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収穫されることがない二番穂を野鳥がついばむ冬の田圃

収穫されることがない二番穂を野鳥がついばむ冬の田圃

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これが何だか分からないと言う方がいらっしゃるでしょうか?
一応、「これは何かな?」
イネ科のイネ、まぁ、水稲ですが、禾稲(かとう)とも呼ぶそうです。

実は、今回のキィワードは、少し聞き慣れない言葉かも知れない「二番穂」。
二番穂とは、収穫後の切り株から芽が出て穂が稔るというものです。
確かに太い切り株の隙間から若い芽が出て、既に穂が出ています。

稲刈りから穂が実までの期間は約1ヶ月程度のとても短いものです。
しっかりした籾ができるとは思えませんね。
でも、このまま捨ててしまうのはもったいない様な気がしませんか。

(ちょろっと、蘊蓄)
 ● 学名 : "Oryza sativa"
 ● 原産 : アジア(一説には西アフリカ)
 ● 分類 : イネ科イネ属

実際のところ、現在、二番穂の恵みは打ち捨てられています。
流通できる品質の籾は期待できず、せいぜい家畜の餌かも知れません。
そして、兼農で占められている近代稲作農家には家畜がいないのです。

昔の農業を知る者には、構造的な貧弱さを感じるのは当然でしょうね。
化学肥料と農薬に頼った効率優先型の機械化稲作が内包する貧弱さです。
でも、実態を考えれば、仕方がなかった面もないではありません。

何が幸いするか、この二番穂は野鳥たちの恰好の餌になっているのです。
過剰に施されていた農薬も抑制され、環境は少しずつ回復してきました。
それでも、メダカもドジョウも住んでいない田圃は少し悲しい存在ですね。

収穫されることがない二番穂を野鳥がついばむ冬の田圃


 現在、多くの水田にメダカもドジョウも住んでいないということをご存じだったでしょうか。実は、タニシもホタルも限界まで減ってしまいました。更に用水路と呼べるものは既になくなっていて、蛇口から水田に給水されるポンプを使った上水道と排水路があるだけなのです。こんな環境では生存できる水生生物は限られてしまいますね。

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