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アポイ岳 2022年春
(十勝から日高)アポイ岳登山のお話

アポイ岳 アポイ岳 アポイ岳


(やっと登ったアポイ岳は霧の中でした)

 四半世紀前から一度登ってみたいと思っていたアポイ岳を訪ねました。1999年にはアポイ岳が見えそうな日高付近まで車を走らせたことがありました。なんと、近隣の海岸で、初めてイソスミレに出逢ったという記憶の場所です。登山が好きなわけではありません。でも、登らなければ観察できない植物たちがいるのです。
 ご覧の通り、標高は810m程度ですから、低山にくくられます。でも、緑色の「幌満かんらん岩」と呼ばれる特殊な地質、海霧などによる冷涼な気候によって、本州なら2,000m級の高山で見られる植物が見られるのです。因みに、かんらん岩の結晶は8月の誕生石として知られるペリドットという宝石になるのだそうですよ。

アポイ岳 アポイ岳

 標高が高い山ではありませんが、決して楽にスニーカーで向かうようなハイキング向けでもありません。確かに、山慣れしている方々であれば、一日2往復できる高低差・距離感かも知れませんが、くさり場一歩手前の岩場もあります。ゆっくり上り、更にゆっくり下りました。それなりのトレッキング・シューズでしたが、足指の爪をやられてしまいましたね。
 『子どもからお年寄りまで楽しめる登山ルート』というフレコミには違和感がありますね。実際、私より少し遅い時間帯まで山を歩いていた女性がいて、ご家族が心配そうに登山口で待っていたのです。私も声をかけられました。私は下山途中でしたが、その方は横道(巻き道)へ向かっていましたので、暗くなる前に無事に下りられたのか心配になりました。
 登山口で入林許可証名簿記入所に記帳します。登山届ではないので目的は少し曖昧ですが、必ず、記帳しましょうと説明されています。所々に半鐘が設置されています。まぁ、熊よけでしょうね。獣の新しい足跡もありましたし、目の前でエゾシカが登山道を横切りました。そんな場所です。

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 アポイ岳を訪ねた一番の目的は、このアポイタチツボスミレを観察することです。他にエゾキスミレやフイリミヤマスミレも自生していますが、エゾキスミレは確認できず、フイリミヤマスミレは葉っぱと果実だけで、開花株を見つけられませんでした(詳しくは「すみれの部屋」をご覧ください)。

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 もちろん、すみれの他にも多くの草木が見られます。その多くは、元来、もっと標高の高い場所で見られる植物たちです。
 久しぶりにチングルマにも出逢いました。山の中腹では綿毛、つまり、果実が見られます。その後、標高が上がるにつれて多くの黄色い花が見られるようになります。
 おもしろいと思ったことですが、一度岩場になって樹木がなくなり、「あれ、森林限界を超え?」と思わせて、少し登るとまた林になります(笑)。

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 余り詳しくないのですが、この山には固有種と判断された樹木も多いのだそうです。独特な環境なのですね。気になった樹木も撮影して来ましたが、判断するには時間が掛かりそうです。

霧が一面に広がって、太平洋を見下ろす絶景は諦めましたが、これはこれで幻想的な景色ですよね

アポイ岳

Ver.21

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