お寺のすみれ (2)

 すみれ散策に出掛ける「都内のいつもの場所」のヒメスミレかな?です。まぁ、大丈夫だと思いますが、決して小さくない植物体のヒメスミレと、典型品ではないスミレやコスミレが、同時期に狭い範囲に咲いていると、あららと思ってしまいます (?_?;
 さて、デジタルでもフィルムのカメラでも同じですが、なかなか、現実に近い色が出なくて悩んでしまいませんか。紫という色は難しいですね。その上、使用モニターによって発色が異なったり、調整できていない場合もありますでしょう。図書とwebサイトを比較した場合、機能的な面ではwebサイトに軍配があがるでしょうが、色を平等に伝えるという意味では、下手な印刷物は除外して、まだ図書に一日の長がありそうです。
ヒメスミレ

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2006年04月03日

お寺のすみれ (1)

 すみれ散策に出掛ける「都内のいつもの場所」があります。そこは有名なお寺なのですが、こうした場所は常にきちんと手入れがされていますので、陽光の好きなすみれたちが元気に育ちます。ただ、スミレ,ノジスミレ,コスミレ,ヒメスミレ等々が一時に咲くため、とてもたいへんなんです。だって、とても似ていますよねぇ(?_?;
 すみれたちを見る機会が少しずつ増えて、なんとか違いが分かるようになってきたかも!という気持ちが、この場所で一気に不安に化けてしまいます。その上、おそらく、交雑してしまっている個体も多いのだろうと思います。で、翼ははっきりしていませんでしたが、これはスミレだと思うのです。さて、合っているでしょうか。
スミレ

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2006年03月30日

高尾より、春 (6)

 高尾をひとまわり歩いてみますと、ケーブルカーが登っていく表(南西)側と、その名も裏高尾という裏(北)側で、すみれたちの主要な分布が違っているなぁと感じることでしょう。すみれたちが好きな環境がそれぞれ異なるためですね。
 ナガバノスミレサイシンは高尾山の表側を代表するすみれでしょう。裏側である日影沢へ降りていく途中のいろはの森辺りでなら、時に目にすることもありますが、表側から薬王院または頂上へ向かう途中にたくさん咲いています。明るい場所で咲く美しい花を見るのは嬉しいのですが、参道の路傍でへばりつくようにして撮影していますと、さすがに人目が気になってしまいますね (^^*) 。
ナガバノスミレサイシン

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2006年03月29日

高尾より、春 (5)

 今年2度目の高尾は電車で行ってきました。登りと下りのルートが決まっていない場合、電車の方が自由度が高いという訳です。
 嬉しい誤算ですが、予想外に多くのヒナスミレに出逢いました。少し違う角度から撮影してみましたら、独特なイメージの写真になりましたよ (^.^) 。それから、太陽の様子は重要!このヒナスミレに出逢った時間帯までは晴れていましたが、その後、急に雲が出てきました。こうなりますと、いろいろな手立てを駆使したとしても撮影にはとても不都合です。かわいらしいすみれたちと出逢って、その時の印象をキープしながら写真に残すにはラッキーな偶然も必要だと思います。
ヒナスミレ

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2006年03月22日

高尾より、春 (4)

 高尾からの帰路、雨になる前に高速に乗ろうと急いでいたのですが、ふと、「以前、この路傍にノジスミレが咲いていたよなぁ」と思い出しました。不思議なものです。その時、記憶とは少し離れた場所でヘルメット越しに発見 (^.^) わぉ。
 そそくさと二輪を止め、膝をつくように撮影していますと、バス停の側に立っていた品の良さそうなおばぁちゃんから声が掛かりました。
「何があるんですの?」
「ノジスミレですね」
「私は全く気が付きませんでしたのに、良く見つけますのねぇ!」
 確かに、そうかも・・・。すみれが呼び留めてくれるんでしょうね(わはは、んなバカな)。南側が開けて少し明るくなり、まぁまぁの写りになりました。
ノジスミレ

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2006年03月21日

高尾より、春 (3)

 今回、訪れたのは「裏高尾」と呼ばれるエリアで、沢沿いに登って行くコースです。このコースでは、上の方と下の方それぞれに、知る人ぞ知る、コスミレが咲くポイントがあります。その上の方ですが、かなり白っぽい花が咲くんですね。
 ちょっと曇ってきたために暗く撮れて少し残念ですが、顎をつき出したような端正な横顔が好きなんです。でも、数年前から近隣の崩落が目立ち、個体数が激減しています。まぁ、自然のことですから仕方がないのでしょうね。すみれたちの生命力に期待しましょう。
コスミレ

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2006年03月18日

高尾より、春 (1)

ヒメスミレ  今年初めて、高尾山(東京都八王子市)を訪ねてみました。東京近郊に住んでいるすみれ好きなら、まぁ、何度となく高尾を訪問しているのではないかと勝手に思うのですが、そう思わせるような魅力があります。東京都下の、とても狭いエリアに多彩なすみれたちをはじめ、貴重な自然が残されている場所です。
 昨年は、杉花粉が飛び散って空が黄色くなっていましたが、今年は、それほどでもなくて安心しました。
 不思議なことに、すみれに関する限りですが、暖かいと言われる房総よりも早く開花する傾向があるのです。なにしろ、近所のヒメスミレは、まだ芽が出たばかりですから。

