徳島のすみれ各地のすみれ

 都道府県単位で分布図をマッピングしていると、いろいろなことが分かってきます。そんな中で徳島県に興味を持っていました。分布している種のバライエティが豊富なのです。ただ、このwebサイトの編集者のようなすみれフリーク(笑)がいて、他の地域より気合が入っているだけかも知れないという憶測もあったのです。実際に見てきました。その後で「徳島県植物誌」を参照していますが、現実にすみれの濃い地域でした。同時に、すみれフリークも出没している地域だという印象も強くしました。o(^▽^)o
 自然交雑種も記載されていましたので、参考まで列記します。オクタマスミレ、フギレシハイスミレ、カツラギスミレ、ムラカミタチツボスミレ、フモトシロスミレ、マルバタチツボスミレです。因みに、ヤエアカネスミレとフモトシロスミレは新称という注釈がありました。

 蛇足に近い補足ですが、この地にアカバナスミレの観察報告があります。まだ、正体が定かでないすみれなので、表には記載しないでおきます。
(2009/09/06)

フモトスミレ ケイリュウタチツボスミレ

# 品種または変種 自生確認 参考資料 補足
1) アカネスミレ     (A)   ウスアカネスミレ
2)   オカスミレ   (A)    
3)   コボトケスミレ   (A)    
4)   ヤエアカネスミレ   (A)   f. akiyamana C. Abe, f. nov.
5) アケボノスミレ   (A)    
6)   クロバナアケボノスミレ        
7) アリアケスミレ     (A)    
8) エイザンスミレ   (A)   (エゾスミレと記載)
9)   シロバナエゾスミレ   (A)   白変種
10)   ヒトツバエゾスミレ   (A)    
11) コスミレ     (A)   ヒゲコスミレ
12)   シロバナツクシコスミレ        
13) コミヤマスミレ     (A)    
14)   アカコミヤマスミレ   (A)    
15) シコクスミレ     (A)    
16) シハイスミレ     (A)    
17)   コンピラスミレ   (A)    
18)   フイリシハイスミレ   (A)    
19)   ミドリシハイスミレ   (A)    
20) (シロスミレ) ホソバシロスミレ   (A)   (シロバナスミレと記載)
21) スミレ   (A)   ケスミレ、、オオバナスミレ
22)   アツバスミレ   (A)    
23)   ニシキスミレ   (A)   逸出品?
24)   ホコバスミレ   (A)    
25) スミレサイシン     (A)   絶滅危惧
26) ナガバノスミレサイシン     (A)    
27)   シロバナナガバノスミレサイシン   (A)   白変種
28) ナンザンスミレ ヒゴスミレ (A)    
29) ノジスミレ     (A)   オトコノジスミレ
30) ヒメスミレ     (A)   ケヒメスミレ
31) ヒメミヤマスミレ   (A)    
32) フジスミレ ヒナスミレ   (A)    
33)   シロバナヒナスミレ   (A)   白変種
34)   フイリヒナスミレ   (A)    
35) フモトスミレ   (A)    
36)   フイリフモトスミレ   (A)    
37) マルバスミレ     (A)   ケマルバスミレ、ヒゲマルバスミレ
38) ミヤマスミレ     (A)    
# 品種または変種 自生確認 参考資料 補足
39) アオイスミレ   (A)    
40) オオタチツボスミレ     (A)    
41) キバナノコマノツメ     (A)    
42) タチツボスミレ   (A)    
43)   オトメスミレ   (A)    
44)   ケイリュウタチツボスミレ     渓流沿い植物
45)   コタチツボスミレ   (A)   シロバナコタチツボスミレ
46)   シロバナタチツボスミレ        
47)   ツヤスミレ   (A)   (イソタチツボスミレと記載)
48)   ミドリタチツボスミレ        
49) ナガハシスミレ     (A)    
50) ナガバノタチツボスミレ   (A)   (ナガバタチツボスミレと記載)
51)   シロバナナガバノタチツボスミレ   (A)   (シロバナナガバタチツボスミレと記載)
52)   マダラナガバノタチツボスミレ        
53) ニオイタチツボスミレ   (A)    
54) ニョイスミレ   (A)   (ツボスミレと記載)
55)   アギスミレ   (A)    
56)   ヒメアギスミレ   (A)    
# (自然交雑種) 自生確認 参考資料 補足
57) (仮称)アケボノヒゴスミレ       (B) ヒゴスミレ x アケボノスミレ(新名 優)
58) オクタマスミレ       (B) ヒナスミレ x エイザンスミレ
59) カツラギスミレ       (B) シハイスミレ x ヒゴスミレ
60) キョナシアケボノホコスミレ(新雑種と記載)       (B) ホコバスミレ x アケボノスミレ(新名 優)
61) コマガタケスミレ       (B) スミレ x フモトスミレ
62) ノジカイケスミレ(新雑種と記載)       (B) シコクスミレ x スミレサイシン(林 鈴以)
63) ニシウチスミレ(新雑種と記載)       (B) ホソバシロスミレ x ホコバスミレ(西内道夫)
64) フギレシハイスミレ       (B) エイザンスミレ x シハイスミレ
65) ホソバフモトスミレ(新雑種と記載)       (B) ホソバシロスミレ x フイリフモトスミレ(新名 優)
66) マルバタチツボスミレ       (B) タチツボスミレ x ニオイタチツボスミレ
67) ムラカミタチツボスミレ       (B) タチツボスミレ x オオタチツボスミレ
** 資料冒頭にナンザンスミレの記載があった。栽培品の逸出品との見方もできるが、県内5ケ所で確認されているとの補足情報がある。

