ガクアジサイ (額紫陽花、アジサイ科)--- Hydrangea macrophylla f. normalis ---

ガクアジサイ(額紫陽花、アジサイ科)
 元々はガクアジサイがアジサイと呼ばれた、所謂、母なる種で、手まり咲きする限定されたアジサイの集団は、ガクアジサイから品種改良されたという歴史があります。ところが、命名が後になったため、ガクアジサイの学名の方に「f.」が付され、品種という位置付けになってしまいました。
 この学名については、別の有名な逸話があります。アジサイは例のシーボルトがヨーロッパにもたらしたことは事実で、その際、日本人妻であった「おたき」から、オタクサという学名を付けた話も有名です。ところが、学名は別の名前ですね。別のオランダ人が既に命名していたため、採用されなかったという事情だそうです。うまくいかないもので、順番は大事なんですね。
 日本固有種であるガクアジサイが、幾つかのルートで西洋にもたらされ、品種改良が進み、ハイドランジアとして、日本にも逆輸入されました。
 当サイトには、これまで「アジサイ」または「ガクアジサイ」のページがありませんでした。「タマアジサイ」の方は20年前にはページが作られています(深く反省)。
千葉県船橋市(栽培) 2022年6月16日

アジサイ科 アジサイ属
分類体系 APG 属性(生活型) 落葉低木、有毒植物
標準和名 ガクアジサイ 漢字表記 岩鏡
学名/栽培品種名 Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. f. normalis (E.H.Wilson) H.Hara RDB
花期 夏:6~7月 結実期
原産地 日本 備考
国内分布 日本(太平洋側:房総半島、三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島、小笠原の北硫黄島と南硫黄島)の暖地に分布する。
自生環境 元来、海岸の岩場などに自生する。
補 足 手まり咲きをする集団をホンアジサイと呼ぶことがあり、これはガクアジサイから品種改良された栽培品種に当たる。西洋で改良されたハイドランジアを含め、多くの栽培品種の原種は、日本原産のガクアジサイであるとして良い。

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ガクアジサイから生み出された無数の園芸品種(栽培品種)が世界中で栽培されている
千葉県船橋市(栽培) 2022年6月17日

ガクアジサイは「額紫陽花」と漢字では表記されます。「萼」ではなく、「額」なんですね!この辺りについて、全くお構いなしに『花に見えているのは、実は【額】なんです」などと困った説明をする笑えるサイトが複数あります(笑えませんね)。勿論、【額】ではなく【萼】です。

(つぶやきの棚)徒然草


 (2023/06/08) Latest Update 2023/06/22 [850KB]


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