今年も美しいパンジーたちの出荷が始まりました
早いもので、この花たちが出回る季節になりました。 改めて、「これは何かな?」 言うまでもなく、園芸品種のパンジーですね。 パンジーと言えば、昔は一般に「三色スミレ」と呼ばれていました。 でも、この言葉が "Viola Tricolor" の直訳だったとすれば問題あり、です。 それは、パンジーが複数交配によって生まれた園芸品種だからです。 "Melanium" と呼ばれるグループから生み出されたというイメージでしょう。 園芸店を歩いていますとビオラという呼び名があるのに気が付きますね。 小さめの花を多めに付けるグループを呼んでいるようです。 いろいろ調べて見ましたが、結果、この呼び方は推奨できないと思います。 先ず、この呼び方は日本国内でしか通用しません。 なにしろ、スミレ属全体を意味する "viola" という言葉そのものだからです。 次に、パンジーとビオラを区別する基準が余りにも不明確なのです。 それから、品種改良が進んで、更に区別ができなくなりつつあるのです。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Viola x Wittrockiana" ● 原産 : (原種)欧州 ● 分類 : スミレ科スミレ(ヴィオラ)属 最近は、10月になるとパンジーの出荷が始まるようになりました。 それ以前は、早咲きのグループ(L.R.系)が11月末辺りから出ていました。 品種改良ばかりでなく、育種方法も随分進んだのです。 現在、パンジーの品種改良や育種技術では、日本が世界トップレベルです。 西欧で生まれた園芸品種なのですから、これは誇るべきことでしょう。 毎年、大量かつ多彩な園芸品種が発表され続けています。 ここ数年のモードは「ブランド化」に尽きます。 おもちゃメーカーとのコラボレーションとなった「リカ」シリーズは秀逸でした。 しだれるとか、こんもりするという特徴を全面に出したものも良く売れました。 今は「名無し」で売るのは、数を裁くタイプだけになったような気がします。 パンジーのお話は、今後、まだまだ、まだまだ続きます。 (^◇^)