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2010年04月30日

旅ごころ (4)

 
スミレサイシン  順番を守らずに旅の記録を持ち出しています。この良く晴れた日、いつか訪ねたいと思っていた下越の山塊を歩き回ってみたところ、花が終わりかけに近いカタクリの横でスミレサイシンが大きな葉を展開していました。
 スミレサイシンは花も大きいので、写真で見ますと葉の大きさが際立ちませんね。稀に、大人が手でグーを出した程度の大きさになる葉も見られるのです。大きな花は整った形をしていて、独特の青紫色が特徴ですが、ここでは淡い青紫から白っぽい色まで観察することができました。咲いていた場所の雰囲気を伝えたくて広い範囲が写っている写真を選びましたが、花が小さくなってスミレサイシンの品の良さが伝わりません。まぁ、1枚では伝えきれない魅力を持っているお気に入りです。

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2010年04月29日

旅ごころ (3)

 
シハイスミレ  旅に出る前、誰しも「どんなすみれたちに出逢うことができるかなぁ」と想像するのではないでしょうか。今回、悩む必要なく、簡単に識別できるマキノスミレを観察したいと思っていましたが、さて、これはなんでしょう(笑)。
 実際に観察したすみれ好きの立場で言えば、これはシハイスミレの方です。分布情報があるのかと改めて調べてみましたら、レッドデータ情報に「地域個体群(LP)」という扱いで記載されていました。写真の個体は葉が立ち気味ですが、半径1m程で数えてみたところ、地面から75°以上の角度を維持しているのは約40%、十分に開いた葉身で長さ対幅の縦横比は平均で約1.56という状態です。福井、岩手、それから過去に新潟で観察したマキノスミレとは別物でした。果たして、旅の運は良いのか悪いのか。

<紹介>趣味のサイト「花の写真館」は、基本サイトの「四季の山野草」、そこから独立した「すみれの部屋」「イカリソウの部屋」、サイドストーリー「野の仲間たち」等で構成されています。特に「すみれの部屋」には多くの方に訪問いただきました。サイトの一部「徒然草=つぶやきの棚」をブログで再現しています。

2010年04月28日

旅ごころ (2)

 
 車で920Km程の旅から戻りました。出発前に雨が止み、旅の間は晴れか薄曇りで、日本海で雨が降り出したのをきっかけに帰ることにしたのですから、「晴れ女」と自称する連れもまんざらではなさそうです(笑)。
 ここ下越で最も多く目にしたのはナガハシスミレです。次にオオタチツボスミレ、稀にタチツボスミレが見られるという状況ですから、旅人には不思議な分布に見えて仕方がありません。幾つかの変化も見られ、もしかしたら、交雑種のイワフネタチツボスミレではないかと訝る個体もありました。ですが、似た両親間の交雑種は見極めが難しいと感じさせられるだけです。もう少し観察を重ねれば、認識できる日が来るのかも知れません。
ナガハシスミレ

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2010年04月23日

旅ごころ (1)

 
 少し懐かしい写真を持ってきました。ここは熊本県。たまたま通り掛かった山間の町で撮影したものです。濃い色できりっとしたスミレの後方で八重桜としだれ桜が咲いているという構図ですが、ご想像の通り、地べたに這いつくばってアングルファインダーを覗き込んでいます(笑)。この場所にはアリアケスミレも混生していて、フィールドでハリマスミレを観察できた場所でもあります。
 毎年、あちこち旅に出ていながら、観光地を余り知らなくて笑われそうですが、ここは石垣が多いなぁ!とか、ほとんど瓦屋根だね、とか、蜜柑の花の香を楽しむために窓を開けて走ったりと、もっとベタに土地の雰囲気を味わっているような気がします。また、今日からしばらく旅に出ます。
スミレ

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2010年04月21日

賑わいの棚 (4)

 
 実生から何年か経って、やっと、まぁまぁの花が咲いてくれたリュウキュウシロスミレです。なかなか上手く育ってくれなかったのです。それでも、閉鎖花を上げて、多くの種子を飛ばしていました。
 発芽状況は決して悪くありません。花を見ないままで代を重ねることになり、途中で別のすみれと入れ替わっていないかとビクビクものでした。やっと咲いた花は大人しいイメージですが、どうやら、リュウキュシロスミレで間違いなさそうです。ところが、お向かいさんの玄関口で、コンクリートの隙間から白い花が咲いていると声を掛けられました。なんと、とても立派に育ったリュウキュウシロスミレです。鉢植で棚に置かれるのはお気に召さないのかもしれません。
リュウキュウシロスミレ

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2010年04月19日

賑わいの棚 (3)

