ミヤマエンレイソウ
(深山延齢草、ユリ科)---
Trillium tschonoskii
Maxim. ---
根茎の先に、茎のない葉が3枚輪生する独特の形態をした多年草。草丈は40cm程度になる。葉脈に沿って凹むため、全体が波打っている。4~5月に葉の中央から1本の花柄を伸ばして横向きの花をつける。通常、花色は白色なので、シロバナエンレイソウとも呼ばれる。
撮影 : 群馬県渋川市 2006年5月1日
ユリ目の分類群で、従来の新エングラー体系やクロンキスト体系等でユリ科に含められていた植物群の一部が、APG植物分類体系ではシュロソウ科に再編成された。
科 |
シュロソウ科 |
属 |
エンレイソウ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草 |
標準和名 |
ミヤマエンレイソウ |
漢字表記 |
深山延齢草 |
学名/栽培品種名 |
Trillium tschonoskii Maximowicz |
RDB |
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花期 |
春:4~5月 |
結実期 |
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原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
北海道、本州、四国に分布する。また海外ではサハリン、朝鮮半島、中国に分布する。 |
自生環境 |
山地の湿った林下などに自生する。 |
補 足 |
花には緑色の外花被片(がく片)が3枚、白色の内花被片(花弁)が3枚、多くは横向きに咲く。別名、シロバナエンレイソウ(白花延齢草 |
基本的には木陰に自生するが、比較的明るい林下に群生していることがある。
群馬県渋川市 2006年5月1日
岩手県釜石市 2006年5月6日
3枚の緑色の葉、3枚の緑色の外花被片、そして3枚の白い内花被片、「3」が好きなのでしょうか
長野県松本市 2001年6月3日
群馬県利根郡片品村 2005年6月18日
さて、この内花被片が薄紅色の個体ですが、開花後の時間経過で変色するのだとか(未確認、注:変種とする資料があります)
長野県松本市 2004年5月29日
エンレイソウに対して、決して珍しいという訳ではないと思っています。よく目立つのも事実ですが、各地で見られ、個体数も少なくありません。
群馬県渋川市 2022年4月27日