赤というか濃い朱色の花弁に黄色の蕊(しべ)が美しいと思います。 さぁ、「これは何かな?」 ツバキ科のツバキですが、ちょっと説明が必要ですね。 ツバキ科ツバキ属の植物全般を、広義でツバキと呼びます。 狭義ではヤマツバキ("Camellia japonica")を指す言葉なのだそうです。 スミレ科スミレ属のスミレ("Viola mandshurica")と良く似た話ですね。 上の定義によれば、サザンカもツバキと呼んで良いことになるんでしょうか。 まぁ、サザンカは身近な庭木ですから、別に呼びましょう。 日本人の好みに合って、有益な植物なので、多くの品種が作出されました。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Camellia spp.(狭義には"Camellia japonica")" ● 原産 : 日本 ● 分類 : ツバキ科ツバキ(カメリア)属 そうそう、サザンカと区別する最も簡単な方法をご存じですか? それは、花が終わった後の「花弁の散り方の違い」です。 サザンカは1枚1枚はらはらと散り、ツバキは萼からポロっと落ちます。 雪のように散るのも風情があり、緑苔の上に花ごと散るのも優雅です。 記憶ですが、椿の花が落ちることを計算した日本庭園があると聞きました。 散った花を愛でるという感傷は和風でたいへんよろしいですねぇ。 ツバキは実から椿油をつくることで知られますが、材木としても有益でした。 ただ、樹高の高い木はほとんどなくて、結果として建築材になりません。 ご存じのように固い材質を活かして、印鑑用材として使われています。