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用語 浸透性交雑(しんとうせいこうざつ)、*「浸透交雑」、「戻し交雑」とも呼ばれる 2026/07/01
(英語)Permeation interbreeding, Introgression
説明 近縁の植物同士が交雑して雑種が生まれ、その雑種が片方の親の集団に戻って受粉を重ねることで、もう一方の親の特徴が少しずつ「しみ込む」ように広がっていく現象。単なる一代雑種ではなく、世代を経るほどに形質が段階的に混ざり、境界がゆるやかになる点が特徴です。
スミレ類では、エイザンスミレとフモトスミレのような近縁種が自然に交雑することがあります。両者の雑種(スルガキクバスミレ)は、葉の切れ込みが中間的になったり、花色や距の形がどちらにも似た特徴を示します。例えば、この雑種がフモトスミレの群落に戻って受粉すると、フモトスミレに近い姿を保ちながら、わずかに葉が深く裂ける、花がやや大きいなど、エイザンスミレ由来の形質を帯びた個体が現れます。これが数世代続くと、群落全体に「フモトスミレらしいがどこか違う」特徴が浸透していきます。
浸透性交雑は、植物の多様性や地域変異を生み出す重要な仕組み。野外で「微妙に特徴の違うスミレ」に出逢ったとすれば、長い世代の交雑の積み重ねによって生まれた可能性も想定できます。
参考
 新潟県などの日本海側では、タチツボスミレの近縁種が多く自生しており、必然的に相互に交雑するケースが多い。同時に、浸透性交雑と見られる例も多く見られて、同定を難しくしている。
イワフネタチツボスミレ ハリマスミレ
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