お気に入りのタムロン製マクロレンズ
(Tamron) SP AF90mm F/2.8 Di MACRO 1:1

すみれのような小さな植物を被写体とすることが多いので、マクロレンズの存在が重要な位置にあります。
実はタムロン製マクロレンズを長く使用していて、一時、ミノルタ製(現ソニー)のカメラを使用していたことがあるのですが、その頃から、このシリーズを愛用していました。ニコンのデジタルカメラを使用するようになっても、信頼して使用しているという訳です。
ただ、想定していなかった問題が生じてしまいました。このレンズは35mm版のカメラを想定して設計されているのですが、同じ口径で同じ形式のマウントであれば、フィルム(銀鉛)カメラであろうが、デジタルであろうが、何ら問題なく使用することができます。ただ、ここに問題があったのです。
今思えば、オリンパスはフィルムカメラとデジタルカメラの違いを早い段階で打ち出していたのですね。CCDは35mmフィルムと同じように作られている訳ではありませんので、結果として焦点を結ぶ角度の違いから焦点距離が長くなってしまいます。分かりやすく単純化して表現しましょうね。このレンズを35mmカメラに装着すれば90mmですから、若干の望遠ということになりますが、多くのデジタル一眼レフカメラに装着すると約1.4倍程度に化けてしまいます。つまり、125〜135mm相当という訳ですから、もう望遠の域に入ってしまうのですね。
大きな問題ではないと感じるかも知れません。でも、例えば、すみれのアップを撮影しようとする時、少し被写体から離れないとフレームに収まらないケースが生じるのです。被写体から、それだけの距離を確保できる場合は良いのですが、そうそう都合良くいくとは限りません。おかげで崖の途中にへばりついて撮影したことがあります(笑)。
やはり、小さな被写を狙う上、手ぶれという問題もあります。必ず三脚を使うことができるとは限りませんので、手ぶれ防止機構があれば、とても重宝だと思いますが、ニコンは機構をレンズ側に付けることを選択しました。本体が小さくなったという訳でもなく、選択としては愚かではないかと思いますね。良いところばかりを選ぶことができないので、ユーザーを悩ませるポイントの一つです。