沖縄のすみれ各地のすみれ

 すみれを訪ねて沖縄を何度となく走り回ってみました。多くの種は本島で見られますが、離島でカヌーを漕いで探したものもあります。それだけでなく、崖を登ったり、岩場を延々歩いたり、ドキドキの冒険がたくさんあった旅でもありました。
 沖縄本島をガソリンの続く限りという気持ちで走り回ったのですが、どうした訳か、ついにタチツボスミレを見つけることができませんでした。それに代わって「どこでも見られるすみれ」の座を得ていたのはリュキュウコスミレです。
 ヤエヤマスミレとイシガキスミレ、イリオモテスミレを明確に区分けできるかと問われたら、私自身はちょっと自信がありません。かなり微妙な違いだと思います。一方で、シマジリスミレとオキナワスミレを同じ種だと宣言している方もいますが、これは区別できますね。いづれにしても、種類は少ないけれどもユニークであることは間違いありません。
(2008/09/25)

リュウキュウシロスミレ リュウキュウコスミレ ヤエヤマスミレ イシガキスミレ オキナワスミレ シマジリスミレ

# 品種または変種 自生確認 参考資料 補足
1) アマミスミレ     (A)    
2) アリアケスミレ リュウキュウシロスミレ (A)    
3) ノジスミレ リュウキュウコスミレ (A)   シロバナリュウキュウコスミレ
4) ヤエヤマスミレ   (A) (B)  
5)   イシガキスミレ (A) (B) 絶滅危惧IA類(CR)
6)   イリオモテスミレ   (A) (B)  
7) ヤクシマスミレ     (A) (B) 絶滅危惧II類(VU)
# 品種または変種 自生確認 参考資料 補足
8) オキナワスミレ   (A) (B) 絶滅危惧IA類(CR)
9) オリヅルスミレ     (A) (B) 野生絶滅(EW)
10) シマジリスミレ   (A) (B) 絶滅危惧IA類(CR)
11) ツクシスミレ     (A)    
12) タチツボスミレ     (A)   シロバナタチツボスミレ

記号 参考資料 著者、編者 発行/出版 発行
(A) 増補改訂日本のスミレ いがりまさし 山と渓谷社 2004年
(B) 改訂版レッドデータブックおきなわ 沖縄県版レッドデータブック検討委員会 沖縄県 2006年

気温グラフ 降水量グラフ
【参考:気象統計情報】 那覇市の例 (総務省統計局資料を利用)

各地のすみれ 掲載種について
 「各地のすみれ」に掲載しております自生種などの情報は、ご覧いただければ一目瞭然ですが、収集した植物誌など、参考資料の記載内容を紹介しているものです。こうした参考資料は、一般に、県や市などの地方自治体や教育機関、地方の博物館や植物学会、研究団体(個人を含む)などが情報収集の上、編集したケースが多いと認識されます。
 それらの参考資料が編集された時期、目的や経緯、情報収集や編集をされた方々の属性はいろいろですので、一貫性は期待できません。また、ご承知の通り、植物分類学の世界でも学術的知見が変わり続けていますので、編纂時期によって種の名称や表現が変わっているのは、むしろ、当然と言えます。
 編集者の属性も千差万別であり、正直なところ「ちょっと怪しい」情報も、まぁまぁ存在しています。スミレ科に関する限り、このサイトに訪問されている方々の方が、よりディープな知識をお持ちである場合も多いことでしょう。
 「ちょっと怪しい」を超えて、「明らかに外来種である」とか、「これは歴史的に変更された事実がある」、もしくは「単純ミス」などというケースに対しては、それなりの注釈を付けています。
 こうした状況を踏まえて、ご意見や情報をいただくこともありますが、全く踏まえていただけず(笑)、『間違いが多いから直せ』といったアドバイスをいただくこともありました。しかしながら、これらの情報は、日本に植物分類学が定着を始めた頃から現在に至る、歴史的側面を含む「記載事実」ですから、皆様からの投稿で作り変えるといった性質もしくは対象ではありませんね。それは、明らかに編者各位にも歴史に対しても失礼な態度ではないでしょうか。
 現在、私たちが持っている知識は、こうした試行錯誤も含む歴史の積み重ねの上に成り立っているものです。その知識でさえ、来年には変わってしまうかも知れません。悪しからず、ご了承いただくべき性質だと考えて、簡単な補足を施させていただくものです。ぜひ、ご理解下さい。
(2008/09/25) Latest Update 2015/09/23 [125KB] TOP

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