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2006年03月15日

千葉より、春 (3)

 先週のことですが、公園を歩いておりましたら、唐突にコスミレと出逢いました。まだ、想定していなかったこともあり、唐突に感じましたが、いやいや、確かに比較的早く咲き出すタイプのすみれですね。出逢ったとしても不思議ではありません。
 西の方から桜前線が早めに駆け上がって来ると報道されていました。今年は、すみれたちの春もほんの少し早いようです。
コスミレ

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2006年03月06日

すみれの盆草

 すみれの楽しみ方は多彩です。園芸の対象として、葉モノ、花モノ的な楽しみ方もあります。ウチュウランやユキワリソウ的に変わり花を愛でるというのもオツかも知れません。もっとも、これに否定的な方も居られますが、すみれは特別という気持ちになってしまうのでしょう。
 昨年、岩手を訪問した折り、山野草を盆器(鉢)に植え付けた寄せ植えを見つけました。少し調べて見ましたら、まだ言葉として普及不十分ですが、「盆栽」に対して「盆草」という表現があるそうです。すみれは花期の短かさが難点ですが、このような楽しみ方はとても良さそうですよね。
 でも、まさか野山に咲いている花を掘ってきて植えることは(現実には)ないと思いますが、これから、盆草をはじめようとされる方も、是非、タネから育てましょう (^.^) 。
アリアケスミレ

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2006年02月15日

ふんわりすみれ

 とても淡い色合いのヒナスミレです。デジタルカメラのクセで、このような色に撮れてしまった訳ではありません(^.^) 。通常、特に上弁が少し反り返るように展開するのですが、まだ開ききっていないようでした。
 すみれたちとは長いつき合いになったのですが、知っているつもりなのに、ちょっと変化があると、途端に悩んでしまいます。勿論、生育地では生育環境を含めた全体的な記憶から判断している訳ですから、もう少しピンとくるものがあったりするのですが、逆に思い込みも強くなってしまいますね。今年も出逢いたい森林の妖精です。
ヒナスミレ

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2006年01月25日

散歩道

 こぉんな場所が大好きなスミレです。玉砂利を踏む音が軽やかに聞こえる小径の傍に、なんだか楽しそうに咲いていました。人里の明るい散歩道に似合うすみれと言えば、自生のものではスミレかヒメスミレというところでしょうか。
 こんな日は、是非晴れていて欲しいですね。せっかくきれいに咲き始めた時に小雨が降ってしまいますと、花の色が部分的にあせてしまって、翌日に晴れたとしても、お見合い写真には向かない姿になります(笑)。すみれの季節には、あちこち、時間を掛けて歩きまわるようにしているのですが、どんなに個体数が多い時期でも、出逢いは一期一会だなぁと思います。
スミレ

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2006年01月14日

強い性質

 すみれの生育場所を見ていますと、時折、「もっと過ごしやすい場所があるのになぁ・・・」と思うことがあります。夏場は焼け付いてしまうアスファルトの隙間だとか、根を拡げる余地がなさそうな石段の隅などに、まるで好んで棲みついているかのようです。
 一例ですが、ヒメスミレは、雑草も避けるような砂利道や石畳の隙間に、へばりつくように咲いているのをよく見掛けますね (^^*) 。  写真は石垣の途中に咲いている姿を横から撮影していますが、乾燥に強い性質が陽光を独占するのに有利に働いているのでしょうね。強い陽光が大好きで、この環境になんとか順応しようと頑張っているのが分かります。
ヒメスミレ

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2006年01月10日

限りない出逢い

ミヤマスミレ(斑入)  すみれは草丈の小さな植物ですから、鉢で育てるのに適しているのかも知れませんね。園芸としての「すみれ」も楽しいものですから、一応、それなりの鉢数の世話をしています。ただ、とても根気の要る作業の積み重ねで、人間の方が適性を求められるような気がします(笑)。

 閉じられた世界で丈夫で美しい花を咲かせるのは得手とは言いかねますので、育成は自然の力に任せて、もっぱら、きれいに咲かせようとしている姿を探しまわる方に傾注しています。必然的に「旅」をすることになりますので、旅好きには至上の喜びになる訳です。幸運に恵まれた話ですよね。

 嬉しいことに、自然が与えてくれる出逢いには「限り」というものがなくて、毎年、新しい発見がたくさんあります。これは、今後ともずっと続いていくでしょうから、時間が幾らあっても足りません。

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2006年01月04日

過渡期

 すみれに魅せられたばかりの頃、とにかく、何でも良いから「すみれに関わる情報」が欲しいなぁと思っていました。現在のように、書籍、インターネット上にそれなりの情報があったら、とても嬉しかったでしょうね。更にブログのように便利な情報発信ツールが飛躍的に普及して、情報量もまた爆発的に増加したようです。
 しかしながら、園芸店で(かなり)いい加減な名前で山野草が扱われている例に似た現象が、インターネット上でも起きているようですね。当時、そのような状況だったら逆に困ったのではないでしょうか。相対して、インターネットという道具そのものを否定する不思議で極端な思考回路の方もいて、困った「情報過渡期」に差し掛かっているようです。
スミレ(覆輪)

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