 
 育てることは余り得意ではないのですが、このシロバナオオタチツボスミレはとても長く育て続けています。代を重ねて、もう10年以上になるかも知れません。ですから、丈夫で育てやすいと勝手に思い込んでいますが、一般的にはどうなのでしょうか。
 オオタチツボスミレですから、大きな鉢に植え込めば大きく育つのですが、扱い易い小さめの鉢でも元気にこじんまりと育ってくれます。おもしろいことに気がついたのですが、実生から秋までに育った地上部が冬でも枯れずに青々としています。そして、そのままきれいに花を咲かせるのです。この辺が雪国のすみれですよね。
シロバナオオタチツボスミレ

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2010年04月17日

賑わいの棚 (2)

 
 今日は都内でみぞれが降るような困った天候です。今後、5月ともなれば急に気温が上がるのでしょうが、まだ花を咲かせていない鉢たちどうなるのでしょうか。やはり、早くから咲きだして、花期が長い種が優位を示す好例だと思います。
 既に咲いていたヴィオラ・ソロリアは、この冷え込みで、むしろ花期が長くなったようなものです。大きな花は種子を飛ばす力も強いのか、かなり離れた場所まで飛んで、いつの間にか「軒先を貸して母屋を取られ」てしまった鉢が増えていることが分かりました。小さい鉢が不似合いなので、大きな鉢や地植えで育てることになるのですが、結果、大増殖してしまって良いのか悪いのか(笑)。
ヴィオラ・ソロリア 'プリセアナ'

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2010年04月15日

賑わいの棚 (1)

 
 この季節、本来なら「花冷え」という言葉も終わっているはずの時期ですが、時折、暖房が必要な寒い春です。庭に組んだ棚に並んだすみれの鉢たちも動きが遅くて、既にすみれの展示会がほとんど終わったというのに、まだ満開になってくれません。
 日当たりの良い一角でヴィオラ・アルベンシスが咲き出しました。幾つかの鉢でこぼれ種から芽を出しているのです。春待草の花と並んで撮ってみると、大きさの違いは一目瞭然ですね。花全体で、後方にある濃紫色の花びら1枚に及びません。ただ、花は小さいのですが繁殖力の強さは折り紙つきです。日本の牧草地でも雑草化しつつあり、マキバスミレという名前をもらってしまいました。
ヴィオラ・アルベンシス

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2010年04月14日

定点観察 (7)

 
マルバスミレ  春と秋に観察に行く自然公園を歩いてみました。基本的には紅色系のスミレを観察に来たのですが、おとなしい花がほんの数個しか見られませんでした。ここは秋の返り咲きの方が数も多く、花も鮮やかという不思議な場所です。
 そのスミレの他に、小さい株ばかりのタチツボスミレ、なぜか花が終わっているコスミレ、ニオイタチツボスミレもどき、数株のアカネスミレが見られましたが、何か寂しい感じで盛り上がりません。不安定な空模様を眺めながらの帰路で最後の定点観測です。そこでは秋に大量の種子が見られたマルバスミレがとても華やかに咲き誇っていました。終わり良ければ全て良しですね。

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2010年04月13日

定点観察 (6)

 
 低気圧の狭間を選んで、ある自然公園にやってきました。カタクリは終わっているのにスミレが育っておらず、何かチグハグな印象の寒い春です。タチツ ボスミレもまだ草丈5cm程の株ばかりですが、公園を一回りした頃、大き過ぎるニオイタチツボスミレの株を見掛けました。2輪だけの花は色が濃くて中央部が白く抜け ていますが、形が中途半端です。
 周囲には他にも大きめでタチツボスミレ風な葉をした株が見られたのですが、丸く開いた花はむしろニオイタチツボスミレ風です。この一帯では、どうも 交雑の痕跡が見られるようですね。組み合わせではマルバタチツボスミレということになるのかも知れませんが、それぞれ微妙です。この個体は無香ですが、ニオイタチツ ボスミレとしておくことにしました。
ニオイタチツボスミレ

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2010年04月11日

出窓すみれ (6)

 
 柔らかい紅色の麗しい花でしたので、珍しく花をアップにしてみました。普段、花だけをアップにしても特徴が分かりにくいだけでなく、何か落ち着かないので余り採用していませんが、今回は花の姿に惹かれてしまいました。
 3月半ばに、ついつい購入してしまった苗で、タグには「ベニバナハリマ」と印刷されていました。花の様子は展示会やフィールドで観察できたハリマスミレと同じイメージのものですが、白い中心部から外側へ滲んだ紅色が特段の印象を与えます。「結実は極めて良好」という情報もあったので、少し期待していたのですが、残念ながら、花後に伸び上がった果実はシイナばかりでした。情報は確認できないままです。
ハリマスミレ(紅花)

