サンシュユ (山茱萸、ミズキ科)--- Cornus officinalis Siebold et Zucc. ---

サンシュユ(山茱萸、ミズキ科)
 漢字で表しますと「山茱萸」という難しい字の組み合わせです。江戸中期に中国から薬用植物として入ってきたものですが、現在はどちらかというと観賞用の庭木として植えられています。葉のない状態で小さな黄花を付けます(散形花序)。サンシュユは中国語の発音に近いようです。
 「秋珊瑚」と呼ばれる赤い果実を乾燥させて薬用酒を作ります。薬効は「老化現象防止」だとか・・・。試してみましょうか。
千葉県佐倉市 2023年3月11日

ミズキ科 ミズキ属
分類体系 APG 属性(生活型) 落葉小高木
標準和名 サンシュユ 漢字表記 山茱萸
学名/栽培品種名 Cornus officinalis Siebold et Zucc. RDB
花期 春:3~4月 結実期 秋:10~11月
原産地 中国 備考
国内分布 渡来種、本州で栽培されている。中国・朝鮮半島に分布する。
自生環境 日当たりの良い、やや湿った肥沃地などに適する。
補 足 別名:ハルコガネバナ、アキサンゴ、ヤマグミ。秋にグミに似た果実が赤く熟す。乾燥させた果肉は生薬(山茱萸:日本薬局方)に利用される。

サンシュユ(山茱萸、ミズキ科) サンシュユ(山茱萸、ミズキ科)
雄蕊がちょっと出っ張った時が、一番かわいらしいと思っています
千葉県佐倉市 2024年3月9日

サンシュユ(山茱萸、ミズキ科) サンシュユ(山茱萸、ミズキ科)
小さな花の集合(散形花序)ですが、遠目には一つの花のようですね
東京都葛飾区 2002年3月3日
サンシュユ(山茱萸、ミズキ科) サンシュユ(山茱萸、ミズキ科)
東京都文京区 2003年3月8日
サンシュユ(山茱萸、ミズキ科) サンシュユ(山茱萸、ミズキ科)
東京都墨田区 2003年3月3日 東京都葛飾区
秋に赤い実ができるというので、ネットで調べてみましたところ、あっという程、グミに似ていますね。子供の頃、親戚の家の庭にあった茶グミなる果実をいっぱい食べて笑われていたものです。「山茱萸」はグミを意味する漢名との説明を目にしました。果実は甘みもあり、程よい酸味や渋みがあり、「健康食品やジャムなどの食用としても利用されています」と説明されています。
サンシュユ(山茱萸、ミズキ科) サンシュユ(山茱萸、ミズキ科)
やっと、艶々の赤い実を観察することができました(茶グミにそっくりです)
千葉県印西市 2023年11月4日

少し驚いたのですが、サンシュユの渡来時期が「享保7年(1722年)」とハッキリしているのです。江戸時代中期、第8代将軍徳川吉宗の時代ですね。日本史の試験に出てきそうな「享保の改革」で有名ですが、その一環として、薬用目的に中国から輸入され、小石川御薬園(現小石川植物園)に植栽されたと記録があるようです。時代劇ドラマの世界ですね。当該資料によりますと、正しい漢名は「野春桂」であって「山茱萸」は誤用とされているとありました。これはイカン、いやいや、如何ですね。

(つぶやきの棚)徒然草


 (2003/03/11) Latest Update 2024/03/11 [1.00MB]


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