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2008年11月28日

粗忽長屋の侵入者

 
菊葉の気になるすみれ  前に登場したような気がするのですが、痕跡が見当たらないので初登場として扱わせて下さい(笑)。ご覧の通り、葉が菊葉ということはエイザンスミレ、ヒゴスミレ、場合によってはナンザンスミレを片親とする交雑種の系統でしょう。でも、朔果が割れて立派な種子が見えていますから、稔性ありの訳あり品ですね。
 実は、相変わらず粗忽な話で恥ずかしいのですが、この株がどこから紛れ込んだのか分からないのです。良く見ると萼片の付属体がナンザンスミレ風ですね。春にはほんわかイメージで淡紫色の花が咲いたと思うのですが・・・。種子は夏場から採取していて二世たちが育っています。今後は少し注意して観察しようと思うのですが、ところで、これは何者でしょうか。

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2008年11月26日

花茎の枝分かれ

 
スミレ(枝咲き)  何度か登場したブランチングと呼ばれる分枝性を示すスミレのアップです。ご覧の通り、花茎の小苞(包)葉の腋から小さな枝の花茎が出ているのが分かります。もはや、枝が出た時点で「花茎」と呼んではいけないのかも知れません(笑)。小苞葉って何のためにあるのかな?と疑問だったのですが、つまり、こういうことだったのですね。
 ところで、この株は春にも花咲かせていますが、ブランチングは見せなかったと記憶しています。それは気温が下がって返り咲きが起こり、開花した花が朔果を膨らませた頃から急に始まりました。複数の花が咲きましたが、現在は全て同じ状態です。いったい何が起爆剤になるのでしょうか。

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2008年11月24日

美味しいかい!

 
 上手にホバリングするものですね。ストローのような口吻を伸ばして吸蜜に忙しいのは、スズメガの一種でホシホウジャクといいます。胴体に黄色い部分が目立ち、尾付近に白い帯が入いるのが特徴だとか。それから、スズメガは一般に夜行性ですが、オオスカシバと同様に日中に活動するので目に留まることも多いと思います。
 ビロードツリアブもホバリングが得意ですが、花蜂の仲間と同様、できれば唇弁にしがみつき、落ち着いて吸蜜したそうな動きをします。でも、スズメガの仲間の方は吸蜜活動中は常に飛翔していますね。パンジーは花の中心部がきゅっと狭くなっていますので、器用で口吻が細長い方が有利でしょう。でも、花粉を運ぶポリネーターとしては役に立つのでしょうか。
パンジー

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2008年11月22日

菫展見聞録 (57)

 
 この展示会最後の見聞録に登場するのはフイリミヤマスミレです。今年、拝見できた展示会がもう一つありますので、その見聞録は年末年始辺りから開始できれば良いなと思っています。
 余り上手に撮影できなかったのが残念ですが、フイリミヤマスミレは品がありますね。展示札にはアポイミヤマスミレと記載されていたと記憶していますが、アポイ岳産という意味以上の特徴があるのでしょうか。未確認情報ですが、塩基性岩地帯に自生するので植物体全体が紫色掛っているとか。登山口近辺から比較的多く見られるようですので、写真を拝見する機会はあるのですが、特筆すべき変異があるのか分かりませんでした。
フイリミヤマスミレ

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2008年11月20日

菫展見聞録 (56)

 
 距の丸いかわいいイメージの花を咲かせているのはヒメスミレとスミレの交雑種ヘイリンジスミレなのですが、スミレの海岸性変種であるアツバスミレが片親なので、俗称アツバヘイリンジスミレと呼ばれて流通しているようです。ただ、ある通販サイトには「アツバ x マンジュリカ」と不思議なことが記載されていましたが(笑)。ちょっとした勘違いだと思いますが、伝言ゲーム的に普及しないことを祈りたいと思います。どちらにしても俗称の域を超えないものとして扱いませんと、ホコバヘイリンジスミレとかミョウジンヘイリンジスミレとか、長い名前の新商品が続々と登場しかねません。覚えるのがたいへんなのに、おそらく、ほぼ同じに見えることでしょう。 アツバヘイリンジスミレ

