ノビネチドリ
(延根千鳥、ラン科)---
Neolindleya camtschatica
(Cham.) Nevski ---
葉がよれよれながら、ハクサンチドリによく似ていて、別属のノビネチドリというそうです。白い花のすぐ近くに紅紫色の花がありました。他に、薄紅色の花もあるようです。
「延根千鳥」という和名は、花の形が千鳥の飛ぶ姿に似ており、その根が横に伸びる、もしくは、根が円柱形をしていることに由来すると説明されています。ラン科には「なんとかチドリ」という名前を持つ植物がたくさんあり、花の形については、一見で、その通りですね。
図鑑や植物サイトで調べると「根が横に伸びる」との由来説が多数派ですが、残念ながら、撮影時には知識がなくて根元を調べていません。それにしても、「葉が縮れる」という見ただけで分かる特徴ではなくて、掘ってみないと分からない根の特徴で命名されるとは、なにか、不自然ですね。
撮影 : 長野県下高井郡 2022年6月18日
科 |
ラン科 |
属 |
ノビネチドリ(テガタチドリ)属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草 |
標準和名 |
ノビネチドリ |
漢字表記 |
延根千鳥 |
学名/栽培品種名 |
Neolindleya camtschatica (Cham.) Nevski |
RDB |
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花期 |
初夏:5~7月 |
結実期 |
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原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
北海道、本州、四国、九州、朝鮮、ロシアに分布する。 |
自生環境 |
高山や亜高山帯の湿った樹林下や林縁に生育する。北海道では河川そでも見られる。 |
補 足 |
葉の縁が波打つ特徴がある。距について、テガタチドリは長くて目立つが、ノビネチドリは短くて湾曲するために目立たない。 |
気温などの環境的な影響と想像しますが、葉が十分に展開する前に開花していて、葉のよれよれ感が目立ちます。
白い花と赤紫色の花を持つ株が、こんな距離と位置関係で自生していることも不思議です。
長野県下高井郡 2022年6月18日