記号 参考資料 著者、編者 発行/出版 発行
(A) 徳島県植物誌 阿部近一 教育出版センター 1990年7月5日
(B) 高知県の植物(1998/第14号)四国産スミレ属の研究
(高知県の植生と植物相より)
土佐植物研究会 土佐植物研究会 1998年1月

気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 徳島市の例 (総務省統計局資料を利用)

各地のすみれ 掲載種について
 「各地のすみれ」に掲載しております自生種などの情報は、ご覧いただければ一目瞭然ですが、収集した植物誌など、参考資料の記載内容を紹介しているものです。こうした参考資料は、一般に、県や市などの地方自治体や教育機関、地方の博物館や植物学会、研究団体(個人を含む)などが情報収集の上、編集したケースが多いと認識されます。
 それらの参考資料が編集された時期、目的や経緯、情報収集や編集をされた方々の属性はいろいろですので、一貫性は期待できません。また、ご承知の通り、植物分類学の世界でも学術的知見が変わり続けていますので、編纂時期によって種の名称や表現が変わっているのは、むしろ、当然と言えます。
 編集者の属性も千差万別であり、正直なところ「ちょっと怪しい」情報も、まぁまぁ存在しています。スミレ科に関する限り、このサイトに訪問されている方々の方が、よりディープな知識をお持ちである場合も多いことでしょう。
 「ちょっと怪しい」を超えて、「明らかに外来種である」とか、「これは歴史的に変更された事実がある」、もしくは「単純ミス」などというケースに対しては、それなりの注釈を付けています。
 こうした状況を踏まえて、ご意見や情報をいただくこともありますが、全く踏まえていただけず(笑)、『間違いが多いから直せ』といったアドバイスをいただくこともありました。しかしながら、これらの情報は、日本に植物分類学が定着を始めた頃から現在に至る、歴史的側面を含む「記載事実」ですから、皆様からの投稿で作り変えるといった性質もしくは対象ではありませんね。それは、明らかに編者各位にも歴史に対しても失礼な態度ではないでしょうか。
 現在、私たちが持っている知識は、こうした試行錯誤も含む歴史の積み重ねの上に成り立っているものです。その知識でさえ、来年には変わってしまうかも知れません。悪しからず、ご了承いただくべき性質だと考えて、簡単な補足を施させていただくものです。ぜひ、ご理解下さい。
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