すっと伸びた茎の上に淡い象牙色の綿毛が風に揺れています。 「これは何かな?」 高山のお花畑で見られるバラ科のチングルマという妙な名前の植物です。 夏に高い山に登ると黄色い花が一面に咲いていることがあります。 桜やイチゴに似た5枚の花弁ならば、チングルマかも知れません。 花も綺麗ですが、上の写真のような綿毛状の実にも鑑賞価値があります。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Geum pentapetalum" ● 原産 : 日本、東アジア ● 分類 : バラ科ダイコンソウ属 風に揺れる羽毛状の穂がおもちゃの風車に見立てられました。 子供の風車=稚児車から転じてチングルマと呼ばれるようになったとか! 日差しを受けて輝く穂の様子は、秋のススキにも似ていますね。 不思議なのですが、蕾と花と果実が同じ時期に見られることがあります。 手前は穂で向こう側は花、これを見比べてみたらおもしろいでしょう。 ところで、意外なことですが、これは落葉低木なのだそうです。