不思議な花の魅力 秋の野山に咲くホトトギス(杜鵑草)
さあ、何かスゴイ!という感じの黄色い花が出てきました。 もしかしたら、ホトトギスかも知れませんが、花が黄色いですね。 「これは、何かな?」 これこそ、紀伊半島特産のキイジョウロウホトトギス(紀伊上臈杜鵑)です。 カタカナだけで書かれてしまいますと、さっぱり分かりません。 (^.^) 最初の「キイ」は紀伊半島の「紀伊」だった訳です。 では、「ジョウロウ」って??? 「上臈」と書きますが、江戸城の大奥にあった職名という説明があります。 一方、宮中に仕える位の高い女官という話もあります(良くわかりません)。 まぁ、それで、貴婦人的な意味を与えている訳ですね。 やはり、貴婦人は希有なのか、絶滅危惧II類(VU)に指定されています。 良いのか悪いのか、乱獲に晒されそうな品格を持っていますよね。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Tricyrtis macranthopsis ssp. macranthopsis" ● 原産 : 日本(分布:和歌山県、奈良県) ● 分類 : ユリ科ホトトギス属 花は筒状鐘形で、ツヤのある特徴的な濃い黄色い花色をしていました。 花の内側も同色ですが、紫褐色の斑点が独特です。 茎全体がしなるように曲がり、花は垂れ下がる状態で咲きます。 高知県には、ほぼ同じ種であるジョウロウホトトギスが自生しています。 葉の微妙な違いだとか。 やはり、絶滅危惧IB類(EN)に指定されています。 自生地では、著しく減少した株の復活に努力しているそうです。 こういう活動は難しいのでしょうね。 でも、他の植物ではうまくいっている例を、時折、耳にします。 元来、人が近づくことが困難な垂直に切り立った崖に群れ咲く植物です。 それでも絶滅危惧状態なのですね。 自生地の環境保護が必要となると、観光資源化するしかないのでしょうか。