戻る→ ←戻る 春の妖精 進む→ 進む→

 近年、「スプリング・エフェメラル」という言葉を目にする機会が多くなりました。言葉通りであれば「春のはかない命」ですが、植物の場合、「春植物」と呼ばれ、夏になる前に植物体の地上部が消えて休眠してしまう植物群を指します。カタクリ、キクザキイチゲ、スミレサイシン、イカリソウ、エゾエンゴサク等が春植物の代表です。岩手県の湯田から沢内村に掛けて、一面にそのスプリング・エフェメラルが咲いていました。植物だけでなく、このカタクリやスミレサイシン、春の妖精など共に生きるギフチョウ等の昆虫も「スプリング・エフェメラル」と呼ばれています。
 春のとても短い期間で、発芽して、一気に花を咲かせ、受粉してタネを実らせ、初夏を迎える頃にはひっそりと消えていくのです。この、春を全速力で走りすぎていく植物を「春の妖精」とも呼ぶのですが、それにふさわしい「美しさ」と「はかなさ」がありますね。
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