大きく濃い紫の花を咲かせる サルビア・ガラニチカ
真っ直ぐに伸びた茎に濃い紫色の花がたくさん咲いています。 「これは何かな?」 サルビア・ガラニチカですが、メドゥセージという名前で流通しています。 しかし、実はメドゥセージ("Meadow Sage")は別の植物の名前なのです。 地中海原産のサルビア・プラテンシス("Salvia pratensis")を指します。 これは誤解が修正できないレベルまで「一般化」してしまった悪い例ですね。 大柄の ラショウモンカズラ(羅生門葛)に雰囲気が良く似ています。 けっこう草丈が高く、1m半程度もあって、花の方も実は大きめなのです。 吸蜜中のスズメガが4cm程の大きさですから、比較してみて下さい。 因みに、ホバリングの主はスズメガ科のヒメクロホウジャクだと思います。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Salvia guaranitica" ● 原産 : 熱帯アメリカ ● 分類 : シソ科サルビア属(アキギリ属) 濃紫色の花弁と、更に濃い紫色で黒く見える程の萼が特徴です。 シソやサルビアと聞くと「草本」というイメージですね。 でも、常緑亜低木で「木本」に分類され、実際、根元が木質化しています。 セージはサルビア属の英語名 "sage"を指すので種類的には多彩です。 コモンセージ、パイナップルセージ、ラベンダーセージ、チェリーセージ・・・ 葉にも茎にも芳香があるようですが、実際には余り感じませんでした。 肉の臭みを抑える効果があり、それを活かしたのがソーセージだそうです。 誤解のないよう、使われるセージはコモンセージの方だと補足しておきます。 ある資料に、サルビアの語源について、以下のように記載されていました。 cf : ラテン語の 「salvare(治療)」「salveo(健康)」 が語源 ご存じのように 日本のシソ科の植物はとても有用です。 サルビア(セージ)の仲間たちも、薬用に香料にと活用されているようです。