旺盛な繁殖力で野生化するタカサゴユリ(高砂百合)
白くて細長いビードロ状の花を咲かせるユリです。 「これは何かな?」 テッポウユリの近縁種、台湾からの帰化植物タカサゴユリです。 新テッポウユリって、タカサゴユリとテッポウユリの交雑種だったのですね。 自然状態でも交雑種が見られるそうです。 純白ではなくて、花弁の外側に特徴的な薄紫色の筋が見られます。 それから葉がとても細く、背が高くなるのも大きな特徴です。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Lilium formosanum" ● 原産 : 台湾 ● 分類 : ユリ科ユリ属 比較的最近の大正時代に日本にやって来たのだそうです。 西日本では野山で普通に見られ、雑草化しているという感じです。 ものすごい繁殖力を持っているということなのです。 秋になるとペラペラの薄いタネがたくさんできます。 翌春、このタネから芽が出て夏には開花してしまいます。 実生から開花まで半年強、こんなユリはとても珍しいと思って下さい。 この遺伝子を受け継いだ新テッポウユリも実生1年で花を咲かせます。 ただ、通常、実生後、数年から7年も掛かって開花するものなのです。 ですから、人工交配種を作り出すのには、とても苦労する種だと言えます。 7年後に咲いた花は全くNGだったということもある訳です。 ( ̄◇ ̄;) (補足) 開花まで実生後3年と記載されている資料もありました。 不思議に思ったのですが、自分で育てた方の記録を信用しました。 それから、新テッポウユリのことは周知ですよね。