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2009年10月30日

展示会の花 (6)

 
ヒゴスミレ(白変種)  興味深く観察していたのはヒゴスミレの白変種です。元々、普通は白い花を咲かせるすみれですが、所謂「青軸」の個体は初見でした。展示の説明書きには「わずかに色がのる」と記載されていたのですが、どう眺めまわしても分かりません。花の中心部に緑色が見えていましたが、それって白変種でも普通に見られるのではないでしょうか。
 展示室の窓位置の関係なのか、全体がヒョロっとした花茎が同じ方角を向いており、極めて不自然な構図です。自生地では花があちこち好きな方角を向いていることが多いので、撮影しようとする時には「ほらっ、みんな撮るよ!」と声を掛けたくなります。一方、この鉢たちの場合は、一日に一度でも鉢の向きを変えてあげたくなりますね。

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2009年10月28日

秋のハイブリッド

 
 我が家の棚にも返り咲きのシーズンがやってきたようです。春と違って、ちょっと固まった雰囲気の花を咲かせているのは「キクバノジスミレ・春爛漫」です(注:別種の葉が写り込んでいます)。ヒゴスミレ(桃色花)とノジスミレの人工交雑種ですね。他のすみれたちは大人しく冬を待っているのですが、さすがにハイブリッドは元気に見えます。
 もうひとつ、お気づきかと思いますが、朔果が丸々と膨らんでいますね。しっかり稔性があります。倍数体ではないはずなのですが、大粒の種子が確実に収穫できて、完全稔性と表現して良いのだろうと思います。近頃、稔性のあるハイブリッドが増えたのでしょうか。棚に何種類かあって、元気に種子を飛ばしています。
キクバノジスミレ・春爛漫

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2009年10月25日

展示会の花 (5)

 
コスミレ(コスミレサクラ)  大人しい感じながら美しい花を咲かせているのは、長く流通している園芸品種「コスミレサクラ」です。この呼び名、サクラタチツボスミレ風に「サクラコスミレ」と呼ばないところが独特ですね。でも、これならサクラスミレとの交雑種と勘違いされてしまうことを回避できるでしょう。花の色合い以外はコスミレそのもので、詳しい由縁が分かりませんが、コスミレの得難い花変わりだろうと思います。
 ところで、この園芸品種は不思議な仲間といっしょに流通しています。「雅スミレ」や「天城」等という名前を冠して、以前は日本スミレ(最近は日本のスミレ)というカテゴリーで紹介されていました。でも、これらはどう見ても外国種です。外国人力士の四股名みたいですね。

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2009年10月20日

展示会の花 (4)

 
ヒメアギスミレ  2年前、蕾だけしか観察できなかったヒメアギスミレです。今回はかわいらしい花がたくさん咲いていました。「顎」という名前をもらった由縁である葉の湾曲が目立ちませんね。「花後に半月形になる」と説明されており、一昨年は早過ぎたのかと訝っていたのですが、今回も似たような様子です。
 確かに、花が咲いているので「花後」ではないのですが、文献やインターネット情報を調べてみると、花の段階でも葉がもう少しブーメラン状になっている例が多いようでした。鉢植えとして育てられて代を重ねる内に、こぢんまりと大人しくなってしまったのでしょうか。残念ながら、自生状態で観察したことがないもので判断しようがありません。

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2009年10月18日

深まる秋に

 
 秋も深まって、すみれの返り咲きの話題も聞こえるようになりました。一方、春から夏を超えて花を咲かせてきたヒバントゥス コミュニスは、大量の果実を生産して、そろそろ疲れが見えてきたような気がします。それでも、まだ白い花を咲かせていて、それほど大きい訳ではない樹木一本で、いったいどれだけの花を咲かせるのだろうかと感心してしまいました。
 暑い地方を故郷にするスミレ科の植物ですので、暖冬傾向にあるとは言え、関東で屋外越冬は無理です(実験済み)。今年はここ数年では秋の訪れが早めに感じられ、いつ頃、屋内に移動しようかと思案中ですが、時々、シジミチョウが訪花しているのを眺めていると、もう少し外の風に当てておきたいと思うのです。
ヒバントゥス コミュニス

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2009年10月15日

展示会の花 (3)

 
 すみれの仲間らしからぬ尖った葉をたくさん付けています。まだ茎が伸びていない若い株のようですね。これはヴィオラ・アーボレッセンス、つまり、「木立するすみれ」という名前をもらった灌木型のスミレ属です。スミレ科には木本種が多く、リノレア属やメリキトゥス属等のように木本種ばかりのグループもありますが、スミレ属では極めて珍しいと思います(実は知らないだけかも)。
 木本種の多くは熱帯域の植物ですが、これは欧州に自生しています。南地中海沿岸ということなので、むやみに寒くはないにしても独特の気候ですから、この手の植物は冬に花を咲かせるようです。少ない写真資料を見ると、展示されていた白っぽい花より、日本で普遍的に見られるような青紫色の花の方が多く見受けられました。
ヴィオラ・アーボレッセンス

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2009年10月10日

展示会の花 (2)

 
 ヒラツカスミレはヒゴスミレとエイザンスミレの良いところを持ち寄った由緒正しい雑種です(笑)。野山ではなかなか出逢うことができませんよね。ふと考えると、両親がいっしょに花を咲かせる産地って、そんなに多くない様な気がします。実は、今年、初めてそんな自生地に足を運びましたが、雨と霧がすごかったので、両親をそれぞれ見つけただけで立派かなぁと。o(^▽^)o
 一般流通している株の多くは、人工的に交配して選別した園芸品種でしょう。この組み合わせのなかには、野山で見かけたら仰天してしまうような濃い紅色の花を咲かせる系統もあります。その上、稔性があったりしますので自然に個体数は増えています。まるで新しい独立種を創り出したようなものではないでしょうか。
ヒラツカスミレ

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2009年10月05日

展示会の花 (1)

 
 この展示会は、栽培のプロが手塩にかけて育てた元気な花たちばかりが展示されていますので、いつ見ても見事なものです。特に優良株を選んでいるようですね。このオトメスミレ、豊かな丸みを帯びた花びらは純白で、距にはほんのりと淡い紅色が滲んでいます。これぞ、深窓の乙女というイメージでしょうか。
 もう少し花びらが細長い感じだったり、距の色が濃い紅色だったりすると、同じオトメスミレでも印象が違ってきます。工場で規格品を作っている訳ではありませんので、自然が作り出した植物たちには、元々、バラツキという素敵な幅があるものなのですね。
オトメスミレ

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