うす緑色の葉、濃い朱色の花に白い産毛がびっしりと生えています。 「これは何かな?」 そろそろ花を閉じようとしているキンポウゲ科のオキナグサです。 この花、晴天の日中しか花を開かない怠け者です。(^.^) 自生種の花は、もう少し暗めの赤紫色ですから、これは園芸種でしょう。 キンポウゲ科では、もう決まり文句ですが、花弁に見えるのは萼片です。 昔、白い産毛が生えているから「翁(おきな)草」なのかと思っていました。 実際は、果実ができる頃、雄しべが変化して白い球状になります。 この様子が、どことなく翁の面の髭に似ているというものなのです。 (ちょろっと、蘊蓄) ● 学名 : "Pulsatilla cernua" ● 原産 : 日本、中国 ● 分類 : キンポウゲ科オキナグサ属 近頃はホームセンター等で普通に販売されていますね。 でも、絶滅を危惧されている植物なので、その店頭には少し違和感が・・・。 海外の事情は知りませんが、欧州産のオキナグサも流通しています。 そのセイヨウオキナグサは明るい鮮やかな花色で雰囲気が違います。 日本の自生地は、太陽が均等に当たるような広い草原だったりします。 記憶ですが、阿蘇の牧草地にも自生していると聞きました。 野焼きをした後、キスミレ等と並ぶように花を開くのでしょうか! オキナグサは多年草で、少しずつ花が増えていきます。 この撮影地を何年か見ていますが、几帳面に毎年楽しませてくれるのです。