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2008年10月30日

花茎の長いすみれ

 
リュウキュウコスミレ  リュウキュウコスミレも咲き出しました。リュウキュウシロスミレと同様、元来はもう少し柄が長くなるところなのですが、極く普通か、少し長い程度に見えますね。横に見える濃緑の小さな葉はちゃっかり住み着いた「小町リンドウ」です。これはご愛敬ですが、すみれ並みに他の鉢に種が飛び込む性質なのです。
 ところで、最近は「花茎」という言葉を使うようにしていて、一応、「花柄(花梗)」や「花軸」との微妙な違いを使い分けているつもりなのですよ(=^_^=) 。「花柄」は柄の部分だけを指し示す言葉で花を含みません。一方、「花軸」は花を含むのですが途中の葉も含みます。すみれのように一つの頭頂花をパッと付けるタイプの植物には「花茎」がぴったりする表現だそうです。すみれの場合、小包葉が見られる訳ですが、まぁ、極く小さいので気にしなくて良いのでしょう。

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2008年10月28日

木本性のすみれ

 
ヒバントゥス・コミュニス  初夏から晩秋まで延々と一日花を咲かせ続ける木本性のすみれ Hybanthus communis が今日も花を咲かせていました。カタカナ表記でヒバントゥス・コミュニスと表記していますが、どうしてもヒバンサス・コミニスとかコムニスとか、いろいろ表現にならざるを得ない訳ですね。
 広い意味ですみれには違いありません。ご近所さんに問われて「同じスミレ科ですが、別の属なのですよ」と説明してみても困った顔をされてしまいました。ピッタリな例えが見つかりませんが、桜はバラ科サクラ属、苺はバラ科イチゴ属、この両方を薔薇だとするのは無理というもの。一般にすみれと呼んでいるのはスミレ科スミレ属の仲間たちで、この白花の変わり者はスミレ科ヒバントゥス属を構成する数少ない仲間なのです。

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2008年10月26日

青花系のスミレ

 
青花系のスミレ  お気に入りになった青花系のスミレが元気に返り咲きをしてくれました。後方でひょろっと伸びている花茎が最初に咲いた花です。一つで終わりかと思ったのですが、意外な速さで次々に花茎が伸び上がって春と同じような姿になりました。
 スミレは花色が豊かで、自生品でも青・青紫・赤紫・紅、それから純白が見られます。ただ、写真の系統が持つ青さは稀有なもので、山野では見たことがない色合いと言えましょう。実は、栄養状態と環境が良ければ「枝咲き」になる系統でもあります。幸い、開放花も閉鎖花も良く結実しますので、比較的容易に代を重ねている優れものなのです。

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2008年10月24日

極小輪系パンジー

 
極小輪系パンジー  すみれ展のお話が続き過ぎですので、この辺で息抜きも兼ねて、最近のMyすみれ情報を記録しておこうと思います。
 一見してビオラ(ヴィオラ)と呼ばれて流通している多花性でちょっと小さめのパンジーですが、単三乾電池と比べてみますと極小輪タイプであることが分かっていただけるかと思います。単三乾電池を持ち出したのは直径約10mmの花を見て、Melanium節のViola arvensisを思い出したという訳です。(^^*)
 流通名は「神戸ビオラ/ペティート・ゴールド」。バニー(うさちゃん)のシリーズで知られていますが、ペティート(おチビちゃん)も色違いでシリーズ展開されているのですね。

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2008年10月22日

菫展見聞録 (48)

 
 へぇ、ナガハシスミレも展示されているんだぁ・・・、という感覚で見ていました。実はテリハタチツボスミレとの交雑種だったのです。なるほど、確かに葉には光沢があって、表面側に受け皿状態で丸まっています。写真の花は多くの面でナガハシスミレの特徴を持っていますが、中間的な個体もあるのだとか。でも、それでは何が何だかわからないでしょうね。
 今年、青森でテリハタチツボスミレの群落を見掛けました。葉は見るからに厚く、軽やかな空色の花を咲かせていたのです。同様にナガハシスミレの方も明るい色合いの花や葉でした。写真は新潟産だろうと推察しますが、青森産のテリハナガハシスミレも観察してみたいですね。
テリハナガハシスミレ

