ヒサカキ
(姫榊、モッコク科)---
Cleyera japonica
Thunb. ---
目立たない花です。先に果実を撮影していて、花期を調べて、やっと花を撮影しました。サカキより少し小さいことから、接頭に「姫(榊)」が付けられたという説を基本に説明しますが、「榊に非ず」から「非(榊)」が付けられたという説もありそうな印象です。
「榊」という漢字は『木』と『神』を組み合わせた文字です。サカキは古くから神事に使われ、神社の境内などに植えられることも多い樹木です。他のサカキ属の樹木と区別する意味なのか、「本榊」と呼ばれることも多いと知りました。
分類がツバキ科だった時代があり、APGではモッコク科またはモッコク科とされました。分布上、関東以北ではヒサカキが神事に用いられるとのことですが、代用という印象で説明されています。「本榊」が格上ということなのかもでしょうか。サカキ属は国内に8種程の近縁種があるそうです。
撮影 : 千葉県船橋市 2023/03/14
科 |
モッコク科 |
属 |
ヒサカキ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
常緑広葉樹、小高木 |
標準和名 |
ヒサカキ |
漢字表記 |
姫榊 |
学名/栽培品種名 |
Eurya japonica Thunb. |
RDB |
|
花期 |
春:3~4月 |
結実期 |
秋:10~12月 |
原産地 |
日本 |
備考 |
花には独特の芳香がある。 |
国内分布 |
青森県を除く本州から沖縄の山地に自生する。 |
自生環境 |
山地の林床。普通に見かけるとされる。 |
補 足 |
榊より少し小さいことから「姫榊(ひさかき)」とされたとの説がある。榊同様、神事に用いられる。雌雄異株。 |
撮影 : 千葉県船橋市 2023/03/14
黒っぽい濃紫色の果実(液果)がいっぱいなります。染料として使われるとの説明が納得できます。
撮影 : 千葉県船橋市 2021/10/06
クリームイエローで黒っぽい部分が少ない花をみつけました。ちょっとだけ遅咲きです。
撮影 : 千葉県船橋市 2023/03/22
雌雄異株だそうです。でも、秋に観察した時の様子では、全ての樹に果実がなっていたと記憶しています。春の観察では雄花ばかり写っています。理屈が合いませんね。再確認が必要になりました(笑)。