公園の秋を彩る緑葉と球果の調和 ヒマラヤスギ(杉)
樹高20〜30mに真っ直ぐ伸びる姿の良い樹木です。 少しひょろ長い松ぼっくりがあるところを見ると、これは松でしょうか! さて、「これは何かな?」 実はマツ科なのですが「ヒマラヤ杉」と呼ばれる常緑高木型の針葉樹です。 この松ボックリ(正確には「球果」)はとても大きくなります。 資料が少ないのですが、熟すまでには丸一年掛かるのだそうですよ。 大きさは10cm程度とする情報が多いのですが、もっと大きいような…。 両の掌に収まりきれない程の大きさの球果を見たことがあります。 最初に「すごいなぁ」と意識したのは、松本市のあがたの森公園でした。 有名な旧制松本高校が、当時の姿に近い状況で残されている公園です。 北杜夫氏のフィールドですが、あがた森魚氏とは関係なさそうです。(^.^)。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Cedrus deodara" ● 原産 : 西アジア(ヒマラヤの北西部〜アフガニスタン東部) ● 分類 : マツ科ヒマラヤスギ属 さて、なぜ、マツ科の植物に「杉」という名前が付いたのでしょうね。 おそらく、細い葉が醸し出すイメージが杉を彷彿とさせたのでしょう。 巨木も少なくないのですが、明治になってから日本に渡来した植物です。 今回の写真は上下ともに昭和記念公園で撮影したものです。 同じ日に撮影したのですが、球果の大きさが違いますね。 前述の情報から推察すれば、上は今年できた若い球果なのでしょうか。 球果は、ご覧の通り、上を向いて稔ります。 熟して落下した時、種子たちがはずれてこぼれる訳ですね。 種子がはずれた球果の様子がバラの花のように見えることがあります。 シダローズ(シーダーのバラ)と呼ばれるカワイイ森の落とし物です。