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2008年10月20日

菫展見聞録 (47)

 
 まだ十分に展開していない菊葉の愛らしいすみれが展示されていました。「ヒメキクバスミレ」と記載されていましたので、「ははぁ、なるほど」と早合点!つまり、ヒメスミレとヒゴスミレ辺りの交雑種かなと想像したのですが、一方がエイザンスミレだろう・・・という状態で全容は判明していないそうです。
 判り難いかもしれませんが、葉脈に沿って灰色系の斑が入っています。フイリミヤマスミレを思い起こしていただければイメージが近いでしょう。花は淡紅色のアカネスミレ風で、距の様子はヒメスミレに似ているかも知れません。でも、もう一方の親はミヤマスミレかシハイスミレではないかとされています。
ヒメキクバスミレ

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2008年10月18日

菫展見聞録 (46)

 
 青味の強いヒメスミレに続き、今回は薄紅色の花です。広く分布してるすみれですが、この色合いの自生品を見掛けたことはありません。でも、この花の方が「姫」と呼ぶのに相応しいような気がしますね。
 牧野標本館に竹内亮氏が採取したウスイロヒメスミレのホロタイプが収蔵されていますが、当然、標本では淡い色合いというだけで、具体色は判別しかねます。名前はよく見掛けますが、一般書籍等では詳しい情報が見当たりません。「写真集 日本のすみれ」にシロバナケヒメスミレなる写真が掲載されていますが、少し似ているようですね。現状、単なるヤマ勘ですが、「たづ姫」で良さそうな気がしています。
ヒメスミレ

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2008年10月16日

菫展見聞録 (45)

 
ヒメスミレ  さて、今回から東京都の世田谷で長い期間行われた展示会です。一般に4~5日間という開催パターンが多いのですが、こちらは約半月間という長丁場でした。ここ3年間、毎年会場が変わり、今回は地図を片手にやって来たのですが、こぢんまりとした展示スペースに多くの鉢がところ狭しと置かれていました。鉢や説明員の確保が大変だったろうなぁと思います。
 とても青味の強いヒメスミレです。これだけ花付きが良いと嬉しくなりますね。この青味ですが、実際の色に近いけれども蛍光灯の影響もありそうです。展示室は全体に暗く、室内奥は蛍光灯がボチボチ、一方で開放されたガラス越しの強い陽光が入るという撮影には少し面倒な環境でした(笑)。

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2008年10月14日

菫展見聞録 (44)

 
 今年、神奈川県で行われたすみれの展示会に関連する話題は44話分に及びました。実は番外編がありましたので、実質45話です。3ヶ月掛けてコツコツと見直しができたことになり、とても勉強になりました。なによりも、この展示会の内容はお見事ですよね。
 さすがに育成のプロです。鉢で育てたのか、展示直前で掘り起こして植え替えるのかは分かりませんが、それぞれの株がとても元気なのです。宿命とは言え、展示会のスケジュールに合わせて開花させる技術も素晴らしいですね。木本のすみれたちも含めて 多くの種類が相手ですから、それぞれに個性もあって苦労されたことでしょう。来年もタイミングが合えば出掛けたいと思います。
みごとな鉢の数々

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2008年10月12日

菫展見聞録 (43)

 
 神奈川の展示会について、沖縄のオリヅルスミレにトリを飾ってもらうことにします。実は3月に緊急登場していますが、改めて持ってきました。展示の都合で、遠くからの撮影になりましたので、皆、似たような写真になっています。
 野生絶滅に分類され、ニホンオオカミやトキと同じ状態で有名になってしまいましたが、それだけでなく、ストロンをシュッと伸ばす苺のような性質があり、二重に珍しいすみれですね。絶滅後に新たな自生地が見つかったと耳にして驚き、後日談として、見つかったのは少し違う兄弟分だったと知って、再度驚かされた記憶があります。テリハオリヅルスミレとして環境省のレッドデータブックに登場していますが、未だに学名はありません。口がきければ「我が輩も鶴である」と語ったかも知れません。
オリヅルスミレ
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2008年10月10日

