セイタカアワダチソウ
(背高泡立草、キク科)---
Solidago canadensis
var.
scabra
L. ---
外来種としてに日本国内に入り込んで繁殖を始めて以来、比較的短期間で本州/四国/九州を席巻し、北海道や沖縄にも進出しました。セイタカアワダチソウには余り良いイメージがありませんね。実際、「侵略的外来種ワースト100(日本生態学会)」に選ばれてしまう始末です。
有名な話として、セイタカアワダチソウは進出する際に、根から特定の化学物質を出して既存植物の成長に影響を与えるというスゴ技を持っています。アレロパシーと呼ばれるそうです。スゴ技ですが、ダーティな技でもあり、なかなか良いイメージには結びつかないでしょうね。
撮影 : 千葉県千葉市 2005年10月24日
科 |
キク科 |
属 |
アキノキリンソウ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草、帰化植物 |
標準和名 |
セイタカアワダチソウ |
漢字表記 |
背高泡立草 |
学名/栽培品種名 |
Solidago canadensis var. scabra L. |
RDB |
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花期 |
秋:9~11月 |
結実期 |
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原産地 |
北米 |
備考 |
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国内分布 |
外来種として、北海道の一部から沖縄まで広く繁殖している。 |
自生環境 |
荒地、農地、河原などに群生する。 |
補 足 |
侵略的外来種ワースト100。種子と地下茎で増える。虫媒花であり、花粉症には関与していない。 |
千葉県船橋市 2012年11月8日
千葉県印西市 2005年10月23日
千葉県千葉市 2005年10月24日
セイタカアワダチソウの進出する力、言ってみれば「侵略性」が弱くなっているようです。勿論、現在でも、荒地には一面に繁茂して、既存のススキなどの植物に対して優位性を保持しているように見えます。でも、余り草丈が大きくない個体が多く見られるようになりました。幾つかの理由付けがなされていて、どれが、どの程度の妥当性があるのか分かりません。長い年月、100年単位のスパンでは古来の植物が徐々に勢力を回復するのかも知れません。
セイタカアワダチソウが持つとされる「アレロパシー作用」というのは、根などから天然化学物質を出すことによって、他の植物の発芽を抑制する効果を指すそうです。なんと、この作用は自分自身にも影響を及ぼすらしく、徐々に自分も生育できなくなるのだとか。不思議な性質を持った植物であることは間違いありません。