青い空に向かって輝き揺れる これはススキ?
陽光をいっぱいに受けて輝く象牙色の元気な穂が風に揺れていました。 「これは何かな?」 一応、パターンなので、聞いてみました。 天に向かって「すくすく育つ」に由来するというススキ(薄、芒)だと思います。 でも、オギ(荻)と酷似していて、遠目には区別は難しいかも知れません。 根元まで寄れば、「株立ちしているか」というポイントで判定できるのです。 別名があって、"秋の七草"のオバナ(尾花)とも呼ばれます。 また、長く屋根材として大事に育てられたカヤ(茅、萱)もやはり別名です。 因みに、カヤを管理・育成する草原は「茅場」と呼ばれていました。 東京中央区の「茅場町」や、全国の「萱場町」は、その名残でしょう。 多彩な言い回しや例え言葉に使われる身近な植物ということでしょう。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Miscanthus sinensis" ● 原産 : 中国、東アジア ● 分類 : イネ科ススキ属 子供の頃からの撮影モチーフですが、うまく撮るのは結構難しいのです。 よく観察しているつもりでしたが、知らないことが多いかも知れません。 冬の沖縄でススキを見たのですが、少し雰囲気が違うような気がしました。 地方によって、草丈とか、葉の幅とか、微妙に違うのでしょうね。 ところで、唐突な話ですが、マルバスミレはパイオニア植物と言われます。 山崩れ等で突然現れた空間に、最初にやって来て草原をつくる植物です。 これに対して、ススキが草原を支配するのは最終段階と言われます。 この時期を過ぎれば、徐々に木本による支配が進んで行くという訳ですね。 イネ科の植物は種類が多いのですが、鑑賞目的となるとマイナーです。 でも、一応、オーナメンタルグラスとして数えられるものもあるんですね。 写真の被写体というだけでなく、少し興味が出てきました。 それから、オギとの区別もきっちり付けておきたいと思います。 箱根仙石原にある温泉宿の会員になり、馴染みの場所になりつつあります。 実は、ここには広大なススキの原が拡がっているのだそうです。 次に訪問する機会が秋だったら、是非、足を延ばしてみたいと思います。