トベラ
(扉、トベラ科)---
Pittosporum tobira
(Thunb.) W.T.Aiton, 1811 ---
学名(種小名)を見ると 'tobira' です。ローマ字として読めば、「扉(とびら)」になりますね。これはトベラ科トベラ属に属する海浜性の常緑低木であるトベラ(扉)の果実です。過去に花を撮った記憶があるのですが、整理が悪くて出てきません。春になったら、改めて撮り直すつもりです。
真冬に朱色でゼリー風な部分に目に奪われますが、これは果実の内側にあるもの、つまり、粘着性のある液体に包まれた「種子」なのです。朱色の部分が苞に包まれた果実のように見えて、なんとも不思議な印象ですが、全く栄養価はありません。くっつかれて、これを運んでしまう鳥たちって、かわいそうになってしまいますね。このトベラは知っていたのですが、意識して果実や種子を見たことはありませんでした。
撮影 : 千葉県習志野市 2025年1月18日
科 |
トベラ科 |
属 |
トベラ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
海浜性常緑低木 |
標準和名 |
トベラ |
漢字表記 |
曙杉 |
学名/栽培品種名 |
Pittosporum tobira (Thunb.) W.T.Aiton, 1811 |
RDB |
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花期 |
春:4~6月 |
結実期 |
冬:11~12月 |
原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
中国の四川省や湖北省に自生が確認されている。 |
自生環境 |
海岸から沿海地に自生している。 |
補 足 |
切った枝葉から悪臭がするため、枝を門扉(とびら)に挟み、大晦日などに魔除けとしたことが、命名の由縁。丈夫なので、他の植物が育たない環境での植栽に向き、道路沿いなどに植えられることが多い。 |
葉が分厚くて、如何にも海岸性植物です。撮影地は干潟周辺ですから、確かに海岸沿いです。ただ、排ガスなどに強く、樹高が低くて管理しやすい性質を買われて、街路樹などに利用されています。実際、内陸である、いつもの散歩コースにも植え込まれています。