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2008年11月17日

菫展見聞録 (55)

 
 いつか自生地で確認したいタチツボスミレの海岸性変種であるシチトウスミレです。理由は、良く分からないからですね(笑)。海岸性で葉に光沢があって厚めということですが、ツヤスミレとどう違うのでしょうか。信用している資料で、それぞれの別名として記載されている場合と、それぞれに学名を伴って記載されている場合があります。おもしろいことにツヤスミレの方は品種扱いですね。
 言葉にしてしまうとほぼ同じ表現ながら分布域が異なるという意味で、アツバスミレとアナマスミレの場合に似ていますね。この両者ですが、自生地で見ると異なるすみれです。植栽では特徴が判然としないのが普通で、大きな判断違いに繋がりがちですから、ぜひ気を付けましょう。
シチトウスミレ

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2008年11月15日

菫展見聞録 (54)

 
 このような交雑種を拝見できるのも展示会の楽しいところです。まだ花が開ききっていないのが少し残念ですが、これはフモトスミレとヒゴスミレの組み合わせでタナオスミレと呼ばれています。比較的珍しい部類になるのでしょうか。植栽も含めて初めて目にしました。
 葉は、色も形も今シーズン真っ最中の菊にそっくりですね。それから、組み合わせが全く異なるにも関わらず、とても魅力的な花を咲かせるオクタマスミレ(ヒナスミレとエイザンスミレ)に良く似ています。さて、そうなると実際にタナオスミレの花を見てみたかったなぁ。両親のどちらに似ても目を惹くオーラがありそうで、このハイブリッドに強い期待をしてしまいそうです。
タナオスミレ

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2008年11月13日

菫展見聞録 (53)

 
 展示札ではナガハシスミレの品種であるミヤマナガハシスミレとして紹介されていました。やはり、これも微妙で、典型品は花びらや距がふくよかで紅紫の華やかな色合いですね。
 でも、写真の個体はミヤマナガハシスミレの細かい特徴、(パーツ単位ながら)例えば、花茎が赤みを帯びている点、若い茎葉が内側に巻く傾向、葉の基部が余り深く切れ込まない点などを示しています。おそらく、代表的な自生地由来で表示に間違いはないのでしょうが、一般の方が多い展示会ですから、できれば典型品を中心に陳列していただけると分かりやすくて嬉しいところです。
ミヤマナガハシスミレ?

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2008年11月11日

菫展見聞録 (52)

 
 展示札ではタチツボスミレの品種であるホソイスミレとして紹介されていました。やはり、品種となると微妙な場合が多いようです。典型品はもう少し鋸歯の粗さが派手かも知れませんね(笑)。
 ホソイスミレと言えば、短期間ですが福井県を走り回ったことを思い出します。それはホソイスミレが福井県で、地元出身で植物研究の先駆者である細井與三右衞門氏により採取されからですね(命名は中井猛之進氏)。福井県にはとても精緻な資料が存在しますが、脈々と引き継がれた気概のようなものがあるような気がします。
ホソイスミレ?

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2008年11月09日

三角竜すみれ

 
コスミレ  ちょっと妙な花が咲いていました。このトリケラトプス風な角があるのはコマキノ型、即ち、多距のコスミレです。因みに、右に大きく見える葉はスミレのもので、左手前に半分写っている葉がコスミレのものです。たくさんのスミレの中にコスミレがポツリポツリと咲いている環境ですね。
 少し曇っていて被写界深度を確保できていませんが、奥に見える花も同じ株元から延び、やはり距が三本ありました。では同じ株の花は全て多距かというと、このフレーム外に普通の花も一本だけ混じっていましたので微妙な話です。この株の場合、枝変わり的な変化の域を出ないのかも知れません。蛇足ながら、トリケラトプスは「三本の角がある顔」が語源だそうですから、ぴったりですね。

