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 本日はマイナーな情報ぺージの紹介です。「各地のすみれ」という単純で分かりやすいタイトルで、国内限定ながら、すみれの自生状況を都道府県単位で列記しただけのシンプルな内容です。個々の県単位ページでは、「へぇ、こんなすみれたちが自生しているのか!」と思うだけかも知れませんが、このコーナーを編集していて感じたことが幾つかあるのです。この情報ページは、それぞれの地域で情熱的に「植物誌」、「植物目録」等を編纂された方々の努力の滴を集めたようなもので、それらの文献は時間も資金も、置かれた環境も異なる方々が、郷土の植物たちを記録しようとコツコツ続けられた作業の集大成ですね。その一部を垣間見たような気がしました。
 ただ、各々の文献が編纂された時期や編集者が異なるので調整が必要になります。旧仮名遣いは許容範囲としても、エイザンスミレとヒゴスミレ、ナンザンスミレの区別が微妙であった時代の資料は紐解いて理解する必要が生じます。なにしろ、あちこちでナンザンスミレの自生が記録されていたりします。また、シロスミレをシロバナスミレと記載している場合も多いのですが、同じシロバナスミレをスミレの白花変種の意味で使っている場合も少なくありませんでした。アワガタケスミレやトウカイスミレ等の取り扱いも様々です。こうなると解釈の世界ですから、少し曲解もあろうかと心配になってきます。
 細かい違いは横に置いて、大きく見まわしていくと、それぞれの分布状況や境界線が見えてきて、今後の「すみれを見に行く旅」で役に立つものと喜んでいます。
それから、自分と似たような価値観を持つ方々が脈々面々と活動していたのだなぁと、不思議な感慨にふけってしまいました。
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