ザゼンソウ
(座禅草、サトイモ科)---
Symplocarpus foetidus
(L.) Salisb. ex W.P.C. Barton ---
ミズバショウ(水芭蕉)が咲く湿地にザゼンソウ(坐禅草)が一緒に暮らしていました。これまでに観察した感触では、ミズバショウより、少しだけ乾いた環境に自生しており、水の流れの中に立ちすくむように育っている姿は見たことがありません。
開花時期について、2月ぐらいから雪の中で咲き出すという情報もあります。紫褐色の仏炎苞(ぶつえんほう)が暖かくなって、雪を溶かすというのです。縁があれば、是非観察してみたい光景です。
撮影 : 長野県長野市 2004年5月1日
科 |
サトイモ科 |
属 |
ザゼンソウ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草 |
標準和名 |
ザゼンソウ |
漢字表記 |
座禅草 |
学名/栽培品種名 |
Symplocarpus foetidus (L.) Salisb. ex W.P.C. Barton |
RDB |
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花期 |
早春:2~5月 |
結実期 |
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原産地 |
日本、中国 |
備考 |
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国内分布 |
寒冷な地域で見られ、関西以北に自生する。海外では北米、シベリア、中国東北部などで見られる。 |
自生環境 |
山の湿地や渓流沿いなどに自生する。 |
補 足 |
別名:ダルマソウ(達磨草)、達磨大師が坐禅をする姿に似ているという。 |
仏炎苞の内側は暖かくて、虫を呼び込むのだとか
仏炎苞の色が白ければ水芭蕉に見えることでしょう
撮影 : 長野県北安曇郡 2013年5月9日
撮影 : 岩手県奥州市(前沢区) 1999年5月2日
ミズバショウは、雪解け水の流れに立ちすくむように白い仏炎苞を上に伸ばします。ザゼンソウは、山地の広葉樹林下の水が流れる斜面に群生していることが多いようです。長野県では、両種が同じ湿地で自生している姿を観察して、逆に不思議に感じてしまいました。
花後、葉がとんでもなく大きくなる(サイズは開いたキャベツの比ではない)
撮影 : 兵庫県 2022年4月20日