菫展見聞録 (42)

 
イリオモテスミレ  沖縄のすみれでは既にアマミスミレが登場していますが、今回はイリオモテスミレです。ヤエヤマスミレの品種で、葉の形状が心形である点以外は母種と明確な相違はないと言われます。自生状態を見ていないので難しいところですが、植栽の個体をじっくり観察させていただいた限り、確かに葉の形状は少し違うようです。
 イリオモテスミレはヤエヤマスミレと混在しているのだそうです。連続した変化として敢えて分ける必要がないという声が上がりそうですね。ヤエヤマスミレの方は自生地で見ているのですが、全体の印象と葉の模様に関する限り、さほどの違いはありません。ただ、花の方では唇弁の様子が微妙に違うと感じますが、なにしろ、鉢植えですからね。やはり自生状態で観察しないと判然としないところです。
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2008年10月08日

菫展見聞録 (41)

 
 外国種が続き、今回は北米のヴィオラ・ワルテリです。ゴツイ葉に負けそうですが、独特の青い花が魅力的!薄いコバルト色でしょうか。米国のサイトを覗くと比較的多くの記事があり、普通に見られるすみれの部類に入りそうです。シクラメン風な丸い葉が目立ちますが、長く切れ込む托葉や、側弁の白くて長い髭もトレードマークの一つでしょう。じっと花だけを見入るとイブキスミレに似ているようにも感じます。
 オハイオ州にも自生していることを、今更ながら知りました。何度も行かされたのに、当然、そのような視線で周囲を見ることはなかったのでした。
ヴィオラ・ワルテリ
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2008年10月06日

菫展見聞録 (40)

 
 なぜか、また展示札の情報を記録して来なかったのですが、これはシロコスミレでしょうか。少し花弁が細めな感じがして、交雑種でしたぁというオチでなければ良いですね。間違っていたら甚だ失礼なのですが、シロコスミレだという前提で進めさせて下さい。
 シロコスミレは種子がたくさんできるので、採り播きをしていましたら、とんでもない株数に増えてしまいました。仕方がないので、二つの大きくて浅い鉢にも大量に植え込んだところ、両方で草丈が親の2倍くらいに、葉の面積に至っては3倍くらいになって驚いてしまいました。プランターに落ちたこぼれ種から発芽した株は極く普通の大きさです。いったい、どうした訳なのでしょうね。
シロコスミレ
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2008年10月04日

菫展見聞録 (39)

 
ヒトツバエゾスミレ  展示札の情報を記録して来なかったのですが、これは明らかにヒトツバエゾスミレですね。とても可愛らしい逸品だと思います。
 古い資料では、北関東の一部にだけ自生するエイザンスミレの変種と説明されていたと思いますが、現在では長野県北部や四国(愛媛県、徳島県)でも自生が確認されています。自生品は一昔前に、その北関東で目にすることができたのですが、雨降りの団体行動であったことから、しっかり観察する余裕がありませんでした。葉は単純な単葉だけでなく、多彩な変化があるそうですので、もう一度出逢って、ゆっくり観察したいものだと思っています。
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2008年10月02日

菫展見聞録 (38)

 
 この華やかな花も標準和名がない(または定着していない)ハイブリッドです。展示札の記載は「ベニバナナンザンスミレ x ベニバナエイザンスミレ」。組み合わせだけに注目すれば、大評判で流通している「紅鶴」と同じということになってしまいます(鈴木才将氏1979作出「エイザンスミレXベニバナナンザンスミレ・紅鶴」)。
 例えばエイザンスミレとヒナスミレの交雑種=オクタマスミレの場合、基準標本の産地である奥多摩(東京)産のみならず、山梨産でも埼玉産でも、この『組み合わせ』であればオクタマスミレですから、どうしても発現形態には幅が出る訳です。一方、交配選別種の場合、発現形態の幅(変化)の中から選び出したのですから、『組み合わせ』ではなくて『選択された遺伝子』に対する命名と考えるべきなのでしょうね。
和名なし(ベニバナナンザンスミレ x エイザンスミレ)
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