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2008年11月08日

どんぐりとすみれ (2)

 
スミレ  勝手に名付けた「返り咲きの丘」では、今年の秋もたくさんの花を咲かせています。その年の気象条件に影響を受けるようですが、満開はこれからで、結果的には昨年と余り変わらない様子でした。
 返り咲きの花は、春に咲く花に比べて小さめだったり、形が歪だったり、貧弱な場合が多いのですが、ここで見られるスミレは花も葉もしっかりしていて、春に比べて特に遜色はありません。驚いたことに、丘を埋め尽くす株の数においても見劣りしないレベルです。おそらく、夏に伸びた草がきちんと刈り取りられる環境が寄与しているのではないかと思いますが、これはもう「二期作」ですね。

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2008年11月07日

どんぐりとすみれ (1)

 
スミレ  すっかり秋の気配が漂い、肌寒いとさえ感じるようになりました。少し早くはないかと心配しつつも、いそいそと「返り咲きの丘」に出掛けてみました。わぁ、咲き始めています。嬉しいですねぇ。
 自分が見るだけではもったいなくもあり、春と変わらない姿のスミレをモチーフにして、どのように伝えようかなぁと、いつも考え込んでしまいます。ここはどんぐりさんの登場でしょうね。丸いどんぐりが生っている枝の下で咲く紅色のスミレという構図はいかがでしょうか。バランス上、それぞれの要素が小さくなってしまうのが難点ですが、まぁ、ご容赦下さい。

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2008年11月05日

菫展見聞録 (51)

 
テリハタチツボスミレ?  説明札がちらっと見えていますが、日本海側などの多雪地域で見られるテリハタチツボスミレとして展示されていたものです。
 今年、下北半島でテリハタチツボスミレの群落に出逢いましたが、それは目を奪われるような華やかな色合いを醸し出していました。困っているですが、展示会の個体も含めて出逢う度に違う印象を受け、どれが典型品なのだろうかと戸惑っている状態です。さて、写真の個体ですが、葉の基部が深い心形で、鋸歯が粗く、葉の厚みが余り感じられません。少なくても、下北半島のテリハタチツボスミレとは全く異なるもので、敢えて言えば、別種ながらツヤスミレと呼ばれる海岸性のタチツボスミレに似ています。

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2008年11月03日

菫展見聞録 (50)

 
 今回は、ご覧の通り、組み上げられたレンガの壁をバック紙の代わりにしてみました。渋い赤と白い花の組み合わせはなかなか良いですね。やはり、白っぽい花には何らかの配慮が必要かなぁと思います。
 この展示会では、いつもマメな工夫が見られるのですが、展示品を説明する札がきれいに印刷されていて、ヒトツバエゾスミレと読めますね。おそらく印刷物に詳しい方や器用な方が多くいらっしゃるのでしょう。ポスターなどを含む会場への誘導、展示物の説明、すみれに関するガイダンスなど、写真も有効に使って全体として分かりやすい展示になっています。一般の方に見てもらう訳ですから、このような分かりやすさが重要であることは言うまでもないことですね。
ヒトツバエゾスミレ

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2008年11月01日

菫展見聞録 (49)

 
オトメスミレ  さて、すみれ展示会の話に戻ります。全体の印象、特に葉の丸さからタチツボスミレであることが分かりますが、花が白くて、距と萼付近限定でほんのりと淡く紫掛っているので、オトメスミレと呼んで良さそうですね。
 たまたま後方に黒っぽい鉢がありまりましたので、バック紙代わりに利用させていただきましたところ、花の白さがとても引き立ちました。微妙な紫色も分かりやすくなりましたね。御覧の通り、花期にはキリっとしてなかなか見栄えのする姿をしています。鉢で鑑賞して楽しむ価値十分ですが、花後は茎が徒長してしまってだらしない姿になってしまうのは仕方がないと我慢しましょう。

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