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2010年04月08日

少し遠くへ (4)

 
 富士山が間近に見える絶景の地は、その標高から、まだ春が浅い場所でした。太陽の角度が下がって、もう少しで撮影も難しくなる頃、最後に軽く旧道を歩いてみることにしたのですが、なんと嬉しいハプニングで、イブキスミレの芽生えを観察することができました。
 イブキスミレは極めて早咲きなので、多くのすみれたちを期待してやって来る時期には、既に花が終わっていることもあります。うまく時期が合えば、車の中からでも分かる程にこんもりと大きな葉を展開していて、その傘の下で花が見え隠れする姿が見られるでしょう。ただ、自生地が遠いこともあり、これまで芽生えの様子を目にする機会はありませんでした。これはまさしく「嬉しいハプニング」だと思います。
イブキスミレ

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2010年04月07日

少し遠くへ (3)

 
 友人に誘われて出掛けた先から移動して、通算300Kmも走った場所で、大きな期待はせずに周辺をウロウロしてみました。明るい林に咲くすみれたちは芽を出したばかりか、全く姿かたちがない状態なので、少し暗い山道を歩いてみました。すると、期せずしてエゾアオイスミレの花に出逢ったのです。
 この地にエゾアオイスミレが自生することは知っていましたが、何度も通っているにもかかわらず、花を見たのはなんと4回目です。そうか、たくさん咲くのは今頃なのかと再認識しました。ただ、明るい林縁に生育することが多いと思っていたのですが・・・。ふと、上を見ると、まだ頭上の樹木が葉を展開していません。なるほど!ここでは微妙な時期に花を咲かせていたのでしょうね。
エゾアオイスミレ

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2010年04月06日

少し遠くへ (2)

 
 ケイリュウタチツボスミレへの移行型風なタチツボスミレや、白が強い花色のタチツボスミレを観察して、次はどこかなぁと友人に問うと、「この辺だと、ここだけだね」ということを言うのです。千葉から東京を抜けて神奈川の端、ほぼ静岡まで来ているのですよ。やはり、意外性の人物には違いありません。(´ー`)
 それならと、静岡を超えて山梨まで足をのばしました。今年は気温が低いので、ある程度は想像していたのですが、富士山周辺のトウカイスミレは葉が展開したばかりです。まぁ、もう少し大きくなると花を咲かせる極く小型のすみれです。友人に余りなじみのない種を見せることができて良かったということにしておきましょう。
トウカイスミレ

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2010年04月05日

少し遠くへ (1)

 
 友人に誘われて、やっと晴れた土曜日に出掛けてみました。待ち合わせ場所まで車で2時間、「ところで、今日は何を見に行くのかな」と問い合わせてみました。「ケイリュウタチツボスミレだよ」という回答に驚いてしまいました。この友人、すみれに詳しいという訳でもないのに、突然、シコクスミレの写真を送ってくる意外性の人物なのです。
 さて、想像を超える遠距離まで走って到着したのは、確かにケイリュウタチツボスミレが見られそうな環境に違いありませんでした。また、過去に見た資料でも自生記録があるのは事実でしたが、そこの個体はタチツボスミレとの中間と位置付けるべき形状で微妙な姿だったのです。その代わり、かなり白っぽくて可愛い個体に出逢いました。ただ、形状的には完全にタチツボスミレのようですね。
タチツボスミレ

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2010年04月02日

成熟した株

 
 室外で早い時期から咲き始めたのはハイブリッドたちでした。この淡い紅色の花は「幾夜の夢」や「春待草」と同じ時期から咲いていた「キクバノジスミレ・春爛漫」です。もう更新して3年目の株で、根元が木質化していますが、かなり元気で、どんどん花芽を上げ続けています。気温が低いと花が長持ちして良いですね。
 さて、この木質化した株をどうしたものでしょうか。まず、セオリー通りに株分けと根伏せをしてみる頃合いだと思いますので、花後に試してみることにします。やはり、稔性があった方が簡単に維持できるのですが、残念ながら、それではビジネス的には不都合なのかも知れません。
キクバノジスミレ・春爛漫

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2010年04月01日

出窓すみれ (5)

 
 やっと春らしい雰囲気が漂っていました。とても嬉しい4月です。
 今年、何度か登場する予定のハイブリッドで、正体が正確には分かっていませんが、完全稔性があります。4年目(あれ、5年目かな?)に入って、呼び名を付けることにしました。ナントカスミレと呼ぶのも良いのですが、サントリーフラワーズさんの「春待草」の例がおもしろいと感じていて、それから、少しミステリアスな雰囲気も良いかなぁと「幾夜の夢」という名前にしてみました。ヤクシマスミレの血が入っていると想像しています。
幾夜の夢

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