ハマヒサカキ (浜姫榊、モッコク科)--- Eurya emarginata (Thunb.) Makino ---

ハマヒサカキ(浜姫榊、モッコク科)
 もう12月、こんな季節に目立たない花がたくさん咲いていました。良く見ると、花に比べて大きめに見える濃い紫色の果実も熟しているようです。
 どこかで見たことがある花や果実です。ヒサカキではないかと思ったのですが、何か、雰囲気が違いました。おそらく、これは海岸性のヒサカキの仲間であるハマヒサカキだと思われます。
 特に葉の様子が違うのですね。資料に依りますと、ヒサカキのように神事に用いられることはなく、丈夫なので街路樹などに利用されるそうです。
撮影 : 千葉県船橋市 2023/12/09

モッコク科 ヒサカキ属
分類体系 APG 属性(生活型) 常緑広葉樹、小高木
標準和名 ハマヒサカキ 漢字表記 浜姫榊
学名/栽培品種名 Eurya emarginata (Thunb.) Makino RDB
花期 冬:10~12月 結実期 翌年冬:10~12月
原産地 日本 備考 学名では、ヒサカキとは同属の別種です。
国内分布 千葉以南、四国、九州及び沖縄に自生する。国外では朝鮮南部、中国で見られる。
自生環境 海岸近くで見られる。
補 足 海岸の強風に晒される厳しい環境に自生する強靱な植物です。樹高が低いのですが、そうしたニーズがある街路などに植樹されています。

ハマヒサカキ(浜姫榊、モッコク科) ハマヒサカキ(浜姫榊、モッコク科) ハマヒサカキ(浜姫榊、モッコク科)
大きい果実が色を濃くして熟している横で、花もしっかり咲いている姿は、少し不思議な感じです。
ハマヒサカキ(浜姫榊、モッコク科) ハマヒサカキ(浜姫榊、モッコク科)
この季節、花粉を運んでいるのはハエの仲間のようですね。開花の様子には個体差が見られます
千葉県船橋市 2023/12/09
花と果実が同時に見られる、こんな姿は珍しいですよね。疑問に思って調べてみますと、先ず、花期ですが、春とする資料がありましたが、これはヒサカキの間違いと思われ、10月から12月という情報が正しいはずです(なにしろ、目の前で咲いています)。そして、果実は、熟すまでに丸一年を要するのだそうです。つまり、目の前の果実は、一年前に咲いた花に由来するという訳でした。なるほど!ですね。

(つぶやきの棚)徒然草


 (2023/12/09) Latest Update 2023/12/09 [980KB]


あなたは2001年3月20日から Counter 人目のお客様です
Thank you ! (^^*) © Copyright 2001-2024 NYAN All Rights Reserved
ページのトップへ戻る