マルバタチツボスミレ かな? (丸葉立坪菫)
マルバタチツボスミレ
神奈川県(三浦半島) 2013年3月21日

シチトウスミレ ハマニオイタチツボスミレ
シチトウスミレ ハマニオイタチツボスミレ
シチトウスミレ ハマニオイタチツボスミレ
先端が尖り、幅のある三角形の葉 鋸歯が浅く、細長い卵形の葉
シチトウスミレ ハマニオイタチツボスミレ

マルバタチツボスミレ マルバタチツボスミレ
白く抜けた花は色も形も中途半端、左側の葉はどちらつかず、右側の葉は光沢が強い(手前と奥はツワブキの葉)
マルバタチツボスミレ マルバタチツボスミレ
アオイスミレのような丸い葉も見られた、花の中央部以外はほぼシチトウスミレに見える
これってマルバタチツボスミレかな・・・?
神奈川県(三浦半島) 2013年3月21日

マルバタチツボスミレ
えっと、手前はハマニオイタチツボスミレ、奥はシチトウスミレ、では右端は?

交雑親
シチトウスミレ(タチツボスミレ) ( 2n=20 ) x ハマニオイタチツボスミレ(ニオイタチツボスミレ) ( 2n=20 )
Viola grypoceras var. hichitoana Viola obtusa var. lucida
学名 マルバタチツボスミレ Viola x obtuso-grypoceras Makino で良いと思います
生育環境 この交雑種は両親がともに海岸性のすみれという特性がある。

その他については、一般のマルバタチツボスミレを参照して下さい。
花の特徴
葉の特徴
芳香性
その他

 タチツボスミレの仲間は交互に交雑しやすくて、一般に完全ではなくても稔性が認められます。この自生地でもシチトウスミレ(タチツボスミレの変種)とハマニオイタチツボスミレ(ニオイタチツボスミレの変種)が混生していますから、その交雑種であるマルバタチツボスミレが見られても不思議はありません。こうした変種の組み合わせで交雑種の名前が変わることがありますが、ここはマルバタチツボスミレとしておきましょう。
 何か変だぞ!と気がついて、意識して観察をしてみますと、花が横長のタチツボスミレ、花の中央部が白く抜けているタチツボスミレ、淡い青紫色のニオイタチツボスミレ、葉の先端が極端に丸いタチツボスミレの葉等など、両者の中間的な発現形が随所に見られることが分かります。雑種といっても50:50だけではなくて、75:25等など、長い年月の戻し交雑で複雑に交雑してしまった歴史を感じてしまいました。分かりやすい発現形を示すものだけに名前をつけて、それ以外は広い意味で交雑種とみなす方法が良いのかも知れません。
2013/03/26


 (2013/03/26) Latest Update 2022/03/28 [735KB]

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