テイカカズラ(定家葛)が絡みつくように花をつけていました
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風に乗って甘い香りが漂います
分 類 | : | キョウチクトウ科テイカカズラ属 |
学 名 | : | Trachelospermum asiaticum (Siebold et Zucc.) Nakai (1922) |
原 産 地 | : | 朝鮮半島、日本(西日本) |
キョウチクトウ科に属していますが、よく見かけるキョウチクトウとはかなり雰囲気が異なり、つる性の常緑低木です。茎や葉の切断面から白い液体が出ますが、これには毒性があり、庭木に利用される園芸植物ながら有毒植物として対処する必要があります。
和名は鎌倉時代の公家である藤原定家に由来します。定家は歌人であり、幾つかの勅撰和歌集、小倉百人一首の撰者としても知られます。恋歌を得意としたとされることから、情熱家ではないかと想像できないことはありません。一方、やはり歌人であった式子内親王は多くの恋歌を定家に贈ったとされ、定家の日記「明月記」にも内親王に関する記事が多く登場していたことから、二人は恋愛関係にあったのではないかと考えられていました。
定家は内親王の死を深く悲しみ、ついにテイカカズラに生まれ変わって内親王の墓石に蔦を絡ませていたという伝説があるということです。
◯ 注目すべきポイントとして、定家は極めて長命であったこと(1241年に没したが享年80と記録されています)は挙げられます。前述の日記「明月記」は定家18歳から74歳まで56年間の記録であり、比類の無い学術的な価値を持っていいると言えましょう。