ヒルガオ
(昼顔、ヒルガオ科)---
Calystegia japonica
Choicy. ---
つる性の多年草。地下茎を延ばして増える性質があり、地上茎も這い回る。おしべ、めしべはあるが、普通、結実しません。
撮影するために近づくまでは、たくさんの花が咲いていて、コヒルガオだと思っていました。でも、花が意外に大きく、色も濃いめでしたので、ヒルガオの方だと再認識した訳です。
ところで、ヒルガオとコヒルガオの具体的な違いって何でしたっけ?
学名について、 Calystegia japonica は Calystegia pubescens のシノニムと明記する資料も多く、取扱いに苦慮している。
撮影 : 千葉県船橋市 2016年8月16日
科 |
ヒルガオ科 |
属 |
ヒルガオ属 |
分類体系 |
APG |
属性(生活型) |
多年草 |
標準和名 |
ヒルガオ |
漢字表記 |
昼顔 |
学名/栽培品種名 |
Calystegia japonica Choisy |
RDB |
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花期 |
夏:6~8月 |
結実期 |
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原産地 |
日本 |
備考 |
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国内分布 |
ほぼ全国に分布。海外では東南アジアに分布する。 |
自生環境 |
特に土壌を選ぶ様子はない、荒地などにも生育する。 |
補 足 |
早朝に開花して夕方にはしぼむ一日花。毒草(種、全草)。滅多に種を作らず、地下茎でクローンとして増える。 |
ヒルガオは花の付け根まで伸びる花茎(花柄)が素直にツルンとしています
千葉県船橋市 2016年8月16日
ヒルガオとコヒルガオはとてもよく似ていて、花などの大きさが少し違う程度です。ただ、細かい部分を比べると、花茎(花柄)が筒のようにツルンと丸い方がヒルガオで、少し角張っていてヒダヒダになっているのがコヒルガオ、苞葉の先端が丸いのがヒルガオで、尖っているのがコヒルガオ、葉の形態にも違いが少しだけあって、矢尻の耳のような部分がしっかり目立つ方がコヒルガオということだそうです。なかなか、そこまで細かく観察できませんね。
また、こうした差異は一般論としては正しいのかも知れませんが、花の大きさや葉の形態などは個体変異の範囲で、決め手になるような差異ではないと思われるケースが少なくありません。
千葉県船橋市 2021年7月21日
千葉県船橋市 2017年7月24日
花言葉というものに余り反応しない質なのですが、ヒルガオについては少し気になります。その花言葉とは「絆」「優しい愛情」、そして「情事」だそうです。
2014年に『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』というTVドラマがありました。実は、番宣を見ただけで内容をほぼ知らないのです。上戸彩さん主演の危険な人妻(笑)のお話らしいですが、根底にカトリーヌ・ドヌーヴさん主演の仏・伊合作映画『昼顔』があるそうです。これも医師の妻が「昼顔」という名前で高級娼婦として働くお話ですね。ヒルガオには、そんなイメージがあるのでしょうか。単に「昼の顔」は別の顔のような意味かも知れません。