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★★★ 山里の貴婦人 キイジョウロウホトトギス ★★★

山里の貴婦人 キイジョウロウホトトギス

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不思議な花の魅力 秋の野山に咲くホトトギス(杜鵑草)

さあ、何かスゴイ!という感じの黄色い花が出てきました。
もしかしたら、ホトトギスかも知れませんが、花が黄色いですね。
「これは、何かな?」
これこそ、紀伊半島特産のキイジョウロウホトトギス(紀伊上臈杜鵑)です。

カタカナだけで書かれてしまいますと、さっぱり分かりません。 (^.^)
最初の「キイ」は紀伊半島の「紀伊」だった訳です。

では、「ジョウロウ」って???
「上臈」と書きますが、江戸城の大奥にあった職名という説明があります。
一方、宮中に仕える位の高い女官という話もあります(良くわかりません)。
まぁ、それで、貴婦人的な意味を与えている訳ですね。

やはり、貴婦人は希有なのか、絶滅危惧II類(VU)に指定されています。
良いのか悪いのか、乱獲に晒されそうな品格を持っていますよね。

(ちょろっと、蘊蓄)
 ● 学名 : "Tricyrtis macranthopsis ssp. macranthopsis"
 ● 原産 : 日本(分布:和歌山県、奈良県)
 ● 分類 : ユリ科ホトトギス属

花は筒状鐘形で、ツヤのある特徴的な濃い黄色い花色をしていました。
花の内側も同色ですが、紫褐色の斑点が独特です。
茎全体がしなるように曲がり、花は垂れ下がる状態で咲きます。

高知県には、ほぼ同じ種であるジョウロウホトトギスが自生しています。
葉の微妙な違いだとか。
やはり、絶滅危惧IB類(EN)に指定されています。

自生地では、著しく減少した株の復活に努力しているそうです。
こういう活動は難しいのでしょうね。
でも、他の植物ではうまくいっている例を、時折、耳にします。

元来、人が近づくことが困難な垂直に切り立った崖に群れ咲く植物です。
それでも絶滅危惧状態なのですね。
自生地の環境保護が必要となると、観光資源化するしかないのでしょうか。

山里の貴婦人 キイジョウロウホトトギス


 本州全体が雨のようですが、撮影した日もシトシトと冷たい雨が降っていました。ただでさえ、薄暗い場所が好きな植物で、少し粗めの写真になってしまいました。まぁ、滅多に観察できない花を見ることができましたので、それだけで嬉しかったですね。


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