戻る→ ←戻る サクラスミレ 進む→ 進む→

 関東では、桜が落葉して堅い芽を作り、冬ごもりの準備を終えたようです。日本人の心に強いイメージを与えている植物ですが、この名前を冠した「桜エビ」、「桜鯛」等の修飾は、一般に淡いピンクを意味した言葉の使い方です。ところが、サクラスミレの場合、決して、ほんのり桜色をしている訳ではありません。花弁の形状が桜に良く似ていることが冠の所以で、特に先が凹んでいる辺りがそっくりですね。
 本当は、桜の花色も、紅色の寒緋桜から薄黄緑色のウコンまで幅がありますが、一般に桜前線の基準であり、淡いピンク色のソメイヨシノ(Prunus yedoensis Matsumura)が代表格として扱われています。因みに、桜の開花宣言に使用する全国37本のソメイヨシノは、全て挿し木や接ぎ木によって増やされた同一の遺伝子を持つクローンであり、同じ場所に生育していれば同じ咲き方をするであろうという意味で、指標植物として適しているのだそうです。
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